X day 公演情報 X day」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    初・地球ゴージャス
    中川さんを観に行ってきました。
    芝居は、照明の使い方がに凄く目を惹かれました。ポップでお洒落でしたね。
    ストロボを間隔長めでたくと、ちょうどいい目つぶしっぽくなるんだなーと思いました。ああいうのやってみたいです。
    カラーも豊富で、芝居じゃなく「音」とリズム合わせて光る照明ってとてもお洒落。おっしゃれー。

    ネタバレBOX

    脚本がー……。イマイチでした。
    最後とかだいぶしらけちゃった。
    なんか、ひとつひとつ別物だと思ってたものがラストにはストーリーとして繋がる!っていう構成になっているのに、前半~中盤で拾ったひとつひとつのうち70%くらいしか直接ストーリーに組み込まれないのよね…。
    拾われなかった30%に納得がいかなくて。

    あと、これは好みになりますが、テーマを客席に向かってつらつら喋る芝居が好きではないです。
    それをしていいのはストーリーテラーだけだと思っています。
    最後の最後に全部解説されて、そんなん見てりゃわかるんじゃい!ってなってしまう。がっかり。

    終幕前にキャラをひとりひとり出して、『その後』みたいなのをやる意味もよくわかんない…。
    あれ何がしたいんだろう。そこは客に渡して欲しいなあ。

    なんだか、『言いたいことはわかるんだけど、くどくて聞くのがめんどくさい説教』みたいな気がしました。


    脚本演出が岸谷五朗で、彼は役者としても出ていましたが、いや~……タップしたりピアノ弾いたりもできて、この人そんなにいろいろできる人だったのね!ってびっくりしました。
    森公美子さんは歌声はもうなんていうか流石。
    ギャグもかんっぺきに大笑い取って、コメディアンだなあって。いやコメディアンじゃないのか。
    とにかく歌唱力素晴らしかった。

    もうね、あっきーは神ですね。なんなんだあの声。
    あの歌声は、他の誰にも真似できないもので、あれが聞きたいなって思ってしまうと他では代わりが利きません。
    舞台上では「赤ちゃん顔」って岸谷さんにアドリブ合戦の最中にいじられてました(笑)
    飛んだり跳ねたり、リズムの取り方もすごく細やかで繊細、音楽楽しんでるなーって感じ。
    カテコでアカペラで「ありがとーありがとー!」って挨拶代わりに歌ってて、これまた素敵でした。

    ちょっと脚本に納得できなかったから、1万円は高かったなぁ、と。
    学生には痛い出費でした。
    パフォーマンスコスト的には丁度いいのかもしれませんが、8000円の席でも良かったかな~と思います。
  • 満足度★★★★★

    緻密な構成、脚本の岸谷さんに拍手!!
    地球ゴージャスは、4回程、拝見しましたが、作品的には、今回が一番の秀作ではないかと思いました。

    たった6人だけの主要人物の芝居を、作、演出も、出演者も、緻密に創り上げた手作り感溢れる舞台に、幕開きから、大変好感が持て、その気持ちがどんどんヒートアップして行きました。

    映像とのコラボ的な舞台作りも、大変効果的で、全てが素敵でした。
    期待したほど、歌はなかったけれど、中川さんや森クミさんの歌は、歌詞も良くて、胸に染み渡りました。

    この作品、たとえば、クロムモリブデンとか、空想組曲とか、競泳水着とか、そういう、小劇場の精鋭劇団でも、競作上演してもらえないかとさえ思う程、小劇場演劇にも打ってつけの脚本のように思いました。

    何気なさそうな台詞の中に、たくさんの人間の本質が浮き彫りにされたり、社会の仕組みの不条理さにはっとさせられたり、笑いと、人生の機微がうまくマッチングした、素敵な芝居で、期待していなかった分、とても満ち足りた思いで、劇場を後にしました。
    こういうさり気ない台詞の中に、珠玉の言葉をそっとしのばせるって、なかなかできるものではありません。

