骨唄 公演情報 骨唄」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    新妻聖子の骨唄は良かった
    初日に観ました。新妻聖子さんが身近に観られるということで行きましたが、本当に「骨唄」がしばらく耳から離れず。他の共演者の方もとてもよかった。帰り際、女優の吉田羊さんがいらっしゃったので、初歓談しました。舞台で見るよりも美しかった。

  • 満足度★★★

    風車が怖く感じられました
    サイコホラーな芝居でした。
    全体、暗いし・・。
    でも生きてゆく辛さ力強さは、伝わってきました。

    ネタバレBOX

    長女の、おひとりさま自虐ギャグは、笑えるんだけど・・。
    ちょっぴり辛かったかな。
  • 満足度★★★★★

    い、いかん!好きな芝居はレビューも長い!
    どなたでもご存知の高橋長英、「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「マドモアゼル モーツァルト」「マリー・アントワネット」でお馴染みの新妻聖子、「十二夜」で主演ヴァイオラ役を演じた冨樫真。そうそうたるキャスト陣に心躍らせながら観たエンゲキ!実に素晴らしい世界でした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    セットは舞台いっぱいに置かれた白い風車と小屋。
    白い風車は舞台の上でカラカラクルクルと回り、それだけで黄泉の世界を思わせる。

    虐げられた人々が住む湾岸の長屋が舞台。千本村には「骨唄」とともに語り継がれた風習があった。海を見下ろす山に死者を土葬して風車を差し、掘り出した骨に彫刻を施す。長女・薫は、そんな村の不気味さと、身勝手な彫り物師の父・源吾を嫌っていた。薫はそんな父親と諍いが絶えなかったが、ある日、妹・栞が風車を手に取って遊んでいた近くで、いつものように源吾と薫は言い争って栞にぶつかってしまう。その瞬間、栞の左耳に風車が刺さって栞の左耳は聞こえなくなってしまうのだった。

    大人になった栞は、一度は千本村の家を出たものの失踪して故郷に帰ってきてしまう。心配した薫は、妹を探す為に18年ぶりに故郷の千本村に帰って来たのだった。しかし薫は栞の行動の異変に気付く。源吾から、「栞は外傷記憶症という病気にかかっている」という話を聞いた薫は自分が原因で栞の耳が聞こえなくなったことを激しく悔いるのだった。
    何度も同じ事を話す栞。村おこしで作られた「エミュウの里」のエミュウを逃がしていても、そのこと自体に記憶が無い栞。
    そんな栞を源吾は優しく面倒を看ていたのだった。

    「風車を千本飾れば蜃気楼が現れ、悲しみから解放される」という伝承を信じていた栞は白い風車を作り続ける。そんな栞を手伝って不器用ながら風車を作る薫。薫に作り方を教える源吾。二人の息の合った掛け合いが、何か通じるものがあり印象的だ。
    この場面がおかしくもあり、悲しくもあり、切なくもあり、豊かでもある。

    源吾も薫もエミュウ事件を栞に知られまいと思い遣るが、やがて栞はエミュウを逃がしたのは自分だと気付いてしまう。
    愕然とする栞は海の彼方の千坊に蜃気楼を見る。同様に源吾と薫も同じ蜃気楼が見えたのだった。
    栞は小屋の見晴台に上がってもっとよく蜃気楼を見ようとする。美しい光景だった。白いシャツを着た栞にだけ光が当たり、その光は神々しくもあった。
    風が強くなって、周りの白い風車はカラカラクルクルと勢いよく回りだす。栞は十字架のように手を広げて、今、この瞬間、悲しみから解放されて幸福だとでも言うように満面の笑みを浮かべると、風と共にその白い十字架は後に垂直に倒れて、フッと視界から消えたのだった。
    そして、ドンッ!!という鈍い音と共に栞はいなくなった。

    こんなシーン、どっかで観たよな・・?、と考えていたら・・・そうだ!「転校生」の自殺のシーンではなかったか。


    会場がシーーーン・・となる。


    そして栞の葬式が終わると、
    源吾は「いいか、薫、お前はババアになるまで生きろ。決して親より先に死ぬなよ。」

    「ああ、ババアになるまで生きて妖怪になってやる。」



    九州の方言が心地よく、あの世の手前の世界をホーフツとさせる舞台でした。家族の絆を表現した舞台だったと思う。
    流石は桟敷童子、素晴らしい舞台に至福感満ち溢れちゃったのであります!


     


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