試験管ベビーの輝虎配膳とえとせとら
試験管ベビー
G/Pit(愛知県)
2021/10/08 (金) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
私が今回観させてもらったのは、歌舞伎の「輝虎配膳」と狂言の「棒縛」「三本の柱」の三本立て。
難解な歌舞伎や狂言を現代風にアレンジした作品で、
歴史や古典芸能に疎い自分でもわかりやすかったです。
試験管ベビーさんって、こういう演出も手掛けるんだと感心しました。
一時間余りの公演でしたがテンポもよく、楽しんで観ることができました。
Le Fils 息子
東京芸術劇場
兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
すばらしい舞台でした。精神の病について描かれた作品で、難しい場面もたくさんありました。息子が出てきて座っているだけで、しぐさや目線で彼の状況がなんとなくつかめて、すぐに引き込まれました。圭人の動きや表情から目が離せませんでした。
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一切守りに入らず、攻めに行く姿勢と心意気に頭が下がる。ステータスを防御力0、攻撃力100に振り分けたような、こういう剥き出しの作品をやれる若い劇団の羨ましさ。どうしようもなくボロボロな鏡に映った自分自身と、ひたすら取っ組み合う痛々しい様を見せ付けられる。しかもそれはかなり攻めた喜劇でもあるのだ。
三つのエピソードが脈絡なく同時進行で語られる。
①小劇団を立ち上げて旗揚げ公演を迎えようとする青年。
②病んだ中学教師のクラスに転校して来る中学生。
③マッチングアプリでカフェに待ち合わせた男女。
笑いの方向性が自分好みで、もうちょっとしつこくやっても面白かった。照明役はもっと歳行って根拠のないプライドだけを抱えた、話をする気も起こらない気の滅入るおっさんの方が良かった。
凄く退屈で詰まらないシーンも多々ある。だが、出来の悪さが反転してそのまま強みに変わるクライマックスの熱量。
「土砂降りの痛みの中を傘も差さず走っていく。やらしさも汚らしさも剥き出しにして走ってく。」
観に行く価値充分。
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
HELI-X Ⅱ
High-position
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/10/07 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
二作目を一言でいうなら“女心”。トランスにより運命の変わってしまったものたちの行き場のない怒り、裏切られた悲しみ、吐き出された慟哭、陰の女心が溢れ出し、ガンガン響いてくる音響とともに、体の中に突き刺さってくるようだった。前回より説得力と世界観が広がったように思える。また個々のキャラに合わせた殺陣もかなりの見どころ!これから観る方にも注目していて頂きたい!個人的には、今回から登場のオシリスの冷静さを失った姿、イモータルのシリアスな表情、次回作でぜひ観たいと思わずにはいられない!
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
バットマンとあったので、悪人をバタバタと懲らしめ反省させてハッピーエンドだと、信じて疑わなかった。
ネタバレになるから書けないが... 皆さんのコメントを読むとなんとなく想像できるかもしれない。
個人的には、おもしろかった。痛めつけられるマゾの役者さんの演技は素晴らしかった。ここは、笑えた。本当にピーラーでムカレル? ハラハラ、ドキドキ。
最初は少し退屈かな、と思ったが、途中からメキメキおもしろくなった。
最後に話が1本につながり、なるほど、と納得!!!
良いお芝居で、満足!!!
主催の池田さん出入口でお客さんを自らお出迎え、お見送り、感激でした。
お客さんを本当に大事に思ってるのだな、と嬉しくなった。
想路列車
FEVER DRAGON NEO
王子小劇場(東京都)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/10/14 (木) 18:00
初見のユニットだが、作・演出はベテランで、役者陣も元X-QUESTの塩崎こうせいを初めとしてベテランが多く、充実した作劇だった。
大阪の地下鉄1号線(現御堂筋線)心斎橋駅の勤務者と関連する人々の、サイパン陥落の日から大阪大空襲までを描く。大阪というところがミソで、戦争で苦しい中でも笑い飛ばそうとする感覚が、作品を暗くし過ぎない巧さだと思う。細かいエピソードもしっかり回収する脚本の巧みさや、電圧が安定しないことを照明の技術で示すなど、細かい所まで気を遣った作劇が見事。ただし、展開は戦争中とは思えない部分があり、一種のファンタジーとして観るべきかと思う。タイトルも意味があるのだが、あまり効いていない感じが惜しい。60分(換気休憩10分)60分の130分。
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/10/14 (木)
価格2,500円
14日19時開演の初日舞台を拝見。
3人の男性を軸にした各々のストーリーが、やがて1本の線でつながり…なんだけど、胸の奥の古傷の痕をピーラーで剥いでいくような展開に、観ていて只々心が痛い・いたい・イタイ…。
公演中ゆえ、結末については伏せますが、終演後、充足感に浸れる、見応えのある115分でした。
【追記】
初日(14日ソワレ)の舞台が心に深く突き刺さったので、19日19時開演の大楽を、おかわりもう一杯!
