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テアトリアンナイト

テアトリアンナイト

演劇実験室◎万有引力

座・高円寺2(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/02 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

第三夜《わたしはあらんとしてあるもので あるとはすべてであり わたしはあらんとしてあるもの》

1983年寺山修司が亡くなり、『演劇実験室◎天井桟敷』は解散。それを引き継いだJ・A・シーザー氏によってその翌日、『演劇実験室◎万有引力』が旗揚げ。この40年余りの怒涛の日々をLIVEで語る。
皆が待ち望んだウテナの世界。「絶対運命黙示録」の迫力。
小林桂太氏は岸田森みたいでカッコイイ。
木下瑞穂さんも印象に残る。
内山日奈加さんは坂道グループ系清涼感、「寺山坂46」。

ネタバレBOX

大ヒットアニメ、『美少女戦士セーラームーン』シリーズで名を上げた幾原邦彦。エヴァンゲリオン・ブームの中、1997年テレビ東京系列で水曜18時放送の『少女革命ウテナ』を制作。劇中で万有引力の『カスパー・ハウザー―人間の謎への序章、あるいはわたしのモーシェのために―』で使用された「絶対運命黙示録」他を使用。全国のお茶の間の子供達にJ・A・シーザーの楽曲が刷り込まれた。
自分はアニメは観ていないのだが、サントラを借りてMDに落として聴いていた。その辺の曲は憶えているもので、聴くとハッとする。子供のロックとの出会いは意外なものから。榊原郁恵の「夏のお嬢さん」の元ネタはスージー・クアトロの「The Wild One」だし、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』に流れる「ビギニング」の原曲はキング・クリムゾン「ルーパート王子のめざめ」。後で原曲を知ってハッとなる。アブドーラ・ザ・ブッチャーの入場テーマ曲はピンク・フロイド 『吹けよ風、呼べよ嵐』、ブルーザー・ブロディはレッド・ツェッペリン『移民の歌』。種子を撒かれた子供達が長の年月を経て暗い劇場を探し当てるオデッセイ。
ルパンvsホームズ~金髪の美女~

ルパンvsホームズ~金髪の美女~

学園座

関西大学千里山キャンパス内 凛風館4F小ホール(大阪府)

2022/12/03 (土) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

ミステリーファンとしては、最高に良かった‼️学生劇団としては、間違いなくTOPレベル。これからの成長も期待しています‼️
ランタイムは必ず伸びるのは…
次が…

2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

タイトルとフライヤーが物語の概観を如実に表している。物語の世界は今から200年後の2222年だが、フライヤーはノスタルジーを感じさせる たばこ屋である。実際の舞台美術も同じような家を設え、「雨宿り館」という看板が掲げられている。しかし未来と過去を繋ぐ または往還するというよりは、その場の状況と主人公の謎めいた心情が中心に描かれている。

物語の設定が微妙で、観客の想像または感性といった”力”によって受け止め方、捉え方が違ってくる作品だろう。直截的には何の変哲もない200年後の話であるが、そうなった原因等を今もしくは近い将来の出来事に置き換えたら少し怖い。
(上演時間1時間30分 途中休憩なし)22.12.6追記

ネタバレBOX

舞台美術は、中央から下手にかけて「雨宿り館」という看板を掲げた家。自転車、たばこショーケースなど細かく作り込んでいる。上手にはベンチや立体的なグリーンゾーンがある。ここは西暦2222年の火星、地球から移住を始めて100年近く経った頃である。かつて地球に存在していた建物・乗り物・生き物などを復元した「万博2222」が開催されている。この「雨宿り館」もパビリオンの1つ。

さて1970年に万博(大阪)が開催され、それから55年後の2025年に再び大阪で万博を開催しようとしている。そのテーマが「いのち輝く 未来社会のデザイン」であるという。物語では、地球に隕石が雨のように落下し命の危険に晒されていた。母は娘・四葉(外村道子サン)を火星に移住させ離れ離れになった。あれから100年、141歳の四葉は母を置き去りにした悔悟の念であろうか、記憶を無くしていた。そして記憶の種火のような「雨」を求めて…。それが説明にある「遠すぎる日に地球で見た”雨の日の思い出”を探すために」である。

火星にも隕石が落下するようになり、全体をドームシェルターで覆っているから雨が降ることはない。この「雨宿り館」は過去の万博パビリオンの復元だから、人工的に降水させている。さて隕石を現代的な問題・・自然環境破壊であり 直接的にはオゾン層破壊に読み替えると、容易に人間や動植物への悪影響を連想しぞっとする。因みに、隕石が落下するが、必ずしもサイエンス フィクションではない。
表層的には地球への郷愁、母への追慕といった情感が描かれているが、その前提となっているのが地球への隕石落下⇒火星移住は環境破壊という現状の危惧を表している。そして 自然保護を四葉が、火星で生育させている赤い四葉のクローバーに象徴させる。

