最新の観てきた!クチコミ一覧

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ふすまとぐち

ふすまとぐち

ホエイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/05/27 (金) ~ 2022/06/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

期待して観ても面白い
誰もが持ちうる日常の辛さや、おかしみを、津軽弁の軽やかなリズムに乗せて凄いパワーで見せつけられる(いい意味で)!
1時間50分があっという間

後、プロデューサーさんをはじめ受付やその周りの方々の対応が、さりげなくもとても良いなぁと思いました

RENT レント

RENT レント

キョードー東京

東急シアターオーブ(東京都)

2022/05/18 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/05/28 (土) 12:30

RENTの名曲を思いきり浴びた。
another dayが特に心に来るものがあり、奮えました。

対岸は、火事。

対岸は、火事。

餓鬼の断食

ウイングフィールド(大阪府)

2022/05/27 (金) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★

旗揚げ(今里)も拝見。若さを感じるけど、内容はいい感じ。現代の若者の心理や行動をとても上手く表現しています。涙ぼくろの女優は特に上手い。次回も観たくなった。

HOT DOGS

HOT DOGS

演劇ユニットひとふさパフェ

オドラボスペーススタジオ1(大阪府)

2022/05/27 (金) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

初めての場所。場所までの説明も(制作)それくらい自分でやれば?的で…。コスパだけでなく内容も合わなかった。人数も少なく、次に期待したい。

雪鳴の環 -YUKINARI no WA-

雪鳴の環 -YUKINARI no WA-

劇団ZTON

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/05/27 (金) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★

コスパは悪いけど、内容は良かった。思い通りにいかないモドカシサや立場によって変わる葛藤をとても上手く表現している。殺陣も当然良かった‼️

GK最強リーグ戦2022

GK最強リーグ戦2022

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「家族会議」
 さて、本日の後攻・大和企画の登場である。先行の猿組は妖精として出演もし、作・演迄こなした東野裕氏が余りに一人で多くを負い過ぎたきらいがあったが、大和企画は作・小金丸大和氏、演出・小林大祐氏と分かれていて、ペンネーム等を用いて同一人物がこなしているのでなければ各々の持ち場を専任の方が担っている。

ネタバレBOX


 50分でよくこれだけ本質的な作品を創った! と称賛したい。登場人物達の設定が先ず秀逸である。登場するのは3世代に亘る人々。{下手袖は亡くなった(母=祖母)の遺体が安置されている部屋。亡くなった本人は登場しない。}
 既に他者の言う事を認知する能力を現実には欠いた、元売れないコメディアンの父・清作。(但し父に関する親族らと関係のあるシーンや、フィードバックシーンではちゃんと受け答えする)、貧しさの齎す苦労を体験して育ち経済力に乏しい父の代わりに一家の担い手として活躍後堅実な収入を求め公務員として、只管実直に生きて来た長男・清一。長男に大学へ行かせて貰い、卒業後は小説家を目指し売れないまま、借金迄拵えて母の葬儀に駆け付けた次男・清次郎。借金2000万を取り立てに次男を追い掛けて来た闇金社長・堀田。名門大学に受かりながら役者を志願する清一の息子・大聖。清作の隠し子で富裕な葵、その執事・安藤(弁護士資格も持ち、武道にも秀でる)、清一の妻・静子(大聖誕生頃からずっと離婚を考えてきた)、嫁に出た長女・真理(自由、自発を大切にする、美人ではないが心優しい妻、夫と深く愛し合っている)、良夫(真理の夫で優しい心の持ち主、職業は教師)以上10名が登場人物である。
 主たる対立軸は、生活と夢の対立ということになろう。自分の人生を選ぶに当たってどちらを中心に自分の実人生を設計してゆくか? という誰にとっても最も大切な選択の1つを対立軸として生活を成り立たせる為に他の総てを抑制、或は犠牲にしてきた清一の生き方と小説家になるという夢の為、他をなおざりにする生き方を選んだ清次郎や大聖との生き様の差に対して、また生涯売れないお笑い芸人として貧しさの中に生きた清作とその妻の貧しさ故の苦労に対し、貧しくとも心豊かに他人に優しく朗らかに何より自分の選んだ道を歩む楽しさとこれらを通して得る幸せを選ぶことのわくわく胸躍る実感を伴う人生を対比して見せる。無論、後者は演劇に関わる総ての人々の夢に重なる。然し現実的には経済的に極めて全うすることが難しい選択であるが、大団円ではこの困難だがそして険しく心許ない人生だが、それに賭ける生き方を選択し、そのような生き方を容認する形で収束させてみせる。無論、その過程で清作の浮気、隠し子問題が齎したぎくしゃくした人間関係や清次郎の借金問題も解決されている。脚本、演出、演技何れも素晴らしい。
GK最強リーグ戦2022

