ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
『黄色いゴンドラ』
凄い才能。ウォン・カーウァイの登場時みたいな。触れるもの皆黄金に変わり、未だ誰も観たことがない作品世界の扉が開かれる。
よくある設定の三人芝居なのだが、辿り着く到達点に驚く。一体ここは何処なんだ?数十分の観劇(しかも初日2000円!)で相当参った。これは是非観に行った方がいい。コメディとしても秀逸。
山本直樹のエロ漫画みたいな開幕で、東京から田舎の実家に帰ってきた無職引き籠もり駄目男(坂本七秋〈ちあき〉氏)が寝たきりの父親の訪問介護のヘルパー(小久音〈さくね〉さん)に恋をする。その女性は天然?というかかなり頭が悪く、会話もなかなか成立しない。これシナリオなの?と驚く程、自然に間の抜けた噛み合わない会話のラリー。駄目男の叶わぬ恋模様かと思いきや、全くそんな話ではない。宇宙論だ。
短編『気高きジュエル』
劇団グラスホップ
イカロスの森(兵庫県)
2022/04/30 (土) ~ 2022/05/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
千秋楽観劇。
暗黒の世界で垣間見る人の温もりが優しい2つの短編。
泥棒やら怪しい商売やら、妖しい感じのお話でしたが…良かった!
卒業の4年後で集った劇団さん、好きな役者さん多数、応援してる。
■琥珀の蟻
地に這いつくばり、懸命に生きる兄姉弟分の絆が眩しく清々しい。
■瑠璃の林檎
命張って勝ち上がった者達が、窮地で見せる本音が優しい。
act#015『夢を盗みて』
STAR☆JACKS
ABCホール (大阪府)
2022/06/17 (金) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
派手なオープングから心掴まれた!
ストーリーも泣かせます。
ABCホールの舞台を所狭しと動きまわって殺陣を魅せる!
久しぶりのエンタメを堪能!
最高でした!
拍手が止まりません。
楽しく贅沢な時間でした^_^
『橋の下のガタロ』『川向う』
劇団未来
未来ワークスタジオ(大阪府)
2022/05/27 (金) ~ 2022/06/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『橋の下のガタロ』
嫌われ者ガタロと村娘せつとの友情にほのぼのしつつ、言われなき差別、友との別れに涙!
『川向う』
川向うの部落との合併に揺れる村で、結婚に反対する母に娘は…
いつまでも変わらない社会を嘆きつつ、親子の力強さにエール送りたくなる作品。
いずれもマイノリティへの差別を扱った演目でしたが、演技に裏打ちされた、見応えのある公演でした。
感動した。良かった。
創立60周年おめでとうございます。
今回の記念公演No.1に続く、記念公演No.2も期待してます。
電鉄
第2劇場
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2022/04/23 (土) ~ 2022/04/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
楽日観劇。
彼岸と此岸を繋ぐ電気鉄道。
そこに乗ってはいけない乗客が…
ルールや固定観念に縛られずに生きる事の大切さを指し示す?!感動巨編じゃなく、ポップな感じに(半ば強引に)背中を押してくれる。
新歓公演らしい、前向きな公演でした。
理由がバカバカしいけど…愉しかった。
「なんとかなる」 やったった【ver】どもならん【ver】(二本立て)
春風
イズムスタジオ(大阪府)
2022/04/22 (金) ~ 2022/04/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
『なんとかなる どもならん【ver】』中日観劇。
本番2日前、2日前に窮地を乗り越え、完本した筈が…
未完の本を手に練習を始める劇団員。本番は明後日だぞ!
どもならん状況、怒りは沸点を越え、きしむ不協和音!
人の不幸は蜜の味、パニックコメディ、愉しかった。
「なんとかなる」 やったった【ver】どもならん【ver】(二本立て)
春風
イズムスタジオ(大阪府)
2022/04/22 (金) ~ 2022/04/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『なんとかなる やったった【ver】』中日観劇。
本番4日前、行き詰まった脚本家は、5人の知人を呼び寄せ…
幻の脚本家がツボでした。海苔が良い。
個性的な女性たちの戦い、愉しかった。
弾語りギターの調べもしみる。
最後、筆を走らせるシーン、ホッコリして良かった。
小さな空間でのアトリエ公演、結構好きです。
無人有人
劇団ちゃうかちゃわん
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2022/04/21 (木) ~ 2022/04/23 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
千秋楽観劇。
自販機にまつわる3つのしっちゃかめっちゃかオムニバス!
■ハッピーヱンド
アンデスの奥の手前、各種飲物の自販機を…
■悪魔の契約
悪魔と天使の攻防の末…
■夜勤、追憶、チーズケーキ
代替業的な…で、もはや混沌!
