Re:カクカクシカジカの話 公演情報 Re:カクカクシカジカの話」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★★

    心強いっっ
    平和主義は理想的で非現実的なのか?
    丁寧に核抑止論の矛盾を解きほぐす第一部。
    地球上で今も内部被爆してる?
    ドキュメンタリー映画監督が今を語る第二部。
    そして追悼井上ひさしの第三部。
    圧倒的に言葉の力強さを見せつけられた。
    三部共に日本演劇を支える一流の演劇人達の共演。
    これで1500円!
    日本の演劇の骨太さと力強さを感じます。
    勇気づけられる。
    来年も絶対行きたいっっ!

    ネタバレBOX

    会場に到着直前、
    役者の戸田恵子さんが歩いているのを見ました。
    オーラ、出てたなぁ…。
  • 満足度★★★★

    重い内容だけど、観にいけて良かったです。
    始めから少なからず覚悟というか心構えはしていったのですが。
    やはり、緊張しっぱなしで観てました。

    ネタバレBOX

    「Re:カクカクシカジカの話」
    一番 緊張して、じっと見てしまったのは、
    多分体験者の方がお話なさる場面です。
    衝撃というか印象に残るのはやはりというか。当たり前というか。

    空気が違ったようにも感じました。
    すごく緊張しました。

    こういう機会がなければなかなか触れることもできず
    そして、もちろん楽しいことではないけれど、
    こういう機会や実際に体験した方からの
    お話を聞ける事も、だんだん減ってくるのだろうと思いました。

    主役の大学生がいろいろな人の意見を聞いて悩んで調べて考えて・・・。
    確かに悩むよね。解らないよね。結論出るのかな・・・。
    っと、思っていたら、どんどん自分の意見としてまとまっていくのを見ていて
    すごいな。と感心して、私も自分思いを考えていました。

    難しい内容をいろいろな視点から伝えてもらえたので
    完璧に解った!っと言い切れる自信はないですが
    いままでより 理解できたと思います!
    HPで台本を公開していると書いてあったので、
    聞き逃したところや、うまく理解し切れなかったところが解るといいなぁと思いました。

    インタビュー
    安田菜津紀さん
    とても、可愛らしくて明るい女性。
    フォトジャーナリストって、やっぱり外国に一人で?行って写真を撮ってくるのかな
    怖いな、すごいな、でも、羨ましいなと思いました。

    写真は、ふとしたときに一瞬でも、目にとまって気になったり
    文章とも違って、入りやすいとおっしゃっていて
    確かに、新聞記事は読まなくても、写真にはぱっと目が行ったり
    目にとまる場所に展示してある写真が気になったらもっとちゃんと見てみようかな?
    っと、興味がわくきっかけにもなりやすいなと思いました。
    きっかけは、どんなことからでも良いなら、入りやすいものがありがたいです。
    カンボジアでは、人と人との距離の近さや信号待ちで全く知らない隣に止まった方と
    気軽に普通に会話ができたりする。という話を聞いて、
    一昔前の日本も近い感じだったのではないかな?と思いました。
    確かに今、信号待ちで知らない人にこえ掛けたら危ない人だと思われる&思うだろうし
    ちょっとした事で、危険に遭う事も増えて来ているので、やはり難しいかなと思いました。
    もっと、安田さんのお話を聞きたくなりました。

    井上ひさしさんの追悼朗読
    父と暮らせばは以前に観た事がありましたが
    そのほかは初めてで、聞くことで精一杯でした。

    子どもにつたえる日本国憲法と言うものをはじめて聞いたのですが
    一度本を読んでみたいと思いました。

    全体の終了時間を把握していなかったので、
    約3時間の緊張感でずっと力が入りっぱなしでした。
    観に行けて本当に良かったと思います。

  • 満足度★★★★

    行って良かった!
    実行委員からの嘆願メールに、重い腰を上げて、行きましたが、正直、大変驚きました。
    どうも、メッセージ色の強い、プロパガンダ的舞台を想像していましたが、きっちり、演劇として、面白い作品に仕上がっていました。
    今までは、永井愛さんや、渡辺えりさんだの、ベテラン劇作家が書いていたこのメッセージ演劇を、今回は、戯曲セミナ卒業生でもある、若手にバトンを渡したことが、好結果に繋がったようにも思います。

