「悠久に遊ぶ」
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
迫力があり、リズム感があり、衣装も凝っていて、飽きさせることはなく、最初から最後まで真剣に観てしまいました。
本当に素晴らしかった。
次回も期待です!!!
ハングマン
パルコ・プロデュース
世田谷パブリックシアター(東京都)
2018/05/16 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
一枚のハガキ
劇団昴
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2022/03/16 (水) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
上手に小さな納屋、下手に階段つきの高さ1m幅2mほどの台があり、軍の上官の演台や、兵士の二段ベッド、啓太の故郷の家になる。開幕時は正面は白いカーテンだけだが、その奥に、劇の中心となる森川の母屋があって、この出し入れで、大きな舞台の転換がある。こうした美術がよくできていた
ただし少々舞台が広すぎた感がある。
前半のどんどん場面が変わるのは、カットを積み重ねる映画のような効果があったが、少々説明的で感情がじっくり深まらないのが残念。
後半は一転、森川家で戦争未亡人の友子(服部幸子)と、尋ねてきた啓太(中西陽介)の二人芝居をじっくり見せる。欲を言えば、二人の対話にさらに時間をかけてもよかったのではないか。意外とサッサとすすんでいく。いい話だが、映画の舞台化にあたってのめりはりのつけかたが不十分だった。
神楽の竜踊りは見事の一言、これももっと見たかった。
2時間10分(休憩15分込み)
裏切りの街
パルコ・プロデュース
新国立劇場 中劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いやあ、驚いた。初めて会った二人のやりたい思いを隠した会話、夫への隠し事、彼女へのごまかし、それだけでこれほどニュアンスに富む芝居になるとは。前半は1時間半かけて、ネットで知り合ったダメ男と人妻が、3度目に会って体を交えるまでを、ためらいや無駄話でじっくりじっくりみせる。何も起きない、人生的深みもないのに、これがまったく飽きない。浮気の理由もない。ただ「なんとなく」。これほど非演劇的な話もないのに、すごい演劇的。非常にびっくりした。逆説的な舞台だった。
場面転換が多い。女のマンション、ダメ男のボロアパートもよく作りこまれたセットを使い、映画のような本当らしさがある。演技も、大きな感情の表出がない分、クローズアップ的な微細な演技で映画的といえる。それを舞台でやって観客を引き込むのだからすごい。
ショートメッセージやマッチングアプリの文字のやり取りを、舞台中央に浮かぶスマホ画面で、延々見せる。その間、俳優は自分のスマホに向かってカチカチやるだけ、「声」も動きもない。舞台ではほんとは避けるやり方を、確信犯的にやって成功している。
いろいろな意味で、アンチ演劇の舞台。
三浦大輔というとセックスを席らに描くので有名だが、そんなのなくても、すごいということがわかった。
ドライで冷徹な人間観が、絶望的なようで、意外にも救いを感じる。多少のことでびくびくするな、と勇気を与えてくれる、というか。とにかく、普通の道徳をすべてひっくり返したところに生まれる、かつてない生きやすさみたいなものを感じた。現実はこうはならないので、日常的な表層の底に、非日常的体験、演劇的飛躍がある。そこがひきつけられる理由だろう。アンチクライマックスによるカタルシス経験である。
3時間10分(休憩20分)
裏切りの街【東京・大阪 全公演中止】
パルコ・プロデュース
新国立劇場 中劇場(東京都)
2020/05/31 (日) ~ 2020/06/16 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いやあ、驚いた。初めて会った二人のやりたい思いを隠した会話、夫への隠し事、彼女へのごまかし、それだけでこれほどニュアンスに富む芝居になるとは。前半は1時間半かけて、ネットで知り合ったダメ男と人妻が、3度目に会って体を交えるまでを、ためらいや無駄話でじっくりじっくりみせる。何も起きない、人生的深みもないのに、これがまったく飽きない。浮気の理由もない。ただ「なんとなく」。これほど非演劇的な話もないのに、すごい演劇的。非常にびっくりした。逆説的な舞台だった。