でっ、さすがに2度目ともなれば、精神的にキツい場面も、事前に心構えをもって臨めたので、どうにか無事に帰宅の途につけた。
本作品、大劇場でも・お洒落なカフェでもなく、シアターミラクルという小劇場演劇の小屋そのもの空間で上演されたからこそ、舞台の熱気というか情熱といったものが客席に伝わって来たんだろうな、と改めて思い知らされた115分。
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
強烈な作品。85年前に起こった陸軍“皇道派”によるクーデター未遂、「二・二六事件」を真摯に叩き付ける。上演前会場では事件の半年後に開催されたベルリン・オリンピックのラジオ実況中継が延々と流され、当時の空気感が醸成される。事件に興味を持ったなら、笠原和夫脚本の映画『226』が判り易い。(映画の出来は悪い。)
磯部元一等主計〈=大尉〉(小山貴司氏)、映画版では竹中直人。一線を越えた狂気のテロリストの目をしている。
栗原中尉(豊田豪氏)、映画版では佐野史郎。兵士を率いて行進する写真が有名。
安藤大尉(ナカムラユーキ氏)、映画版では三浦友和。決起への参加を最後まで保留し続ける。どことなく奥田瑛二に似ていて思慮深く理智的。
野中大尉(中西浩氏)、映画版ではショーケン。「我狂か愚か知らず、一路遂に奔騰するのみ」との句が有名。
河野航空兵大尉(熊谷嶺氏)、映画版では本木雅弘。思い詰めた文学青年の繊細さを感じさせる。
真崎大将(織田裕之氏)、映画版では丹波哲郎。斉木しげるっぽい、すっとぼけたコンニャク的応対がリアル。
この国を良くする為に、1483名の兵を率いて複数の権力者を暗殺し警視庁を占拠。「昭和維新」を掲げ、天皇親政の軍事国家の樹立を目指す。ほぼ史実通り、徹底的に削げるだけ削ぎ落とした出演者九人だけの密度の濃い「二・二六」。思い詰めた観念が迸り、噴出する情念が鮮血となって真白な雪を染め上げる。劇団チョコレートケーキが好きな方にお勧め。”暴力“とそれを突き動かす“強靭な精神”だけが世界を変える。
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
日本の本質を抉った。深みのある作品。ベシミル。2人の中核的登場人物の妻が、中盤までと終盤での歩き方の差で事態の質的変異を如実に表している演技や、服装や身だしなみ、小道具等がキチンと時代を表している点。音響・照明、脚本・演出、妻たちの演技のみならず役者全体の演技も良い。内容が現代に通じている点もグー。華5つ☆(追記後送)
試験管ベビーの輝虎配膳とえとせとら
試験管ベビー
G/Pit(愛知県)
2021/10/08 (金) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ありがとうございます。
前作品に引き続き、2回目拝観させていただきました。
今回は、「歌舞伎」と「狂言」と「お芝居」の融合(?)という
今までになかった新感覚ノンストップ劇場!!
前知識もなく、
前作品の「ホームレスホーム」なんかと同じノリだと思って観に行くと
ちょっと面食らうかも・・・
今回は、とにかくスピーディー。
最初っから講談師さんに早口でまくしたてられ
場面はめまぐるしく切り替わる。
そのあまりのあわただしさに合の手を入れるのも忘れる程で
まるでジェットコースターに乗っているかのようでした。
観ていない人には何を言っているのかさっぱりわからないと思いますが
とにかく早すぎて頭の中で整理もつかぬまま芝居は進み
何がどうなって次どういう展開を迎えるのか全く予測不能だったため
観終わってからもしばらくは頭が混乱・・・状態でした。
まあ、レベル的には高い作品だったのかなとは思いますが・・・
最後に、このコロナ禍で本当にに大変だったと
代表の方も挨拶でおっしゃっておられましたが
そんな中でも常に新しいことにチャレンジし続ける
試験管ベビーさんの姿勢には頭が下がる思いです。
大阪公演も頑張ってください!!
