ミブロ! ~新撰組転落記~ 公演情報 ミブロ! ~新撰組転落記~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    結末がもう一息
    幕末特に新撰組を扱った舞台は数多い。史実に忠実でなくてもかまわないとは思うが、どこで劇を終わらせるかがなかなか難しい。斉藤一が主役のはずが主役陣の一人になってしまった。全体的にはよいが、結末が少々物足りなかった。

  • 知り合いがいっぱい出てました
    知り合いがいっぱい出ていたので、個人的に第三者として見れなかったのですが・・みんな頑張っててほのぼのしちゃいました!
    舞台セットうまく考えているなぁと思いました。演出の意図が汲み取れる作品でした!

  • 満足度★★★★★

    不可思議
    まずは、面白かったです♪
    途中、すこし長いなと思った部分がありました。
    近藤役の石井さんは存在感があってうまいんですがちょっと「この人についていく」と言わせるには徳が低めかな、と思いました。
    逆に芹澤役の上田さんは前に見たときよりも格段うまくなってましたね。いい役回りなせいもあるでしょうが(笑)
    沖田役の雨宮さんの声がとても良かった。
    服部役の方の立ち回りが光ってましたね。
    大和屋さんの存在も良し。

    設定がぶっとんでるのも、シーンがころころ転換するのも別にさしたる意表はつかれませんが、様式美的な動きやダンスというには中途半端な動きたちになんだかやられました。

    そして分析するのと別に胸が熱くなる感じ。
    誠実な物語との向き合い方に心がざわざわしました。

    いい劇団ですね。

    次回作にも期待!!

  • 満足度★★

    うーん。。
    バッコス自体は前回の忠臣蔵が予約した回が休演になってしまったので、「乙女、エレーヌより来る」以来の観劇。しかし・・

    ネタバレBOX

    前に見たエレーヌがラストがすぱっと終わったのに対し、今回はここで終わらないの?というところが3、4回あり、くどくなってしまっていた気がする。藤堂が生きていたというのが最大のオチなら、他はもっと簡単に手の内を明かしてもいいのではないかと思った。台本の構成の問題。

    役者はもっと自分の状況を信じるべき。これから死ぬかもしれない人間があまりにもリラックスしていたり、酒を飲んだりする無対象行動が雑。
  • 満足度★★★

    成長が見てとれる劇団さん◎
    劇団バッコスの祭さんを初めて拝見したのはもう5年以上前になるでしょうか。まだ「バッコス」の名前ではなかった頃です。その時には、この劇団がまさかここまで良い劇団になるとは思ってもみませんでした、その成長に仰天!ここは今後の成長も確実に期待できる劇団さんです。向上心が見てとれます。
    最近の流行りとはチョット外れたタイプのエンターテイメントだとは思いますが、こういう劇団がもっともっとあっていい。そう思いました。

    今後まだまだ伸びそうなので、今まだチョット押さえ目の☆3つ。

  • 満足度★★★★

    躍動感と様式美!
     相変わらず立ち回りがかっこいい。芝居全体から躍動感を感じる。そして見事な様式美。劇団としてひとつのスタイルを確立しつつある。

     役者は皆好演だが、その中で特に近藤勇役の石井雄一郎の上手さが群を抜いている。松平容保役の小澤雄志もいい味を出していた。

  • 満足度★★★★

    大胆な解釈・構成・メッセージ性
    2歳のとき、初めて映画館で観た映画が東映時代劇、昭和30年代の東映時代劇映画は、大人に混じってリアルタイムでほとんど全作品を観てきた私は、筋金入りの時代劇ファンだが、いや、だからこそ、最近のTV時代劇はあまり観たいと思わないし、たまに観ても満足できない。小劇場の時代劇もおもはゆくてむしろ苦手なジャンルだ。「殺陣がスゴイ」「役者がステキ」と聞いても、まず食指が動かない。
    その私が唯一楽しめるのが「バッコスの祭」なのだ。小難しい時代考証なんかすっ飛ばして、大胆な解釈・構成で突っ走る爽快さがたまらない。
    やたら時代考証にうるさい自分が、「いいぞ、うんと壊せ!もっとやれやれ!」と心の中ではしゃいでいる(笑)。
    しかし、森山智仁という人は、史実の肝はきちんと押さえ、明確なメッセージを伝えてくるのが流石だ。
    私はいまから何十年も前に日本史が好きという単純な理由で史学科に進んだ、いまどきの「歴女」の草分けで、高校生のときは毎日「新撰組」のことばかり考えていて親に怒られたクチ。当然、本作には興味津々だったが、前回の「忠臣蔵」に続いて、また泣いてしまった。私は芝居を観てもまず泣かない、というより映画と違い、芝居では泣けない人間なのだが。
    中盤で、涙がポロッとこぼれ落ちて焦った。「芝居はまだこれからだぞ、いまから泣いてどうする!」自らを叱咤し、舞台に目を凝らした。そしてラストシーン。うーーん・・・・巧い!脱帽である。
    時代劇や日本史に興味ない人にもおススメです。

