満足度★★
意図が分からなかったです。
使われなくなった映画館で起こる一騒動を描いた話で、元々ミニシアターだったシアター711に適した舞台設定でした。
物語自体は分かりやすい喜劇風のものでしたが、何を表現したいのかが掴めませんでした。心理描写が弱く、どの役にも共感も反発も感じられませんでした。
チェロとピアノの生演奏に興味があったのですが、生演奏でやる意味が感じられませんでした。会場が音響的にデッドなので、ホールで聴くときに較べて音が直接的過ぎて耳が疲れました。
クラシックの曲ばかりでなく、オリジナル曲も演奏して欲しかったです。
本と演出の方向性が合っていないように感じました。
もしメタ演劇的なものを意識していたのなら(ライブ映像やチケットの扱いがそういう感じでした)、もっと思い切ったことをした方が作品の意図がはっきりしたと思います。
満足度★★★★
雰囲気はとてもよかったです。
チェロとピアノの音の絡み合いと照明の雰囲気がとてもよく、大人になってよかったなと思わせてくれました。
映像作家志望である役者が手にしているカメラで撮った映像を、リアルタイムに壁に映し出す演出も面白かったです。
色々と実験的な内容なのかとも思いましたが、最後には全ての伏線をキレイに回収し、とてもいい70分間を体験させて頂きました。
満足度★★★
趣向倒れの感も
初見の劇団。前回の公演のときに面白そうな劇団だなと注目し、今回クロカミショウネン18のワダ・タワーが客演するというので、この機会にと思って観にいった。1時間10分という比較的短い時間の芝居で、2つのドアを使い、シアター711をまるでギャラリー公演のような空間使いにした。映像を挿入したり、ピアノとチェロの生演奏も入り、趣向としては大変面白いのだが、芝居の内容そのものがあまり面白くないと思った。もっと緊迫感のある脚本だったらこの趣向も生きたのにと思うと残念。
満足度★★★★
ピアノとチェロの生演奏に感激!
中谷路子のピアノと山岡真弓のチェロがとても素敵だ。チェロの優雅な音、そしてピアノと実に合う。なんて素敵なんだ。この生演奏を聴けただけでも来たかいがあるというもの。
NICK-PRODUCEは毎回、生演奏と芝居とのコラボをやっているが、今回が一番フィットしたのではないだろうか?今回はまさにピアノとチェロのためにある芝居のようだった。
そして、今回映像がとても効果的だった。特に舞台上で映して、それがすぐに背景に映し出されるという演出は見事だった。