TBスタジオとNプロジェクトの共同主宰でヘンリック・イプセン作『人民の敵』の上演致します。演出は文学座所属の中野志朗が担当します。イプセン(1828~1906)はノルウェーの劇作家であり、近代リアリズム劇の創始者とも言われます。緻密な会話術により人間の細やかな機微を捉える一方、彼らが生きる社会を大きく俯瞰して捉える劇作術は、今なお多くの現代作家に圧倒的な影響力を持っています。『人民の敵』は数あるイプセンの代表作の中でも社会派の傑作として、数多く上演されてきました。
TBスタジオは文学座所属の俳優・得丸伸二が運営するスタジオで、客席数50のミニシアターです。2010年に北区赤羽に開設され、これまで100本近くの公演を行ってきました。Nプロジェクトは同じく文学座所属の演出家・中野志朗が近代古典の名作を上演するために個人で主宰する演劇企画です。近作にはベルトルト・ブレヒト作『カラールのおかみさんの鉄砲』やアーノルド・ウェスカー作『根っこ』があります。
・ 募集:35代以上の男性1名+60代以上の男性1名
・ 本番日程:2022年12月14日㈬~18日㈰ 全8回公演
・ 会場:TBスタジオ(http://www.tb-studio.net/)
・ 稽古日程:10月18日㈫より毎週火曜日、水曜日、土曜日の週3回の稽古を行います。火曜日と水曜日は18時から22時、土曜日は13時から18時まで行います。12月6日㈪からは毎日の連日稽古となります。稽古時間は週日は18時から22時、週末は13時から18時となります。稽古場は全てTBスタジオになります。
・ 参加条件:チケットノルマとして2500円のチケットを20枚売って頂きます。チラシに記載する値段は3200円とさせて頂きます。手売りをして頂く場合に2500円で売って頂いても、3200円で売って頂いても構いません。3200円で売って頂く場合は1枚売る毎に700円を手元に留めて頂いて構いません。制作サイドには2500円×20枚分の金額を収めて頂ければ結構です。
★チケットノルマ達成後に関して
『人民の敵』では経産省のイベントワクワク割の申請を考えております。そのため申請が通った場合と、通らなかった場合の二通りが考えられます。
〇イベントワクワク割の申請が通った場合、2500円で売って頂いている場合は1枚売る毎に1000円のチケットバック、3200円で売って頂いている場合は1700円のチケットバックになります。
〇イベントワクワク割の申請が通らなかった場合、2500円で売って頂いている場合は1枚売る毎に500円のチケットバック、3200円で売って頂いている場合は1200円のチケットバックになります
・ 申し込み締め切り:6月15日㈬深夜
・ お申し込みとお問い合わせ先: shiro.nakano72@gmail.com
◆お申込みをなさる際には、簡単なプロフィールをお知らせ下さい。
<中野志朗プロフィール>
文学座演出部所属。2007年度文化庁在外研究員として1年間ベルリンにて、演劇研修をおさめる。代表作に『崩れたバランス』(ファルク・リヒター作)、『男は男だ』(ベルトルト・ブレヒト作)、『黄金の竜』(ローラント・シンメルプフェニヒ作)等がある。舞台演出活動以外にも、演技講師として高校や専門学校で教鞭をとる。
~あらすじ~
19世紀後半、ノルウェーの田舎町で温泉が発見され、町の人々は観光による町おこしを目論む。しかし、開業医トマス・ストックマンは、町の製革所(経営者はトマスの妻の父親)からの廃液が浴場を汚染していることを発見する。彼は新聞社の編集長ホブスタの助力を得て、兄である町長に源泉の使用中止を進言する。しかし利益を優先するため経費のかかる温泉の引きなおしは却下され、現実を訴えるために開かれた町民集会でも彼の意見は抹殺されてしまう。かつてはトマスの側に立ち、ともに正義を貫く約束をしたホブスタも彼のもとを離れてゆく。トマスの医師の倫理と人間としての正義感は民衆にとっては敵でしかないのだった。彼とその家族は次第に孤立して行く。