最新の観てきた!クチコミ一覧

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株式会社空き家総合研究所

八尾市文化会館プリズムホール 小ホール(大阪府)

2022/08/28 (日) ~ 2022/08/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

初回観劇。
八尾高野球部の戦前戦後の成長、
八尾の、八尾による、八尾のための公演!

地域の学生さん達の5ヶ月の成果、拝見した。
二月病の中川真一さんの作演も良かった。
少し噛んだりは全然大丈夫!
一生懸命の頑張り伝わってきた。
微笑ましく拝見できて、楽しかった。

三年前のリフレイン

三年前のリフレイン

劇団東京座

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

セットがしっかりしている所はハズレが無い・・・♪
リングのセットを見て・・・ハズレだなと思った・・・♪
ボクシングのロープは4本・・・コーナーポストが対角線上で同じ色はありえない・・・♪
中央を白にして左右を赤と青にすれば良いだけなのに・・・♪
そんな基本的な事も出来ていないので、芝居が面白い訳ない・・・♪

「ストリッパーのはなし」

「ストリッパーのはなし」

日常茶番会

サンガイノリバティ(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨年12月のvol.0.9 版に続いて拝見。昨年よりも心を動かされる舞台になっていたから、”深化版”だと書いてあったのも納得。少し不満点はあったが、舞台の熱で吹き飛ばされたのでこの☆に。

天の敵

天の敵

イキウメ

本多劇場(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

兎に角、話が目茶苦茶面白い。『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』をマーティン・スコセッシが自身の開拓したドキュメンタリー手法を用いて映画化したような作品。こりゃ面白い、誰が観ても納得の作品。観客は2時間強、酔い痴れた。

澤田育子さんがベッキーや土屋アンナみたいで凄かった。多才な人だ。
豊田エリーさんはこういう世界を描くときに絶対必要不可欠な存在なんだろうな。
冒頭、舞台に食材を配膳する牧凌平氏と高橋佳子さんの佇まいが素晴らしい。観る側も緊張を強いられ、襟を正す。

ネタバレBOX

飲血によって不老不死の肉体を手に入れた主人公(浜田信也氏)。1895年に生まれ、今現在(2017年)も名前を変えてTVで活躍する健康料理研究家。ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っているジャーナリスト(安井順平氏)の取材を快く引き受ける。ジャーナリストは戦後まもなく現れすぐに消息を絶った伝説の健康食研究家との関係性を訊く。「彼の孫ではないのか?」と。主人公は「その男は自分自身だ」と答える。年齢が合わない為、何かの比喩だと捉えるジャーナリスト。主人公は最初から話を語り出す。第一次世界大戦時、シベリアに出征、山で遭難し飢餓で死を目前とする。そこに現れた謎の日本人、時貞(森下創氏)。完全食となる食材を見付け、日本の飢餓問題を永久に解決せんと理想に燃えている。帰国し医師となった主人公のもとを度々訪れる時貞。何度も死線を彷徨いながら自らの肉体を実験材料として完全食を探し求めていた。戦後、最愛の妻が癌に倒れ、主人公はある思い付きを試してみる。時貞が試さなかった唯一の食材、“血液”。

この時貞の存在が魅力的で、荒唐無稽な物語に一抹のリアリティーを齎す。

天の造りし“食物連鎖”の摂理。その生態系から逸脱した“天の敵“。罰として太陽の下を歩けないようにされるも、菜食主義者の血液だけを飲むことによってその戒めも突破。(物凄いアイディアだと思う)。

『フォレスト・ガンプ』のように、日本現代史を綴っても面白かった。

ちなみに『ヴァンパイア・クロニクルズ』(『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のシリーズ)では、ヴァンパイア・レスタトはカリスマ・ロック・スターになっている。
三年前のリフレイン

三年前のリフレイン

劇団東京座

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

BREATH

BREATH

キャラメルボックス俳優教室

新宿スターフィールド(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

ただいま戦線離脱中

ただいま戦線離脱中

劇団てあとろ50’

