最新の観てきた!クチコミ一覧

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夢に向かって

夢に向かって

パン・プランニング

博品館劇場(東京都)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/05/26 (金) 14:00

ワイワイ賑やかなステージ。物語と同時に演奏されるブルースはBGM以上の存在感がありました。

新宿コントレックスFINAL

新宿コントレックスFINAL

Aga-risk Entertainment

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/05/27 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/28 (日) 13:00

漫才に落語に演劇とバラエティに富んだ中身。長年にわたってシアターミラクルで行なわれてきたこのイベントでは、多数の面白劇団を知るきっかけになりました。
トリのアガリスクエンターテイメントはイベントの主催者だけに貫禄たっぷりの作品を披露。高木ブーのカミナリ様を彷彿させる赤鬼は、登場しただけでインパクト大。

リゴレット<新制作>

リゴレット<新制作>

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2023/05/18 (木) ~ 2023/06/03 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

総じて高水準の公演と思う。どの歌手も素晴らしいが、特に、主役リゴレット役のバリトンは聴く者の腹にずっしり響いてくるような迫力ある声。舞台美術もなかなか興味深い演出。最後の幕切れ、シャンデリアが降りてきて最初の舞踏会のシーンが一部再現されるが、あの意図は何なんだろ?

演劇大変!どうなるインボイス?

演劇大変!どうなるインボイス?

インボイス制度を考える演劇人の会

Paperback Studio(東京都)

2023/05/27 (土) ~ 2023/05/27 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/05/27 (土) 19:00

問題点を朗読劇にした演劇人らしい作品。演劇人らしい勉強会。

裁判員の評決

裁判員の評決

株式会社演多面

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/05/25 (木) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

11時の回で客席はまばらだった気がしますが、客席の客を裁判員にみたて評決にも参加するというなかなか面白い趣向をこらしていました。
裁判官が2人というのが違和感ありました。

コスモポリタン

コスモポリタン

U-33project

王子小劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

本団体さんは旗揚げから結構拝見させていただいてます。毎回思うのですが、少し不思議な演出で、でも、大事なことも散りばめられていて、他の団体さんにはない独特の感じだなぁと、いつも思います。主演の中村さん不思議感も一層出ていて、私は好きです。今回はちょっと少しだけ平坦な感じがしました。でも、面白かったです。また次回も頑張ってください

夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前に拝見した作品よりコメディ要素が強かった気がしましたが、これはこれで面白かったです。どこまで夢でどこから現実か境目が少し曖昧になった感じもして拝見してました。最後にハッピーエンド的な前向きな感じで良かったです。元気の出る元気なお芝居でした。

黄昏ワルツ

黄昏ワルツ

くじら企画

ウイングフィールド(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

色々な過去を抱えながら、今は段ボール生活をしている三人の男の話
今までお世話をしてきました(本来は今までお世話になりましたが…)のくだりや、給料日には豪華な夕食等々笑えるところも多数有り
女性が強くなった現在においては益々馴染んでいた一作
楽しめました‼️

人魂を届けに

人魂を届けに

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2023/05/16 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コロナ渦中の異色作「外の道」に時代と人間への深い洞察(とそれを作品化する力量)に大物の予感を覚え、今作でほぼ確信に至った(「外の道」はイキウメ的に外れた道でなかった)。引き込まれて見てしまう二時間のドラマという濾紙を通して、作者が時代に対し物を言っているのがありありと浮かぶ(この感覚も「外の道」と同じだ)。整理できない感情を持て余して唸りながら帰路についた。

ネタバレBOX

今最も「劣化」が顕著に思える内憂は、人への想像力。現代の落ちこぼれはこの時代の被害者だけに、逆に加害側の要素を内在させていたりする。そういう傷を負った者たちが、いつしか集っている場所。森の中にその場所を作り、場を与えている「おかあさん」(篠井)。(おかあさんの元に居た、という意味での)「息子さん」の遺骨を届けに来た刑務官(安井)。来訪者である彼の「関心」により、滞在者一人一人が浮かび上がる。現代の病理を体現する者たち、とも言える。もう一人の来訪者、森に迷い込んで死地を彷徨った所を助けられた公安警察(森)が、疑念に囚われた目として対置される。理解と無理解の相克。「そういうものに、私はなりたい」のよ・・。かあさんの志を「継ぎたい」(それを街に出て作りたい)と言い出す青年(藤原)が、劇を飾る美談としてでなく、存在の根底から立ち上がるもののように見える。
WE HAPPY FEW