GK最強リーグ戦2022

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

【ラビット番長×猿組】公演(上演順)

テーマは「葬式」であるが、両作品とも共通して言えるのは、儀式的な厳かさは感じられない。逆に「葬式」=「暗く重いもの」というイメージを払拭し、ファンタジー、メルヘンといった浮遊感を出した描き方だ。また、当日パンフの出演者の一番上に記載された役者ー井保三兎さん(ラビット番長)、橋本妟奈さん(猿組)が物語を牽引している。

ラビット番長「沈黙を喰らう」は、暗く重たくなるテーマを 敢えてファンタジー風仕立てにしている。もちろん猿組「猿組式 白雪姫~女王と7人の妖精~」もメルヘン調である。”敢えて”と書いたのは、井保さんの挨拶文「・・・挑戦します。まだまだ向上心があった。心は死んでいなかった」に凝縮されている。「普通の作品を作っても そこそこ面白いものが観られよう」といった思いに止まらない強い気持の表れだろう。
「GK最強リーグ戦」…そもそもGKとは「戯作工房」の略で、稽古場から生まれてくる最強の戯曲を決めるもの。その主旨からすれば、各団体とも試行錯誤を繰り返し高みを目指すための公演なのだ。
ちなみに「観てきた!」(一公演としてカウント)は、2団体分をまとめて記載する。
(上演時間各50分×2 換気・転換休憩15分)

ネタバレBOX

●ラビット番長「沈黙を喰らう」

舞台セットは、後方に高さのある別場所を設え、後々進展し登場するトント王国を表現している。基本的には素舞台で、場転換し易いように、小道具(テーブルや椅子)の搬入搬出、小物(キャリーバックやクーラーボックス等)で日本ートント王国という土地(空間)の違いを表す。
物語は、葬儀を生業にする父・井上(井保三兎サン)と売れないお笑い芸人の息子アツシ(渡辺あつしサン)、その相方 カズキ(宇田川佳寿記サン)との取り留めのない会話。そしてトント王国への投機話、いつの間にか同国に住み着いて帰って来ない息子達を心配して、といった物語。印象的なのはラスト・・薄暗い中で喪服姿の井上がボソボソと喋る独白シーンが見所。妻が亡くなっても仕事柄「死」に慣れてしまい、泣けないといったアイロニーが哀れ。

●猿組「猿組式 白雪姫~女王と7人の妖精~」

タイトルからして主役は女王(橋本晏奈サン)。その容姿は醜婆、腰や膝を曲げ いかにも老女.。梗概は、よく知られた白雪姫の物語であり、ストーリー的には何の変化も感じられない。こちらの見所は、女王と全身タイツ姿の真実<マミ>の鏡(西川智宏サン)の緩い笑いを誘うやり取り。演技力で観せるといった演出だが、橋本さんの怪演というか熱演が物語を面白可笑しく牽引していく。その相手役である西川さんの とぼけた受け流しの演技が絶妙。本来の主人公である白雪姫は、毒りんご のせいで眠っている。7人の妖精は、メイクや衣装も含め変わりキャラ(役名も同様)を設定しているが、敢えて あまり目立たない役割にしているような。その意味では、先の二人芝居と言った印象が強い。

さて、ラビット番長の公演は何作品か観ているが、その都度、テーマや描いた内容への共感や納得といった満足感が味わえた。しかし、本作は「葬式」というテーマのわりには伝える、もしくは訴える”力”が弱かったように感じられたのが残念。先に書いた井保さんの進化の過程だと信じ、次回公演を楽しみにしております。
リバーシブルリバー