早稲田大学学生会館B202(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

脚本の花さんは等身大の若者の苦悩を少しコミカルにデフォルメしつつ素敵に描いている。物語の中で登場人物が成長していってる様子が感動を呼ぶ。演出のみやたのたさんは舞台を立体的に使うのがうまく、ワンシチュエーションのドラマを飽きさせない。
登場人物たちはいい意味で漫画から飛び出したようなメンバーで、個性たっぷりに魅力的である。
最初のダンスのシーンは音楽と照明が素敵で、一気に物語に引き込まれた。

ネタバレBOX

舞台美術は雑然とした漫画部の部室を模しながら、物語の世界を形作っている。舞台の上にもうひとつ舞台があるという構造。洞穴のような隣の部屋から演劇部員が出てくるところが面白い。
役者は皆発声がよく声のとおりがよい。基礎ができている。将来が楽しみと思う役者がたくさんいた。今後の成長を期待したい。
真っ赤なブルー

真っ赤なブルー

U-33project

王子小劇場(東京都)

2022/09/15 (木) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

不思議雰囲気のな2作品。真っ赤でブルーでなんとなくタイトルの意図がつかめた感じ。台風接近でも京浜東北が遅延しても行って良かったです。

『田瓶奇譚集』

『田瓶奇譚集』

劇団肋骨蜜柑同好会

駅前劇場(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/18 (日)

価格4,800円

18日16時開演、劇団肋骨蜜柑同好会、たすいち、日本のラジオの3団体による短編3本、怪チームの回(104分)を拝見。

怪チームでの劇団肋骨蜜柑同好会「腸詰と極楽」。
開演後、直ぐにストーリーのアウトラインは読めるので、どういう結末に持ち込むのか?が関心の的。ラストシーンでの仁田(演・澤原剛生さん)のセリフ、彼の意地が垣間見えて安堵。

2本目の、たすいち「隣は猫をする人ぞ」。
メニューに「怪奇譚」と書いてあっても、そこはレストランたすいち! 
目崎シェフの腕にかかれば、どんなジャンルであろうと、”たすいち”らしい良さを堪能させてもらった。

ラストは、日本のラジオ「くるくるさん」。
個人的認識として、もともとホラー寄りの作風だと思っている日本のラジオだけあって、事前の期待?に違わず、奇チームの3本も合わせて、最もホラーらしい作品だった。

なお、役者では、久しぶりに舞台で観る、上述の澤原剛生さん、"謎解き"役の大森さつきさん、第3話の主役・安東信助さん、”マジで怖かった!”館山サリさん、の4人が印象に残った。

それから、全話通してのストーリーテラー(図書館の女)役・嶋谷佳恵さん、千穐楽の公演まで頑張って下さい!

ネタバレBOX

【配役】
劇団肋骨蜜柑同好会「腸詰と極楽」
仁田(にた、ソーセージ工場に勤める男)/湯鉈(ゆなた、仁田達の部屋の前の住人)…澤原剛生さん
佐野(ソーセージ工場に勤める男、仁田と同室)…藤本悠希さん
先生(ソーセージ工場の工場長)…村山新さん

たすいち「隣は猫をする人ぞ」
小牧れま(深夜に猫の鳴き声や建物の軋む音が響く部屋の住人。大学生)…波多野伶奈さん
岩手素子(れまの大学の同級生。怖がり)…星澤美緒さん
稲垣須磨(素子の大学での知り合い。探求心旺盛)…大森さつきさん
金子奈美(れまの隣室に住んでいる?謎の女)…細田こはるさん
種田みいこ(れまの隣室の正式な?住人)…中村桃子さん
小西寧太(れまの隣室の住人)…目崎剛さん/21日以降は中田暁良(なかた・あきら)さん
伊吾春人(れまの住む建物の管理人)…小太刀賢さん

