最新の観てきた!クチコミ一覧

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GOLD IN THE DUST

GOLD IN THE DUST

GROUP THEATRE

浅草九劇(東京都)

2022/10/12 (水) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

梶原涼晴の脚本は、
English、難しい漢語、若者の流行り言葉ありで、まるで「ちょんまげ結って、靴はいてる」ようだと批判したことがありましたが、今回の作品は、世代を越え、言語の壁を越え、世界中の人々に通じる心の言葉がある脚本でした。感動しました。

マニラ瑞穂記

マニラ瑞穂記

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2022/09/06 (火) ~ 2022/09/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観劇後だいぶ日が経ったので記憶も朧気であるが、舞台の光景は比較的鮮明に刻まれている。面白い戯曲であるが、秋元作品中あまり話題にならず、データも少ない。
以前新国立劇場の上演を観たがもう八年前の事、栗山演出だったか・・彼っぽい舞台の使い方で、装置に目が行って役者の話が耳に入らなかった(話の筋が追えなかった)記憶がある。今回は文学座アトリエにて松本祐子演出という「マニラ」再観劇の有難い機会であった。
こういう話だったのか、と・・全く覚えていなかったが、女衒の秋岡伝次郎と女郎たち、領事と職員、軍人、植民地からの解放運動に協力する日本人らが見事に絡んで、日本人の「外地」との関わりを先行的に描いた作品は批評性に富んでいる。舞台は前半が領事館、後半は解放運動の拠点として伝次郎が出資した建造物(の残骸跡)、そして再び領事館に。「私」的事情と「公」の事情が糸で衣を織りなす如く絡み合い、刻々と世界の変化をもたらす。三好十郎を師とする作者の面目躍如たる戯曲であるが、まだ咀嚼し切れていない。舞台は面白く興味深く観たが、芝居がスポットを当てたこの時代の本質、対外関係における日本のあり方を、もっと汲み取らねばならぬ気がする。(これは個人的な感覚であるが。)

一度しか

一度しか

ほりぶん

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2022/09/29 (木) ~ 2022/10/10 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

この所定着している、出演シーン一言解説付き自己紹介を初めて見たのは、神保町花月プロデュース「予言者たち」だったか、もっと前だったか。。以後の「かたとき」、今回と3度以上見ているがこの自己紹介も磨きがかかり、今となってはこれはナイスなアイデアで毎回やる価値有りだ。
ほりぶん、ナカゴーは大いに笑えるが、やはり回を重ねて楽しみ方を会得した方が良い、と思う(というか、何処となく癖になった今、自分は会得したのだな、と思う・・当初はそうではなかったので)。
よくお笑い芸人が、目指す「笑い」の理想を、一度乗っかったら次、次と笑いが起き、会場が波打つ、等と言う。当初ナカゴーの笑いは、演劇の笑いではなくこの「お笑い」の笑いという気がしており、それが証拠にツボを突かれて波状攻撃で「笑わせられる」という側面が強かった。顎が疲れて、芝居が終るとハーと溜め息をついて帰路につく。もちろん作品は一様ではなく一緒くたに語れるものではないが。しかし生み出す笑いは独特である。
(お笑いでなく)芝居では、ドラマの高揚が目指され、笑いはこれを相乗的に高めたり、息抜きを与えたり、「潤い」がある。他方、芝居がその高揚の部分でなく底辺・下地の部分で、シニカルな空気を欲する場合には、乾いた笑いが有効。風刺や皮肉といった笑いに近く、ニヒリズムの世界を提示してそこに人間的な何かを描き出そうとする芝居で、乾いた笑い(を通したドライな人間観・世界観)が注入される。今書きながら想起しているのは大人計画の「キレイ」だ。
つい先日ぴあ演劇学校という催しで「松尾スズキ」の回を視聴し、大人計画の主宰の「お笑い観」を聴く機会があったが、ウェットな笑いとドライな笑いとあり、日本には前者が多いが、自分は後者の笑いが好きである、との事。例としてジョン・ベル―シ、モンティパイソンのジョン・クリーズ、俳優ではジム・キャリー。狂気を帯びた笑いの世界だそうだ(日本では、昔の喜劇人が凄かった、との弁)。
ほりぶんは間違いなく後者の方であるが、それは登場する人物らのキャラと切り離せず、また演じ手である川上友里、墨井鯨子らの形象力とも切り離せない。
三鷹市芸文のNEXT COLLECTIONに登場と知って意外に思ったが、「演劇」に枠を嵌めていない自由人は同センター・M氏の方か。
演劇か笑いかの話を始めてしまったが、過去私が見たほりぶんは1アイデアで突き進むといった印象であったのが、「かたとき」(紀伊國屋ホール)と言い、今回のと言い、交わる線が増え、脚本書きの貫禄を自分的には感じていたりする。