若干、支離滅裂気味だが…
有象無象でいと楽し。愉しー。
虹の境界線
中央大学第二演劇研究会
シアターブラッツ(東京都)
2022/06/16 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
劇場での学生さんの演劇であり
いろいろと技術的な感じは特に言することは無かったけどー
話が学生さんらしいサラダデイズな感じで
いま一つだったかなぁと感想
タイトルに関わるネタも作中には見つけられなかったし・・・
次回に期待かなーと思ったデス
あかあか
ゆうめい
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)
2022/05/28 (土) ~ 2022/06/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/05/29 (日) 13:00
画家だった祖父・俳優の父・劇作家の息子という作者自身の三代をモデルにした「私戯曲」系。
冒頭から「音声解説」と自称する父のナレーションが流れ、以降も随時舞台上での出来事を補足説明する手法が独特にして効果的。ヘタに説明台詞にするより開き直って(?)こうした方が潔いしワカり易いという。
また、「弟兄」でも使ったキントーン(バーがないセグウェイ)の登場にニヤリ。
【cocktail:Gypsy】-カクテル:ジプシー-
竹内尚文プロデュース
エビスSTARバー(東京都)
2022/06/17 (金) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台の中にバーを作るのではなく実際にバーの中で演劇を創る意味を感じられる作品です。たくさんの伏線のある作品なのでいろいろネタバレになってしまいそうだから、あんまりしゃべれないのですけれども・・・。キャスティングに妥協がなくて、どの役もこの人しか考えられない方が演じられています。芝居を観ることはありますが、自分が芝居の中にいるような感覚はなかなかに味わえないと思うので、見るのを迷っている方がいましたら背中を押して差し上げたいです。
本谷有希子の『マイ・イベント』
劇団、本谷有希子
サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)
2022/06/17 (金) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
公演2日前に上演を中止をして、代わりに急遽本谷さん本人が一人芝居を演じることに。
最初、映像をバックにした朗読から始まったので「なんだ、朗読形式でこのまま最後まで行くのかー」とがっかりして、でもまぁ急場しのぎだから仕方ないか…とあきらめていたら、さにあらず。五反田団のような手作り感溢れるセットを立体的に使ってきっちり仕上げてきた。臨場感あって引き込まれた。
どこまでが黒田大輔さん&安藤玉恵さん上演用にこしらえたもので、どこからがひとり芝居用の特別仕様なのか、分かる術は最早ないけど「ここは黒田さんだったら」「このシーンは安藤さんなら」などと、どうしても想像してしまった。とても面白い脚本なので、いつか黒田&安藤版を観てみたい。
ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
赤いゴンドラ観劇。回りくどい話し方をする兄にイライラしながらもヘルパーさんのちょっとズレてる感じに癒されました。兄思いの妹が一番大変だなと。話が進むにつれ、兄の変化が良かったです。
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
開幕と同時に既視感。ジャブジャブサーキットで観たやつじゃん。題名で気づかなかったの?と自問。「いや最近は一度中止になってタイトルだけ知ってる公演多いし」と自答。妙な形の初SPIRALMOON体験になってしまった(と言っても、はせ作品だから観に行った訳でもあって、仕方ないのであるが)。
しかし芝居はジャブジャブ版より緻密な演技・演出で、はせ作品特有の「如何にも伏線/如何にも回収」、いやそこまで求めてないよ的意味深場面や台詞が、この舞台では漂白され、じんわりリアリティさえ醸して来る。(幽霊は別にして)現実にあったら「奇譚」の類が、あり得る話であるかのように収まり、(死者の面影、ではないが)舞台も余韻を残した。
恭しき娼婦
TBS/サンライズプロモーション東京
紀伊國屋ホール(東京都)
2022/06/04 (土) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
衝動買いでチケットを取って観劇したが、体調すぐれず(が原因で)3、4場あたりで寝落ち。フレッド父(町議員)と娼婦リッジーの会話の最後あたりで覚醒した。後の展開から推せば、空白の間にリッジーが「言いくるめられ」、後に良心の呵責に悩む原因となる出来事が発生している。
「どう言いくるめられたのか」が抜けており、終演後も不十分感が残ったので後で戯曲に目を通せば・・
