ノア版 桜の園 公演情報 ノア版 桜の園」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★

    綺麗で幻想的
    チェーホフの「桜の園」をノア版として、基本なストーリーは変更せずに、設定を日本に置き換え、日本の旧家を舞台としての公演。
    よい戯曲に、ノアお得意の照明・効果音、そして役者の独特な動きがミックスされ、綺麗で幻想的な作品に仕上がっていました。よかったです。

    しかし松倉さん、強靭な腰だな(笑)

  • 満足度★★★★

    もっと和風に
    ロシアから日本に舞台を移すというので、横浜の洋館洋室洋服ではなく、和風和室和服を期待していたものだから、登場人物の名前こそ日本人なだけで、原作の世界から抜け切れなさばかりを感じてしまいました。もっと大胆な翻案でよかったのでは。それ以外の芝居や舞台自体は大いにたのしめました。

  • 満足度★★★★

    面白い演出でした
    役者の体を使った演出方法、とても面白かったです。
    照明効果が上手く、スポットの当て方、タイミングもよくて素晴らしいと思いました。
    あの長々とした原作をよく纏め上げたと驚きました。
    チェーホフ作品を他団体の芝居で観た事がある私と、観た事がなく原作も知らず、とりあえず『あらすじ』は知っている人との観劇後の感想の違いが面白かったです。
    リメイクの醍醐味であり、挑戦を見た気がします。

    ネタバレBOX

    導入部の土岐の老いていくシーンの演出は素晴らしかったです。
    引き込まれました。

    原作を読んだ事がある自分は、土岐のキャラクターに少々あざとさを感じてしまいましたが、一緒に観劇したチェーホフを知らない人間には、土岐というキャラクターはとても重要に映っていたようです。
    本筋は変えずに、でもとても思い切ってリメイクされていたので、もっと出演人数を削って中心人物だけにして、そのキャラクタに集中するような方法にしたら、もう一段階凝縮された世界が見られたのかな、とも感じました。

    松や山岡の熱演も素敵でした。
    面白い世界を体験させて頂きました。
    ありがとうございました!
  • 満足度★★★

    観てきました!
    日本に当てはめると分かり易くなりますね。

    ネタバレBOX

    農地解放後の日本に置き換えて、没落地主と軍需品を横流ししてのし上がった成金の話として描かれていました。

    最初の老女中お土岐さんが登場するシーン…、桜を眺めながら、若いころの背筋が伸びた明るい笑顔の娘から、辛気臭い腰の曲がったおばあさんへ変貌する様子が、歴史の長さ、没落振りを象徴していました。

    が、仕方ないのでしょうが、年寄りの声がちょっとわざとらしいのが難点です。
  • 満足度★★★

    翻案は嬉しいが・・・
    「桜の園」を和物に翻案しているところが評価できる。現代は昭和のころに比べると「桜の園」が誰でも知っている芝居ではなくなっている。だから小劇場演劇でこういう試みをやってくれるのは大賛成。寺戸さんがロシア語学科出身というのも心強い。ぜひ、「三人姉妹」も上演してほしいと思います。
    舞台美術も良かったけれど、桜の幹は素晴らしいのに、花の創りが大まかで、幼稚園や小学校でよく見る花飾りのようでちゃちな感じがした。
    この花の装置、興味深かったのは、能舞台の「松」と似た扱いになっていること。人々は目の前の桜に向かって語りかけているが桜は背景にある。能も背景に松があるが、実は演者は目の前に松があるという設定で演じている。
    能舞台の松は神の象徴であり、神に向かって演じるが、観客には松は背景として映っているのだ。
    ちなみに「演劇初心者バツマーク」をつけたのは、やはり、もし自分が演劇になじみがなく、この芝居を観たとしたら、引いてしまうだろうな、と思ったからで、決して「低評価」の意味の×ではありません。

