世界で一番可哀想な境遇の人々2022
劇団ボンボヤージュ!
APOCシアター(東京都)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
本日拝見してきました。旗揚げから全て拝見してますが、今回もというか再演+αでよかったです。じゃるさん大忙しでしたね。でも、時間の長さを感じさせない楽しい時間でした。また、次回も楽しみですね
異母姉妹
ベニバラ兎団
小劇場B1(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
玉川来夢さん出演。
女優活動をいったんお休みすると宣言されてましたが、今回で再開だとすればとても嬉しいことです。これまでとは違う役どころ、見る側としては楽しいです。
小劇場B1は舞台横にも客席があります。自由席なので選べます。今回あえて横に座りました。基本的には前の人に対して演技されているので前の方が分かりやすいと思いますが、横は横で新鮮でした。
水野伽奈子さんはどこかで・・と思いながら見てました。今年2月の舞台「軋み」で見事な主演でしたね。今回も熱演でした。
Kいち さんは先日の「残念天使と駄目役者」でも玉川ちゃんと共演されてましたね。こんなに面白い方だとは。自由に演技されているように見えるところが良かったです。
Show me Shoot me
やみ・あがりシアター
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2022/09/02 (金) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★
鑑賞日2022/09/06 (火) 19:30
この作家さんは「役者を志す人間」じゃなくて、「上京して人前で目立ちたい男女」ばかりを近年何故か起用し続けた結果、ついに中身が空っぽになった、て感じでした。脚本はお上手ですね、て感じだけ際立って、これならAIが作った方が良い。各所で出る夫婦漫才?もこんな半端な覚悟の華のないもの見るくらいなら、代わりにちゃんとした芸人に入れ替えて再演して欲しい。まぁいわゆる楽屋やお仲間内で受けて、そのまま来ちゃったんだろうなぁ、てのが全面に見えて逆にやった人達がかわいそうなくらいだが、そこに甘える演者が悪い。CoRichに寄せられる感想は眼差しが温かい、しかしどうせその優しさの奥の真意は汲めず、生温かく甘えるだろうから、劇団信奉者の通報覚悟であえて苦言を呈したい。こんな「ボクアタシのカッコいいとこ観てみて」な人らを目の前に並べられて、何を面白がれというのか、、観客は演劇を観に来ている。この風潮を演劇のNEXTにしてはいけないと切に思います。三鷹で観劇して初めて、舞台から集中が切れて、お尻が痛くなりました。出てる人らには、非常に申し訳ないのだが、こういう軽薄な感情しか表せない男女は一定数いるのだろうし、早く田舎のご家族ご両親の元に帰って喜んでもらう舞台が、あなたの輝く場だよ?とため息をつきながらもハズレを引いたと諦める。
だが、作家さんはまだ違うと思う。生きた血の通った作品を書けるはず、カッコつけるのは作家生命を縮めるからこれを機にやめた方が良い、て思いました。
BREATH
キャラメルボックス俳優教室
新宿スターフィールド(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
演者には何ら責任のないことではあるが、近くに座った客の所業に不快にさせられてしまい、それを吹き飛ばしてくれるような舞台であって欲しかったのに、ちょっと物足りない出来。
Crime4
Sun-mallstudio produce
サンモールスタジオ(東京都)
2022/09/02 (金) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/10 (土) 14:00
実際にあった事件をモチーフにしたオムニバス第4弾は事件当事者の関係者に取材するジャーナリスト、加害者の弟、被害者親族を主人公とした三編でまさに副題の通りそれぞれ異なる視点から描く。
もちろん今までもそういった第三者の視点で描いた作品もあったがこうして三編が集まるのはある意味「壮観」。先述のようにそれぞれ異なる視点からになったのは偶然か打ち合わせの末かそのあたりも気になる、また、舞台後方のリビングルームを表す装置の幅が伸縮可能で作品によって広くなったり狭くなったりしたのも見事。
笑顔の砦
庭劇団ペニノ
吉祥寺シアター(東京都)
2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
DOWNTOWN STORY
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2022/09/13 (火) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
シンプルな舞台装置でも、俳優陣皆の存在感が光っていて、とても手作り感満載で楽しい舞台。一部過剰な演出のような個所もあったが、元気を沢山貰ってホロリとさせられる小劇場ならではの贅沢で幸せな空間に大満足。
縁側で呼んでいる。
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
グッド・バイ × 人間失格
シアワセナゲキダン
北野工房のまち 講堂(兵庫県)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/17 (土)公演終了
満足度★★★★
太宰治がけっこう好きで、良かった。前回の中止分は劇場まで行った上で中止となったので、めっちゃ残念でしたが、それをはねのける内容。良かったです。朗読劇だけど、出来上がりは◎。
いつか、どこかで、だれかの
どんぐり企画
神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
良かった。メッセージがストレートに伝わる内容。三本のオムニバスが最後に繋がるのは、演劇としては常套手段ですが、見事だった。次回も期待しています❗
笑顔の砦
庭劇団ペニノ
吉祥寺シアター(東京都)
2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
凄い!の一言。
あまりにもリアルに作りこまれたセット。美術の人のこだわりを感じるとともに、その匂いまで感じる生活感に驚きました。
物語も、ドラマチックに展開せず、本当に市井の人々を見事に描き出しています。
素晴らしかった!
