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ハムレットマシーン

ハムレットマシーン

LOGOTyPEプロデュース

吉祥寺シアター(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2022/12/04 (日) 18:00

命がけでやっているような舞台を、なんの覚悟もなく呑気に見に行きぽかんとしていて関係各位に申し訳ないという気持ち。
特に主演の方が物凄いエネルギーを放っているのに、こちらに受け止める力が足りてないと思わされた。
戦後77年現在の日本の自然や風景の映像はこれだけで一つの作品、コーラスも音は確かにあるが乱れない、一つの演目になり得る。
どちらも静謐という言葉が思い浮かんだ。

ハムレットマシーン

ハムレットマシーン

LOGOTyPEプロデュース

吉祥寺シアター(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

全てにただただ圧倒されました。
一人であのセリフの多さと体全体の表現は素晴らしかっです。
ただ凡人の私には悲しいことに理解が出来ませんでした。

無情

無情

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/07 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/12/04 (日) 14:00

2007年に初演、2016年に再演作の再々演で再演を観てる。素晴らしい!!(4分押し)109分。
 足から徐々に全身に麻痺が広がる病気にかかった女性とその周辺、目が見えないために他の人からヒドイことをされてしまう女性とその周辺、の2つの物語が交互に3場ずつ展開される。2人を襲う悲劇は確かにツライものなのだけれども、それを笑いに変えるセリフを書く櫻井が凄い。しかも、大笑いしていた観客を一瞬で凍り付かせるセリフのキレは見事。両者の関連は物語上は少ないのだけれど、交互に観ることである種の特徴が浮かび上がってはくる。
 再演を観たときの感想で、「セックスは」「できません」というセリフで爆笑させる櫻井は凄い、と書いているのだが、今回は笑える感じではなかった。何が変わったのだろうか。

Flamenco Caleidoscopio

Flamenco Caleidoscopio

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

よみうり大手町ホール(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/03 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

レストランでのフラメンコは経験があったけど、ステージでのフラメンコは初。
三味線とのセッションもあって、なかなか面白かったです。
個人的には女性の歌い手さんが凄くて、感激!
ダンス(身体)とギターと歌、ステップ音と手拍子、衣装の動き、全てがミックスされた総合表現=フラメンコってことなのかな。
観客席でじ〜っと見るよりも、レストランの席の合間を縫って魅せてくれるフラメンコ、また体感したいなぁ。

遥かな町へ

遥かな町へ

文化庁・日本劇団協議会

シアターX(東京都)

2022/11/23 (水) ~ 2022/11/27 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