日本のラジオ「くるくるさん」
わたし(小学校の先生)…安東信助さん
おんなのこ(無くした指を探している)…永田佑衣さん
おねえさん(わたしの背中から声をかけてくる何者か)…館山サリさん
せんせい(わたしの同僚教師? それとも…)…星秀美さん
てんいん・つうこうにん・ばすがいど…沈ゆうこさん
こっく・ばすのうんてんしゅ…屋代秀樹さん

ストーリーテラー(図書館の女)…嶋谷佳恵さん
BREATH

BREATH

キャラメルボックス俳優教室

新宿スターフィールド(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Yチームを観劇しました。とても面白かったです。
登場人物達の様々な恋愛や人間模様が、面白おかしく描かれていました。
そして、何ら関係性が見えなかった登場人物達が、見事に繋がっていく展開が見事でした。
役者さん達の熱演も良かったです。表情も豊かで素敵だと思いました。
笑いあり、切なさあり、愛が詰まった舞台でした。
素敵な舞台を堪能できて大満足でした!

三年前のリフレイン

三年前のリフレイン

劇団東京座

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

当日パンフに座長兼演出の筒井勇樹氏が「”初めてのことが沢山“ 我々の可能性へ通じるヴァージンロードに躊躇なく土足で入っていただき、唾をつけるなり手垢を塗りたくるなりしてくださると幸いです(続きあり)」とある。真に受ける訳ではないが、いくつかの課題があったと思う。

脚本(物語)が分かり難いこと、演技がかたく ぎこちないこと、もう少し制作面での配慮が必要なこと。特に制作面では開場が遅れ、それに伴って開始時間が15分以上遅れ、さらに場内案内もあまり適切とは思えなかった。
(上演時間1時間40分 途中休憩10分)

ネタバレBOX

舞台美術は、後ろに暗幕、その前にボクシング リングと椅子。終盤は暗幕が開きCDを貼り付けた立体ボードのようなもの、下手にドアを設える。前半は生身の人間を活かしたセット、終盤は機器/装置で異次元を表現している。舞台転換をスムーズに行うため、凝った作り込みはしていない。ちなみにタイムマシンはタイムレコーダーで、日時/場所を打刻して時空間移動する。

メトロポリタンガッチャマンジムに所属している馬場清人(役名=本名)は、ある試合をきっかけに、人知を超えた能力”光の速さで動く能力”を手に入れる。その試合後に現れた女性 神原茜から その能力を使わないよう言われ、出来ればボクシングをやめてほしいと頼まれる。彼女によれば時間の歪みが生じ、世界的に危険な状態になるらしい。彼女の言葉は、にわかには信じられないし、ボクシングをやめたくない。特殊能力のおかげで連戦連勝、ジムの会長の営利思惑、ジムの先輩・後輩との微妙な関係、新しくジムに入った謎の女性トレーナーとの恋愛らしき話を点描する。パンフにキャスト紹介<年齢・入団年と出身県>と登場人物相関図が載っているが、何となく劇団員 歴が物語の(人物)関係性に反映されているような。劇中、茜(飯富なみだ サン<25歳>)が清人(馬場清人サン<21歳>)を馬場君と「君付け」で呼び、ジムの先輩/後輩も劇団内の年齢の上下関係になっている。何となく稽古場をみているような。

茜は3年後の未来(世界)から、彼を救うためにやって来た。3年後に彼は拘束され…。その場面が終盤の機器/装置、ベットに拘束された清人の姿である。彼の能力をどう悪用しようとしているのか、魔の手とはどんな組織(政府なのか企業等)なのか、多くの説明不足がある。かと言って幻想や心象風景を描いているわけでもない。
タイトルにあるリフレインは、映画「ターミネーター」を連想する。未来から自分という存在、その生命(母親)を助けに来る は、物語として分かり易く、SFアクションとしても楽しめた。この公演ではタイムトラベルに関わる疑問、例えばタイムパラドックス等を茜が台詞で説明するだけ。それでは説得力に欠け、タイムトラベルの面白さ=物語の醍醐味が伝わらない。そこを上手く表現するのが舞台であろう。