    一部の「Re:カクカクシカジカの話」は、若いに似ず、相当筆力あると定評の相馬杜宇さんの作、チャリT企画の主宰楢原拓さんの演出で、この2人が、実に驚くべき、力を発揮されていました。
    リーディングだということを忘れるぐらい、とても演劇チックな展開で、芝居の出来としても、決して他に、引けを取らない舞台になっていたのは、本当に驚きでした。

    この作品で、錚々たる大ベテラン俳優に囲まれ、驚くべき役者根性で、主役を好演された小山貴司さん!!一目惚れしましたが、丸尾さんの劇団の所属俳優さんでした。彼を知っただけでも、行った甲斐あり、でしたが、2部でも、知らなかった現実をずいぶん聞かされたり、3部では、つくづく演劇界の損失だと痛感させられた、井上作品にダイジェストながら、触れたりできて、本当に思わぬ感動舞台となりました。

    今日は満席でしたが、昨日はかなり入りが悪かったようで、こんなに良い舞台なら、もっと人に薦めておけば良かったと後悔しました。

    ネタバレBOX

    1部は、教授にレポートのダメだしを受けた大学生のマサトが、期限付きで、核の問題を調べて行き、当初はネットで調べていたのが、最終的には、自分の目で、たくさんの資料を読み進めて行く内に、自分自身の見解にたどり着くまでのお話。主役の小山さんや、チャリT企画の役者さん以外は、ほとんど見知ったベテラン役者さんの揃い踏み。これだけのオールスターキャストは、かつて観たことないかもしれません。
    中でも驚いたのは、演出家青井陽治さん扮する教授の美声。そう言えば、青井さんて昔は四季で役者さんもなさっていたのですね。

    核抑止論派は、黒の衣装、非核論者は、白の衣装で、動きもついて、朗読劇に感じる面映さは全くなく、これは演出の楢原さんの手腕かと、改めて、彼の演出力に感服しました。
    皆、役を演じる中にあって、実際の被爆体験のある、鈴木瑞穂さんだけが、御本人の役で、語られるのが印象的で、やはり圧倒的に、説得力を増しました。
    核を持つべきではないという、最初からのこの芝居の上演目的がありながら、この作品を、1人の大学生の成長物語として、しっかり骨組みを建てた、相馬さんの脚本力にも脱帽しました。

    実際被爆経験者にじかに話を聞きに行こうと、大学生のマサトが、朝鮮国籍の恋人と、広島の原爆ドームに行くと、それまで、白と黒の衣装に分かれていた登場人物が、皆色とりどりの衣装に着替えて再登場するラストシーンが、とても秀逸で、目頭が熱くなりました。

    2部は、えりさんと永井さんの司会で、ドキュメンタリー映像作家の鎌仲ひとみさんの映像作品の予告編を観てのトーク。この鎌仲さんが、語る、日本の知られざる現状に、背筋が凍る思いがしましたが、時間的には、この程度が無難だった気がします。これ以上、語られると、あまりにも、観客の意識を故意に誘導してしまう危うさを感じもしましたので。
    映像の字幕が、1部のセットの椅子で見難いところがあったのが、残念。準備不足だったと思います。

    3部は、戯曲セミナー卒業生で、井上ひさしさんに師事した石原美か子さんと、長田育恵さんの構成による、井上戯曲の追悼朗読。これが、また、井上作品常連役者さんの勢揃いで、珠玉の井上さんの名科白が、ダイジェストで、読み継がれて行く、贅沢な構成。
    どれも、心に響く科白ばかりで、改めて、偉大な作家を失ってしまったという喪失感に、胸がいっぱいになりました。
    ただ、教え子の、個人的気持ちが入り過ぎた感があり、もう少し、短く構成した方が、より、井上さんの思いを伝えたように思いました。後10分短くまとめた方が、より感動が濃くなったように思います。
    「井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法」の文章が、重く静謐に胸に響き、自分で、読んでみようという気にさせられました。

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