Big Tree 公演情報 Big Tree 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    役者さんたちの勝ち!
    まだ当サイトの使い方をよく知らないのですが、今回は念のためネタバレBOXを初めて使わせていただきます。

    ネタバレBOX

    観劇させて頂きました。この作品は近未来SFの世紀末の世界が舞台の作品でした。核も飛び、生き残った世界も生活環境・食糧事情など終末観が漂う世界のはずなのですが、軍関係者はともかく現在も続いている戦争の爪あとなど何も感じさせないほど作品中の世界・登場人物が最初から最後へ展開するまで実に明るく生き生きとしている・・・正直初めてです、演劇と言わず小説、映画等世紀末を舞台に全編にわたり登場人物が生き生きとした作品を観るのは。普通生きること等のテーマを抱えた世紀末SFにおいては、少なくとも序盤から中盤までは作中登場人物に明日を考えることよりも昔を振り返ることしか出来ない悲壮感を持ち合わせることで、作品途中から生きることの意義を問う、考え出す、見出して結末へ向かっていくのですが、この作品は違います。最初から最後まで生きることで構成されています。底意地の悪い言葉で言うならば、作中どこで切っても起・承・転・結の結になってしまうほど観ている者に伝えたいことが全編の中心に流れています。個人的な感覚でこの物語の構成の仕方を考えると、実に奇妙な作品展開に思えてしまえます。おそらく、観ている者に伝えたい思いが押さえきれないほど強いものだったと想像できますが、物語の完成度から考えると若干無理にでも押さえるところがあってもいいのでは?と思えてしまえますが、それ以上に役者さんたちの演技が良かった!洗練され抜いたものではないのですが、本当に演劇が好きでそれが全く空回りすることなく観ている者に伝えたいものを確かに伝える、実に心地よい演技でした!ただ、役者さんたちもこの作品に対して強い思い入れがあるのか、憎しみの感情を表現する際にそれまでよりも若干演技力が落ちましたが、とるに至らない些細なものに感じさせてくれるほどの熱演でした。自分がテーマ性のある作品を評価する時、物語の完成度から考えることが割と多いのですが、この作品を評価するにあたりそれは野暮なことのように思えてしまうので、評価は役者さんたちの力演と伝えたい思いの強さを最優先にして作品全体を評価させていただきます。
  • 満足度★★★

    クローン人間の物語
    オープニングが素敵です。それにあわせた音楽も!

    ちょっと中だるみな部分もあったけれど・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    クローン人間の話題がでて久しい。だから、ただのクローン研究の話題を物語りにしたところで私たち観劇人の興味を誘う事はできない。

    だから、この物語はクローン人間になりきれなかったクローンとクローン研究所、そしてとあるモーテルに集まる人達の人間模様を芝居にした作品。

    クローン研究所では戦争に借り出す為のクローン人間を大量に創作していた。ある研究者は二酸化炭素を増やしてしまう人間に対して酸素を吐き出すクローンがいたら地球上の空気が綺麗になるのではないかと考え、植物の遺伝子を持った二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す光合成で生きるクローン人間の実験をしていた。この実験段階途中のクローンが自分を代理出産した母を捜すために逃走した。

    この逃走した植物クローン人間を探す為に研究所は動き出す。

    脱走した植物クローン人間はあるモーテルに匿って貰い、世話になっているうちに、人間としての心や感情が宿っていくが、実はこのモーテルのオーナーの子供は人間とクローンの間に生まれた子で、その宿命は人間を全うした後、植物に戻ってしまうという命だった。

    人間とクローンが共存していく思いや混ざってしまう血の系統。遺伝子の記憶を織り交ぜ、物語は進むが世界はいつの日かクローンが人間の指示から離れて人間よりも優れたものになってこの世を支配するようになってしまう。

    全世界のあちこちで戦争は大規模になり世界の果てが近づいたその時、ノアの箱舟なる船に乗って人間とクローン人間8名は他の星に向かって地球を脱出する。

    いつかきっと、何もない地球に戻って生命の営みが出来るようになるその時まで。

    笑いのネタは古かった!(^0^)しかし、全体的に格闘シーンなど見せ場は多く上手くまとまっていたと思う。
    ストーリーを無理に収束させた感があり違和感を覚えた場面もあったが、まあ、そこは最後のシーン、植物と化したノアの切ないシーンで全ては相殺される。

    マスターはもうちょっと痩せないと格闘シーンの動きがヤヴぁイ!です(--;)

    ちなみに会場に3~4歳くらいの子供が居て私語を満遍なく発してました。役者のセリフと被って、まったくもって劇中の空間に感情移入できませんでした。そういうう子に対してのスタッフの対応が悪い!ドア際に座らせてぐずってきたら出させるか、最初から入場させないようにするべき。あの年齢の子が黙って2時間も座っていられるはずがないです。親の常識も疑いますがスタッフの常識がないのにも呆れてしまった。

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