    終演後の場内アナウンスが流れても、鳴り止まない拍手が、観客の偽らざる気持ちを表していたと思います。

    ネタバレBOX

    最初に、全員での歌とダンスの場面からの幕開きは、それだけで、期待感が高まります。
    この始まりの雰囲気では、エンタメショー的な構成かと思いきや、6人の各エピソードを、シュールなコント風味に進めて、あー、オムニバス形式なのかと、思うと、また、最後は、思ってもいない展開になり、登場人物全員が、どこかで、関連付いていたというオチになるのですが、この構成が、実に、巧みで、感心してしまいました。

    どのエピソードも、気になるところで、一端話が終わるのですが、かといって、尻切れトンボな感じでもないので、このヒトの話はこれで終わりなのかと、納得していると、最後で、その各エピソードが、お見事な繋がりで、決着し、岸谷さん、そこらへんのプロの劇作家より、よっぽどストーリーの組み立てがお上手で、感嘆しました。

    ストーリーを、見事に、肉付けして行く、映像も、本当に、素晴らしく、私が過去に観たどの舞台の映像より、それ自体が、独立した芸術に思えました。これは、完全に、ケラさんや、新感線のいのうえさんの舞台の上を行っていると思いました。

    嬉しかったのは、初舞台から観て来た中川さんが、演者としても、驚くべき進化をされていたこと。滑舌の良さでは、ベテラン俳優さんも見習ってほしい程、完璧だし、彼が演じた役はどの役にも、命が宿っていました。
    藤林さんの見事な中国人女性役、森クミさんの、精神科医の、心情を歌う歌には、感情移入して、目頭が熱くなりました。

    フライヤーと、この題名が、こんな素敵な舞台を想像しにくくしていたように思えて、残念でした。

    各エピソードのアクトシーンのタイトルに冠されている人物より、別の人物が主に書かれているような場面展開に、不思議な感覚を覚えましたが、これが、終幕に繋がる、伏線故だとわかった時、岸谷さんの職人はだしの脚本力に、唸り声を上げたくなりました。

    本当に、久々、嬉しさに満ち溢れる、大劇場の作品でした。
    できれば、リピーターになりたいくらいです。
  • 満足度★★★★★

    X dayの意味を考えました。
    地球ゴージャスを初めて見たので、どこがどういつもと違うのか分かりません。

    ただ、とてもパワフルでエネルギーのある舞台だとは感じました。

    笑って、泣いて、ちょっと切なくなりました。

    私は好きだな~

  • 満足度★★★★★

    出演者それぞれの挑戦。森さんシリアス・ストレートな芝居観たい!藤林さん中国人,中川さんカリスマ美容師,good!
    前作の大掛かりな総合エンターテインメント劇から
    一変して、俳優6人の手作り感のある凝縮された作品に。

    出演者6人がそれぞれ、演技だけでなく、歌、踊り、
    パフォーマンス、楽器演奏など、新しい役、新しいことに
    挑戦する舞台は、「私自分自身ももっと挑戦しなくては」
    と思うほどにまっすぐな熱意が伝わった!

    一番印象的だったのが、藤林美沙さんの中国人です。
    喋りまくる中国語なまりの日本語のイントネーションがほんとに見事!
    そしてそのバイタリティ!
    観ていて自然で、すんなり入ってきました。

    同じくらい森クミさんの精神科医もシリアスで良かった!
    プロフェッショナルで孤独で、ひんやりとした感触が。
    特に最初のACTのとき。
    終盤はギャグに引っ張られすぎてしまって、ちょっと残念。
    今後、もっとシリアス・ストレートな芝居が観たい!

    中川晃教さんのカリスマ美容師のはじけっぷりもさすがです。
    歌とダンスはもちろんすごいですが、
    それより役柄の、楽しい中にも(けど実は複雑)
    男気で変わり者のスタッフを集めて美容院をしている
    という背景が、ちょっといいです。

    最終ACTのカウンターバーでみんなの人生が
    交錯するという構成も、面白いけれども、
    無理やりで都合良すぎてありがちな感じもしましたが、
    その日をX-dayとして、それぞれの人生を歩き出すシーンは、
    やっぱり、グッと来ました。

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