ネタバレBOX

詮無い事ではあるが、笑いと言えば観客の「笑う」行為については、何度か奇妙な笑い癖に遭遇し、批判的に書いた。今回はその「常連」とは別人であるが、私の隣とその隣に座った男女の笑いに迷惑させられた。思い出すとイラっとするので反芻したくないが、少し笑い方を紹介すれば・・
音としては少し高めから「ハハハ・・」と音節が続く笑い声であるが、その音程というのが、最初の「ハ」から二番目の「ハ」が二、三度高くなるヤツである。そのあとはその音が続き、最後の方でしぼむ。大体において「ハ」が6回以上はある。ひぐらしが丁度あの鳴き方だろうか・・。よくテレビのバラエティ番組で、出演者の言動の後に起きるスタッフの、あの「上から」笑いである。「自分は色々と物を知ってるし体験もしているが、こういうのは初めて(と言って良い)。意外なものに出くわして、ホラ、こんなに笑いがこみ上げている(俺を笑わせるなんて大したもんだ)。」そんな説明が付されて良い位の自己顕示な笑い。自己顕示の衝動だから、笑ってる(笑えてる)事に快感がある、それがために、本当の衝動による笑いと違って(セミが鳴き終えるまで止められないのと同じく)ハハハハと続けてしまうのだ。お陰でその後の台詞が聞き取れない。これを何回となく繰り返される。まず隣の女子は(よく顔は見なかったが)声からして十代か二十代と若い雰囲気、その向こうに中年男性、その向こうに同じ年恰好な「声」の女性、そちらの女性は本当におかしい時に3度ほど短く笑っていたが、雰囲気として二人が夫婦、手前が娘。この父と娘が、回数としては父が多かったが同形の笑いを何度もぶちかまして来るのだ。自分の声が台詞を妨害していても一向お構いなし、て事は、芝居の行方など気にしてなく、一点において生じたおかしな状況を「理解した」とアピールする笑いが、止まらないという感じなのである。アピールが勝り、あとの展開を見ようとする欲求は比較的小さいと理解できる。

・・と散々文句を書いたが、いや気持ちは痛い程判る。多くの人との共感を「噛み締める」だけでなくそれを「音」にして示したい衝動は、その根底に寂しさや悩みを抱えている事の証左でもある。父娘(勝手な想像による)は目の前に起きる事への理解を笑いとして発する事で、互いに「歩み寄ろう」としていたのかも知れぬ。
ただ・・それは他人を脇へ置いた「自分」中心な行為なのである。これに対してはやはり、「台詞聞こえない」と勇気をもって告げるべきだったと思い始めている。折角楽しんでる観劇に水を差すことはできない、と忍耐したが、「理解したアピール」は笑いではなく、それはアピールしなくていい事であり、アピールポイントを掴まえて細かく点数稼ごうとしてくて良いものなのであり、そして何より台詞を聞き取りたい人間が隣にいること、を理解してもらうこと。それは大事な事であった。芝居は理解できたし面白かったので良いけれど。(これは日記かっ)
路地裏の舞台にようこそ2022

路地裏の舞台にようこそ2022

一般社団法人アラヤシキ

[00]スパワールド ピロティ,[01]3U(マンション三友),[02]バクロ どやねんホテルズ,[03]ヤマト どやねんホテルズ,[04]喫茶コスモス,[05]成田屋,[06]ゲストハウスとカフェと庭 釜ヶ崎芸術大学(旧ココルーム),[07]日之出湯はなれ こいさん路地,[08]イチノジュウニのヨン(大阪府)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

独りユニット εb=I『あまい或る事件』千秋楽観劇。
昨年2公演を拝見してから、結構、楽しみにしている劇団さん。
30万円で超有名探偵雇って、甘くないシュークリームの、或る消失事件を解決するお話。
とてもアットホームなのに、本格推理?!
やっぱり超~難しかった!