    ネタバレBOX

    「ノア版」というのが、あのダンスに表現されてるように思えたが、これは以前に初めて観たときも感じたことで、劇団の特徴である「俳優の身体を駆使した空間造形とスピード感あふれる演出」らしいが、どうも、私はこの表現法になじめず、好みではない。
    ドヤドヤ人物が舞台に上がってきたり、大勢で床を強く踏み鳴らすところも私にはうるさくて耳障りに感じた。
    「桜の園」にしては騒々しく、冒頭の珍妙な場面にはがっかりしました。レトロな衣装に似合わないヘンテコな動きと役者陣の陶酔しきったような表情には
    興ざめです。しかし、この劇団のウリである以上、この演出は今後も続くのでしょうね。こういうダンスによる群集表現が昨今のはやりのようだが、それがうまく行ってる作品とそうでないものがあるように思う。
    内容では、登場人物の年齢設定が一部どうもよくわからなかった。
    「桜の園」のヒロインで思い浮かべるのは自分は文学座の名・杉村春子なのだが、時代の推移についてゆけず若いときの華やかな暮らしが忘れられず想い出に生きる老当主というイメージ。
    このマツは5年前に幼い息子・海を亡くしているのでまだ若い妻のようだが、娘の梅子が「家庭教師の富美の同伴がイヤだった」と言うと、竹代が「それはしょうがないでしょう。まだ11歳なのだから」と言う。それはマツにとって「梅子は11歳のまま記憶が止まっている」という設定なのだろうか。ここがわかりにくかった。梅子は11歳には見えないので。
    息子・海の家庭教師だったという大学生青山(岡野大生)が「いまも学生だが老けている」という設定なので、梅子と青山の年齢がよけいにわかりにくい。
    それにしても、衣装・小道具で言うと、マツの赤い道行きコートと真っ赤なバッグはNG。あれは、どう見ても成人式の娘だ(特にあのバッグは子供っぽすぎる)。いくらマツが若々しく、現実逃避気味とは言え、未婚女性向けの衣装・小道具はおかしい。
    マツの菅野佐知子は美しいが、前編通して演技の質が安定しておらず、巧く演じているときと、そうでないときの落差が激しい。
    台詞を言うときに力みなのか「いまから芝居するわよ」という表情が見えるときがあるのがいただけない。
    老け役は難しいと思うが、老女中・土岐の松倉かおりが百面相芸人のように表情が変化し、これがよくわからない。
    この役は「千石規子」なのか「白石加代子」なのか、どっちの線なのかという疑問だ。つまり老獪な老女なのか、屋敷の忌まわしい過去を知っているおどろおどろしい老女なのか。
    物語上、後者のはずはないわけで、時に白目を剥いて口をパクパクしているのが、やりすぎに思えた。
    「ノア版」となっていることで、当然、原作と変えているところもあると思うが、登場人物の会話を追っているだけでは、役の性根をつかみきれない人物も見受けられ、原作を観ているときよりわかりにくく感じる点もあった。
    この屋敷の桜が切り倒され、この屋敷の命が終わる瞬間に山岡万吉(八木光太郎)が歌舞伎の「荒事」のような「振り」を見せる演出が面白かった。
    八木は成り上がり者の粗野なところと、小作人の悲哀、マツへの思慕の情を表し、熱演。
    竹代の猿山のぼるの演技が自然で、この世界で呼吸している人物に見える。
    英明(和田哲也)は刹那的女ったらし風で雰囲気があったが、脚本上の描かれ方には不足を感じる。同様に家庭教師の富美(本田ようこ)は、短い出番ながら、二本柳家になじめない醒めた存在をよく表現していたが、竹代との兼ね合いからか、脚本上、あまりこの役が生きていないのが残念だ。
    キャリアのある達者な著名俳優なら、台詞に出てこない行間も容易に体現できるが、若い彼らには難しいからこそ、脚色するなら脚本上もっと役を浮き彫りにしないと、と思う。
    登場人物が多いわりに全体的に人物の有機的な結びつきがあまりくっきり出ていない点が気になるのだ。
    今回、舞台の大きさに合わせた声を出していない俳優がいたのも残念。やたら声がバカデカく響いて、しらけてしまった。
  • なんか不愉快
    CoRichの招待が当選したので行ったら受付に券が用意されていなかった。それだけでもかなり×だが、ままあることなので、携帯の当選メールを見せたら、それでもさらに疑られ、頭から私が日付か場所まで間違えたかのように「これは12日の招待ですね~。」って、12日だから当たり前だろ!この若年ボケ!っと、思ったが、大人なので「今日は12日ですよ。」と、努めて冷静に対応したが、もう見ないで帰ろうかと思った。一人でもファンを増やそうというつもりの招待もこれではまったく逆効果ですよ。

  • 満足度★★★

    楽しめました
    原作のアレンジがよくて、楽しめました。時々挿入されるゾンビダンス(?)は意味不明でしたが、息抜きになりました。

  • 満足度★★★★

    分かりやすい♪
    「桜の園」の舞台は過去何度か観ているけど、舞台となっているのが帝政ロシア時代で、演じている役者もどちらかというと淡々と演技している印象があっていまひとつ内容が把握しきれないでいたんだけど(人物の関係性とか特に‥)。この作品は舞台も日本で(たぶん40~50年くらい前の設定かな?)役者も感情を込めて熱演していたおかげで、改めて「あぁ、桜の園ってこういう内容だったのか」と再認識出来た。