リバーシブルリバー

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

脚本・笠浦静花さん & 演出・池田智哉さん は期待通りの面白さだった。

言葉を裏返すことで見えてくる「本音」と「建前」。人は、本当のことばかり言っているのだろうか。時に他愛(悪気)のない嘘をつくことがあるのではないか。「ホント」と「ウソ」を「本音」と「建前」を使い分けるに置き換えれば、人間の本性そのもの。そして物語の中で、いくつかの ひっくり返る事や物を用い状況が一転する面白さ。

ただ、自分が観劇する際の癖のような意識が立ちはだかり、スッーと受け入れられなかった。主人公のように自分も天邪鬼的な意識がある。この★評価を信用して、いや 信用しないで自分の目で確かめてほしい。それにしても吉水雪乃さんの通訳的役割は見事、笑えた。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)22.5.29追記

ネタバレBOX

客席はL字型。英字の曲がったところの対角線に舞台。セットは、真ん中にソファ、入り口側の客席近くにオセロ台。空き缶やごみ袋が乱雑に置かれている。前日に飲み会があったという設定だ。ここは都下にある大学に通う学生のシェアハウスの共同スペース(談話室のよう)、登場人物は個性豊かな男女10人。

主人公は、浪人生・天竜ハジメ(平井泰成サン)で、昨夜の飲み会で嘔吐してから言いたいことの逆の言葉を発してしまう珍奇現象に悩まされる。周りの人々もその真意とは逆の言葉に惑わされ、本当は何を伝えたいのか分からなくなる。このハウスにオーナーの娘もおり様子を見に来ると言い出す。ハジメの真逆の言葉が、オーナーへの心証を害するのではないかと心配するメンバー達の右往左往する慌てぶりをコミカルに描く。

「真逆の言葉」の意は、オセロ、リバーシブル ジャンパーといった物の表裏で、ひっくり返るを表し、途中から登場する大学4年生の天塩マアコ(寺園七海サン)の化粧の濃い薄い(ナチュラルメイク)といった違いで、そこに或る意図を込める上手さ。本当の自分らしさとは…。ハジメが嘔吐を繰り返すうちに、今の言葉は本当(表)か嘘(裏)なのか分からなくなる。そこに「本音」と「建前」といった人の本性が浮かび上がる。言っているのが、本心なのか逆なのか分からなくなるという可笑しみと怖さが併存し出す。

表層的には、ハジメ役の平井泰成さんの奇妙な動きや逆の言葉を発した時のリアクションが、物語を面白くしている。そして嘔吐=吐露に通じ、ラストシーンで彼が心に抱えた問題を吐き出させる(謎が氷解)。我慢と自由の間を揺らぐ諦念と解放が言葉になって表われる、実に巧い展開だ。

ハジメの言葉を真に受けず、逆であることを理解し通訳的な役割を果たすのが、1年生・阿賀野ルナ(吉水雪乃サン)である。自分(他の方も同様と思うが)は、役者が発した言葉(台詞)をそのまま受け、意味合いを解そうとする。例えば映像に日本語字幕(障碍者対応)が表示されても 音声で瞬時に台詞が分かり、ほとんど字幕は読まないのと同じ。ハジメの言葉は逆と分かっていても、いったんは そのまま受け止め、自分の中で(逆)変換する作業が少し煩わしかった。すぐ変換してくれる吉水さんの言葉を待てばいいだけなのに…自分も天邪鬼だなぁ
次回公演も楽しみにしております。
改訂版 二十世紀の退屈男

改訂版 二十世紀の退屈男

南河内万歳一座

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

すんごいパワフルな舞台でした。身体にめちゃめちゃ力を入れて観ていたようで、帰りはぐったりしました。笑えるところは盛大に笑いましたが、内容がつかめたかというと難しかったし、苦手な場面もところどころありました。でもまた次の秋の公演に行きたいと思います。

雨と夢のあとに

雨と夢のあとに

Yプロジェクト

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

物語上の事象に関していくつか戸惑う点もありましたが、優しさに溢れた舞台でした。ダークな点もありますが、基本的に良い人ばかりで、ついつい感情移入してしまいます。ゆるやかな展開だった前半に比べ、後半の展開はとても早く、素晴らしい脚本でした。役者さんも皆さん熱演で、観劇後に暖かい気持ちになれました。

