三日月に揺られて笑う 公演情報 三日月に揺られて笑う」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    面白!
    役者さんが全員良かった。客演の方でめっさ好みな人がいて目が離せなくなった(笑)

  • 満足度★★★★

    男はペット
    こう考えるとすんなりと三姉妹の心のうちが紐解ける気がする。全体的に笑いは少ない。ダークコメディとかホラーコメディというよりミステリと感じた。ワタクシの好きな作家・今邑彩がこのような作風だ。
    三姉妹の犯罪の真相は観客の案に相違してこちらの予想を逆手にとるようなどんでん返しだ。「ミステリはこう書け」というお手本のようなもので、物語の構図が暗く反転する結末は何とも苦い余韻を漂わせる。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は遊覧船。ここで三姉妹が働き、船のオーナーとも姉妹は20年もの間、関係を持つ。三姉妹は仲がいいというより同じ趣味なのだと思う。
    次女の同級生だったオーナーは頭が良くて経済も申し分はない。三姉妹はそんなオーナーの虜となって次々に関係を持ち続けるがきっかけを作ったのはオーナーの坂口だった。そんな状況を三姉妹は知ってて知らないふりを決め込んで坂口を共用する。遊覧船は年々、利用客が少なくなって坂口の経済的援助が無かったら三姉妹は生きていけないからだ。

    一方、坂口は一週間のスケジュールを順番に三姉妹にあてがい、経済的にも援助をし、それぞれにコソコソと嘘をつかなくてはいけない状況を辛いと感じるようになる。「自分はこの三姉妹と切れる為に三姉妹とまったく関係のない女性と結婚をし家庭を持ったはずではなかったか?」と自問自答し、そうして坂口は意を決して三姉妹に別れを告げる。

    しかしこの時点で坂口はもはや囚われの身だった。目の前は海、後三方は三女に囲まれて、坂口はいつしか囚われの王女のような気分になっていたのかもしれない。笑
    悪魔との付き合い方は適当なところで腹を括らなければならないが、この部分で坂口は誤った。そんな誤った坂口にドラマチックな展開はない。

    別れを告げられた三姉妹は一時、お互いを詰り合い罵倒し敵同士のように仲悪くなるが、お互いの中で何かを結託し何かを履行し何かの目標を掴んだ時にこの三女らの関係は復活する。そうして催眠術師のような気味の悪いほど柔らかな口調で何事もなかったように操縦士に「旅行に行く。」と告げ、休みをとらせるのだった。

    その間、操縦士(園田)は坂口に三女を好きになった事を相談する。坂口は付き合いのノウハウを園田に伝授するも、三姉妹の関係を園田に打ち明ける。そうして「ここの姉妹は恐いんだよ。それぞれが別の態度で近づいてくる。逃れられないんだ。」と蛇に睨まれた蛙のごとくの心境で怯えるのだった。

    やがて・・・湖の彼方、龍の牙の話をもじりながら三姉妹は月を眺め、そうして漬物石やロープの話をする。楽しそうに誰が何を買ってくるかなどと話す。その内容は坂口を湖に沈ませた内容だ。まるで童話でも読むかのようなおしゃべりだ。彼女らの中ではメルヘンだ。このメルヘンには終わりはない。そして次のターゲット、園田に乗り換えた三女らは「園田君もいつかは湖に逃がしてやらなきゃならないでしょ。」とのたまう。
    その三姉妹の表情は月明かりの中、満足そうだった。

    完全犯罪の物語。

    失礼な話だがキャストの三姉妹に魅力がなかった。なんだろ?普通すぎて男が手玉にとられるような容姿ではないのだ。(すみません、正直で。)
    完全にキャストミスだと感じた。男を手玉にとるオーラがないんだよねー。
    一人は鼻の穴が大きくて顔が四角くてカバみたいだった。そんなだから、物語と登場人物に違和感があって、すんなり入れなかった。別のキャストだったなら、また違ったかもしれない。ホントすみません・・。


  • 満足度★★★

    月に向かって冷たい嘲笑
    土田さん脚本ですから、
    予想通り笑いつつも毒がある舞台。
    あそこまで怖い裏がある所まで行くとは思いませんでしたが
    逆に少し物足りない所もありました。
    牧野さんの穏やかな笑顔がとても怖くて印象的。
    逆にオレノグラフティさんの「どこか抜けた男」がとて微笑ましく
    良かったです、今度はどんな脚本家さんになるのか楽しみ。
    キラキラなセーラーズにはちょっと参りました。
    ネタバレはTBにて・・

  • 満足度★★★

    短編集向け?
    脚本、演出不足なしでありますが
    もう少し短くして短編集として放り込んだほうが
    おもしろいのかな、とも感じました。
    (他に短編を数作品作れる力があればですが)

    この劇団、まだ3回目の公演ですが
    なかなか楽しめます。
    関西色バリバリです。

  • 満足度★★★★

    コメディ? ホラー? コメディ?
    登場人物は最小限だが、互いの関係と、バックボーンがうっすらと見えるような土田英生さんの脚本がうまい、キャラクターがはっきりしていて無駄がなく、それを演じているすべての役者がいい。
    上演時間も含め、コンパクトなところもいい。

