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生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今作を観れた幸運に感謝。素晴らしい時間を過ごせた。
多分作り手の人達と自分が観てきたもの夢中になってきたものの多くが重なり合っているのだろう。何故今作を作りたかったのかが凄く理解出来た。
ジョージ・A・ロメロが産み出したジャンル、“ゾンビ映画”。1968年モノクロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は『デビルマン』の元ネタの一つだった。ルチオ・フルチの3部作、リチャード・マシスン原作の『地球最後の男オメガマン』、藤子・F・不二雄の『流血鬼』、相原コージの『Z 〜ゼット〜』、大槻ケンヂの『ステーシー』、amazarashiの『虚無病』。今作のノリは映画化もされた人気漫画『アイアムアヒーロー』っぽい。
全てが崩壊した世界で逆にハッキリしてくるのは自分自身。一体何を求めて生きてきたのか?何を世界に求めていたのか?

開幕の主人公、わたなべかずひろ氏が最高。若き日の坂上二郎と爆笑問題田中を合わせたようなキャラで、すぐに観客は作品世界に嵌まってしまう。マッチングアプリで浮気していることが同棲中の彼女(桃井絵理香さん)にバレて喧嘩。出て行った彼女はゾンビに噛まれて帰って来る。
この二人の関係性が泣ける。彼女の携帯のメモに自分の好きな所が100個記されており、それを読みながら主人公は落涙する。余りに二人の愛がリアルだと思ったら、本当の夫婦だった。

喫茶兼スナックのレトロな店に逃げ込んだ人々。吉田拓郎の『人間なんて』、『元気です。』のジャケットが飾られている時点で敬遠したい重い店。まさかのレーザーカラオケ。そこを基地としての対リビングデッド攻防戦。
婦人警官二人組、平安山彩(へんざんあや)さんと園山ひかりさんがやたらチャーミングだった。
僧侶の魚建氏は声が違うので別人かと思った。流石の声優、役柄によって全く声が違う。
作演出に加え東電の電気工事請負人、西村太佑氏は最早MARVEL並みのヒーロー。今や巨匠のピーター・ジャクソン監督『ブレインデッド』を思わせる活躍ぶり。何か梅沢富美男っぽかった。カッコイイ!

大口を開けたままの死人、橘佳祐氏も最高だった。この劇団、モブキャラの本気具合がヤバい。

“TAIAI”とは「逢いたい」を上手く伝えられないゾンビ語だと受け取った。
吉田拓郎の『今日までそして明日から』がテーマソング。
それは生者と死人が心で綴るラヴソング。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

主人公のモノローグが普通にブツブツ呟いているヤバイ奴だったことが判明し、後半はそのブツブツを玉城美来さんが引き継ぐ。渡辺利江子さんと上高涼楓(すずか)さんの母娘の物語、宮崎重信氏と関田豊枝さんの夫婦の物語。

ルチオ・フルチの『サンゲリア』はスピルバーグの『ジョーズ』が大ヒットしていたので「ゾンビVSジョーズ」を急遽売りに組み込んだ。ストーリーとは何の関係もない所でゾンビメイクの役者が海の中で鮫と格闘する。初めてこれを観た時は本当に感動したもの。自分がエンターテインメントに求めているものの一つがこれ。才能の無駄遣い。

タランティーノが大絶賛して再映までしたルチオ・フルチの『ビヨンド』。頭部を破壊しないとゾンビには効かない、と再三言われているにも関わらず皆が撃つのは胸。その理由は頭部を破壊する特殊効果には金が掛かる為、そう何度もやれないからだった・・・。

ちょっとラストの演出が暑苦しく、勿体無くも感じた。もっと違う斬り方があった筈。一々失ってみなければ有難みを感じ取れない人間の性(さが)。失くしてしまってから後悔することばかり。その性を生と死の破綻した世界で顕在化することこそが今作のテーマ。肉体はやがて腐り落ちるだろう。魂は精神は何処に消えるのか?どう仮想したら安らげるのか?優しかったあの人のあたたかな心は何処へ?死んだ人間と共に生きていく方法論。
生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです!
観劇を楽しみにしていましたが、期待を裏切らない作品でした。
台詞やリアクションが面白くて、ずっと笑っていましたが、ラストは切なくて泣いてしまいました。
大切な人を思う気持ちが、切々と伝わってきました。
全力で演じる役者さん達も素晴らしかったです。
笑いあり、ちょっと怖さあり、感動あり、涙ありの舞台で、大満足でした!