演技は総じて かたく、ぎこちない。またジム会長・金山浩二の大声・誇張した演技には理由があるのだろうか。一人だけ目立って不自然だ。清人とその対戦相手・松本毅の上半身が そこそこ引き締まっていたのが救い。
最後に制作について、全席自由席であったが、場内案内では中央席から詰めて座るよう指示。すでに端に座った人に声掛けし席の移動を促している。後から来る観客への配慮であろうが、やり過ぎではないか。結果、中央が密になっていた。呼び掛けだけでよかったと思う。

冒頭のパンフの続きに「その軌跡を軸に素晴らしき芸術の爆発を繰り返していくことになりましょう」とある。期待!
次回公演を楽しみにしております。
世界で一番可哀想な境遇の人々2022

世界で一番可哀想な境遇の人々2022

劇団ボンボヤージュ!

APOCシアター(東京都)

2022/09/17 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/17 (土) 19:30

140分。休憩なし。

夜の女たち【9月3日~8日公演中止】

夜の女たち【9月3日~8日公演中止】

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2022/09/03 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/09/17 (土) 13:00

165分。休憩20分を含む。

LIVE SHOW

LIVE SHOW

ピウス

博品館劇場(東京都)

2022/09/08 (木) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

映像鑑賞

配信で視聴しました。
カメラワークがしっかりしていて臨場感ある映像になっていたと思います。

見逃し視聴対応、1日券の他に数日視聴できるチケットもあって便利ですね。

笑顔の砦

笑顔の砦

庭劇団ペニノ

吉祥寺シアター(東京都)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

二つの部屋の対比が大きく、何を感じるかは観る人に委ねているのかな!?

音楽劇「組曲虐殺」

音楽劇「組曲虐殺」

劇団しゃれこうべ

シアター風姿花伝(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

小林多喜二の拷問死。指も前歯も折られ睾丸も陰茎も三倍以上に腫れ上がり、焼け火箸や錐で刺された穴が身体中に無数。太腿は鬱血で暗紫色に変色。こめかみ、手首、背中、脛に打撲傷や縄の跡。内臓が破れ内出血。その死顔を油絵で描いたのが盟友・岡本唐貴(白土三平の父)。

貧富の差を失くし、人間が平等な社会を実現する為に小説を書いた。上げる声を持たない弱者達の胸の痛みを代弁して。演出も兼ねる劇団代表の木田博喜氏が丁寧に演じた小林多喜二。
支援する姉役の小倉啓子さんは彼の出身である劇団神戸の代表、ずば抜けて巧い。
多喜二の恋人役は和泉美春さん。実際の田口タキに面影が似ている。
特高刑事役、酒井耕一朗氏はスリムクラブの真栄田賢に似た声。
同じく高野圭祐氏は愛嬌がある。
凄く気になったのが多喜二の妻役の原島千佳さん。表情がものまねタレントのホリに似ていて千変万化。いろんな役を演れそう。

観応えある井上ひさし、戯曲を読み込んだ演出、是非観て頂きたい。レベルが高い。

ネタバレBOX

歌の力が弱い。生伴奏のピアノなんか居たら最高。実はこの話の主人公は小林多喜二を付け回す2人の特高刑事。彼等が多喜二と触れ合うことで内面が変わっていく様。ラストのおしくらまんじゅうの流れが弱い。小林多喜二が「また胸の映写機にかけがえのないシーンが写された」と呟くだけの絵が欲しい。チャップリン的動きを所々見せていた方がラストに繋がる。
俺は、君のためにこそ死ににいく2022

俺は、君のためにこそ死ににいく2022

劇団夜想会

俳優座劇場(東京都)