WE HAPPY FEW

劇団昴

Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)

2023/05/20 (土) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「ラビット・ホール」を上質な舞台にした昴の同じく翻訳物の舞台という事で、迷いなく観に行く(千葉哲也演出というのも後押ししたかもだが当日は認識がなかった)。膨大な量の戯曲(200頁とか)を大幅に刈り込んで上演とのこと。冒頭雑然とした「稽古場」に人が訪れ、どうやら亡霊らしき者も現われたり。でもって人物らの会話が喧しく交わされるが個体識別が追い付かず寝落ち。どうにか復活して観始める。「劇的」な場面が立ち上がる。休憩後物語は動きを見せ、これは感動物の戯曲であるのだな(そして俳優はそう演じているのだな)と遅ればせに悟り、引き込まれた。イギリスで戦時中、女性だけで結成された劇団の成功と苦悩、破綻と和解が描かれる。不幸な死と生命の誕生で締め括られる(という意味ではオーソドックスな)戦争を題材とした舞台だが、戦争そのものは後景にあって描かれるのは人とその背景、相互の関係性である(悲劇としての戦争を安易に借用していない)。休憩込みの三時間。

マミーブルー

マミーブルー

劇団Q+

萬劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/27 (土) 13:00

価格4,500円

この劇団の作品を観るのは初めてだが、とても良かったです。
舞台セットは必要最低限ながら幻想世界、現実世界、物語の展開にあわせて次々と姿を変えていく。
音響は音のボリュームもタイミングも良く、細かいところではドアの開け閉めの表現すら音がピタリと合い、観客の気持ちを冷めさせる瞬間がなかった。
公演期間の終盤に観に行ったが、俳優はまるで初日の舞台であるかの様に全員全力で表現しており観ていて心地よかった。
公演期間前期に観ていたら後期に再び観に行ったかもしれない。
ぜひまた別の作品も観たい劇団だと思いました。

綿子はもつれる

綿子はもつれる

劇団た組

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2023/05/17 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

トラムでの「もはやしずか」に最も近い空気感。白い壁、じわじわと何かが迫って来る感覚、そして安達祐実と平原テツのコンビ。夫婦の間のよくある風景(?)が独特の筆致で切り取られていた。連れ子(田村健太郎)とその級友の間の恋沙汰を面白おかしく対置させつつ。

ネタバレBOX

加藤氏が昨年の作品で岸田戯曲賞を獲っていたとは。戯曲賞とは言いつつ(戯曲だけでなく)舞台成果を含めた賞だから、私の観た「あれ」がその対象となった由。審査員の評を見てみたい。(どういう言葉を当てているのか気になるな。)
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

龍と虎狼-新撰組 Beginning-

龍と虎狼-新撰組 Beginning-

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2023/05/23 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

坂本龍馬と土方歳三が兄弟という設定、その奇知をもって 何となく史実と結び付けるような展開へ。そして映画・舞台・TV等でイメージ作られた風雲児と冷徹漢という人物像を逆転させたかのような描き。

見どころは、やはり殺陣シーンであろう。スピードと腰が据わり 刀をしっかり振り下ろす動作に迫力がある。特に複数の剣士の交刃、その間合い(距離感)をしっかり見極めているところが見事。また 沖田総司役を女優の市瀬瑠夏さんが演じているが、なかなか凛々しく 青年剣士を好演していたのが印象的。