砂の国の遠い声

砂の国の遠い声

劇壇ガルバ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2023/11/16 (木) ~ 2023/11/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

淡々さの展開が楽しめます!

SHELL

SHELL

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2023/11/11 (土) ~ 2023/11/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/11/17 (金) 14:00

125分。休憩なし。

NOISES OFF

NOISES OFF

東京グローブ座 / テレビ朝日 / シーエイティプロデュース

EX THEATER ROPPONGI(東京都)

2023/11/16 (木) ~ 2023/11/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台の表から見たゲネプロ、裏から見ている公演期間、また表からの千秋楽。公演の間にも人間関係に変化があったりしてみなさんどんどんヒートアップ。あちこちでいろいろやらかすので、何回も見たいところです。

生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

コメディでありヒューマンドラマであるゾンビ物、大いに笑って泣かせてもらいました。やはりストップモーションは中高年には無理ですな。

つか版・忠臣蔵

つか版・忠臣蔵

9PROJECT

上野ストアハウス(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/11/16 (木) 19:00

座席1階

つかこうへいを上演し続けている9プロ。今作は大衆演劇の香り漂うつか版忠臣蔵だ。前節で忠臣蔵の物語を簡単に演じてみせるので、忠臣蔵を知らない人でも十分に楽しめる。丁寧な作りであると思う。
つかこうへいが忠臣蔵をアレンジするとこうなるのか、という少し驚きというか、新鮮味があった。大衆演劇的な演出、さらにアングラ劇ではおなじみのドーンと来る音響や音楽。さらに、汗とつばが飛ぶ俳優たちの熱演、これは9プロの売りとなるところだろう。
どのように討ち入りを果たすのか、当時の人気作家と競うようにして作っていくという忠臣蔵を俯瞰したような舞台設定はやはり、新鮮だ。忠臣蔵ファンにも新しい見方を提示するのではないだろうか。
若い女性が多い客席。カーテンコールの拍手も力強かったということは、皆が十分に2時間の舞台を楽しんだ証拠だろう。

生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めちゃくちゃ面白かったし、めちゃくちゃ泣かされた。
所謂ゾンビものだけど色々な形の人間愛がストレートに描かれていて胸が熱くなった。
昭和の香りがするのも良い。
今後も必ず観たいと思える劇団に出会えた。

ネタバレBOX

恋人の愛、夫婦の愛、親子の愛、それぞれの言葉が本当に良かった。
喫茶店のママがロッカーから出た後にロッカーが倒れて扉が吹っ飛んだのはハプニングだったのかな??
「ハロー、レビー!!」

「ハロー、レビー!!」

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

令和モンド親子。脛に傷を持つ息子と脳に障害を持つ父親。レビー小体型認知症って、男性に多いのよね。

生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台、お世辞抜きに最高でした。最後のほう、少なくないお客さんがすすり泣きしていました。ポスターからは想像できない内容でほんと素晴らしかったです。東電バンザイ!ですw あと、これから吉田拓郎を聞くと「生きてるうちが華なのよ TAIAI」を必ずや思い出すことでしょう^^

メタ・バースデイ

メタ・バースデイ

劇団娯楽天国

ザ・ポケット(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2時間半くらいの舞台でしたが、もう楽しすぎてもっと観ていたいくらいでした。
本当は勉強するつもりで観に行ってたんですが、そんなこと忘れてしまうくらい世界観に入り浸ってました。
私も久しぶりにこんなに笑ったかな。
観終わった後、人の顔がよく見えます。

ちなみに奇遇ですが、明日私の誕生日でした笑

関西演劇祭2023

関西演劇祭2023

関西演劇祭

COOL JAPAN PARK OSAKA・SSホール(大阪府)

2023/11/11 (土) ~ 2023/11/18 (土)公演終了

満足度★★★★★

久しぶりの参加で、感動
平日にも関わらず満席🈵💺
マウス🐭も良かったが、バイクも良かった❗バイクに出てきた👩‍🎤singer上手上手 個人的にはバイクでした

生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演者さん劇団様、皆さんの温かさを感じました。
観られて良かったと思える作品です。