2022/09/13 (火) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

第一幕90分休憩15分第二幕45分。
〈月組〉
2007年当時、現役都知事である石原慎太郎が製作総指揮と脚本を兼ねて話題となった映画の舞台化。映画の内容はイマイチだった記憶。
“特攻の母”と呼ばれる鳥濱トメさんを題材にした作品は多い。『帰って来た蛍』シリーズ、『MOTHER~特攻の母 鳥濱トメ物語~』、高倉健主演映画の『ホタル』。
宮川三郎少尉「俺、心残りなんて何にもないけれど、死んだらまたおばちゃんのところに戻って来たい。そうだ、蛍になって帰って来るからね。」
光山文博少尉(卓庚鉉〈タク・キョンヒョン〉)「おばちゃんのような良い人は見たことがない。自分にも分け隔てなく接してくれた。ここにいると朝鮮人であることを忘れてしまう。長い間、親身に世話をしてくれて本当に有難う。実の親も及ばない程だった。」
勝又勝雄少尉「おばちゃん、人生50年と言うけれど俺の余した30年分の寿命はおばちゃんにあげる。おばちゃんは人より30年余計に生きてくれよ、きっとだよ。」

冒頭、“特攻の生みの親”大西瀧治郎海軍中将(名高達男氏)の司令部での決断が描かれる。「一刻も早く講和を結んで戦争を終わらせないといけない。少しでも良い条件で講和を結ぶ為には、一度でも敵に勝利し追い落とす必要があるのだ。最早、手段は選べない。」(一撃講和論)。
こうして始まった「神風(しんぷう)特別攻撃隊」、250キロ爆弾を搭載した戦闘機で連合国の艦船に体当りする自爆攻撃、十死零生。
しかし戦局は一向に好転せず、時間稼ぎの捨て石としてのみ特攻は続いた。死者数約4000名。
「コンコルドの誤謬」と云う言葉がある。それまでに費やした資金や労力が勿体無いと無益なシステムにしがみつき、かえって損失が拡大していくこと。「一億総特攻の魁となって頂きたい」との言葉で出撃させられた戦艦大和の水上特攻などその最たるもの。沖縄に出発した翌日に撃沈され、乗組員3332人の内、生還したのは276人のみ。

歴史学者の有馬学氏の文章を引用させて頂く。『・・・特攻はもはや戦術ではなく、崇高な行為を続ける儀礼的なものへと変わっていった。犠牲的な行為が日本人の精神性の高さを示すという考え方が支配的になり・・・』。
まさに宗教儀式のように若者達を機械的に殺していくシステム。
上原良司大尉「自由は人間性なるが故に、自由主義国家群の勝利は明白である。日本は思想的に既に敗れているのだ。何で勝つを得んや。」
「権力主義、全体主義の国家は一時的に隆盛であろうとも、必ずや最後には敗れる事は明白な事実です。」

鳥濱トメ役の石村とも子さんが好演。歩き辛い大きな下駄を履いて舞台を駆ける。
その娘、鳥濱礼子役の山木コハルさんが綺麗だった。

自分は光山少尉のエピソードに思い入れがあり、毎回考えさせられる。

ネタバレBOX

のりピーはチョイ役だった。まだ若き特攻隊員の妻を演じられる可愛らしさ。
名高達男氏もまさに特別出演といった感じで、冒頭とラストだけ。

国の為に家族の為に愛する人の為に、自分の命を犠牲にしてもいいと陶酔するヒロイズム。人間は常に何かに酔っ払っていたい生き物。戦争、宗教、政治運動、恋愛、自己実現、芸術etc...。「死んでもいい」とまで思い詰めることのできる陶酔に本能的な憧れをもつ。そこまで純粋にのめり込めたら清々しいだろうな、と。逆にその酔いから醒めると、余りに非論理的で幼稚なシステムに洗脳され支配されていた自己に恥ずかしさと怒りを覚える。
特攻隊への畏敬の念と同時に、愚かな軍部の狂気に玩具にされた彼等を英雄視してはいけないとも思う。そんな複雑な相反する感情を併せ持っている日本人。『七人の侍』でさえ公開当時、旧日米安全保障条約の締結の最中、非難を浴びに浴びた。(侍=米軍)。二度と戦争を起こさない国にする為に一体何をするべきか?家父長制を否定し国家を敬愛することを否定、否定に否定を重ね合わせた挙げ句、反動として反日教組の風潮が出来上がっていく。結局人心のコントロールなど出来ないのだ。
「死ぬことが運命ならば、生き残ることも運命ではなかろうか?」
憫笑姫 -Binshouki-