気になったのが2点、まず 近藤勇 役(鈴木つかさ サン)がちょいちょいコメディリリーフとして笑わせるが、個人的にはあまり好まない。新撰組局長として、剣技は堂々としており、その延長線上での人物像でも良かったのでは…。重厚・骨太になり過ぎないため、敢えて笑いを挿入したのだろうか。次に、卑小と思いつつも、同じ武士でも大小二本差し と大刀のみの人物がおり、舞台上で並ぶと不自然なのだが…。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

物語としての見どころは、土方歳三という人物像…映画やTVでは冷徹といった印象を持っていたが、そのイメージを一新し組織内を如何に融和するか腐心する。勿論 新選組の体制を整える迄の話、芹沢鴨と近藤勇という二人局長の対立、それぞれのグループの思惑がよく知られている史実へ変転していく。新選組内で土方歳三という人格・人物像が形成されていくまで、その人間性を殺し 冷徹に成らざるを得なかったかを描く。

何方かと言えば芹沢鴨の未来(展望)観と刹那的な生き方を通して、幕末という混沌とした時代をどう生きるか、その大義のようなものがあるのか。そんな自問自答が殺生悪人としてのイメージが強い彼の別の一面を描く。その意味では、土方歳三や芹沢鴨といったイメージ先行型の人物像を覆し、時代に翻弄された武士の多面性を観(魅)せる。土方の優柔不断の慌てぶり、芹沢の先見性といった新たな魅力、そして敢えて近藤のコメディリリーフ的な役割を挿入し、娯楽時代劇として楽しませる。

勿論 殺陣シーンは見どころの一つ。しっかりした足の踏み込みがあるから迫力と臨場感が半端ない。単に芹沢暗殺シーンだけではなく、新選組として その技量(剣技)を磨くため稽古シーンも取り入れ、実戦と稽古の緊張感の違いを表す。
もう一つの見どころは、女優陣…飲み屋の着物姿や隠密的な役割の くノ一としての艶やかさ。武骨さと色香という 違う雰囲気を上手く融合させた世界観が心地良い。
次回公演も楽しみにしております。
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

タイトルにある「無職」であれば、先行き不透明で不安であろう。しかし、物語はそんな40歳男が夢を持ち、逞しく生きようとする人生応援歌を謳い上げる。歌といえば、舞台がスナックということもあり、上演前から昭和歌謡 デュエット曲が流れており、懐かしさを誘う。

あらすじ にある理不尽な理由で解雇…残業代不払い、有給休暇が使用できないブラック企業、それでも真面目に働いていた男が味わう悲哀。同じような夢を繰り返し見る、そのデジャブのような展開が少しづつ変化する。突付けられたコトを受け入れるだけではなく、その状況に対処 抗う姿を通して男の成長をみる。

再就職の面接シーンが秀逸。当初、男はマニュアル的な志望動機・理由を語っていたが、だんだんと日常の些細なことの中にも夢を抱くことが出来ると。固定観念や常識に縛られた思考や行動から脱し、自分の思いを熱く語る。スナックでの面白可笑しい夢物語と現実生活をリンクさせ、<螺旋階段>から見るように 同じような光景に見えて 実は違う が描かれている。まさに 夢と現実が交錯する人間ドラマ、観応え十分。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

舞台美術はスナック内…上手にはカウンター・ハイスツール・観賞植物、後ろの壁はボトル棚、下手はコーナーソファとカラオケセット、天井にはミラーボールが吊るされ雰囲気は十分。これが夢の中だとすれば、現実は 舞台と客席の間の上手スペースにキャスタ付のベットを搬入搬出させ、万年床という侘しいイメージを作り出す。主人公 柏木祐樹(根本健サン)は、40歳独身、そして突然 無職になった。1人でベットを慌ただしく出し入れする姿が滑稽であり、同時に悲哀を誘うという巧い演出だ。

ブラック企業がホワイト企業へ転換するため、先輩から任意退職を勧められる。あまり深くも考えず受け入れてしまうが、実際退職したのは柏木1人だけ。取り敢えず失業保険で生活しようと…。ある日、サラリーマン時代に通っていたスナックの夢をみた。スナックママ 夏樹、従業員の まい、常連客の木下忍や佐山俊之など個性豊かな人々が夢に現れドタバタ騒動が起きる。いつの間にか 柏木は まい から責任を取ってと結婚を迫られる。現実の願望が夢の中では逆になって表れる。嬉しいような困ったような複雑な思いが擽ったい。