場面転換が多い。女のマンション、ダメ男のボロアパートもよく作りこまれたセットを使い、映画のような本当らしさがある。演技も、大きな感情の表出がない分、クローズアップ的な微細な演技で映画的といえる。それを舞台でやって観客を引き込むのだからすごい。
ショートメッセージやマッチングアプリの文字のやり取りを、舞台中央に浮かぶスマホ画面で、延々見せる。その間、俳優は自分のスマホに向かってカチカチやるだけ、「声」も動きもない。舞台ではほんとは避けるやり方を、確信犯的にやって成功している。
いろいろな意味で、アンチ演劇の舞台。
三浦大輔というとセックスを席らに描くので有名だが、そんなのなくても、すごいということがわかった。
ドライで冷徹な人間観が、絶望的なようで、意外にも救いを感じる。多少のことでびくびくするな、という勇気を与えてくれる、というか。とにかく、普通の道徳をすべてひっくり返したところに生まれる、かつてない生きやすさみたいなものを感じた。現実はこうはならないので、日常的な表層の底に、非日常的体験、演劇的飛躍がある。そこがひきつけられる理由だろう。アンチクライマックスによるカタルシス経験である。
リムーバリスト―引っ越し屋―
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
1971年オーストラリアのメルボルンが舞台。開幕早々、主演の巡査部長役斉藤淳(あつし)氏が大暴れ。奥田瑛二と諏訪太朗を足したような魅力。初日の新人(北郷〈ほんごう〉良氏)にここでのルールを叩き込む。デンゼル・ワシントン主演の『トレーニング・デイ』宜しく、警察学校では教えてくれない本当の授業の開幕。『ここには正義も糞もない。自分が生き延びる事だけが全て。』と云う論理。そこに訪れる姉妹、裕福な歯科医のエロエロな妻(荒井晃恵さん)とその妹(小池のぞみさん)。妹が旦那(八柳豪〈やつやなぎたけし〉氏)からDVを受けているとの相談。下心ムンムンの巡査部長は引っ越し屋(大久保卓洋氏)を手配して妹の逃亡の手助けをするのだが・・・。
引っ越し屋のキャラクターが良い。三木のり平みたいに飄々として卓越した仕事人。クズ旦那のクズっ振りも清々しい。妙なナンセンス・コントのような空気感。
悪いのは私じゃない
MONO
吉祥寺シアター(東京都)
2022/03/11 (金) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
小さな会社の密な人間関係の裏と表がだんだん見えてきておもしろい。勘違い上司や、裏読みゴシップ女や、正論煙たがられ女史など。どこにでもいそうな人たちの右往左往のコメディ。
社員旅行を年に二度もやるのが社員のためと考えるアナクロ社長。突然やめた社員が、代理人を通じて、実はいじめを受けていたと告発をおくってくる。その調査のため、総務課長(金替康博)と同課長代理(石丸奈菜未)が社員を一人ずつ呼び出して話を聞く。でもこの二人実は不倫中。手錠を買って夜は刑事ごっこをやろうなどという話を、調査前にイチャイチャしている。呼ばれた社員も、普段は言えない上司への不満や、同僚のゴシップを「ここだけの話」と次々話す。やめた社員の直接の上司(水沼健)は「俺はわるくない」と。部下をからかって嫌われていたが、本人はそれで課内を和ませているつもりだった。ところが、話した内容が外に漏れたらしい、とわかって、互いに疑心暗鬼に…。
最後は、意外と真面目に終わらせる。リアルな会話の応酬が互いの仮面をはいでいくが、それで終わりでない。いつのまにか癒しの世界に舞台が変わり、許しと友愛が訪れる。終わってみれば、一つの大人のメルヘンだったような気もする。
売春捜査官
KURAGE PROJECT
高田馬場ラビネスト(東京都)
2022/03/16 (水) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
リムーバリスト―引っ越し屋―
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/03/17 (木) 18:30
3/17の夜の部観て来ました。