BREATH
キャラメルボックス俳優教室
新宿スターフィールド(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
登場人物は15人、しかし知り合い同士というわけでもなく、オムニバスのように別々の物語が紡がれていく。舞台は、12月のクリスマス・イヴ迄の数日間、東京にある劇場の事務所を中心に繰り広げられる群像劇。別々のドラマが並行して展開していくが、だんだんとジグソーパズルのピースが収まり全容が見えた時、なるほど この時期に相応しいファンタジーが…寒い時期の温かい話として組み上がる。笑い泣きで感情を揺さぶり楽しませる。見事!
初演は2015年、演劇集団キャラメルボックスの結成30周年記念公演らしいが、未見であった。本公演は、同 俳優教室2022年度プロデュース公演であるが、若い役者がデフォルメした演技で感情を表わしていた。敢えての誇張表現は、面白可笑しく観せることで一瞬にして その場の状況と気持を伝えることができる。そんな工夫が好ましかった。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)【Xチーム】追記予定
『田瓶奇譚集』
劇団肋骨蜜柑同好会
駅前劇場(東京都)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
笑顔の砦
庭劇団ペニノ
吉祥寺シアター(東京都)
2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いやー、面白かった
まさに笑いとペーソス
良く作られたセットに絶妙のライティング
昭和を思わせるオンボロ棟割長屋の2つの部屋が左右対称で同時に見える
時に両者の動きがシンクロする
漁師の部屋の暮らしは学生時代の寮生活を思い出させてくれる
その有様がごく自然に演じられる
みな表情が素晴らしかったが、最前列に座ったので、とりわけ縁台に座って思いめぐらせる剛史(緒方晋)の表情の変化にはしびれた
おばあちゃん役の百元夏繪も認知症になりきっていて素晴らしかった
笑顔の砦
庭劇団ペニノ
吉祥寺シアター(東京都)
2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/09/13 (火) 19:00
この作品は2019年にKAAT神奈川芸術劇場で観ているが、昨年の海外公演を経て、今回が国内最終公演だという。最終公演となるのは、2015年初演の岸田國士賞受賞作品「地獄谷温泉 無明ノ宿」(私は17年の冬にやはりKAATで観て打ちのめされた)が18年のフランス公演の後に老朽化したセットを焼却して封印されたのと同じく、セットの老朽化が理由らしい。
全自由席だが、最前列のセンターに座ることができ、実に幸運。
開演前は舞台前面に黒幕が下りているが、そこには北斎の「神奈川沖浪裏」のような波が描かれ、入場時から客席にはかもめの鳴き声が流されている。
(ネタバレBOXに続く)
マニラ瑞穂記
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2022/09/06 (火) ~ 2022/09/20 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
高崎領事役の浅野雅博はじめ、いい俳優がそろっている。明治末期のマニラという特殊な場面を、そこに確かに生きた人の存在感と歴史の厚みを持って現出させた。昨年、新国立劇場演劇研修所の修了公演で見て、それはそれでよかったが、文学座はやはり格が違う(いまさらな感想を失礼!)。
それぞれの人物がしっかりしていた。特に女たちは同じような境遇でいて、全然違って5人5様。もん(鈴木結里)は無邪気な恋心が可愛く切ない。はま(鬼頭典子)は姉御肌。いち(下地沙知)は酒におぼれて、自暴自棄から平穏を引っ掻き回す厄介者。タキ(鹿野真央)は男にもてるのに、男に持たれず凛としている。くに(増岡裕子)はおせっかいもの。最初の顔中すすだらけの海賊のようなぼろ姿から、着替えた後のきれいどころへの変身が鮮やかだった。
「南洋の海をコップでくむような、キリもないことを人間は繰り返している。」
「あの人は若い。理想がある…わたしもむかしはそうだった」
「日本人は夢が好きだ。理想が好きだ。しかしわれわれ日本人には、理想とか主義とかを、本気で最後までやり通す能力があるんだろうか」「日本人は夢を持つのが好きだ、その夢に熱狂して酔うのが好きだ」
などなど、いいセリフがちりばめられている。