    そして、何より、コメディとしてきちんと笑わせてもらった。

    ネタバレBOX

    遊覧船の乗り場を舞台に、近所でも仲が良いと評判の、割といい歳(笑)の3姉妹と、遊覧船のオーナー(出資者)、遊覧船の若い船長(操縦士)の物語。
    観光客が減少し、遊覧船はあまり賑わっていない。
    若い船長は、三女に好意を寄せ、気持ちを打ち明けるが、姉妹たちには笑われてしまう。
    そんなのんびりした話かと思えば、実はここにはもっと大きな秘密があったのだ。
    それは、次女の高校時代の同級生であったオーナーが、20年間もの間、3姉妹それぞれと(タテマエとして)秘密にして付き合っていたのだ。
    オーナーはそのことに苦しみ、ついに3姉妹に別れを告げる。そして・・・。

    3姉妹は一時長女が都会に出て働いていた時期以外は、ずっと一緒にいたのであろう。だから、笑うツボも、お互いの気持ちも言わなくてもわかるような状況だ。
    その緊密な中に入るのは、何人とも無理なのであろう。

    だから、若い船長が、自分の何が笑いの対象になっているのかがわからない。もちろん、笑う3姉妹にだって言葉にして説明できないぐらいの共有する感覚なのだ。
    姉妹(兄弟)にしかわからない、小さな頃からの符丁みたいなものって、あるよなーっていうのを思い出したり。
    そんな緊密さは、他人から見たら、濃密すぎてちょっとイヤな感じさえする。
    しかし、3姉妹と20年も付き合っているオーナーには、そのニュアンスが何となくわかるというあたりがうまい。

    つまり、脚本も演出もうまいなぁと思うし、3姉妹の呼吸のぴたりと合った演技も素晴らしい。また、すでにいい年齢に達している姉妹の妙なハイテンションの痛々しさが、「ありそう」な感じがしてしまうところもいい。そういう感覚に切なさがある。
    そして、男性2人と3姉妹との温度差が、微妙にあるという様子を見せる演出と表現もいい塩梅だと思う。

    オーナーから別れを告げられた3姉妹は、一時は、まるで自分自身の醜さを見せ合ように、罵り合うのだが、吐き出してしまえば、後は怖いモノはまるでなくなる。
    唯一、「恋愛」という要素で3姉妹の心の中に入り込んでいた遊覧船のオーナーとの関係よりも、結局は姉妹の結束のほうがはるかに強かった。
    絶交状態から、話し合い、結論を出すまでが早かったことでそれはうかがえる。

    互いに気がつきながらも、知らないフリをして、隠れて付き合っていたオーナーとの20年間よりも、生まれてからずっと一緒だった姉妹の関係のほうが強いのだ。

    もちろん、オーナーとの関係が不倫であるということから、成就されにくい恋愛であるということもあるのだろうが。

    3姉妹が仲直りをしてからの、いくつかのフリの後、まさかと思いつつも、さらりと訪れるラストはかなり怖く、ブラックコメディになっていく。
    しかし、本当に怖いのは、若い船長との関係が見えてくるあたりで、ここはホラー感さえ漂う。笑っちゃうんだけど(笑)。

    関西の劇団なのだが、なぜか関西弁でないのだが、それには理由があるのだろうか。関西弁だと笑いの方向が変わってくるからなのだろうか。
    なんてことを思いつつも、次回も観たいと思う。

    三女の「唄」は耳に残ってしまった。
    わーたしたーちはなかのいい、さんしまいーですぅ。
  • 満足度★★★★

    コメディだと思って見ていたら・・
    コメディなんですが、色は黒かった・・・。
    会話のテンポ良く、飽きることなく観せられ続けました。
    さすがに皆さん上手です。ただ歓劇後の感想としては、薄ら寒い感じがしましたけどね。(ストーリーがホラーですよ)

  • 満足度★★

    性格悪すぎてコワい。
    登場人物が皆エヘラエヘラしているようで、実はいい年して自己中で、性格悪くてぞっとしました。見ているとだんだん笑えなくなります。

  • 満足度★★★

    意外にブラック
    想像していたのとは随分雰囲気が違っていたのでちょっとビックリ。
    女優3人のやり取りはさすがでした。
    ギャグの部分をもう少しスッキリさせると
    より観やすかったと思います。

    キャストやスタッフなどを記載したものが
    一切配られなかったのは如何なものか。
    パンフ買えってことですか(笑)

    ネタバレBOX

    簡単に言ってしまうと
    三姉妹でひとりの男性を取り合うという話しなのだが、
    男性が全員と関係があるということを
    みんなが分かっていて知らない振りをしている。
    プレッシャーに耐えかねた男が別れを切り出すと、
    今まで仲良しだった姉妹達が
    突然本音をあらわにしだす・・・。

    結局は相手は誰でもよくて
    彼女達は、彼女達の世界の中に
    ぬるま湯につかるように
    漂っていたいだけなのかも知れない。
    共有し、安定している状態がベストで
    都合の悪いことは知らないし、知りたくない。

    だから、その世界を壊す者は誰であれ排除する。
    だって、仕方ない。
    わたしたちは仲良し三姉妹だから・・・。

    新しい相手を見つけ、
    最後に三人で月を見上げながら
    微笑む姿にゾクリとさせられた。

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