キャッチャーインザ闇

悪い芝居（京都府）

公演に携わっているメンバー：12人

団体紹介

京都を拠点に京都・大阪・東京などで活動する、愚直な劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出して出来上がる、観客の想像力を信じきった作風が特徴。ひとことで言うと「観客ひとりひとりの想像力の中で完成する演劇」を作っている。
また劇場での作品上演に留まらず、京都での１ヶ月にわたる家屋公演『団欒シューハーリー』や、劇団内バンドによる京都・東京・大阪での３都市ワンマンライブツアーなどを行っている。
団体名の由来は「『悪いけど芝居させてください。』の略。」
『嘘ツキ、号泣』が、第17回OMS戯曲賞佳作受賞。『駄々の塊です』が、佐藤佐吉賞2011最優秀作品受賞、ならびに、第56回岸田國士戯曲賞最終選考ノミネート。『カナヅチ女、夜泳ぐ』が、佐藤佐吉賞2012最優秀演出賞受賞。
芝居を観よう。芝居を観よう。どうせ観るなら『悪い芝居』を観よう。

応募公演への意気込み

物語ではなく舞台の上で人物たちが出会う、闇にまつわる演劇です。真っ暗にして上演するとかそんなことはしません。
ずっと見えなかった目が見えた時に浮かぶ光や、叶うことのない夢を追う時に感じる風や、逃げ続ける先に迷いこむ闇や、そういった中で溢れかえる出会ったことのない想像力に巡り会える時間を、同時にその想像力との距離を感じてもらいたいです。光も音も物語も、きちんと背負った大王道演劇の中を走り抜ける肉体の果てに宿る魂を、目撃してもらいます。
報道ではなく、事件を。傍観者ではなく共犯者に。
闇に葬った過去を美化することは、未来を思うことに似ている。
キャッチコピーは「一生このまま、闇の中でいいじゃないか」
駆け抜ける想像力を、ひとつ残らず、闇の中でつかまえてください。

将来のビジョン

我々は京都を拠点に、日本を軽々と行き来して作品を発表してゆきたいと思っています。それは現時点で、京都だからこそ作れるものがあると確信しているからでもあります。
将来のひとつの目標は、全国の大きな劇場をまわることです。現在、よくやらせていただいている劇場には愛着はありますが、膨れ続けるイメージを表現するには今の大きさでは不十分なのです。大きな劇場で足腰据えて長い期間上演できる段階には、まだいません。ただ大きなものをイメージさせることは今の劇場でも可能です。来る時を見据え、今は牙を研いでいます。
我々が作品を発表する動機は「人間の想像力って凄いんだよぉ」ってことを伝えたいだけでしかないなと、最近、強く思います。作品ごとにやりたいことは変わってゆきますが、作品を発表する動機は今後３年、いや、１００年変わらないです。将来は分からないと言いますが、悪い芝居が作品を作る動機は永遠に変わらないです。