今宵、花の宴の姫君は。 公演情報 今宵、花の宴の姫君は。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    DVDが欲しいです
    うん、結構おもしろかったです。
    ギャルゲー風味に味付けされた、平安時代というのも敷居が低くて私的には馴染めました。

    詰る所、ギャルゲーってプレーヤーと目的のヒロインとのハッピーエンドの為に、他のヒロインや脇役たちは報われない思いに狂わされるって視点は新鮮で、ワクワクしながら観られましたね。

    最初は、主人公の空想の世界で普通にギャルゲーにはまってムフフな感じだったんだけど、やっぱりゲームだからバグがあったわけです。

    ネタバレBOX

    そのバグがなんと『ゲームの中のキャラクターの一人が「自分はゲームの1キャラクター」に過ぎず鵙介によって創造された存在で、かつすでに何度もゲームが繰り返されていることを認識してしまう』と言う、何ともエンドレスエイトの長門のようなバグで、長門ほどマグロでなくツンデレキャラがそんなバグな存在だから暴走する暴走する、全てを破壊しようとする訳です。

    それを見た鵙介はゲームの世界でありながら、苦しむ人達を見て苦悩する辺りは『空想と現実の区別がつかない』ゲーオタながら『空想が現現実になったとしても甘くない物語があって、結局向き合わなきゃいけないし乗り越えなきゃいけない』みたいなメッセージなのかなぁと勝手に解釈した。

    ただ残念だったことが二つ。

    一つは自由席だったので、一番前で観ることになって(劇場がそんなに大きくなかったので視界的には問題なく、むしろ役者さんの表情がよく解ってグッド)椅子がパイプ椅子みたいのでケツが痛くなったのが辛かった・・・・
    自由席なのを忘れて、のんびり来た俺が悪いんだけどさwww


    もう一つは、残念でしたメインのヒロイン一人のセリフが舌っ足らずな感じで聞き取りずらかったです。
    すごく美人さんでスラっとして、存在感もあったので演じてる役もただの天真爛漫ヒロインでなく、深い想いがあったのにあれではちょっと残念でした・・・・・

    まぁ早い話が、この公演のDVDは欲しいぞと言うところでしょうか。
    ぶっちゃけまた観たいです。
  • 満足度★★★★

    めくるめく源氏物語!
    つまりはあれだ。源氏物語の総覇者ならば、登場人物のネーミングも源氏物語のパクリならば内容もこれに準じてる。(苦笑!)
    時代設定も平安時代っつーのだから、どこまでも源氏物語でした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主人公・鵙介は宇宙人に不思議なゲームソフトをもらう。それは『実体化するゲームつくーる』なんちゃってどらえもんバリバリのふざけた名前だ。そんなだからトーゼン、主人公はどらえもんやろ?なんつって期待に胸を反らしちゃったわさ。

    そしたらさ、そしたらよ?!(・・!)

    主役はどらえもんっつーより、ラーメン好きの鈴木さんみたいなのが出てきた!おそ松君も真っ青です。

    そんなラーメン鈴木こと鵙介が作ったのは「ギャルゲー」
    いったい「ギャルゲー」とは何ぞや?っつーはなしだけれど、いわゆる「恋愛シュミレーションゲーム」
    いあいあ、素敵ざんしょ?シュミレーションで恋愛しまくりなんだからどなたも傷つかないわけよ。しかも夢みられるじゃん!メガネ男子出てくるじゃん!ついでに星の王子さまも登場させちゃる?ターちゃんもいいかも?なんつってやりたい放題、Hしほうだい、好みのキャラ作り放題!もう、何でも出来ちゃうわけよ、ゲームの中なんだから・・。ところがゲームの中にはちゃーんと息づいてるキャラが居たわけ。そんなお話!

    ストーリーは源氏物語のような不倫っぽい、はたまた、自分の息子の許婚を帝が取っちゃう~みたいな展開。コメディ仕立て。年齢をわきまえない恋愛ほど燃える話はないよね?そんな恋愛話があちこちで展開され、順風満風な景色かと思いきや、バグって物語は一転して闇の方向へ。
    鵙介の作った世界が壊れはじめ、殺し合いが始まってしまう。そんなだから、さっきまでの恋愛うっふ~ん!からいきなり格闘シーンになっちゃう!笑
    紅葉(とある宇宙人)は鵙介にコントローラーで現実世界に戻るように説得するも、自分が作った世界の中でみんなが苦しめられているのを知り、ゲームを作った責任を感じた鵙介はこの世界をどうにかしようと考える。

    一方でそんなどたばたの最中に紅葉はコントローラーを失くしてしまう。そしてコントローラーを拾った輩が、この世界を壊したい、なんて考えたものだから物語は暗黒さながら憎しみ合いの混沌とした世界になり下がってしまうのだった。そんな世界を鵙介はどうにかしようとジタバタするも、この後に及んでコメディタッチも忘れないから物語は軽く緩い展開にも見える。笑

    なんだろねーこの劇団!物語はシリアスな展開なのに、登場人物のキャラ立てが実に愉快なんだよねー笑
    そんなだから真面目なのかいいかげんなのか、よく解らなくて、緩くて面白いって感覚だけが残った芝居だった。野分と玉かずらと総角が登場するとなんとなく笑えた。(失礼だけれど・・)

    そんな緩くてめくるめくアニメの世界!(^0^)

  • 満足度★★★★

    美しく哀しい平安王朝コメディ!
     宇宙人にゲームソフトをもらい、そのソフトで平安時代のギャルゲーを作り、自分がゲームの登場人物になるというストーリー。荒唐無稽な話で、主人公がゲームの主人公になるというストーリーは最近よくある設定。

     物語のスタートは若干心配をしながら観ていたが、途中からぐいぐ引き込まれた。平安時代の物語がまずしっかりと練りあがっている。だからゲームの中の物語とはいえ、感情移入してしまった。そちらの物語は王朝絵巻、格調高く、美しく、かっこよく、そして哀しい。

     メインストーリーが荒唐無稽なコメディで、、ゲームの中が重厚でシリアスなラブロマンと、通常とは逆の構成になっているところが面白い。そしてそのゲームの中の悲恋があまりに美しいので、全体のコメディ仕立てがちゃちにならない。そこら辺見事だ。

     出てくる役者、出てくる役者がイケメンと美女ばかり、そのことにも驚いた。演技も含めて関屋役の葵鴒と男装の検非違使蛍を演じた瀬戸山京子が特に素敵だった。

     作演の高橋幹は場面展開がうまく、それぞれが絵になっている。また随所に視覚的に美しいシーンを用意し、素敵でかっこいいお芝居になっていた。王朝悲恋が好きな人にはたまらない作品。

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