映像にて鑑賞。シアターXで上演というとつい1ランク上に注目し、劇場観劇は叶わなかったから配信を観た。大昔の新宿梁山泊以来久しく見なかった近童弐吉を劇団印象「瘋癲老人日記」で目にして今回二度目になるが、自分が目にしていなかっただけで役者稼業は続けていたようで(結構ニアミスで見逃していた舞台も..)。本作では近童氏のみ中原博史(現代及び中学時代)一人を演じ、他大勢は役及びコロス、またはコロスのみ(パンフにはカラスと書いてある)。主要な役として中学時代の父、母、祖母、妹、ポチ、同級生の島田、クラスのマドンナ永瀬智子、彼をライバル視する男子や漫画家志望の浜田。他のエピソードとして父が見舞いに行っていた幼馴染みの女性、父の戦友で母の許婚であった青年など。現代には妻と子ども二人がいるが、冒頭の紹介以降ラストまで登場しない。コロスたちはクラスメートを演じたり、博史の代わりを演じたりする。その時弐吉は自分を客観視する立ち位置にいる。
谷口ジローと言えば作関川夏央/絵谷口の「「坊ちゃん」の時代」が思い出されるが、今作は谷口氏が自らの故郷を舞台に時間を遡る物語。ドキュメントなタッチにほんのりフィクショナルな風合い。導入は山田太一の「異人たちとの夏」のようなリアルな感覚を引き摺りながら事態を受け入れて行く過程が良い。14歳の自分に48歳の自分が遠慮なく混じり込んで14歳を満喫しているのも新鮮で、48歳の頭脳が若い身体を動かすのだから当然だが本人の自覚なくして成績良く英語ペラペラ、スポーツも優秀、達観した言葉を吐いたりするので、本当の14歳時代には言葉すら交わさなかった永瀬さんと親しくなり、恋心を打ち明けられてあたふたしたり。過去の時間のそうした「変化」を認識する中で、彼はこの旅の無意識レベルでのきっかけであった「母」の人生、その苦労を決定付けた「父」の失踪に思い至り、父が失踪した日が近づくにつれ、父の失踪を防ぐ事が自分の旅の目的だと思い定める。そしてついにその日を迎える。全てにおいて塩梅よく仕上がったストーリーで、成熟社会となった日本の「現代」の生の課題を掬いとる着地になっている。
ただ、原作コミックが発表されたのが1998年、失われた二十数年の起点となり派遣労働の規制緩和、自殺率の上昇、日本型新自由主義によって今思えば組織防衛のために成長の契機を摘みにかかった時期で、政治を含めた社会の先行きが当てを失って彷徨い始めた頃である。今、見えてきた日本の構造的な課題は、「諦め」の深化との相殺で変化の契機になっていないが、「見える」段階に入って来たとすれば、この作品のトーンは「見えない」自分の現在地を過去に遡り、父の人生を見つめる事を通して発見しようとするファンタジーである。社会云々と書いたが最も生々しく己れの生のありかを定める父という存在(女性にとっては母、あるいはそれぞれ逆の場合、他の存在もあるかもしれない)に、気づかせる。
2010年ベルギー、仏独の製作で映画化。谷口ジロー作品は仏で評価されているらしく、それが今回の共同制作に繋がったようである。舞台処理は欧州のクリエイターらしく機能的で生演奏の音楽、効果、奏者も芝居に加わり、コロスの細やかな動き、ちょっとした憎い演出が全編に効いている。例えば博史が公園のベンチで寝ている所へクラスの永瀬智子がやって来て二人して話し込む、という場面は空からの視点で観客は見る事になるが、見事に錯覚させる。
弐吉の物語を総員で作り上げる「形」の中に演劇に対する演出家の思想を読み取るのは気が早いか。座高円寺の企画に参加しているイタリア人演出(これまで「ピノキオ」他三四作を演出)にも近い印象を持った。

瞬きと閃光

瞬きと閃光

ムシラセ

シアター風姿花伝(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/12/04 (日) 13:00

座席1階B列

価格4,000円

過去と現在を‘繋ぐ’素敵な作品でした。

回人回 父母と三姉妹

回人回 父母と三姉妹

回人回製作所

シアターウィング(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

未見の団体、初めて行った会場…期待と興味を持って観劇した。公演は「物語」と「パフォーマンス」で構成しているが、その融合性が感じられなかったのが残念。表層的な観せ方には拘りを感じるが、物語で描こうとしている内容と パフォーマンスが どう関連しているのかが分からない。
公演は同調性を意識しているようで、それは登場人物の名前や衣装等に観てとれる。しかし 繰り返しになるが、物語とパフォーマンスは必ずしも同調しているとは思えない。
パフォーマンスが何を表現していたのか、それを解き明かす鍵が 当日パンフに記されていた。

物語は、時事ネタかと思える新興宗教、その教えに従い家族を護っていると思っている母、家庭内を顧みず社会(外)にばかり関心を持つ父、そんな両親から自立を…。バラバラになるのではなく、親の子離れと 子の自立(巣立ち)を描いている。劇中の台詞にある「徐々に、すこしづつ、段々と」は物語の展開そのものを表している。それでも自立を表明する子供たちの行動は唐突感があった。もう少し丁寧に描いていれば、もっと面白くなるだろう。
(上演時間1時間) 22.12.6追記

ネタバレBOX

紗幕で囲い、四角形の舞台上に周回と対角(✖)を結んだ線がある。パフォーマーはその線の上だけを歩く、その決まりきった動きが家庭内での行動とも言える。外にはみ出させない制約、それによって内向的になった姿を連想するが判然としない。