ネタバレBOX

朝晴さんとご両親のシーンは特に涙腺が緩みますね。
Endless SHOCK -Eternal-【5月18日夜~5月23日まで公演中止】

Endless SHOCK -Eternal-【5月18日夜~5月23日まで公演中止】

東宝

帝国劇場(東京都)

2022/04/10 (日) ~ 2022/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

endless shockのスピンオフ作品、主人公の死後3年後を描いたミュージカルでしたが、感動でした。
音楽は生演奏なので、迫力もあり生音が素晴らしかったです。
出演者皆の身体能力が高く、ピッタリ揃った群舞のダンスシーンは圧巻でした。
堂本光一さんの階段落ちは迫力があり、腕の力だけで飛ぶリボンフライングは美しかったです。
やはり、この素晴らしさがあって、この舞台がずっと続いているんだなと再認識しました。
一時、中止期間がありましたが、観劇が叶って良かったです。

リバーシブルリバー

リバーシブルリバー

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/05/27 (金) 19:00

楽しいシチュエーション・コメディ。面白い。(3分押し)98分。
 同じ大学に通う学生のシェアハウスが舞台。その大学を受けて落ちた浪人生が登場し前説を始めるが、様子がオカシイ…。思ったことと反対のことしか言えなくなってしまった男をかかえて、気難しい大家がやってくるのに対応しようとする住人たちのドタバタが、とにかく楽しい。シアター・ミラクルの小屋主の池田が演出するユニットだが、観たのは初めて。やみ・あがりシアターの笠浦が巧妙な脚本を書いて、ちょっとイヤなキャラもいるけど、最後まで緊張感を持って観ていられた。
 小学生の頃から観てる、芝居屋風雷紡の吉水雪乃が大学生の役で二日酔いしている姿とか観ると、自分も歳を撮るわけだなと思う(^_^;)。

リバーシブルリバー

リバーシブルリバー

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

笠浦さん脚本、池田さん演出という強力コンビの作品。天竜くん阿賀野さんの安定感も抜群。

ネタバレBOX

ある状況下に陥った天竜くんがもとで始まるドタバタが、そのやりとりの中で会話の裏表のみならず、ミステリアスな領域にまで踏み込んだ内容になるが、今日観た回は(こちらが勝手に抱いてしまった過剰な)期待値を上回る仕上がりとまでは行かず。充分面白かったのだけど、☆5とならなかったのは期待の高さ故と思ってご勘弁を。
GK最強リーグ戦2022

GK最強リーグ戦2022

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

GK最強リーグ戦2022

GK最強リーグ戦2022

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ラビット番長と猿組を鑑賞
ラビット番長の方は、井保さんの演技がいいです。
息子を思う優しいお父さんで、観ていて癒された。
おもしろくてたくさん笑った。
葬式とはあまり関係ないが、雰囲気が素敵なのでまあいいかな、と思った。

猿組の方は、女王役の橋本さんの演技がインパクトありで、目がくぎずけになった。
腰を曲げた状態で50 分。キツかったのでは?
ご苦労さまです。
猿組アレンジの白雪姫良かったです。
個人的に好きで、また、次回も有名作品の味つけ、期待してます。
7人の妖精もひとりひとり個性が出てて魅力的でした。
次回も絶対観たい。
ふたつとも甲乙つけられない。とても良かった。

フーグ△フーガ

フーグ△フーガ

芝居maker GoooooToJ

SPACE9(大阪府)

2022/05/21 (土) ~ 2022/05/21 (土)公演終了

実演鑑賞

TRANSを思い出した 一人の中に
最後の言葉
残った二つの人格は、
良い性格
悪い性格
良い性格が本質と思いがちだが、
悪い性格が本質で、良い性格を演じている 
解離ではない。
観ている側を上手く裏切って、とても面白かった。

「スマイル」

「スマイル」

プロデュースユニット「ななめ45°」

SPACE9(大阪府)

2022/05/19 (木) ~ 2022/05/19 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今回は、最後にまたパイプを落としてしまう所がとても印象に残る。
パイプを落としてしまうのは、再び過去の記憶に戻れる。
潜水服は、そこでは生きることが出来ない場所 水の中 記憶の中
レンガを積み上げる 日常を積み上げる 記憶を積み上げる 離れていく。