ネタバレBOX

曳舟、スカイツリー、向島、東向島、錦糸町、芸子さんのゾンビと懐かしい地名がたくさんで吉田拓郎が沁みました。
演者様、誠に有難う御座いました。
生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

頂いたチケットで、グワィニャオン「生きてるうちが華なのよ TAIAI」観劇。ゾンビ物ですが、親や恋人がゾンビになったらという点を描いているので、コメディありつつ泣かせるシーンも。山口勝平さんが出てるので時折「カッペーボイスじゃん!」と反応しちゃう😂写真(Xに投稿)は7分間の休憩中演者がそのポーズキープという余興🤣(片足の人はすごいですね。後半よく見ると腕がプルプル震えてる人がいたり。何か休憩に行くの悪いなと思って行きませんでした笑)面白かったです。ありがとうございました。

サモエド

サモエド

なかないで、毒きのこちゃん

小劇場B1(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/11/15 (水) 19:30

95分。休憩なし。

生きてるうちが華なのよ TAIAI

生きてるうちが華なのよ TAIAI

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ゾンビものは、以前テレビで観たことがある。
ゾンビを殺しまくる残酷なもので、今回もそうなのかと思い込んで行った。
しかし、いい意味で違い、こういう風なつくりが出来るんだ、と感激。
とてもおもしろいです。
前置きがやたら長い芝居もあるが、すぐ本題に入りムダがない。
おかしくて爆笑するところもどっさりある。
皆さん、大笑いしてました。
シリアスな場面では、考えさせられた。
ラストのところは涙を誘い、ホロリとした。
役者さんの熱演が光り、超満席でした。
この劇団さんは前回もかなりおもしろかったが、今回は個人的にはさらにおもしろかった。
超満足でした。
この続編もありそうな感じの終わりかたで、是非、つくってほしいです。

ムダは全くないのだが、もう30分短いと助かります。
老体には少しキツイです?!

「ハロー、レビー!!」

「ハロー、レビー!!」

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2023/11/15 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

父に献身的に尽くして生涯を終えた母と
愛犬の記憶と認知症の父が見る幻覚
虚実がないまぜに描かれる歪な家族の絆と
生死にまつわる深淵な物語・・・そのまま説明通りでした

珍しく客席を対面にした中央舞台でのセットで
中央にテーブルと周囲にランプスタンド多々
周囲に小物=小道具を置いての1時間15分の作品

なかなかにインパクトあったなぁーと
客層は静かなんだげど~何か緊張感漂う感じで
男女比年齢層共にバラバラでありました

ネタバレBOX

タイトルが↓のひっかけだろねー
レビー小体型認知症を発症した父と
実家に住まう父の元に帰ってきた長男=主人公さんかなー
それと長女=妹さん=とその旦那等が繰り広げる
家族から周囲の話ですわ

お父さん役の役者さん上手で
かかわる世の中の出来事に黒子さんを扮した方々が
それぞれ役割を持っての行動するんだがー
ほんにインパクトあったデス

長男=兄さん=は十代のころのヤンチャで
放火騒ぎを起こして地元を逃げ出し東京に行っていたが
父の事で帰省して
何かと一人暮らしの父の面倒をみていた妹と相まみえます

お兄さんは この世のモノで無い方々が見えるようで
父にしか見えないハズの2階の女性とも会話してしまいます
いろいろと衝撃の展開があり
綺麗にオチがつくわけではないのですが・・・
そのインパクトでもって星は5つ付けてしまいました!

劇中 今後の父への対応を告げる兄さん
自分的には最適解と思えるんだが
まぁ感情的には妹さんの言い分もわかる
だけど現実的には兄さんがーと思えたなぁ・・・

終演は尻切れトンボな感じだけど
数学みたいに正解が一つに絞られないぶん
こんな感じのENDでよいと思えた舞台でありました

荒筋は説明よりの引用で↓
病気の父にしか見えない幻覚の女。
のはずが、僕=兄=長男=も令美さんに会った。

父は四十年勤めた工場の仕事を定年退職し、
それまでの性格が嘘みたいに物静かになった。
父の勤めが終わると、母は役目を終えたかの様に死んだ。
母が死ぬと、父は飯を食う量が減った。