同じようなドタバタの夢が繰り返されるが、ただ状況に流されるだけではなく、その場に応じた対処をする。繰り返し=少しずつ 成長していく様子を表す。人はそう簡単には変われない。そして就職面接シーンへ繋げる。40歳独身男が夢を持ってはいけないのか と熱弁する。
精神的にも肉体的にもまだまだ頑張れる。ミラーボールの光のシャワーを浴び カラオケを熱唱、登場人物がそれを応援するように踊る、そこにスナックらしい光景をみる。

舞台技術…音響音楽は、上演前に ♫「男と女のラブゲーム」「3年目の浮気」♫などスナックでのデュエット曲の定番を流し、雰囲気を醸し出す。(パント)マイムに合わせてドアのノックやチャイム音。照明は設定にあったミラーボール。出来れば、柏木のアパートが火事になった時、照明を少し朱色へ、併せて けたたましい消防(車)サイレンが聞こえるとよかったかな。
演技は 皆さん熱演で、人によっては水をかぶるといった 体を張ったことまで。
次回公演も楽しみにしております。
『人間狩り』+『改札口』

『人間狩り』+『改札口』

T-PROJECT

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/05/16 (火) ~ 2023/05/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

小説家・筒井康隆の戯曲集というのがあるらしい。今作は短編小説の舞台化だろうか。映画は「ジャズ大名」を観(「時をかける少女」「ねらわれた学園」を挙げるべきか?)、ドラマで「七瀬ふたたび」「なぞの転校生」など大昔に観たな・・と思い出しつつ、舞台は初である事を確認。初のものは観に行く理由付けになる。そんな事に後押しされ、劇場だけは馴染みの赤坂REDTHEATERを訪れた。
シュールで「怖い」世界観を期待できる筒井作品の、勘所を掴んだ舞台で、男ばかりの面々でも十分美味しかった。

ネタバレBOX

芝居中、奇妙な音が終始鳴り続けた回で(恐らく観客のスマホのアラームだが出所は突き止められず)、休憩を挟んでなお小さな音で(しかし確実に耳に入り続けるBGMとして)鳴り続けるという、奇異な状況であったが、後部席の方は結構な邪魔物だったと思う。休憩中他にも主催側に報告する人がいたが、ガヤの中では聞こえず、流石に「今更切れない」とダンマリを決め込んだ当人も休憩中止めているだろうとの予想は外れ、後半になってもなっていたのは驚いた。休憩中客席の間からは「何かBGM的なものが鳴っていたね」と鷹揚な感想、また若者同士からは演出法の一つとして(違和感を持ったのを好意的に受け取ろうとして、、もしや誘った側が相手に?)言及するのが聴こえてきた。
芝居はリアルに(普通に)攻めている演技。BGMで誤魔化す必要は1ミリもない、どころか明白に邪魔をしていた。あまり芝居を見慣れない人には「こんなものか」と受け止められたかも知れないが、人物が立ち上がる架空の舞台の悦びをその人は手にし損ねただろう、と思うと残念。
Cafe キャッテリア

Cafe キャッテリア

Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」製作委員会

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2023/05/12 (金) ~ 2023/05/21 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

過去の出来事で嘘がつけなくなったクロと嘘まみれでホストナンバー1を目指すホストたちの物語。本当のことを言うだけでは人を傷つけてしまうとか、嘘で幸せになれる人もいるとか学んでいくクロの成長物語。会場は楽しそうで行きたかったなと思いますが、配信で何度も見られるのも楽しいです。

老いらくの恋

老いらくの恋

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/31 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