とにかく内容が凄いですね。
パワハラ。セクハラ。ドメスティックバイオレンス。暴力と全てが話しの中に含まれているので、観ていて大変でした。
チラシを読むと、1970年代のオーストラリアの社会問題だったとか。
連日いいお芝居が観られて大満足です。有難うございました。
#斉藤淳
#八柳豪
リムーバリスト―引っ越し屋―
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
期待外れの一言。
バイオレンスもパワハラもセクハラも薄くて味がない。
女性二人は何か別の劇をやっているかのように混じり合わない。
昔のオーストラリアも関係ない。
引越屋の存在も調味料でしかない。
数年後に「当時は観る目がなかったなあ」と振り返ることになるのだろうか。
サヨナフーピストル連続射殺魔ノリオの青春
オフィスコットーネ
シアター711(東京都)
2022/03/11 (金) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
永山則夫は十三歳年下だが、私が社会に出て仕事を覚え始めたころにこの事件が起きたので忘れられない犯罪事件だ。昭和三十年から四十年にかけて、高度成長驀進中の社会で、経済による階層分化は、音を立てて、日々進んでいった。当時を知らない今の人びとも記録を渉猟すればその実態のすさまじさは理解できるだろう。
現在は、「ノリオ」の直接原因となった貧窮の実態は当時とは変わってしまっているが、今もなお、社会に巣くう様々な形の階層分化はいまを生きる人間の宿痾の源になっている。
この芝居のテーマは確かに今も生きている。満席の客席が粛然となったことも肯ける。
舞台ではノリオ(池下重大)の軌跡が、犠牲者四人が、紀夫の家族(母・水野あや、姉・清水直子)のもとに集まってくるという巧みな相対化の仕掛けの中で演じられる。どのようなテキストレジがされているかは知らないが、過不足ない演出だ。711の狭い劇場の観客に、網走の氷の海に浮かぶ氷山でひとり遊ぶ幼いノリオを眼前に見せてくれる。
俳優も全員が、よく演じ切っている。幕間なしの1時間45分。
現実の本人の犯行からその後の獄中の変遷まで、事実はセンチメンタルな悲劇やプロバカンダ劇に流れやすい素材だが、そこをよく押さえ、現代の社会がもたらす普遍的な差別の社会劇にまとめた見事な舞台であった。見た回にはオマケで、母親が事件後に取材を受ける短いひとり芝居〈15分〉がついていて、濃い内容の芝居を見た後、劇場を出るまでの短いブリッジになっていたが、やはりこれは蛇足だろう。観劇後そのまま今の世の中に放りだされたほうが心に響いたと思う。
だからわたしたちは今日も
三栄町LIVE
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2022/03/17 (木) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
マリーバードランド
やみ・あがりシアター
北とぴあ ペガサスホール(東京都)
2022/03/17 (木) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/03/17 (木) 19:00
南極であげる結婚式💒 愛し合う二人が帝国ホテルよりも高い費用をかけてここで結婚式をするのには、色々な大人の事情があるわけです。
設定、展開、回収ととても巧みで、最初から終わりの少し前まで、終始ニヤニヤしながら見続けられました。
ただ巧みさよりも、やっぱり熱量がハンパないお芝居だったと思います。汗ダラダラだったし💦
そして見終わった後の満足感も十分
とても楽しいお芝居でした🐧
売春捜査官
KURAGE PROJECT
高田馬場ラビネスト(東京都)
2022/03/16 (水) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/03/17 (木) 19:00
男女比9:1、ほぼ満席、席は自由席、ただ前から三番目はご自身の座高に余程自信がない限り座らない方が良いです。前の人の頭で見えないところがたくさんある!
あと冷房がすごいきいてる!体を摩擦してどうにか寒さを凌ごうとしてる人が気になってしまった!役者さんのためだから客は羽織るもん持ってきて!