何回観ても、とても感動する。
毎回すこしずつ印象が違う作品 名作と思う。

GK最強リーグ戦2022

GK最強リーグ戦2022

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

 恒例のGK最強リーグ戦、2022の共通テーマは「葬式」である。本日の先行はじゃんけんで決められた。先行は猿組。演目は「猿組式 白雪姫~女王と7人の妖精~」

ネタバレBOX


 私自身が歳をとって肉体的衰えを日々痛感する有様であるから、当然その帰結たる死は日常的に考えることの一つである。このような視点から見ると今作は矢張り若い人の書いた作品だという印象が強い。良し悪しの判断は様々にあろうが、日本が「国」として直接戦争等の戦闘行為に関わることは久しく無かった。このような事情もあり、大人への通過儀礼という習慣が今では殆ど存在していない。その代わりモラトリアムが異様に長い。モラトリアムが長いということは突き詰めなくても済むケースが多いということでもあろう。就職氷河期と言われた不況の中、唯でさえ自殺率が高まった。毎年3万人以上の人々が自殺で亡くなったがその全体平均の十数倍の率で自殺率が高かったのがポスドクの自殺率であった。こういった人々に視座を向け死の問題を扱ったなら、極めて深刻でリアリティーのある若手世代の作品を上梓することが可能であったと思われるが、基本的に童話を余り毒の無いまま表現してしまった。童話やファンタジーにも無論優れたものはたくさんあるが、大人が味わって面白いモノというのは限られよう。50分という限定の中に何らかの哲学や本質的問題提起、人類の根源的問題を封じ込めたような状況を設定した舞台制作を期待したい。
【Strong Punch】

【Strong Punch】

劇団1mg

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/30 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前半は設定や、導入内容の関係からかたんたんと話が進みますが、後半どんどん盛り上がって行く感じです。仕掛けというかネタバラシ的な部分があるのですが、そのちょっと前のシーンがどうなってたか気になるように作られているので、もう一度観て確認したくなるかと。メンバーによって感じが変わる気がするので、そういう意味でも両チーム観たくなるようになってると思います。

リバーシブルリバー

リバーシブルリバー

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/05/26 (木) ~ 2022/05/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 初日を拝見、脚本がやみ・あがりシアターの笠浦静花さん、演出は24/7lavo/feblaboの池田智哉さん。これは素晴らしいコンビネーションだ。華5つ☆ 必見

 約束の追記、手入れ稿をネタバレにアップ。

ネタバレBOX


 舞台美術も凄い。この空間によくぞこれだけ詰め込んだ。客席はいつも通り。板上にはグリーンのカーペットが敷かれ小屋入口の左、劇場壁の手前側にパネルで仕切った空間を設け、この空間内には階段が設えられている。パネル手前には幅の狭い平台、是に直交するように通常の平台が置かれ、通常の平台上にはテーブル、スツール、ソファ、椅子等が置かれ、小屋入口の客席側には小型丸テーブル上にボードゲーム・オセロが載りテーブルを挟んで対局者用の小型丸椅子、奥の客席前にはやや小ぶりのテーブルの周りに椅子。物語はこの空間で展開するが、某大学の学生が多く寄宿するシェアハウスの共同空間というような設定だ。現在この大学に在籍する者8名、浪人1名が住人であり、住人の内の1名がシェアハウスオーナーの娘、娘は同じ大学の学生と付き合っており普段は同じ部屋で暮らして居る、この事実がこのシェアハウス最大のタブーである。
 ところで問題がある。オーナーは結構、風紀に厳しいことだ。若い男女が同じ建物で暮らしているのだから大人として当然のことではあり、増してその中に実の娘も含まれている訳だから時々様子を窺がいに来たりもする訳だ。
 このような条件下、とんでも無いメンバーが加わった。そのメンバーとは浪人生である。彼は自分の思うことと反対の表現しかできなくなることがあった。当初新入りの彼の不可解な言動の構造も原因も何もかもが分からなかった。そこへオーナーが来るという情報が齎された。新入り歓迎パーティーが前日行われていたこともあり、禁止されている飲酒その他違反事項諸々の他、娘の同棲生活も浪人生の言動によってバレルかも知れない。タダ同然だからこそ、東京で学生生活を送れる学生達は追い出されたら退学を余儀なくされるという危機感も手伝い上を下への大騒ぎ。オーナーの到着は着々と迫る。さて・・・というのが素直に今作を観た場合の展開ということになろう。
 然し、今作ことほどさように単純に非ず。笠浦さんクラスになれば、或はガイ・ドイッチャー辺りを読んでいるのではないか? 読んでいるとすれば、使用言語によって世界の見え方が変容してしまうという現代言語学の提起した極めて興味深いテーマこそ、今作の主眼と見るべきだろう。まして演出は池田さんである。この聡明な作家と負けず劣らず聡明な演出家のタッグが、今作をして実に見事な作品に仕立て上げた! 恐らく殆どの観客がラストを解釈不能と考える、善意に言えば観客に解釈を委ねたと考えるであろう。然し小生の意見は異なる。その根拠、論理的説明は終演後に明かす。小生がそのようなことを考えたヒントは、無論この段落に書いておいた。