でも優秀賞のシューアイスをゲットしたぜ。
美味しく頂きました🙏

消滅寸前 (あるいは逃げ出すネズミ)

消滅寸前 (あるいは逃げ出すネズミ)

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2022/10/06 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

舞台セットは、難破船の甲板やマストを壁や柱にしたよう。村の右往左往と、船の航海・漂流を芝居の場面でもだぶらせながら、2022年10月の「採決」から始まる。人口1000人余りの過疎の村の「消滅」か「存続」か。自治会長(奥村洋治)が、集落の「絆の里」委員会で採決をとると、全員が、「消滅」に挙手。ここであれッとずっこけるわけだが、自治会長が「覚悟が大事だ」と、明日、再度採決をとるという。「会長はどっちなんだ!」と委員たちが突き上げれば「私は断固「消滅」です」とまたずっこける。意外な幕開けに興味をそそられる。

話は2010年の「出帆(または放置)」にさかのぼる。委員会を立ち上げ、空き家のリフォーム、40歳以下の移住者への支援金50万円etcの、人口増加策のあれこれをやってきた。それでも委員の中からも離村者が出る現実、学者の傍観者的推計等々、なかなか出口は見えない。委員同士でも、今度引っ越しするのはあなた?、いやあっちの人と噂しあう。そして冒頭に戻り、翌日の再採決。そこまでの光が見えないフラストレーションを吹き飛ばす、意外な感動が待っていた。

ネタバレBOX

村で生まれ育った女性(関谷美香子)がいう。「なぜ生まれ育ったこの土地を離れなければならないのか。体をちぎられるような思いだ」。すると、数年前から村にいる女性(みょんふぁ)が「生まれたところでなければ故郷でないの?」と問い返す。「私は宮城に生まれ、大阪に移り、そしてここにきた。だけど、私にとっては、今はここが故郷」と。この問い返しは考えさせられる。生まれ育った場所に特権的(感傷的)にしがみつくのでなく、今住む人、今いる土地はみな平等のはずではないか。

そしてラスト、自治会長は「消滅」に一票を入れ続ける理由を語る。「来るかどうか、定着するかどうかも分からない人のためにお金を使うより、今いる人のためにお金を使おう。いたんだ家の修繕、荒れた耕作地の整備につかって、今いる人がより良く暮らせるようにした方がいいではないか」「それが「消滅」に予算を使うということだ」。こんな発想が聞けるとは思わなかった。言われてみれば当然のことだ。いつの間にか「人口増加」などと、あてのない未来のことばかりを言って、現在の住民のことを二の次にしていた。「消滅」を覚悟しての逆転の発想だけど、案外、現在の高齢者たちが生き生きと暮せば、それにひかれて移住してくる人もいるだろう。

会長が「なぜ移住者が定着しないか。それは「愛着」がないからだ」ともいう。シンプルな真理なのに、忘れがちのことだ。

最初のシーンで村のおばばがたとえ話をする。〈鼠の害に困りはてた男が、思い余って鼠の巣に火を放ち、その結果、家が全部燃えてしまった〉。みんな、何の意味か分からない。でも最後になって、村のおかみさんの一人がその話を思い出して言う。「あれは、一番大事な絆を燃やしてはいけないという意味だったんじゃないの?」。おばばは「あなたがそう思うならそれででいいじゃない」。なかなか心憎いしめくくりであった。
路地裏の舞台にようこそ2022

路地裏の舞台にようこそ2022

一般社団法人アラヤシキ

[00]スパワールド ピロティ,[01]3U(マンション三友),[02]バクロ どやねんホテルズ,[03]ヤマト どやねんホテルズ,[04]喫茶コスモス,[05]成田屋,[06]ゲストハウスとカフェと庭 釜ヶ崎芸術大学(旧ココルーム),[07]日之出湯はなれ こいさん路地,[08]イチノジュウニのヨン(大阪府)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