登場人物は5人…父・母・三人姉妹で夫々の内向性をそれとなく紹介していく。父(尾関良介サン)は縞模様、母(辻川幸代サン)は真っ白、長女・松子(水沼小百合サン)は緑、次女・梅子(松丸あやサン)は橙、三女・桜子(丹澤美緒サン)は桃という名前と色彩の衣装で、家族という同調性を表現する。母はラブナム教という新興宗教を信仰しており、家族を守るという名目で子供たちを外出させない。世間(社会)から見れば引き籠りといったネガティブな捉え方に見える。父は薄目を開けて家族(全体)を見たくない、一方 目を見開き社会(世間)の出来事には関心を示す。そんな家族一人ひとりの様子を描いていく。

子供たちは、それぞれ自立を宣言する。竹子は好きな人と結ばれること、梅子は放浪の旅へ出ること、桜子は食べること、と言った自立をする。その展開が唐突であった。
演技は、基本的にはパフォ-マーと同様、線上を歩いている。小物(折り紙等)を使い引き籠り生活を表現する。尾関さんのミニ拡声器を使った街頭演説、辻川さんのラブナム(=love南無?)教を唱える仕草が、坐禅を組み 両手で大きく弧を描き指先でハートマークを作る。その2人の姿が可笑しくも悲しく観える。

この回人回(カイジンカイ)という造語は、作・演出の木嶋美香さんの頭の中のグルグルー矛盾や疑問を表現するのにピッタリと思ったからだという。
このタイトルから パフォーマンスは、三姉妹<衣装の色彩>を表現しているのか。当日パンフから 振付の市松さんへは、サミュエル・ベケットの「Quad」をヒントに依頼しているらしい。その作品は観たことがないため、この表現の意図が分からない。物語とパフォーマンスが上手く連携していたのか、自分には別々の演目を観ているような気がした。
次回公演も楽しみにしております。
ハムレットマシーン

ハムレットマシーン

LOGOTyPEプロデュース

吉祥寺シアター(東京都)

2022/12/02 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

なんかものすごいものを観たという確かな感触はある
演技も演出も
濃密な時空間だが、いったい何だったんだろう
頭の中はグシャグシャで疲労困憊
寝不足で疲れた身には集中力が続かなかった
久し振りに観た難解な舞台
心に残りそうなセリフなどもあったが、もはや言葉のるつぼに消えた
途中ひとり芝居と言っていい時間が長かった
肉体を駆使し台詞の洪水
ひたすら圧倒されて観ていた
感覚的には勅使川原三郎や田中泯のコンテンポラリーダンスを観た時のよう
カラスの合唱がRIASかなんかのようでぴったり一致して素晴らしかった
ともかく役者も観客も極限状態に置かれる舞台
たまにはいいが日々こんなものを観たらこちらも狂気の世界に引き込まれそうだ

夜明けの寄り鯨

夜明けの寄り鯨

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

天井の鏡はこの演出のためだったのか、と。
この作品では、あえて何かを裁いたり、あるべき理想を示したり、白黒つけたりはしない。そこが気になるという人もいるだろうが、そういう決着のない曖昧さを受け入れられればまあまあ味わいのある芝居だと思う。役者たちは、主役をはじめみんな好演で、観るに値する。

マジの宅急便

マジの宅急便

カラスカ

シアター・アルファ東京(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

笑いに特化した純コメディ(笑劇と呼ぶんでしょうか)。
笑うことありきの演劇としては突き抜けた感があって、良かったと思います。

令嬢ジュリー Miss Julie

令嬢ジュリー Miss Julie

もぴプロジェクト

ギャラリーCASA TANA(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/04 (日)

価格4,000円

4日18時開演の千穐楽の舞台を拝見。

夏至の夜、ふとしたきっかけから生じた軋みが、やがて相手を、更には自身を切り刻んでいく剃刀の刃となって…。
平体まひろ、萩原亮介、堀口紗奈のお三方が魅せる、ある意味、リズミカルでさえある熱い感情のうねりに、ただただ圧倒された、ザ・新劇テイストな90分。

なお、会場であるギャラリーCASA TANAの佇まい、適宜、背景に映し出される映像、そして照明等が、この演劇作品を盛り上げるのに大いに効果的だったことも強調しておきたい。

【配役】
伯爵令嬢ジュリー(父母それぞれに対して複雑な思いを抱いているものの、実生活では天真爛漫・自由奔放。なお、近頃、婚約が解消された)
…平体まひろさん
下男のジャン(伯爵とその令嬢には従順だったが、ふとしたきっかけで、それまで抑えていた野心が鎌首をもたげる)
…萩原亮介さん
召使いのクリスティン(ジャンの婚約者。敬虔なキリスト教信者だが、ジャンに裏切られたため…)
…堀口紗奈さん

Regulation's High!

