【演劇ベーシックワークショップ 演劇のれっすん】
☆7・8月のテーマ
『戯曲はこう読む 実践戯曲講座 設計図の解き方と組み立て方』
~なぜ戯曲は わかりにくいと感じるのか おもしろくないのか ~
戯曲は読みづらい。舞台に何度も立っている俳優にも「戯曲を読めない」人がいて、驚かされる。俳優だけでなく、演出家や舞台美術家など、演劇に関わるスタッフすべてが戯曲を読めなければならない。そこから芝居を作る作業がスタートするために。
演劇が好きな観客にとっても、戯曲を読んで楽しめる術を身につけたならば、新しいもう一つの舞台の楽しみ方を獲得したことになる。観劇の味わいも増すに違いない。
今回の「れっすん」では、故・斎藤憐氏の傑作戯曲『グレイクリスマス』をテキストに使い、戯曲をどう読んでいけばいいのか、具体的に探っていく。
戯曲には、台詞と、人物の登退場や動きを示す「ト書き」しか書かれていないのが、わかりにくい原因の一つだが、では、その台詞はどうやって、なにを手がかりに書かれているのだろうか?
どんなお話ですか? と聞かれるのがいやな劇作家はたくさんいる。
戯曲が「面白いお話」でないとすれば、いったいそこにはなにが書かれているのか?
○スケジュール
毎週月曜日 19:30~21:00
7月6、13、20、27日
8月3、10、17、24、31日
○場所
オフィスプロジェクトM事務所
小田急線向ケ丘遊園駅 南武線登戸駅から徒歩
※お申し込み時に詳細をお伝えします。
○参加費
一回3000円
四回券10000円
※通し参加でより充実した受講となりますが、一回ごとの参加でも学べるプログラムです。
四回券は購入後、期日に関係なくお使い頂けます。
■参加にあたって
・参加者本人の一回目の参加日までに斎藤憐氏の戯曲「グレイクリスマス」(而立書房)を読むこと。
・希望者には、故斎藤憐氏のご家族のご厚意により戯曲「グレイクリスマス」をプレゼントします。着払いにて郵送しますので、申込時に希望する旨お伝えください。数に限りがありますのでお早めにお申し込みください。
■「グレイクリスマス」について
作者の「上海バンスキング」は敗戦までを描き映画化されるなど大ヒットしたが、この作品は、戦後日本を描く。GHQの政策におびえ右往左往する伯爵家が描かれ、一転日本国憲法の精神を問う、傑作。過去を描いて今を問う、世界を具体として戯曲の形で伝える恰好のテキスト。
○お申込・問合せ
プロジェクトM
info@promstage.com
電話:044-900-9931
FAX:044-900-9213
【演劇のれっすんとは?】
■ 少人数制
個人個人の特性に合わせた具体的な指摘が可能に
■ 一回ごとのれっすんへの参加も可能。
自分の時間に合わせ受講できる「れっすん」は、
時間に制約のある方にも、俳優に必要な「訓練の時間」を。
■ 個々の希望に応えます。
個人の課題(今、取り組んでいる役柄へのアプローチ、日常の訓練のやりかた、など)、希望があれば具体的に取り上げ「れっすん」します。
■ すべての演劇関係者が対象
れっすんは、芝居をこれから始めたい方、
そして観客としてより楽しみたいかたの受講もできます。
技術は、訓練によって身に付きます。「才能」は確かにあります。
しかし、だれもが 時間とお金をかけて、正しい道筋の中で習得できる技術も確かにあり、それこそが舞台で活動する道筋となります。
「演劇のれっすん」は、演劇を志す方すべてに有効な、演劇ベーシックワークショップなのです。
◯れっすんのこれまでのテーマ
『作家のペン 武士の刀 俳優の腹式呼吸と支える発声』
~なぜ同じ駄目だしを何回もされるのか、演出家が言ったことになかなか対応できないのはなぜか~
『空間をつかまえる 舞台の居方について』
~舞台上で最も目立つ場所はどこか~
『ほんとうに必要な脱力 ぐにゃぐにゃしていたら芝居はできない』
~舞台に落ちている小道具を拾えないのはなぜか~
講師:丸尾聡
劇作家、演出家、シナリオライター、俳優。また、演技、劇作指導者として活動。
昨年は、日本劇作家協会戯曲セミナー講師、西東京 ラジオドラマ講座講師、長崎県諫早市シナリオ講座講師、かわさき演劇まつり演劇講座「シェイクスピアを読んでみよう」講師、神奈川県高校演劇県大会審査員、劇王天下統一大会運営委員などを務める。
また近作『死刑執行人~山田浅右衛門とサンソン~』(座・高円寺1 戯曲はテアトロに掲載)を作・演出。死刑問題に新たな視点を提供する作品として話題になった。 ほかにも戯曲のブラッシュアップ企画「月いちリーディング」のコーディネーター、ファシリテーターなど多岐に渡る活動を行う。「演劇のれっすん」は、延べ300回を超えて開催され、多くの俳優・演出志望者、またプロの俳優達が参加している。