「リバーシブルリバー」追記 手入れ稿
 普通に物語の筋を追ってゆくと決して最終的な解は得られまい。Oui ou non.を決定し得るヒントは文字通りタイトルとボードゲームとして描かれている“オセロ”に先ずは見出すことができる。また最終盤で主人公・ハジメ(苗字天竜は天地の初めの世界に誘う)と通訳・ルナ(苗字が阿賀野なのは赤の他人等も想像させる)2人だけで話すときのルナの台詞「私も実は云々」と主人公同様の傾向を持つことをにおわせるシーン、更に常識的な判断を下すのであれば殆どタダの家賃で都心に暮らせる程の公共性を持たせたシェアハウスを運営する人物が、如何に娘・ユカリの為とはいえそんなにコスッカライ人物であるとも考え難い。厳しい~と先輩達が言い募るのは、新人に対する教育の一環と考えた方が良かろう。
 若い男女の共同宿舎である。住居のオーナーも社会的問題が起きれば矢張り責任追及されることも考えねばならぬのであるから。無論、他にもヒントはある。看護学を専攻する2人の女学生アミナ&カリンはリバーシブルなブルゾンを共有している。このブルゾンの明るい柄にはハジメの吐瀉物の跡がありありと見え、強烈な臭気さえ放っている。これら様々な示唆こそ、今作に埋め込まれたヒントなのであるから、これらのヒントを手掛かりとして今作を解釈すべきだと小生は考えた。即ち結論不明と考えた観客の多くは、今作の仕掛けに見事載せられ、深い霧の夜の遠海や原生林に迷い込んだ人々の如くあれこれ試したものの脱出できないどころか展望を持つことすらできずに迷う。言い方は悪いが迷路の罠に掛かってしまった。
 他方、今作を解釈し得たと感じることのできる解釈に以下のものがある。もうお判りだろう。作品そのものが、シェアハウスオーナーの厳しさという偽情報を根拠に仕組まれていたということだ。ラスト音声だけで表現される住人とオーナーのフレンドリーな状況はこのように解釈することで矛盾の一切ない、あっけらかんとした(底抜けの)逆転劇として担がれたことを知る。見事である! 余談ではあるが、登場人物総ての苗字が河川名に由来している、こんな遊び心も楽しい。
 ところで更に深読みをしたい向きには、以下の側面をも指摘しておこう。この段になって初めて看護学生2人の共有しているブルゾンの片側が暗黒を表す黒系であり、明るい柄には吐瀉物の跡と強烈な悪臭がまとわりついていたこと、而もこの事実は黒系の側しか見せないことによってずっと隠されて来たことの意味を見出すことができるのである。即ち一般に認められている社会規範なるものが実は酷く不可視的であり規範化されていることによって如何に多くの欺瞞や嘘、真実を隠蔽しているか、という事実である。つまり、今作は何をひっくり返したのか? という作品の真の目的と小生が考えるものである。上に挙げたブルゾンの機能が果たして小生の考える通りのものなら、ブルゾンのひっくり返しという韜晦を用い、もっと明瞭に示されたオセロによる全体ひっくり返し及びタイトルによる示唆という化粧迄施された全体ひっくり返しは、現代日本及びその住民に対する真摯な警告、もっと端的に謂えば強烈なアイロニーと解釈すべきである。
 ところで、この小論で小生が述べたことは本当は皆が分かっていることだ。そして自ら隠蔽していることである。

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