最新の観てきた!クチコミ一覧

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マミーブルー

マミーブルー

劇団Q+

萬劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/27 (土) 13:00

価格4,500円

この劇団の作品を観るのは初めてだが、とても良かったです。
舞台セットは必要最低限ながら幻想世界、現実世界、物語の展開にあわせて次々と姿を変えていく。
音響は音のボリュームもタイミングも良く、細かいところではドアの開け閉めの表現すら音がピタリと合い、観客の気持ちを冷めさせる瞬間がなかった。
公演期間の終盤に観に行ったが、俳優はまるで初日の舞台であるかの様に全員全力で表現しており観ていて心地よかった。
公演期間前期に観ていたら後期に再び観に行ったかもしれない。
ぜひまた別の作品も観たい劇団だと思いました。

綿子はもつれる

綿子はもつれる

劇団た組

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2023/05/17 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

トラムでの「もはやしずか」に最も近い空気感。白い壁、じわじわと何かが迫って来る感覚、そして安達祐実と平原テツのコンビ。夫婦の間のよくある風景(?)が独特の筆致で切り取られていた。連れ子(田村健太郎)とその級友の間の恋沙汰を面白おかしく対置させつつ。

ネタバレBOX

加藤氏が昨年の作品で岸田戯曲賞を獲っていたとは。戯曲賞とは言いつつ(戯曲だけでなく)舞台成果を含めた賞だから、私の観た「あれ」がその対象となった由。審査員の評を見てみたい。(どういう言葉を当てているのか気になるな。)
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

龍と虎狼-新撰組 Beginning-

龍と虎狼-新撰組 Beginning-

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2023/05/23 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

坂本龍馬と土方歳三が兄弟という設定、その奇知をもって 何となく史実と結び付けるような展開へ。そして映画・舞台・TV等でイメージ作られた風雲児と冷徹漢という人物像を逆転させたかのような描き。

見どころは、やはり殺陣シーンであろう。スピードと腰が据わり 刀をしっかり振り下ろす動作に迫力がある。特に複数の剣士の交刃、その間合い(距離感)をしっかり見極めているところが見事。また 沖田総司役を女優の市瀬瑠夏さんが演じているが、なかなか凛々しく 青年剣士を好演していたのが印象的。

気になったのが2点、まず 近藤勇 役(鈴木つかさ サン)がちょいちょいコメディリリーフとして笑わせるが、個人的にはあまり好まない。新撰組局長として、剣技は堂々としており、その延長線上での人物像でも良かったのでは…。重厚・骨太になり過ぎないため、敢えて笑いを挿入したのだろうか。次に、卑小と思いつつも、同じ武士でも大小二本差し と大刀のみの人物がおり、舞台上で並ぶと不自然なのだが…。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

物語としての見どころは、土方歳三という人物像…映画やTVでは冷徹といった印象を持っていたが、そのイメージを一新し組織内を如何に融和するか腐心する。勿論 新選組の体制を整える迄の話、芹沢鴨と近藤勇という二人局長の対立、それぞれのグループの思惑がよく知られている史実へ変転していく。新選組内で土方歳三という人格・人物像が形成されていくまで、その人間性を殺し 冷徹に成らざるを得なかったかを描く。

何方かと言えば芹沢鴨の未来(展望)観と刹那的な生き方を通して、幕末という混沌とした時代をどう生きるか、その大義のようなものがあるのか。そんな自問自答が殺生悪人としてのイメージが強い彼の別の一面を描く。その意味では、土方歳三や芹沢鴨といったイメージ先行型の人物像を覆し、時代に翻弄された武士の多面性を観(魅)せる。土方の優柔不断の慌てぶり、芹沢の先見性といった新たな魅力、そして敢えて近藤のコメディリリーフ的な役割を挿入し、娯楽時代劇として楽しませる。