火星では、全員色違いであるがツナギ服や鬘姿である。外見から異星を表すことで可笑しみの中に違和感を漂わす。舞台美術は懐古的な雰囲気をしっかり出し、隕石という言葉で 物語の世界をある程度形作り上げる。そこから想像力を働かせてということは難しかった。見た目の世界観に飲み込まれてしまい、坦々とした日常しか感じられなかったのが、残念。
次回公演も楽しみにしております。
「青空トコロにより」「夜空トコロにより」

「青空トコロにより」「夜空トコロにより」

ハグハグ共和国

萬劇場(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「青空トコロニヨリ」を拝見

ネタバレBOX

 4話をオムニバス形式で上演。何れの物語もイベントが行われる公共施設の裏手午前6時から9時、9時から12時、12時から15時、15時から18時迄と3時間ずつの話として紡がれるが、何れもリアルな生活と微妙に離れ、ちょっと詩的でファンタジックな而も各々の挿話に深く心に沁みる人の心の機微と哀切感が織り込まれた秀作。演技では、えのぐの松下勇氏が演じた向井役が気に入った。
2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/12/02 (金) 14:00

90分。休憩なし。

建築家とアッシリア皇帝

建築家とアッシリア皇帝

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2022/11/21 (月) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

圧巻の一言。
「トラム、二人芝居」の第二弾。アラバールをやる、というだけでも注目だ。第一弾の「毛皮のヴィーナス」はマゾッホの世界を軸にした男女の二人芝居で「異性」の必然性があったが、今作は性別から何からを超越した荒波を行く「噂には聞いていた」ぶっ飛んだ世界。それが理解できる台詞(当たり前だが)によって、また二人の男優の超人技により、そして名のみ知る生田女史の冒険心(遊び心)溢るる演出を通して現前した。時間は予想しなかったまさかの三時間超え。(長旅、という文字を書いてふと思い出したのはホドロフスキーの「エルトポ」。)
この芝居にも前作に劣らぬ内面世界への洞察、暴露(まるで内腑を掴み出すような感触)がある。病的な孤独感、マザコンそしてこれは戯曲の指定か背後にヒューン、ドカン、ボカンと近代兵器の音が(戦場のピクニックよろしく)鳴る。相は目まぐるしく変る。長い綱渡りを渡りおおせただけで喝采モノだが深い余韻がある。

夜明けの寄り鯨

夜明けの寄り鯨

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

横山氏らしい秀作。
劇作家ワークショップの成果第二弾という事であったが横山氏ともなるとその名だけで十分でありパンフにも特にワークショップの言及はない。

ネタバレBOX

舞台は浜辺。そこに同所を学友と訪れた二十五年前の回想シーンが交差するように織り込まれる。主人公の女性の四半世紀を経て呼び覚まされた疼きが、やがて一枚ずつベールをはぐように姿を現すが、旅先での何気ないやり取りの中の「罪」が相手の不在に行き場を失い、初めてそうするように主人公は人間に対する態度へと促される。
出来事に関わった一人一人がそれぞれの二十五年と現在を見つめるラスト、そこに居ない人との間に何があり得るのか、正解など何もないが、ある仕方で関わり続ける事への希望?を展望するように四人が立つ。そして不在の者が消えた後も立ち続ける残像を残して暗転する。
ハミダシタ 青空 ヲサガシテボクラハ

ハミダシタ 青空 ヲサガシテボクラハ

TOKYOハンバーグ

座・高円寺1(東京都)

2022/11/16 (水) ~ 2022/11/23 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

座高円寺の広いステージをガシッと掴むような荘厳な装置に目を奪われる。
物語の冒頭、社会に有害なもの、として「演劇」という台詞で思わず「笑い処か」と一瞬ドヨっとするが、大真面目な台詞である事がすぐわかり、以後架空の設定の近未来(遠未来?)物語が展開する。「演劇」は表現一般にも置き換えられるが、とりわけ人間の感情表出の肯定という意味合いから、「現在」が逆照射される感がある。
社会に混乱をもたらしたとして「○○」が制度的に禁じられている、というのがこの舞台の描く状況なのだが、必ずしも表現が「法律で禁じられていない」現在あるいは少し先の日本の風景を見るような「近さ」を覚えて仕方なかった。様々な行ないやある領域への言及がすでに自粛という形で禁忌に囲われている・・「今」に対するこの感覚がなければ、この作品は飲み込みづらいかも知れない。
「演劇が禁じられた社会」という設定を聴くと、もっとコメディカルな芝居が連想されそうだが(永井愛のような?)シリアスで「成立」し得ているのがこの作品の優れた点であり、また同時に笑えない現実の裏返しでもある。