マシュマロテント『みえない』楽日観劇。
「私、夢だと解るの」とはしゃぐ姉と親友、寄り添う妹夫婦。
突然闇が襲う世界。
劇中TVに大笑いの役者。
楽しい時が突然、空白の姉の記憶、グッと胸が締め付けられ…
観たい夢をみる事ができて、本当に良かった!
無茶苦茶良かった。高評価👍
超~素晴らしい。

これからもマシュマロテントさんは要チェックです。
こう言う出逢いがあるのが、「路地裏の舞台にようこそ」の良さだと思う。

路地裏の舞台にようこそ2022

路地裏の舞台にようこそ2022

一般社団法人アラヤシキ

[00]スパワールド ピロティ,[01]3U(マンション三友),[02]バクロ どやねんホテルズ,[03]ヤマト どやねんホテルズ,[04]喫茶コスモス,[05]成田屋,[06]ゲストハウスとカフェと庭 釜ヶ崎芸術大学(旧ココルーム),[07]日之出湯はなれ こいさん路地,[08]イチノジュウニのヨン(大阪府)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

Prarium『理科室のアリア』楽日観劇。
くーちゃんさん、Pさん、等々、VTuberさんと演劇のコラボ?
VTubeと演劇の可能性についての試適用的な内容。
VTuberさんに走って貰ったり、歌って貰ったり、生歌まで聞かせて頂いたり、充実のアフタートークも愉しかった。

ある種、異次元の拝見した事のないVTuberさんの世界を垣間見られて面白かった

夜の渦

夜の渦

かしこしばい

MOVE FACTORY(大阪府)

2022/09/24 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽日観劇。
夜の波間、波が打ち寄せる様に、ユラユラと、音を立てることなく、静かに静かに、ゆっくり漂ってゆきます。
観客の衣ずれしか聞こえない様な静かな静かな静かなお芝居。

忘れられない、それぞれの夢。
個々のエイちゃんが、幻の様に、切なく、儚く、しっかりと、それぞれに…

静かで静な公演も良いですね。
ムッチャ面白かった。

MEME

MEME

ウチポケっと.Inc

イカロスの森(兵庫県)

2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ミーム職人ユニット「MEME」リーダー"メメ"の遺言による、奇想天外なパフォーマンスが…

破天荒だけど、こよなくミームを愛するメメや、
メメに引き寄せられ、集う皆の様子や、
ボップでキュートなインターネット・ミームが可愛くて、
観入ってしまった。
愉しくて自然と笑顔になれる公演だった。
面白かった。

シンドバッドの渚

シンドバッドの渚

オリゴ党

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2022/09/24 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初回観劇。
30周年おめでとうございます🎊

遊泳禁止の海近くにある、マンガ制作会社では、悲喜交々な人間関係が…
そして或るシステムが稼働しようとしていた。

出演陣が豪華?!
何ともオリゴ党さんらしい、千夜一夜の枠組み使った近未来のお話、愉しかった。

『雨の世界』

『雨の世界』

ウテン結構

サブテレニアン(東京都)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良かったです。引き込まれる演技に釘付け!

ついでに、プラス5分開始。どこでもそうだけどなぜか定刻開始にならない小劇場。5分おしとかストレスハンパない。だから35分開始はノーストレス!まー私が観た回のお客さんはおりこーさんばかりで5分前にはみんな着席してたけど。アリだと思います!

ビブリオライブ4

ビブリオライブ4

本気の本読み!ビブリオライブ

NOS Bar&Dining 恵比寿(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めっちゃ面白かった〜。趣の異なる3作。ゾーッとしたり笑ったり、ジンとしたり。満腹です!

ハッピーな泥棒が月を回す。

ハッピーな泥棒が月を回す。

空想実現集団TOY'sBOX

東京アポロシアター(東京都)

2022/10/13 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

トイボらしい隠し玉もあって面白かったです♪
せっかく月って言っているからプリキュアじゃなくてセーラームーンの方が良かったかも・・・♪

GOLD IN THE DUST

GOLD IN THE DUST

GROUP THEATRE

浅草九劇(東京都)