なかなかの中身が詰まっていた。わあわあと台詞が鳴っているのは聞こえていた(言葉の意味が全く入って来ないが)ので、少しの間かと思えば、三場がまるごと抜けていた(二場の途中で眠り、四場の終り頃=長議員の言葉にリッジーが言いくるめられる場面で目覚め、休憩となった)。
という訳で、戯曲から、舞台をある程度再構成して照合してみた。演出が何等かの狙いを定めて舞台を取りまとめた印象はあるが、それが何か。。
古典と言える小編(同作者の「アルトナの幽閉」の半分程度の尺か)の栗山演出舞台の印象は、かなり大雑把に言えば、栗山氏の自発的な仕事というより「請負仕事」、奈緒の持ち味をどう生かして「恭しき娼婦」を成立させるかに腐心したと見受けた。
冒頭、ミュートでつぶしたトランペットが鳴り、時刻不明の外明かりに目覚めたシュミーズ姿のリッジーをけだるく彩る。娼婦リッジーの「生態」に照準が当たるドラマかと思わせる。
が、これ以降「娼婦」が焦点化される事はない。娼婦である事による必然の展開はあるが、彼女が娼婦である事により「何者」であったのかが炙り出されて来るようなドラマではなく、黒人差別が猖獗を極めるある土地の「真実」を伝えるのに娼婦である必要はなく、(戯曲の問題なのか演出の問題なのか)どちらを軸に据えたドラマなのかがくっきりとは伝わって来なかった。
『器』/『薬をもらいにいく薬』
いいへんじ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一度短編をチラ見した程度で、実質初観劇のユニット。完売のため当日並べる日を選んで「薬」を拝見した。
観客の忍耐力を当て込んだ間合いたっぷりの場面と、絶妙な跳躍とのバランス、状況の全てが判らなくともふいに胸を突く台詞があったりと、好感触であった。全体のバランスという事では冒頭、中程、終幕で流れる「如何にも・らしい」ラジオ番組が良い背景になっていた(声:松浦みる/野木青依)。放送は一方通行で完結しているがだが、ドラマのトーンと微かに近似性があり、ミクロな世界に「世間」という裏打ちを与える。
主要人物を演じた三名は「だんだん見えて来る」人物像を形象し、引き込まれるものがあった(特に「全部見えちゃってる」ハヤマのキャラ)。
朗読ユニットさざなみ第二回日本公演in東京
朗読ユニットさざなみ
金王八幡宮(東京都)
2022/06/19 (日) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
何れの演目も作品への深く的確で繊細な読み込み、解釈、そして演者の力量を示して見事である。(華5つ☆)僅か2日間、3回のみの公演だったのが残念。尚ネタバレに書かなかったが、中国で愛唱される「茉莉花~ジャスミンの花~」の歌唱と演者が出した中国の話から出来たとされる熟語を当てるクイズ等も間に催された。
いきたひと
yum yum cheese!
高津の富亭(高津宮)(大阪府)
2022/06/18 (土) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とてもいい時間でした。涙が出て出て大変でした。今とは違う時代の田舎のお話だけど、目に浮かんでくる風景や素直な言葉に、何度も胸をぎゅっとつかまれました。再演を楽しみにしています。
らくご芝居~「丹青の花入れと水屋の富」より~
ThreeQuarter
JOY JOY THEATRE(東京都)
2022/06/18 (土) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
白に続いて赤も鑑賞。もしかすると内容が異なるかと思ったが同じだった。でも俳優さんによって受ける印象はまるで違う。白の兄は細身で昔の自分に同化できたが赤の兄は頑丈な体躯でずっと他人のままだった。続いて青も観た。さすがに3つも観ると細かなエピソードがあったりなかったり微妙に違っていることがよく分かる(*)。この青の兄は寝て起きたばかりの隣のあんちゃんという感じで感情移入までには至らなかった。満足度は 白:星5つ、赤:星4つ、青:星3つ。観た順番が大きく影響する。
(*)青では妹が兄にコップの水をかける、赤では兄が使っていた食器をヘルパーさんに渡す、パソコンが最初からあるか、兄が買い物から帰って来た時に手ぶらかとかは分かった。立っている場所が異なるのは多数。
池亀三太さんはワンルーム、登場人物3人の話を書く魔術師である。よくもまあこんな物理的にも精神的にも狭い世界から人前に供するに値する80分の作品をひねり出すものだと感心する。そして我々はわずかな想像力を発揮するだけでその世界に安心して浸りこむことができる。そんな作品群をこれからはアパルトマンシリーズと名付けて世に出して行くという。これはその第一弾である。あれ、何かYouTubeでいうところの案件くさいなあ(笑)
さてゴンドラそして観覧車は何を意味しているのだろうか。段々と非日常に昇って行き期待に胸が高まり頂点に達してまた段々と降りて来る他では味わえない世界というのがこの舞台で語られることである。この表設定に関して、私は真に驚くべき裏設定を見つけたが、ここはそれを書くには恥ずかしすぎる。