それから程なく愛犬のトム(十六)=飼い犬2代目=も死に、
父は一人になった。
孤独になった父の気はめっきり弱くなって、
体も痩せて、母と同じ癌になった。
手術はうまくいったけど、
家の暮らしに戻って間も無くして認知症になった。
近くに住む妹に助けを求められ東京に住む兄も実家に戻り、
ばらばらになった家族が再び集まった。
空き部屋になってる家の二階に、
居るはずのない“知らない女”が暮らしてる。と、父は言う。
天井から足音がする・・・犬も飼っているのだろうかと・・・
皆には見えない虫がいるとも言い
周囲は引っかき回されて疲弊している
庭先に来る小鳥を眺めるのが好きで と
庭に鳥エサを撒いたりするんだが
鳩やカラスがくるので・・・と餌マキを拡大して
迷惑もかける父
兄は地元にもどって
過去の自分のヤラカシの跡を突きつけられる・・・

奇跡の人

奇跡の人

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2019/04/13 (土) ~ 2019/04/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

全身全霊で、体のすべてが音となって
届けられるセリフは響いてくるもののエネルギーの
強さを感じた。そのエネルギーを伴っての繊細な言葉遣いもあるし、どの言葉も心揺さぶられる。
ヘレン約の梨央ちゃんの喋らない。体現だけで気持ちを表現するという難しい役なのに、それでも伝わってくる心の動きに観てていろんな感情が生まれる

結晶

結晶

劇団5454

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/11/10 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
概要は ⽣殖科学に係る物語のようで、「ベイビーラボ」と呼ばれる人工⼦宮施設を介してヒエラルキーを描いているような問題作。説明にある「人工子宮児が『コールドベイビー』と呼ばれ、忌み⼦として扱われていたのも遥か昔のこと」という未来の観点で描いたSF。いわば<出産>そのものの捉え方が違うが、その奥底にあるのは<人>に対する優劣もしくは偏見といった歪な世界観が透けて見える。

上演前、舞台セットの写真撮影が可である旨 案内があった。中央 上部から細長布を円柱状に垂らし、幾つかの透明なチューブ、まさに人工⼦宮施設らしきものを作る。その台座にあたる所は芝(グリーンジュウタン風)であり周りに蔦 葉が巻き付いている。
物語では、現代の「出産児」は珍しく「コールドベイビー」と比較することによって<人間>の在り様を模索する。人の誕生を肉体・精神・経済など多面的な検討を行い、きわめて合理的な考え方をする。それは理論・理屈の世界で曖昧な感情が入る余地がない。にも拘わらず、根幹にあたる台座は芝であり蔦 葉=自然を表している。未来と対比することによって現代の自然分娩、その出産と親(特に母性)の命がけの愛を確認するかのような描き方だ。その発想の柔軟性が、物語に込められた問題・課題の広さ、奥深さに繋がっているよう。
(上演時間2時間 途中休憩なし) 追記予定

マクベス

マクベス

日生劇場

日生劇場(東京都)

2023/11/11 (土) ~ 2023/11/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ヴェルディのオペラの中では、それほど演奏機会が多くないが、意外と面白かった。もっと演じられていいと思う。そもそもシェイクスピアのマクベスが見せ場の多いドラマチックな芝居なので、ヴェルディのオペラの作風とぴったり合う。
一幕はマクベス夫人(田崎尚美)の登場のアリアや、夫(今井俊輔)妻の二重唱など、伴奏なしでアカペラの部分が多い。これが意外と緊張感を醸し出して聞かせる。ダンカン王殺害が判明しての、1幕最後のフィナーレは金管などが響くど迫力で、最大の盛り上がりだった。それまでがマクベス夫妻の密談のような抑えた音楽なので、その落差が効果的だった。
二幕のバンクォー(伊藤貴之)殺害場面も見ごたえ・聞きごたえがあった。その後のマクベスの宴席での錯乱(バンクォーの亡霊におびえる)も、一種の「狂乱の場」になっていて、音楽的にも聞かせる。二幕冒頭だったか、一幕だったか忘れたが、マクベス夫人が権力欲にとりつかれた野心を歌うアリアも一種の「狂乱の場」で迫力があった。
三幕・四幕はなぜか飽きてきちゃって、一・ニ幕がよかった。見ながら、「マクベス」は「罪と罰」にに散ると思った。野心から殺人を犯した犯人が、犯行後に心の平穏を失って自滅していく展開が重なる。

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