2022/10/12 (水) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

よかったです!陳腐なものか,マー◯ル映画のような娯楽・商業的なものを想像していましたが,良い意味で予想を裏切られました.脚本も,役者さんそれぞれの役柄も,現実と理想の姿を,よく勉強し,考え,議論されたのだろうと感じました.ストーリーの先読みができる知識人には,内容や展開を追う楽しさがあるし,仕事疲れや付き合いで,なんとなくボーッと見にきた人には,優しい「光」と「音(声)」によって,心地よい「何か」を届けてくれる.そんな舞台だったと思います. 今まで見たこの劇団の舞台は,たまたまでしょうが,震災,戦争,病,死,など,「涙腺崩壊」の最終奥義を,躊躇なく,真正面から打ち出しているものが多く,それはそれでシンプルで満たされたのですが,今回のは,見終えた後に,ちょっと浅草観光楽しもうかな,という気分にもなれて,新鮮でした.もしかしたら,いつもとは違う形で,事前の情報収集と勉強と出演者同士の議論,を,数多く重ねられたのかなあ?などと,人形焼きを食べながら,ぼんやり考えました.

クロミネンス・クロニクル2

クロミネンス・クロニクル2

桜餅総本舗

キーノートシアター(東京都)

2022/09/28 (水) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

時空を越えるストーリー、朗読劇がゆえに、違和感を感じずにすんなり入ってきたように感じました。

NIGHT CLUB

NIGHT CLUB

品川親不知

西新宿ハーモニックホール(東京都)

2022/10/08 (土) ~ 2022/10/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

微妙に繋がっている短編たち、面白かったです!

GOLD IN THE DUST

GOLD IN THE DUST

GROUP THEATRE

浅草九劇(東京都)

2022/10/12 (水) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

現実の話なのか、虚構なのか、解らなくなってしまうような構成、良くできていました!
それぞれの登場人物も個性的で良かったです。

野外劇『嵐が丘』

野外劇『嵐が丘』

東京芸術祭

池袋西口公園野外劇場 グローバルリング シアター(東京都)

2022/10/17 (月) ~ 2022/10/26 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

開演前の広場の周り、頭のイカれた浮浪者が手押し車をガラガラ押しながら歌い続けている。小雨の中、『Singin' in the Rain』が朗々と歌い上げられ矢鱈上手い。ガラガラの関係者席を弄る。酔っているように観客に絡む彼女はキネカ大森の『もぎりさん』こと、片桐はいりさん。昔、弟さんにお世話になりました。
段々と石畳の円形のステージに人々が集まり始め開幕。マイムと持ち寄った小道具で嵐が丘屋敷が描かれていく。役者を人形のように用いり、台詞は外からマイクで別の者が入れていく。無声映画を観ているような気分にさせる入り組んだ演出。辻田暁さんは流石のたたたと駆けての空中舞踏。青いドレスの崎山莉奈さんはマイムの美しさと森若香織似のルックスで印象に残った。
複雑な話を70分で細かく描く為、粗筋を頭に入れておいた方が楽しめる。軽い嵐の中の野外劇、雨具を着て見守る観衆。ヒースクリフは自分も含めて関わる全ての人間を不幸に突き落としていく。チケットがなくても仕切りがない為、外から普通に観れる。是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

