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君がいなくても
ピンク地底人(京都府)
公演に携わっているメンバー:5人
- 団体紹介
- ☆将来のヴィジョン。
ピンク地底人とは日々の孤独を癒すため、地上に出ては演劇活動を行う地底人集団です。
ご存じかとも思いますが、もともと地底人というのは、江戸時代、黒船がやってきた時、欧米の侵略から免れるため、地底に潜った人々のことです。欧米人たちによる地上の支配は大変強固なもので、地上に残った人間たち(地上人)はあっという間に肉体的にも、精神的にも、文化的にも、欧米化されてしました。洗脳された彼ら地上人達は、欧米化を拒む地底人への粛清活動を開始、多くの地底人の命が失われました。
地底人となった我々は常に地上に対する復讐の機会を探っていましたが、圧倒的な武力と科学力を有する彼らにかなうはずもありません。我々には土しかありませんでした。土でどうして大砲に太刀打ちすることができましょうか。断続的に各地の地底人によるクーデターが行われましたが、どれも規模が小さく、泥団子を投げる他ありませんでしたので成功した試しがありません。クーデターの失敗は、すなわち「死」を意味します。
またまたご存知かと思いますが、そうこうしているうちに、当初1000人はいた地底人人口が100人まで激減してしまいました。恐ろしいことです。
そして現在、地底人は確認できる限り、5名しかいません。
しかしだからといって地底人の誇りが失われたわけではありませんでした。例え5人になっても、地底人のスピリットは、先祖代々受け継がれてきたのです。
我々地底人は、ここに宣言しまします。
地底人は武力ではなく、精神で地上人達へ反旗を翻し、我々の祖先が成し遂げることができなかった地上征服を将来のヴィジョンと定めます。
- 応募公演への意気込み
- ☆本公演の意気込み
将来のヴィジョンで前述したように地底人は地上人達にあらゆる面で劣っています。それは歴史が証明している。
けれども文化面ではどうでしょうか?
文化とはすなわち精神の豊さです。精神の豊さであるなら、地底人とて元地上人、勝算があるのではないか?
我々はそこに目をつけました。
そしてもっとも地底人に向いている文化とは?
それが演劇です。
周知の事実であるように我々は地底人は地上へのスパイ活動を常としています。スパイとはつまり、「演じる」ことです。これほど地底人にお誂えむきな文化もないでしょう。
また文化とは、すなわち「批評」です。
「批評」とはすなわち、再確認するということです。
あらゆるものを再確認することで、モノや、人や世界の豊かさに気が付くこと。それが文化です。
だとするならば、地底人という異質な存在が、地上で演劇を行う、それだけで、地上演劇は必然的に批評されざるを得ない。
我々は今作で地上演劇を批評します。
そのために、今まで演劇で当たり前だと思われていたことを一つ一つ再確認していく作業をしていくつもりです。例えば、それは役者の演じ方であったり、照明や音響の使い方であったり。別に役者が音響をやって、照明が音響をやって、音響が役者をやってもいいんじゃないか、とか。
かといって眉間に皺をよせるような前衛劇にするつもりはありません。誰もがムハッと改めて演劇の面白さに気が付くような、作品をユーモア交えて作りたいです。
当たり前だと思われていることを再確認することが、今の時代に最も必要とされていることではないでしょうか。
- 将来のビジョン
- ☆次回公演
第10回公演「明日を落としても」
日時6月30日~7月1日
場所インデペンデントシアター2nd
ピンク地底人初の戦争を知らない世代の、戦争演劇を予定しています。
よろしくお願いいたします。
公演に携わっているメンバー(5)