Regulation's High!

株式会社NLT

シアターサンモール(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

座黒高校(ザクロコウコウ)この独特の響き 憶えていますよー めっちゃ熱い運動部モノ
初演が6年前
劇場の規模は2倍にスケールアップ
よりショーアップされた演出に、初演時の武骨な熱気と今回の洗練された熱気、どちらが良いと感じるかは個人の好みとなるのでしょうが、やっぱり懐かしさもあって感慨深かったです

スポーツ特別強化校
活躍を見込めない選手達は投獄、さらには看守委員にしごかれるというモノ凄い設定ながら、ひたすらに体力勝負~コンゲームよろしく頭脳戦も入った脱出劇の展開には結構ハラハラ
落ちこぼれ部員のみならず看守サイドにもスポットが当たっているのが良かった
登場人物、総勢24人(途中交代があったそう)で駆け抜けた熱いステージ
よくやった感に満たされた会場では拍手がいつまでも鳴りやまず、役者さんには何度も出てきてもらった千秋楽の回でした

2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

SF設定は良く作り込まれていたかなぁ と
でも話の膨らませ方が
自分の思っていたのと違ったかなー

舞台セットとか効果音とかは
巧みな感じはしました
1時間30分の作品

珍しくミニペンと
紙アンケートが付いてました

ネタバレBOX

隕石落下で住めなくなった
地球から出て
火星に移住したのに
ドームが隕石で穴開けられたのに
何か緊張感が感じられなくて残念でー
さらに
ラスト巨大隕石が直撃?
して暗転で…観客の想像力に任せっぱなし
とゆーのも どーかなーって思ったさ
ガルフォースの一番最初の話みたいかなぁ
とか思ったです

各部署での色違いツナギとか
揃いのオレンジの髪とかは
謎の円盤UFOの
女性オペレーター思い出しましたわ
スペース1999みたいな
レトロ感は好みでしたわ

長命でも140歳くらいの設定は
リアルさもあった
身体が長生き出来ても
脳は160歳あたりから
痴呆が進むそうだしね

SFの
らしさを頑張ってたんで
星はオマケしますた
妖話会

妖話会

遊戯空間

プロト・シアター(東京都)

2022/11/19 (土) ~ 2022/11/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

確かな演技力、効果的な演出、見事な舞台でした。

theatrum gala #1Pandora

theatrum gala #1Pandora

創造Street

布施PEベース(大阪府)

2022/12/03 (土) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

満足度★★★

うーん😔前回とのギャップが…
コントチックだったけど、そこまで笑えないし…
最後は上手く繋げたけど…
次回作に期待して、次回作の前売り買ってしもた

河童と川邑家と何か

河童と川邑家と何か

劇団cMcc

千本桜ホール(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/05 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前説で、12月になったら急に寒くなった。(公演で)ほっこりしてほしい と。その言葉通り心温まる内容であった。
物語は、縦軸に川邑家、横軸に過去・現在・未来という時(状況)を描き、人の心(想像)の移ろいを情感豊かに紡いでいく。勿論タイトルにある「河童」も登場し 川邑家に寄り添っていくが、その存在こそがテーマである。冒頭は、敢えて日本の民話の一つ 三年寝太郎〈物語では、しんたろう〉を連想…3年間寝転がってばかりの、一見 怠け者の男が、大事業をするという話に準えて、寓話性あるものにしている。

シンプルな舞台美術だが、しっかり場景(三場面:サブタイトルあり)を現し、素早い転換によって話のテンポを保つ。第一回本公演…分かり易さを重視したようだが、刺激というかダイナミックな観せ方が出来ていない。ラストの余韻を生かすためには、途中 もう少し盛り上げる必要があった。あまりに坦々とした展開で印象が薄くなったのが、勿体なかった。
(上演時間1時間15分 途中休憩なし) 22.12.5追記