    ネタバレBOX

    冒頭、斉藤一役の丹羽隆博が新撰組について回顧するように語り始めるが、これには仕掛けがあり、ラストにつながる。
    入隊希望の藤堂平助が「新撰組」屯所を訪ねてきて、股旅物の仁義を切るのには唖然。こりゃないだろと思ったが、それは壬生にいた当時の新撰組がまるで暴力団のような存在だったデフォルメなのかもしれない。
    今回、新撰組に不可欠の土方歳三が出てこないが、それは、この物語のテーマに関係がある。斉藤は「自分の行く道をなかなか決められない男」、彼が主役だから。そして、「局中法度」で「事の善悪、各々にて思案すべからず」と、隊士にいらぬことを考えず、人斬りに徹するよう仕向けたこの集団において、斉藤は忠実に動いたのである(本作では)。
    組織に忠実という点では土方が一番だが、土方は積極的に隊のシステムを考えて動き、最期まで次々に決断して行った男だから、土方を出すと今回のテーマを明確にできないのだろう。このあたりの思い切った決断は見事で、森山は土方並みの非情さをもって作品に取り組んだと言えよう。今回の設定に私が反発を感じないのは、森山が司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読みながら「土方の扱いをどうするか」と思案していたことをブログで読んで知っているからである。決して単純なご都合主義の削除ではないのだ。
    土方を廃した代わりにと言っては何だが、斉藤一に土方的なニヒルな面を入れ込んで土方ファンのガス抜きをしているとさえ感じた。
    丹羽の何かに取り憑かれたようなアブナイ演技を見ていると、ふだんはどんな人なのか興味が湧いてくる(笑)。
    近藤・斉藤と対立する芹沢鴨(上田直樹)は史実とは反対に、草食系男子で、芹沢というより、むしろ本作には出ない穏健派の山南敬助に近い。
    そして山南とも共通する文系論客だった伊東甲子太郎と同一人物にする、これまた大胆な創作も面白かった。
    沖田総司(雨宮真梨)の青白い魅力が良かった。雨宮は口跡が良く、目ヂカラがある。沖田が初めて人を斬るという興奮のさなか、女を斬ってしまうというのも、史実ではない別のリアルさがあった。
    その女、お雪(濱坂愛音)は京の町の女子アナ?兼大和屋のお内儀で、妻を殺された主人(小林裕介)は伊東一派を支援する。小林は短い出番だがこの役らしく実直な演技で印象に残る。
    藤堂平助の辻明佳は明朗な爽やかさを出して好演。いままでバッコスで観た役どころとは違い、とても新鮮だった。
    藤堂の母親(柿谷広美)のいまふうお母ちゃんぶりが笑える。松本良順(稲垣佳奈美)をお良という女医にしたり、恋愛場面をお梅(金子優子)に絞って、よけいな恋愛噺を入れなかったのも名案。
    近藤勇(石井雄一郎)は幕府に使い捨てにされながらも、容保に深々と頭を下げ、幕府への想いを表現する場面がよかった。
    今回、近藤勇役の石井と斉藤役・丹羽のクセ者?コンビの芝居が観られたのも嬉しい。セットの関係もあるのか、松平容保(小澤雄志)が会津藩邸に隊士を呼びつけず、まるで鬼平の長谷川平蔵のように着流しで気軽に自ら出向いてくる(笑)。小澤は森本レオと長谷川朝晴を足して2で割ったように飄々としている。
    山崎烝は、俳優の宇佐見輝に不満はないが、どうせなら監察方という史実を生かして描いてほしかった。
    原田左之助の飛山裕一は槍の使い手ぶりを発揮。
    服部武雄(深月要)は若年だが剣の腕が立ち、史実では伊東甲子太郎にとって、武市半平太の岡田以蔵的存在だったようだが、本作では新撰組内の剣の流派の対立が離反組を生んだという史実も踏まえている。「深月要って人は男?女?」という疑問が観客に湧くらしく、隣席でも話題になっていたが答えは女性です(笑)。彼女をバッコスに紹介したのは私だが、主宰は殺陣が得意な彼女の長所を生かして起用してくれ、深月自身も期待に応え、他劇団に出ていたときは見違える成長ぶりで驚いた。主宰をはじめ劇団員・スタッフ、客演陣に感謝です。
    終盤、出番のない俳優たちが官軍側を黒子姿で演じたのにも感心。すっぽり顔を隠した状態での激しい殺陣は見事。女優陣の着付けが前回より数段、きれいになっていた。
    ラスト、東京高等師範学校・卒業式での斉藤の訓辞は、生徒だけでなく現代の観客へのメッセージにもなっている。そして隊規に忠実だったであろう隊士全員の心情をも代表していると思う。生徒たちの「仰げば尊し」の斉唱も美しくそろっていて素晴らしかった。
  • 満足度★★★★

    素直に面白かった
    自分自身がコンディションが最悪で
    ユンケルを飲みながらどうにか舞台を観たんだけど、それでも面白かった。
    俳優の質も配役もとってもいい。
    小劇場ではだらしない俳優を見せられることが多いけど、
    きっちり努力が感じられたし、誠実な舞台だった。
    欲しいところで十分なエネルギーを出すことができるというのはとってもいい。
    役も俳優も個性的で魅力的だった。

    ついでに劇場のことも言えば椅子がいい。
    ケツが痛くないのは久しぶりだ(笑)

    前に見たのは三年前だけど、この劇団は確実に進化している。
    なんだか早く自分も舞台がやりたくなった。

    ネタバレBOX

    全体的にとっても観やすくておもしろかった。
    テンポもよかった。それぞれの役の呼吸もあっている。

    あえて言うと、体調がわるい中で見たためか
    近藤勇が新撰組の局長になったあたりから、長く感じた。
    盛り上がるところが少し早かったのかもしれない。
    そこまでは話自体が非常にシンプルでわかりやすいけど、
    斉藤が新撰組の仲間に銃を向けられるあたりから、
    精神論的というか、苦悩を明らかにし始めるのだけど、
    ちょっといろいろ入り混じって筋を追いにくくなった。
    どれを主眼においていいかわからない感じ。
    そしてちょっとだけ殺陣と斉藤一の行動に飽きが来るかな…。

    それはそれとして面白かった。
    最近見た小劇場の中では一番面白かった。
    あんまり新撰組の話とかに興味はなかったんだけど、
    きちんと思想の違いや、そういうことを解釈した上での再構築だったので
    とても面白く観ることができた。爽快でした。

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