「ロミオとハムレットの夢物語」 公演情報 「ロミオとハムレットの夢物語」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★

    作る側の世界
     なにやら、最近はやりの演劇の、コピペのような印象。残念ながら、楽しめなかった。

    ネタバレBOX

     「ハムレット」の劇中劇として、「夏の夜の夢」のボトムたちの芝居が上演されるのが、「冬物語」のレオンティーズのお城、という、シェイクスピアのザッピング。松岡和子訳のあとがきに忠実に、「メタシアター」という側面をクローズアップした舞台。

     「演劇」というものを「演劇」自身が批評する、自己言及スタイルのために、シェイクスピア劇をみつめる観客が、舞台のはずれに二人。劇中人物のパック(死後のロミオ)と、大学生の男の子が、劇をみつめる。さらにそれを、舞台から一段降りた、上手のはずれにいる、演出家が、みつめる。観客は、それら全部を、みせられる。

     ずっとゲームに夢中の大学生が、次第に演劇に引き込まれて、最後、ハムレットのラストシーンに介入して、ジェノサイドを止めようとする「感動的」な姿をみても、なにも感じることがなかったのは、観客席と、すぐ目の前にあるはずの舞台との間に、大きなへだたりがあったから。

     演出家は、目に見えるかたちの才気をみせようと、必死になっている様子。群雄割拠の演劇の世は大変なんだろうなと、僕などは同情してしまうけど、それだけに、演劇の世界の外の、観客席が、みえていない、と思ったのだった。

     シェイクスピアのメタシアターは、とても大きな発想で、全ての人は、王様も庶民も「役割」を演じているにすぎなくて、役を離れた後に残るものはなにもないよ、というものだと僕は思っているんだけど、今回の作品では、最後に、ハムレットの悲劇を止められなかった男の子が、劇団の門をたたく。あれ? と思う。現実の人間が、演劇の世界に入るという構図は、反対なのではないか。演劇の中にどっぷり浸かった、作る側の世界が、人間世界よりも大きくなってしまっているみたい。演劇の外の世界に暮らす僕などは、勝手にやんなさい、と思ってしまった。

     シェイクスピアの劇は、演劇を使って、現実の世界を変えているみたいにみえるかもしれない。でも、実は、ハムレットもボトムたちも、リアもマクベスも。自分が、単なる役者を演じていたにすぎないことを知って、無を背負い、現実世界に出て行く。決して、演劇世界にとどまることは、しておらず、演劇世界と現実世界の区別がなくなる、だからこそ、外側にも響くのだと、僕は思う。
  • 満足度★★

    やりたいことはわかるけど
    ちと方法が稚拙ではなかろうか?
    も少し衣装・小道具に力入れてみるとか。
    舞台上の状況説明わかり易くするとか。
    荒削り過ぎる感が否めなかった。

    ネタバレBOX

    そんな中で、妙にパック(ロミオ?)の存在感が、
    しゃべり方といい記憶に強く印象付けられてしまいました。
    良い素材と思ったが、レシピが良くなかったのかな?
    もったいない!
    と思ったね。
  • 満足度★★★

    あ、参戦作品を4つ
    順々にやるのだなと席についてから知る。ロミジュリ、ハムレット、夏の夜の夢、冬物語を均等に。筋は拾いながら次々と展開してゆく形がおかしな面白さがあり漫画のように・・・4、違う、12コマ漫画(滅多にないけど)をみてる感じ。展開が急なので驚くけれど、最後、野球ボールで倒れるなど面白い演出だと思うし4つの作品を存分に遊んでいた。玉葱みたいな帽子を被ってた人がなんとも愉快。

  • 20090910
    ン、)ノ げんだいこうごえんげき的なものをベースにしていると物語に力を入れない作家さん劇団さんが多いきがしていますが、物語への愛をかんじられました。

  • 満足度★★

    ちょっと幼稚っぽい。
    主宰の尾倉ケントはポツドールの演出助手なので、もっと違ったものを見せてくれると期待したのだけれど、ちょっと裏切られた感が否めない。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    舞台の端っこにはゲイマーのような役者がいて、物語が始まる前に彼が「ロミオとジュリエット」「ハムレット」を簡単だけれど解り易く説明する。
    やがて舞台は始まるが、なんだかビンボーそうな男子がロミオだってんだから、この小芝居、もしかしたらコメディなんでしょか?
    とか思いながら観ていたけれど・・・コメディって程でもない。

    程でもないのに、会場にはめちゃめちゃ身内です!ってこれまた男子が少なからず居はって、その中でたった1名のみが・・、公演中、笑いっぱなし!しかも下品な笑い。

    な、なんだ、コイツ!(・・!)

    首絞めて静かにさせてやろか?!なんつって、ちょっとした殺意を感じながらも、もしかしたらコイツはサクラなんじゃなかろうか?なんて思ったりしちゃって、目の前の芝居そっちのけで、ソイツの笑い声だけが妙に気になって・・気になって・・なんやらドン引き状態!

    そのうち、この芝居は劇団員たちの練習風景だと気付く。
    な~んだ!練習風景なら家でやってくれる?なんて興ざめしちゃってるのに、それでも会場はソイツの笑い声が高らかに響いていたのでした。

    「ロミオとハムレットの夢物語と笑う狂人」のタイトルの方がウケタ!





このページのQRコードです。

拡大