異性人/静かに殺したい【ご来場ありがとうございました!】
Aga-risk Entertainment(東京都)
公演に携わっているメンバー:12人
- 団体紹介
- 「笑える展開と、笑ってられない物語」をキーワードに、シチュエーションコメディを刷新し、コメディについて、演劇と笑いについて研究。
お笑いのライブより笑えて、物語としても批評に耐えうる、演劇でしかできないコントやコメディを開発します。
現実的な目標としては、席数200~300席の劇場にて、いつもより大きなスケールで自分達にとって大事な作品『テトリミノ=ファクトリー』を改訂し再演、名実ともに劇団の代表作とすることを目指します。2013年中。
また、「その集団としての表現」を鍛え、劇団単位での実力と人気を得ることを目標にしています。
そのため、劇団員のみでのどこでも上演できるコント集「AC(アガリスクコント)」を持って、全国を回る身軽なツアー公演を計画中。2013年中。
- 応募公演への意気込み
- 本公演は、「笑えない状況と笑える展開」を並走させる最近の我々の作風と、50分の中編の二本同時上演の形態の、まとめとしての公演です。
『静かに殺したい』は連続殺人犯を主人公にしたシチュエーションコメディを作ることで、このジャンルの持つ残酷さ・観客の視点を浮き彫りにします。それを、シチュエーションコメディという使い古された手法に対する実験や挑戦によって叶えます。
宇宙人と男の交流がゲイカップルに誤解されていく『異性人』では、セクシャルマイノリティ・異邦人だけでなく全ての「他者」との共存、信頼、手の繋ぎ方についての考察…をSFとコメディという装置をつかって描きます。
照れずに、いつもやらなかった「いいはなし」「エモーション」を解禁し、真っ向から向き合う所存。
この一見関係ない二作品に結びつきを見出すことで、各作品で笑いつつ、公演として刺さる、当面の創作方針の仕上げにかかります。
また、千秋楽の1ステージだけまるまる、劇団員だけでのコント集・AC(アガリスクコント)を上演することで、今後の劇団の上演形態や作風を占います。
- 将来のビジョン
- 2012年晩夏~初秋。高校生が、文化祭の内容について会議するディスカッションドラマ『ナイゲン』上演予定。
大空襲前日の東京、孤独死のあとの特殊清掃現場、祖母の認知症を隠す家族、連続殺人犯の解体現場…など、悪逆非道な設定で喜劇を上演してきた意地悪シチュエーションコメディ劇団ですが、次回公演の題材は、高校生。しかも文化祭準備。
主要メンバーの出身高校に実在する会議をモデルにした初期の作品で、当時目にした観客はわずかながら、再演を熱望されている早すぎた名作を徹底リライトし、再演。
作者的に「物語」「役を演じる」「ストレートプレイ」に対する疑問と不信感が過去最高に高まった今だからこそ、ついでに役者が高校生を演じるのがキツくなった今だからこそ、いっそ上演します。
会議のくだらなさを笑い飛ばし、残酷さに口中苦くなりながら、それでも「話し合うこと」を信じる、民主主義の話。
甘くてダサくて青臭いけど、希望の話。そのために無理して演じる、高校生芝居。