2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

前作が良かったので期待して観劇
相変わらず開演前に流れる曲が懐かしい
セットもちょっと粗いがとてもノスタルジック
微妙に変化する照明がいっそうそれを引き立たせる

火消しの辰と瓦版屋の娘【一部公演中止】

火消しの辰と瓦版屋の娘【一部公演中止】

劇団6番シード

ブディストホール(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

一つのお話を、幕のこちら側と向こう側から見たら実はこうなっていたのよ!!
こっちから見たら「えええー〜ーっ」の出来事も、向こう側では「あーそうだったのね」の落差が大きいので笑っちゃいます。
冒頭登場のお紙がまあ!かわいいったらないです。

ネタバレBOX

ダイラくんがキモ美しいです(笑)
ほどける双子

ほどける双子

クレネリ ZERO FACTORY

梅ヶ丘BOX(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/02 (金) 18:00

本多真弓の一人芝居。やはり大岩真理脚本はいい!!!観るべし!(5分押し)52分。
 育児ノイローゼの妻を癒すので、オペラを観に行くたベビーシッターを雇う夫婦。そのベビーシッターの独白が続くのだが…、の展開。巧妙な展開とセリフに本多の演技力が加わって、ちょっと切ない物語が迫る。
 1時間という時間はアッと言う間に過ぎるのだけれど、濃密な時間をすごした感触も残る。

2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

火星での雨宿りでした。

ネタバレBOX

役者がつなぎを着ていたのが印象的でした。髪の毛の赤が火星である感じが出ていてよかったです。はじめ赤い髪の3人が、たたみかけるように勢いよく始まり、さらなる展開を期待しましたが、音響の効果、暗転がなく、強弱が感じられませんでした。そのため、会話はしんみりと展開されるのですが、冗長に感じました。
夜明けの寄り鯨

夜明けの寄り鯨

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

気鋭の劇作家・横山拓也が新国立劇場初登場。演出は初めて見る人だが、いつもの横山作品と比べると、過去と現在をシームレスに語る作劇術が目新しい。その両側を一人だけ行き来する三桑(みく、小島聖)の、はかなげな、思いつめた風情が、何か不穏で謎めいた空気を醸す。過去の、アウティングを含む、互いを意図せずに傷つけてしまう場面を、元鯨トレーナーの相野(池岡亮介)が見つめている。この存在が、客観性を担保し、冷静さを保たてさせる。

床には鯨の泳ぐ海原が描かれ、それを、舞台上に斜めにかかった鏡を通してみることができる。

ネタバレBOX

ヤマモト(小久保寿人)への告白が、その後の展開の発火点になるが、ミクがなぜヤマモトにひかれたのかがよくわからない。ヤマモトはおとなしい友達もいないタイプなのに、なぜ?と。「他に好きな人がいる」と振られたミクが、なぜヤマモトが好きな相手は男では、と邪推に走っていくのか? その辺も少々強引な気がした。小島聖の落ち着いた雰囲気とのギャップもあって、ちょっと乗りづらかった。

これが、軽薄なほどおしゃべりな景子(森川由樹)なら、笑いとともに乗っていける気がする。実際、拡散するのは景子なのだが。

鯨肉を知らずに食べさせられたことから、アンチ捕鯨のボルテージを上げていく紗里(岡崎さつき)の、いかにも思い込みの強い、吊り上がった目つきも怖かった。
少女罰葬

少女罰葬

劇団亜劇

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

申し訳ないことに仕事疲れの悪コンディションでの観劇だったので、薄暗い舞台に闇落ちしないか心配だったが、ダークな展開の中での熱演のおかげで最後まで。どうやって終わらせるのだろうと思っていたが、ラストは解釈云々というよりも、この回があまりうまくキマらなかった印象。