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
重厚・端正といった印象の公演。
物語は、昭和11(1936)年に起きた二・二六事件の当日とその前・後日を青年将校の視点で描いたもの。丁寧な作りだと思うが、説明にあった「コロナ禍を生きる全ての人に問う。私たちが目指す未来とは?」に直結する描きではなく、史実と思われることを順々に展開し、そこから観客が各々想像を膨らませてほしいと…。上演前から流れている放送は、事件の半年後に開催されたベルリン・オリンピックの競泳実況「前畑ガンバレ!」が、何となく現代に繋がってくるが…。
(上演時間1時間40分)
友達
シス・カンパニー
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2021/10/02 (土) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★
鑑賞日2021/10/05 (火)
不条理劇らしいと聞いて、ちょっと嫌な予感がしたのを覚えている。一度も舞台を観たことがない演出家だった。
案の定、客席の私は最初から沈没した。
9人の闖入者があったら、私なら、過呼吸になるくらい驚愕するだろう。9人なのだ、衝撃は半端ない筈だ。あんなに安易に受け入れてしまうものだろうか。
この、リアル感のなさに思いっきり退いた。
もうダメね。ちっとも芝居に入り込めない。
かつていろいろ観た、別役さんの不条理劇。けっこう笑えちゃう部分もあって、面白かった覚えがある。
浅野和之(祖母)、キムラ緑子(母)、鷲尾真知子・・。
この豪華なキャストに期待しない演劇ファンはないだろう。その彼らが端役を演じたのだ。
この「無駄に豪華」な配役陣で1時間30分の舞台だった。
床に設置された、どこでもドアみたいなところから、男以外のいろいろな登場人物が出現する。男と闖入者9人以外の登場人物が、太い綱でつながれている。だから何だって訳じゃないけど。繋がれた奴のとこにはアイツらはこないってことのようだ。
少しずつ追い詰められていく男(鈴木浩介)がちっとも気の毒に思えない。
最後に男は、布で覆われた牢屋の中で毒入り葡萄酒を呑まされ、吐血して死ぬ。流れ出た血が徐々に広がっていく終幕部。
吐血ってあんなに血が出るものだろうかと思わずツッコミを入れたくなった。
サスペンスドラマだって2時間は楽しめる。1時間半の芝居に、私は何を期待して来たのだろうか。
そんな私が何よりも、不条理・・!
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
HELI-X Ⅱ
High-position
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/10/07 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今回も殺陣シーン満載でカッコ良かったです。「HELI-X」として生きる彼らの痛みが切なかった。次回もあるようなので、みんな幸せになれるよう祈っています。
「PUZZLE~HUGALIVE2021~」「天穹の雫」
ハグハグ共和国
萬劇場(東京都)
2021/10/07 (木) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「Your CHOICE」観劇
面白い企画、選択の時間の1分は少し長いかな⁉︎と、感じましたが、
その最中のアドリブも楽しかったです!
大人のメルヘン絵本シリーズ 『霧野仙子』
Project Nyx
満天星Cafe(東京都)
2018/11/20 (火) ~ 2018/12/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
座席1階
2021年10月8日から17日にかけての公演を拝見した。
これまでに5回?公演があったというが、今回はニクス15周年記念公演と銘打ち、新宿梁山泊の芝居小屋満点星で行われた。
霧野仙子とヤルセナカスが4組。それぞれバージョンが違う。拝見したのは、霧野仙子役に吉田直子、ヤルセナカス役にジャン・裕一という大人の風格漂う「ジュテーム」組だ。前振りや舞台回しを受け持つ「ラズベリー隊」に、ニクス率いる水嶋カンナを筆頭に20,30,40代女性のトリオで舞台を仕切った。
そもそも、漫画家やなせたかしとイラストレーター宇野亞喜良が組んだ最初で最後の絵本のオマージュ作品だ。だが、リーディングのスタイルでなく、絵本をベースに宇野亞喜良の絵をふんだんにつかった、1時間余りのニクスらしい妖艶な舞台が展開する。
自分が見た「ジュテーム」組は、霧野仙子の何とも言えない色っぽさが物語を支配する。吉田直子のゾクッと来るような美しさに見入ってしまう。一方のラズベリー隊は、前振りですべるところもあったが、やなせたかしの歌詞を奏でるコーラスは満足できる。バックのギター演奏もよかった。そのメロディーに「天国への階段」があったのにはとても感動した。
新宿梁山泊は12月に、李麗仙追悼公演と銘打って「少女仮面」を上演する。水嶋カンナの熱演をここでも期待したい。
ラ・ラ・ラジオ物語
劇団暴創族
劇場MOMO(東京都)
2021/10/06 (水) ~ 2021/10/10 (日)公演終了