ネタバレBOX

物語は三場、第一話「古のひきこもり」第二話「暴力と女神」第三話「河童の恩返し」であり、夫々の情景を作り出す。

第一話は過去。下手に一段高くしただけの素舞台。寝太郎は女上川の氾濫で両親を亡くし、神様(女神)に復讐を考えているうちに、三年経ってしまった。ある日 河童を助けた代わりに女神の許へ連れていくよう頼む。しかし何故か河童は泳げず、やむを得ず三年かけて向こう岸に橋を架けた。村人からは感謝され、この やり遂げた達成感が復讐心を消滅させる。

第二話は現在。寝太郎の子孫は的屋や土木関係の仕事を行っている。正面に自分の顔部分を刳り貫いた絵、上手に事務所内を思わせるベンチソファがある。女神が現れ最近 神通力が弱っていると嘆く。今の人は信仰心がなくなり、その信心こそが女神の力の源であった。そこで土木や的屋稼業を活かして神社を建て 祭りを催行し、奉ることで女神に力を回復させようと…。

第三話は近未来。正面に赤い鳥居、奉納のぼり旗が並び、上手にベンチが置かれる。人が行き交うことが少なくなり、参拝もバーチャルで済ませる。人の想像力で生まれた「天狗」「鬼」「河童」等の存在が無(亡)くなってきた。先の女神同様、人の想像力が弱まることで架空の存在が信じられない。そこで女神は自神の代わりに河童を奉ることを未来の川邑家に頼む。

物語は、代々の川邑家と 時々の時代を反映した世相を絡めて、面白可笑しく展開していく。三話を通して貫かれているのは、想像上のモノを自然界に置き換えれば、人と自然の調和と共生というテーマが浮かび上がってくる。描き方は、正面というよりは 斜めに切り取った印象である。表面的には新しさや見た目重視が先行しがちな現代に、信仰心という押し付けではなく、想像するという違った切り口・・楽しみを感じさせる。

見た目といえば、河童は顔の大半を緑色塗り、衣装は鱗柄で 全身=全体が被り物をしているような。進化(文明)の裏返しのように描いた「信仰」、古(いにしえ)のモノはエモいだけではなく、新しい発見もある。そこに色々な意味での共存共栄、それを仲立ちするかのような心の持ちようと科学…が 描き過ぎると寓話性を強く感じてしまう微妙な作品だ。
次回公演も楽しみにしております。
2222年の雨宿り

2222年の雨宿り

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

昭和を感じるセットに、懐かしさを感じながら観ました。
ゆっくり静かな雰囲気で、盛り上がりに欠けるかな・・という印象でしたが、優しさを感じる舞台でした。
そして、役者さん達の表情が良かったです。
味わいのある舞台でした。

瞬きと閃光

瞬きと閃光

ムシラセ

シアター風姿花伝(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良かったよ全て。センスの塊。淀橋めいさん可愛いかった。

『アワヨクバ ~Toinen rivi vasemmalle~』 『レジデンス』

『アワヨクバ ~Toinen rivi vasemmalle~』 『レジデンス』

カカフカカ企画

オメガ東京(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

チカナガチサトさんが天使

万物教会

万物教会

虚飾集団廻天百眼

ザムザ阿佐谷(東京都)

2022/11/22 (火) ~ 2022/11/28 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/23 (水) 14:00

人ならぬ者も含む個性的なキャラクターばかりの異世界での主人公の体験……ということから「ある有名な物語」を想起しつつ観ていたが、終盤はあるキャラの名前に導かれるように「ある方向」に向かい、それもアリと思っていたら「そっちか!」で終わる流れに翻弄された。
また、キャラクター原案がヨシジマシウさんによるポップ/ファンシーなものであることもあってか表現も(廻天百眼としては)マイルドで、まさか血糊が飛ばないとは!(一応「血」は客席まで飛ぶんだが)
その意味で2020年1月上演の「不思議の国のアリス・オブザデッド」同様、興味はあるけれど何か過激そうで……と迷っている方々には特にオススメ!

ネタバレBOX

想起した物語は「不思議の国のアリス」。また、終盤はラッパを吹く爆音天使ミカ=ミカエルから黙示録、そしてそれを経ての新たな世界の始まりの暗示はまさに新・創世記。

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