瞬きと閃光

瞬きと閃光

ムシラセ

シアター風姿花伝(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#工藤さや #小口ふみか
#辻響平 #輝蕗
#元水颯香 #中野亜美
#土本燈子 #加藤彩
#菊池美里 #つかてつお
#渡辺実希 #松尾太稀
#土橋銘菓(敬称略)
キラキラしてんなぁ……ホントそう。本も演出も良かった上に、キャスティングの勝利。女子高生も教師もハズレ無しの大勝利。
平田オリザ『転校生』や
柴幸男『わたしの星』に
花岡美月『その子17歳』も
みんな女子高生がキラキラしてた。眩しくて凝視できないほどなのだけれど目が離せなかった作品たち。同じキラメキを放つ作品だった。
可愛くて美しい女性が大好きだから、ルッキズムだと叱られてしまうだろうけれど、素直で何かに夢中な女の子たちはみんな美しいと思っている。言い方を変えれば、そうしたキラメキがあってこその可愛いさで美しさだと思う訳で、内面の輝きが無ければ眩しく感じることなんてない。内と外が伴ってこそのルッキズムだと主張したい。
大好きな小口ふみかさんがオトナのポジションにいることも感慨深かった。笑いと涙を両手に持っての二刀流。たくさんの人に味わって欲しい。そして彼女が追いかけるのが工藤さやさんと辻響平さんなのだから堪らない。
そして特筆すべきは女子生徒たち。なんてことだろう。彼女たちみんな、1ミリも個性を失わずに生き抜いて欲しいと切に願う。同時にキャストの皆さんにも明るい俳優人生が広がることを願う。
心にずっと抱いていたい作品とまた出会えた喜びに浸りつつ、幾つものシーンを反芻しながら、長い帰路に身も心も委ねている。

ハムレットマシーン

ハムレットマシーン

LOGOTyPEプロデュース

吉祥寺シアター(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

すごかったです。

2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

良い舞台だったと思います。

継ぐ者【3日夜回~4日公演中止】

継ぐ者【3日夜回~4日公演中止】

和太鼓GIG

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

満足度★★★

うーん😔色々混ざり過ぎと、相関関係が複雑でおっさんには理解が…
ランタイムは約二時間で、バレエ 和太鼓 絵画そして演劇が楽しめて最初(今回は三部作のラスト)から観てきた人には分かったのかもしれないが…
一粒で四度美味しいにはならなかった…

戦争で死ねなかったお父さんのために

戦争で死ねなかったお父さんのために

一般社団法人深海洋燈

中野スタジオあくとれ(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

戦後30年、戦争に行けなかった父親(いわいのふ鍵)に、突然赤紙が届く。そこから始まる、歌とお色気たっぷりのノンストップショウ。地下の狭い劇場を歌ったりすごんだり。つかこうへい美学の「男のロマン」的長セリフが彩る。

戦争にいけなくて差別されいじめられた悔しさを土台に、戦地でのアバンチュールの妄想や、軍隊ごっこ、出征ごっこがナンセンスの限りに繰り広げられる。女優陣の早替わりに次ぐ早替わりのパフォーマンスが見事。腰巻き姿の現地女、曲線の見事なレオタード姿、中国服の香港、満州の馬賊等々。少尉の警察官(荻野貴継)のキリッとした将校然とした姿も良かった。

ネタバレBOX

ラスト、舞台背後の日の丸の旗が落ちると、後から荻野の操る戦闘機が登場する。骨組だけとはいえ、プロペラも回って、見事な出来だった。
ほどける双子

ほどける双子

クレネリ ZERO FACTORY

梅ヶ丘BOX(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/02 (金) 18:00

座席1階

大岩真理の劇作は、グッドディスタンスの「月に座る」がとてもよかったことで今回も期待して劇場へ。本多真弓の一人芝居。劇作の面白さと本多真弓の指先まで震える絶妙な芝居に魅了された。

赤ちゃんをベビーシッターに託して夫婦がオペラに出掛けるという設定で物語はスタート。最初はドレスアップして出掛ける妻を演じるため、ここが軸になって展開するかと思いきや、本多の芝居はベビーシッターに移り、そして…。
「女性に生まれたからには切り離せない事柄が、書いた当時の自分にまとわり付いていて、いろいろな断片と絡まり」と大岩は書いている。舞台を見ると、その意味が分かるような気がする。いろいろな断片を生々しい混沌として、それを本多が次々に演じていく。その断片が客席に突き刺さって怖いような気持ちになる。
1時間の短編だが、十分に堪能できる。繰り返すがこれは劇作の面白さだけでなく、本多の演技にも負うところが大きい。本当に指まで震えているのを目撃した。梅ケ丘BOXという小劇場の空間が震えたと思う。

残念だったのは、この劇場ゆえの外部の音だ。ちょうど交差点の近くにあり、バイクや車の音が劇中の音に混じる。まったく関係のない音なら気にする必要もないが、劇作の要素としての音だと思っていると外の騒音だったりして。やはり、下北沢の小劇場で上演すべきではなかったか。

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