戯曲の批評性と俳優の人間味がうまく結びついたいい舞台だった。とくに青年劇場の誇るベテラン葛西和雄、藤木久美子、吉村直の自然なユーモアがすばらしい。葛西と吉村の「金色夜叉」ごっこは大いに笑える(お宮役で倒れた吉田が、隅っこで起きようとしてなかなか起きられない何気ない所作に、客席は爆笑した)。葛西が妻役の藤木に長年の感謝を云おうとして、本番では練習とは全く違う展開になってしまうおかしさも極めて上質だった。

山下惣一原作の、農業金言が要所要所で光る。「規模拡大する農家がいれば、狭い農村では土地を失う農家もいるということだ」「競争ではなく共生」「農業は工業とは違う。成長よりも安定、拡大よりも持続が大事」「いくつになっても楽しみが見つけられる。農業やっててよかった」等々。

若手も奮闘していた。特に将来の農業を支えるカップルを演じた藤代梓と安田遼平は初々しくて、応援したくなる。農業とともに、青年劇場の未来の希望を感じた。美術もよかったが、茶の間のセットと、シャインマスカットを植えた畑のセットの転換はどうだろうか。これをセット転換でなく、うまくシームレスに演じる手はなかったかと思う。

ネタバレBOX

最近、芝居というものはどこに着眼してみればいいのかということを考える。今更ではあるが、プロットやセリフに現れる思想、風俗、人間観社会観を見るのはまず初歩的な見方だろう。それは戯曲に書いてあるし、わざわざ舞台で演じなくてもわかるものだ。同じ戯曲でも再演、再再演、あるいは数十年時間をおいて、違う演出・キャストで演じるのは、同じ戯曲でもそのたびに違うものがその舞台にあるからだろう。その違いは何か?

とりあえずだけれども、やはり舞台上の俳優を見ることが第一だろう。その存在、声、所作に、笑ったり、反発したり、身につまされたりが入り口であり、批評の土台である。さらに芝居を「体験」すること、美術、照明、音楽、セリフ、ステージング…の総合。その時間、劇場に身を置いて得られる経験の質の豊かさ。ここで観客もまた、笑ったり、あるいは静まり返ったりして、劇場での互いの体験を一緒に作っていることも見逃せない。ミュージカルや東宝や松竹の商業演劇の観客満足度の高さがそこにはある。

戯曲のもつ思想を核としながら、俳優の存在をまじかに見ての劇場でえられる体験の質の評価、これがすぐれた劇評ということになるのではないだろうか。ただ抽象的にそういっても、始まらないので、結局は個別の芝居の経験を何とか言語化しようと四苦八苦することになるのだけれど。
黄昏ワルツ

黄昏ワルツ

くじら企画

ウイングフィールド(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ワクワクしました。表情が好きです。
当時は観ていませんが、変わらないと思うほど面白かったです。
お芝居観られてありがとう。

梅子の梅根性

梅子の梅根性

劇団未来

東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても上手く演じている
この劇場を最大限に生かした舞台美術
このチラシも良い
丁寧に作り上げていた芝居。

芝居ではないのですがその後に戦争へ入ってしまう時、支援の人たちとの関係も吹っ飛んでしまうだろう。今も戦争がある これからの社会は、男女から個を認め合う平和な社会に代わります様に。

ネタバレBOX

明治に6歳でアメリカへ、女性の生き方の考え
日本へ帰国 理想を追いかけて、学校を作る
ふたたびアメリカへ、多くの人に支えられ、約束を反故にしても、自分の想いを追いかける、
梅子は、女性の地位向上を目指しながら、考え唱えつつ 男と同じことになっている。
作った学校を守るため、メディアへの対応の為、思想を押し付けてしまう。
伊藤博文に意見した事と同じ行動に見える。
明治維新 西欧列強に挑んだ理想と現実
とても上手く演じている
この劇場を最大限に生かした舞台美術
このチラシも良い
丁寧に作り上げていた芝居。

芝居ではないのですが、
その後に戦争へ入ってしまう時、
アメリカから支援の人たちとの関係も吹っ飛んでしまうのだろう。
今も戦争がある
これからの社会は、男女から、個を認め合う平和な社会に代わりますように。

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