『嵐が丘』とは復讐劇である。
嵐が丘屋敷(ワザリング・ハイツ)と鶫〈つぐみ〉の辻屋敷(スラッシュクロス・グレインジ)の二軒にまつわる因果な物語。
①田舎に引っ越してきて鶫の辻屋敷を借りたロックウェル、大家のヒースクリフ(荒地崖男)に挨拶する為、嵐が丘屋敷を訪問。妖気漂う化物屋敷の様相に逃げ帰る。鶫の辻屋敷の女中ネリーが昔からの因縁話を教えてくれる。
②数十年前、嵐が丘屋敷の主人アーンショウが孤児を拾ってくる。ヒースクリフと名付けられたその少年は家の息子ヒンドリーに散々虐められる。妹のキャサリンは優しく二人は仄かな恋心を抱く。父親が亡くなるとヒンドリーはヒースクリフを召使いに落とす。
③遊びの延長で鶫の辻屋敷に忍び込んだヒースクリフとキャサリン。番犬に噛まれキャサリンは大怪我。屋敷のリントン一家に介抱され、息子のエドガーはキャサリンに恋をする。
④キャサリンとネリーのつねった、つねっていないの口論。その喧嘩がきっかけとなってエドガーの求婚を受け入れるキャサリン。ショックを受けたヒースクリフは屋敷を去る。
⑤三年後、鶫の辻屋敷で暮らすエドガーとキャサリンのもとに大金持になったヒースクリフが訪ねて来る。ヒンドリーには賭博を仕掛け彼の財産を巻き上げ、嵐が丘屋敷を手に入れる。
⑥エドガーの妹イザベラを誑かして駆け落ちするヒースクリフ。彼になじられ精神を病んだキャサリンは死の床で子供を産んで息絶える。ヒースクリフの暴力に耐え兼ねて逃げ出したイザベラは彼との子供リントンを出産。ヒンドリーが亡くなると、その息子ヘアトンをヒースクリフは召使いに落とす。
⑦イザベラが亡くなり、リントンを引き取るエドガー。キャサリンの忘れ形見、キャシーは嵐が丘屋敷でヘアトンと出会う。ヒースクリフは自分の息子であるリントンを屋敷に連れ去る。
⑧鶫の辻屋敷を乗っ取ろうと企むヒースクリフはリントンとキャシーを結婚させようとする。監禁や脅迫を用いて承諾を強要。エドガーは亡くなり、リントンも早逝。ヒースクリフは目的を果たす。
⑨今では嵐が丘屋敷に暮らすヒースクリフ、キャシー、ヘアトン等は失意と憎悪と罵倒と孤独にまみれて暮らす日々。
⑩ヒースクリフは死に、荒野を流離う彼とキャサリンの亡霊を見た者がいるそうだ。
クランク・イン!

クランク・イン!

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

岩松作品はピースの欠けたジグゾーパズルを組み立てる過程を見せるものだということが2作目にして腑に落ちた。前作でも薄々気が付いていたのだが、でき上がる絵が見えなかったのだった。どうも過大評価してはるか上空に目を向けていたようだ。実体は地上にあったのに。今回分かったのは要するに平凡な絵ができあがるだけということだ。

大好きな吉高由里子さんも見せ場がなく、秋山菜津子さんも報われない熱演だ。

CoRichの「あらすじ」に書いてあることは実際の舞台からほとんど分からない。こんな裏設定を書かねばならないほど舞台は破綻している。

クランク・イン!

クランク・イン!

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

秋山菜津子が素晴らしい。落ち目の元大女優の苛立ち、わがまま、いやらしさをこれでもかというほど見せつけてくれた。いじめられる太った付き人の富山えり子も身も世もなく泣くリアクションや、ちょいと見せる人の良さなどで、秋山の横暴ぶりをよく受け止めていた。好演。

岩松了の戯曲にはあたりはずれがある。最近では「二度目の夏」は傑作だった。今回は残念ながら失敗作。大事なところを書かずに、スルーしている。「難解」「奥が深い」などと言ってごまかせる範囲ではない。『悲劇喜劇』11月号戯曲掲載

ネタバレBOX

往年の大女優と、若い無名の女優志望者の対比を見ながら、往年の映画「イヴの総て」を連想したが、岩松氏本人も意識していたらしい。さもありなん。
吉高由里子演じる大部屋女優ジュンが「山根たず子のファンなんです」と現れて、その大女優の付き人に。ついには映画の主演女優に…というシンデレラストーリーなのだが、なぜジュンがスターへの階段を駆け上がっていくのか、説得力がない。野心もおべっかも枕営業もなしで、ただ若くてかわいいだけなのに。かといって、そのかわいさがその場の空気を支配するほどのオーラを発しているわけでもない。
宮城真里(石橋穂乃香)がいなくなることで、ジュンがその代役になり、飛躍のチャンスをつかむ。大事なところなのに、なぜ宮城が失踪するのか、事情を一切カットしている。知らない間に寝ていて見逃したかと思い『悲劇喜劇』11月号掲載の戯曲をチェックしたが、やはり何もなかった。
当初の主役の若い女優が湖で死んだのは事故か他殺かという冒頭からの謎も、引っ張るだけ引っ張って、結局思わせぶりで終わった。「いつ知ったんだ? たず子が殺したと」というセリフもあったが、次の場面では元と同じあいまいな状態に戻ってしまう。あれはたぶん、シナリオの読み合わせ、演技力のテストだったのだろう。

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