舞台「学徒隊」
NPO法人文化活動支援会まつり
南大塚ホール(東京都)
2022/09/09 (金) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
俺は、君のためにこそ死ににいく2022
劇団夜想会
俳優座劇場(東京都)
2022/09/13 (火) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
お薦め。
7年ぶりに「愛する者を守るために散っていった若者達の純粋な心を描くと同時に、恒久の世界平和を祈念したい」思いで上演した力作。今観るべき作品であり、考える内容である。物語は戦争の凄惨さを眼前で現すのではなく、あくまで特攻隊員たちの心情を丁寧に掬(救)い上げるように描いている。心中を思えば、悲惨な光景を描くよりも厳しく残酷である。
冒頭、舞台幕に里の山々、野原、自然豊かで長閑な風景が映し出され、姿なき祖母と孫の会話が流れる。その中に、これから始まる物語で核となる言葉が…。戦争は悪いこと、だから日本は悪いと学校の先生は言う。本当にそうなのか、その時代を懸命に生きた人々の思い、そして触れ合った事実が脳裏から離れない。そこには国を愛し家族を愛した純真な若者達がいた。何のために、そして誰のために自分の命を犠牲にしなければならなかったのか? を切々と綴った公演。場内のあちこちから聞こえる嗚咽が、公演の素晴らしさを如実に物語る。
(上演時間2時間40分 途中休憩15分含む)追記予定
真っ赤なブルー
U-33project
王子小劇場(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
脚本の取り替えっこ、演出の取り替えっことも言えるけれど結果的に 「生きること」と戦う少女2連作みたいになっていて興味深かったです。
確かに違う個性なのだけれど、何か凄く似た者同士じゃん!的な部分も同時に感じられたり
それぞれに自身が書いたものと同じくらい一体化した状態で落とし込まれているんだろうなーと思いながら拝見しました。
生きていくうえで主人公少女が挑む相手として1作目 結城さん脚本では少女自身(自分の内面)なのに対して2作目平安さん脚本では社会(特に大人)に目を向けているのが特徴的
1作目は自分の意志というものが全く無い自分をとことん見つめ直して追い込んで、結果 自意識をめっちゃ肥大させながら(笑)自身のあるべき姿を追い求める結城さんらしい作風。
2作目、これを観ている自分って少女からピストルを向けられる立場にあるのだなぁと、ちょっと哀しくもあるけれど、そうかもね、そうだよね、頭の片隅でそう意識しておいた方が良いよね、と
周りの同級生よりちょっと真面目で繊細と言えば良いのでしょうか、こちらの少女も生きづらそう、でもってハードボイルドファンタジーな世界観
やっぱり主人公と同年代の人が観ると(頭で考えてじゃなく感覚的に)同調できる部分があるのかなと、そんな目線からの感想も聞いてみたいと思いました。
女子高生を対象に上演するっていうのも良さそう。
ヘンリー八世
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、見応え、聴き応えのある芝居だった。なんといっても吉田鋼太郎演じる枢機卿の欲望、陰謀と王への追従ぶり、それをすべて失う失脚のおそれと、哀れと絶望の生々しさが素晴らしい。失脚の場面では阿部寛のヘンリー8世と互角に対していた。宮本裕子のキャサリン王妃の裁判を拒否する威厳と苛立ち、離婚されて死んでいく最後の悲しみも良かった。このように、場面場面がくっきり描きこまれて、その人物の喜怒哀楽が舞台上に現出するのは、さすがシェークスピアだ。吉田鋼太郎の演出もメリハリがはっきりしている。(2年前の初演は「わかりやすくしすぎた」と、キャサリン派と枢機卿派の色分けなど表に見せないものも今回は多かったが)
阿部寛は、そこにいるだけで舞台を圧する存在なので、絶対君主ヘンリー8世として文句ない。ただ誠実なキャサリン王妃を見捨てて、アン・ブリンに乗り換えるのが、「我が良心の痛みのため」と切々と訴えるのが、本心なのか、演技なのか。王の威厳の裏の本心はなかなか見えづらかった。王とはそういうものかもしれない。(これも初演のときは、もっと苦悩する王として演じたらしい)
音楽、美術、衣装も素晴らしい。この舞台でしか味わえない特別の空間を作ってくれた。3時間5分(休憩15分込み)。初日だったこともあり、客席も早くから、惜しみないスタンディング・オベーションだった