みんな声が大きくてよいです!声が大きい人は大好きです!パッション感じました!
もう一回見に行きます!そのくらい素晴らしかった…!お時間がある方も是非!
リムーバリスト―引っ越し屋―
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
説明で気になっていた伏字はだいたい分かった。ところが、今度は何故「リムーバリスト ー引っ越し屋ー」というタイトルなのか。確かに引っ越し屋は登場するが、多くは語らない。表層的には、暴力と隠蔽、貧富格差、愛憎と崩壊といった嫌悪内容を、圧倒的な迫力(演技)をもって描いている。嫌悪の中心的人物・シモンズ巡査部長は、その地や環境にいることによって得た権力であり、それを背景に やりたい放題の悪行が透けて見えてくる。人は一度権力という甘い蜜を味わうと感覚がマヒするのだろうか。1970年代 オーストラリアが舞台であるが、現代日本にも通じるところがあるような…。
(上演時間2時間 途中休憩なし)
売春捜査官
KURAGE PROJECT
高田馬場ラビネスト(東京都)
2022/03/16 (水) ~ 2022/03/21 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/03/17 (木)
価格4,000円
17日19時開演回(105分)を拝見。
終演時、木村伝兵衛役の月海舞由さんの顔が、湯上りみたいに火照っていた。
ただでさえ熱量の高い『売春捜査官』を、より一層ヒートアップさせた105分。
初めは大人しかった観客席も、次第に舞台の熱気にあてられたのか、反応が大きくなり、終盤は、まるで芝居小屋にいるような雰囲気に!
舞台と客席、双方が共鳴し合った、贅沢な時間を過ごすことができた。感謝!
【追記】
リーフレットに、配役表は載せて欲しかったなぁ。
「悠久に遊ぶ」
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
邦楽器とダンスのコラボ、とても良かったです。音楽もダンスも、熱く美しく迫力がありました。
贅沢な時間を過ごせました。
リムーバリスト―引っ越し屋―
劇団俳小
萬劇場(東京都)
2022/03/12 (土) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
先ず驚かされたのは常打ち小屋での公演では無かったことである。下落合では無かった訳だ。理由は、舞台美術だろう。それがどんな舞台美術であったのかについての詳細は観て頂くとしてコンセプトはネタバレに記すのでそちらを見て頂きたい。この演劇集団のキチンとした姿勢については自分如きが今更申し上げる必要もない。何れにせよ、ラストシーンには背筋が震えた。(華5つ☆追記後送)
「悠久に遊ぶ」
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2022/03/15 (火) ~ 2022/03/17 (木)公演終了
EZO
きのこの木
CAFE ENZO(埼玉県)
2022/03/14 (月) ~ 2022/03/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/03/17 (木) 14:00
『CAFE ENZO』を舞台に、個性的な女性3人が謎のアーティスト『EZO』の話を中心に、取り留めもなく、時々お互いの認識のズレによる笑いや勘違いや思い込み、視点のズレによる笑いなどもありつつ、話が展開していき、劇の終盤で観客にだけCAFEの店員自身が実はという展開になっていて、その種明かしまでの持って行き方が非常に見事で、観ていて飽きないと感じた。
また、演劇の会場がCAFEの2階と、今まで観てきた劇の中でも、客席との距離が非常に近く、さらに飲食しながら観れるということで、劇世界に入りやすい上に、気軽に肩の力を抜いて観ることができたこの体験は、なかなか経験することが出来ない上、私にとって非常に新鮮だった。
ただ、強いて言うなら、4人の役者のうち、2人の役者が表情やリアクションに乏しいので、そこをもっと掘り下げてくれるとありがたいのと、観る側がマスクするのは良いとして、演じる役者の方は演じる際に、マスクを完全に外してやったほうが絶対に良いと思った。実生活の延長線上ではなく、演劇は嘘をさも本当のように見せるのが仕事の筈ですし、そういう信念を持ってやらないと、絶対にいけないと思います。