    中でも特に実業家”山岡”と屋敷の主人マツの養女”竹代”役の二人の演技が光っていたと思う。照明の使い方も印象的で良かった。ただ演じている役者がみんな若いせいもあって各々の年齢設定がちょっとわかりづらかったかなぁ。あと全員が舞台に登場すると、舞台がかなり狭く感じてしまうので、もう少し大きな劇場でやれればもっと良かったと思う。

    今朝起きてみたらギックリ腰。。。なんとか劇場にたどり着いて観劇。

  • 想像していたのより
    良かった。おもしろかったです。

  • 満足度★★★

    原作を読んでいないが
    チェーホフ作品を日本版にアレンジしたということだが、すんなり入り込めました。音の使い方が巧みであリ、役者さんも自らの役割をきちんとこなしていたようです。小作人から実業家になりあがった役の方(役者さんの名前が記載してあったチラシをなくしてしまいました)は内に秘めた劣等感のようなものをうまく演じられていました。なかなかのできでした

  • 満足度★★★★★

    立派な演劇
    これまで観たノアの中で最も「演劇」を感じた作品。しっかり和風にリメイクされた物語に随所にノアらしい工夫が施されている。ノアの舞台ってのっけからワクワク・ドキドキさせられるんだよな。やはりあのダンスには惹きつけられます。今回,登場人物1名の熱演がちょっと熱過ぎてうるさいと感じる部分はありましたが,総合するとやはり良い舞台だったと思います。原作を読んだ上で観劇したほうがいいのはもちろんですが,原作を読んでいなくても十分楽しめ演劇を感じられるはず。オススメできる舞台でした。

  • 満足度★★★★

    満足!!
    まさに、ノア版「桜の園」良かったです。
    老女中のキャラクターが、今ひとつ私には合わなかったかな。

  • 満足度★★★★★

    桜の園
    今まで色々みてきたけど気に入るのはほんのわずか
    そんなお気に入りにまたひとつ仲間入りしました

  • 満足度★★★★

    美しい演出
    全体的にスタッフが創作した器は情緒溢れるもので、器の中で演じられた芝居はゼンマイ仕掛けの人形を見ているような感覚。斬新でもあった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    誰でもご存知だろうけれど、物語のあらすじをまずかきこ・・・南ロシアの地主であるラネーフスカヤ夫人は夫と死別後、愛人とパリで暮らしていたが、愛人に裏切られ、経済的にもいきづまって、娘のアーニャとともにパリから領地の桜の園の屋敷に帰ってくる。だが、その領地も抵当に入っており、破産は目前である。しかし、没落貴族である夫人や、兄のガーエフは、自らの窮状を受容しているようでいても、浮世離れした彼らには現実が見えてこない。他人の金で生かされていることに気がつかないのだ。

    農奴の息子で今は成金となっているロパーヒンの建設的な提案にも耳を貸さず、結局屋敷は競売に付され、競売に競り勝ったのが、ロパーヒンであることが判明する。ロバーヒンはここに別荘を作って売り出す、という。領地の桜の木が切り倒される音が聞こえる中、彼らが屋敷を出て行く。

    美しい「桜の園」を舞台に、旧地主・貴族階級の没落とそれに取ってかわる新興ブルジョワジーの台頭を描く。


    この物語をノア版はあえて日本に置き換えて上演する。だから登場人物も日本名だ。しかし、「桜の園」に限っては日本に置き換える必要もなかったような気がするのだ。粗筋は殆ど変えてないものの、土岐という老女中のキャラクターそのものが失敗だったような気がする。土岐を笑のネタにしたかったのだろうが、殆ど笑えない。折角の「桜の園」の情景が台無しになってしまう恐れさえあった。

    そうして毎回の奇怪なダンスシーンのバックにそびえ立つ桜の巨木のセット。実に美しいです。誰もあんなふうに桜を表現すること自体、気がつかないと思う。芸術でした。その桜を押し出すような導入音楽と照明。素晴らしいです。確か前回の照明さんも今西理恵ではなかったか?終盤の桜の巨木をバックに桜の華吹雪が舞う演出はもう、お見事!と拍手してしまいたいような春欄漫で、その演出に惚れぼれし、とにかくスタッフが秀逸でした。

    ただ、今回の舞台は初心者にはむかないような気がする。「桜の園」を読んだ事がない方は何がなんだか理解できないかも知れないからだ。

    この作品の特徴は大きな事件というほどのイベントは競売くらいしか起こらないし、恋愛が破綻したり成就する訳でもなく、大団円を迎えることなく幕が下りる。にもかかわらず、見終わった後で、人間に対する認識が深まったように感じられるのがチェーホフ劇の魅力なのかも知れない。




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