憫笑姫 -Binshouki-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/08/17 (水) ~ 2022/08/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨年の無料配信で出会った五彩の神楽。まさか再演するとは思っておらず決まった時は小躍りしてしまう程でした。
憫笑姫はその第一弾。初演を配信で観ていたため、冒頭の幼少期の姉の咆哮で涙してしまいました。これはストーリーを知っているからだけでなく、眼前で繰り広げられるキャストひとりひとりがこの物語を生きている力強さ、その世界へ観客を連れて行くためにスタッフを含めた全員が力をあわせてつくる空気の流れ方みたいなものが圧倒的で、これが「舞台でみせる」という意味なのかと、とても感じたからだと思います。
配信では見ることができない空気感をお伝えする方法の一助として、壱劇屋さんは作品アーカイブを作成してくださいました。舞台写真とほんのすこしの言の葉で語られるこちらは、舞台を観た時に感じた空気がそこにあります。これから五彩の神楽を追いかける人にもとてもお勧めです。

壱劇屋さんのオールワンな舞台制作力が大好きなわけですが、妹役の三田さんの健気かつ圧倒的理不尽の前に立ち向かう勇姿、王様役の牧田さんの爽やかさがありつつも滲み出る悪のオーラ、側近役の熊倉さんの視線や、指先・爪先ひとつまでまるで蛇を体現しているような存在感、女官役の桜町さんのキュートとセクシーを兼ね合わせた佇まいの魅力等々、様々な色を持つゲストさん・アクションモブの皆様方、そして新たな准劇団員さんたちによって作られる新しい彩りに加えて、壱劇屋の皆さまによる世界を支える安定した動きの数々は今作も見応え抜群です。中でもやはり主演の西分さんがとてもよかったです。初演時も凄かったですが、今回演技力だけでなく、苦手だとおっしゃる殺陣の成長力凄まじく、物語への説得力を深め、お見事としかいいようがありません。

今回の憫笑姫、残念ながら配信・円盤化もないとうかがっておりますが、是非作品アーカイブをたくさんの方に見ていただきたいですし、次の賊義賊へ足を運んでいただき空気を感じて欲しいです。五彩の神楽はまだまだ始まったばかりなので!

三年前のリフレイン

三年前のリフレイン

劇団東京座

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
時間が交錯し、分かりにくい部分もありましたが、面白いストーリーでした。
全体的な演技が、固いというか、ぎこちなさを感じましたが、皆の一生懸命さが伝わりました。
不思議で切なさが残るような舞台で、良かったです。
開場が遅れたためか、開演時間が15分位押したので、今後は気を付けて頂きたいと思いました。

笑顔の砦

笑顔の砦

庭劇団ペニノ

吉祥寺シアター(東京都)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

場面転換がすごい。日常生活が忽然と消える。不思議に涙がでそうになった。こんな別れ方はしたくないけれど、やってくるのだろうと予感してしまう。

ネタバレBOX

御飯つぶをとばすのはリアルで汚い。リアルさには きりがないけれど、パジャマでポータブルトイレに座ったら着衣が濡れるはず。オシッコを吸ったトイレットペーパーは濃いめの色が(脱水ぎみのはずだから)ついてるはず。トイレ介助のときにかける言葉はほとんどが前に座り過ぎてしまうので『もっと後ろに』だろうな。認知症の方がポータルトイレをつかうこともリアルさがないけれど、、、 食べることと出すこと、2つの部屋で行われていることのおもしろさ。どこまでリアルが答えなのか、部屋が分離したのはなぜか、何年の話なのか、いまだに考えています。

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