勿論 殺陣シーンは見どころの一つ。しっかりした足の踏み込みがあるから迫力と臨場感が半端ない。単に芹沢暗殺シーンだけではなく、新選組として その技量(剣技)を磨くため稽古シーンも取り入れ、実戦と稽古の緊張感の違いを表す。
もう一つの見どころは、女優陣…飲み屋の着物姿や隠密的な役割の くノ一としての艶やかさ。武骨さと色香という 違う雰囲気を上手く融合させた世界観が心地良い。
次回公演も楽しみにしております。
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

タイトルにある「無職」であれば、先行き不透明で不安であろう。しかし、物語はそんな40歳男が夢を持ち、逞しく生きようとする人生応援歌を謳い上げる。歌といえば、舞台がスナックということもあり、上演前から昭和歌謡 デュエット曲が流れており、懐かしさを誘う。

あらすじ にある理不尽な理由で解雇…残業代不払い、有給休暇が使用できないブラック企業、それでも真面目に働いていた男が味わう悲哀。同じような夢を繰り返し見る、そのデジャブのような展開が少しづつ変化する。突付けられたコトを受け入れるだけではなく、その状況に対処 抗う姿を通して男の成長をみる。

再就職の面接シーンが秀逸。当初、男はマニュアル的な志望動機・理由を語っていたが、だんだんと日常の些細なことの中にも夢を抱くことが出来ると。固定観念や常識に縛られた思考や行動から脱し、自分の思いを熱く語る。スナックでの面白可笑しい夢物語と現実生活をリンクさせ、<螺旋階段>から見るように 同じような光景に見えて 実は違う が描かれている。まさに 夢と現実が交錯する人間ドラマ、観応え十分。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

舞台美術はスナック内…上手にはカウンター・ハイスツール・観賞植物、後ろの壁はボトル棚、下手はコーナーソファとカラオケセット、天井にはミラーボールが吊るされ雰囲気は十分。これが夢の中だとすれば、現実は 舞台と客席の間の上手スペースにキャスタ付のベットを搬入搬出させ、万年床という侘しいイメージを作り出す。主人公 柏木祐樹(根本健サン)は、40歳独身、そして突然 無職になった。1人でベットを慌ただしく出し入れする姿が滑稽であり、同時に悲哀を誘うという巧い演出だ。

ブラック企業がホワイト企業へ転換するため、先輩から任意退職を勧められる。あまり深くも考えず受け入れてしまうが、実際退職したのは柏木1人だけ。取り敢えず失業保険で生活しようと…。ある日、サラリーマン時代に通っていたスナックの夢をみた。スナックママ 夏樹、従業員の まい、常連客の木下忍や佐山俊之など個性豊かな人々が夢に現れドタバタ騒動が起きる。いつの間にか 柏木は まい から責任を取ってと結婚を迫られる。現実の願望が夢の中では逆になって表れる。嬉しいような困ったような複雑な思いが擽ったい。

同じようなドタバタの夢が繰り返されるが、ただ状況に流されるだけではなく、その場に応じた対処をする。繰り返し=少しずつ 成長していく様子を表す。人はそう簡単には変われない。そして就職面接シーンへ繋げる。40歳独身男が夢を持ってはいけないのか と熱弁する。
精神的にも肉体的にもまだまだ頑張れる。ミラーボールの光のシャワーを浴び カラオケを熱唱、登場人物がそれを応援するように踊る、そこにスナックらしい光景をみる。

舞台技術…音響音楽は、上演前に ♫「男と女のラブゲーム」「3年目の浮気」♫などスナックでのデュエット曲の定番を流し、雰囲気を醸し出す。(パント)マイムに合わせてドアのノックやチャイム音。照明は設定にあったミラーボール。出来れば、柏木のアパートが火事になった時、照明を少し朱色へ、併せて けたたましい消防(車)サイレンが聞こえるとよかったかな。
演技は 皆さん熱演で、人によっては水をかぶるといった 体を張ったことまで。
次回公演も楽しみにしております。
『人間狩り』+『改札口』

『人間狩り』+『改札口』

T-PROJECT

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/05/16 (火) ~ 2023/05/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

小説家・筒井康隆の戯曲集というのがあるらしい。今作は短編小説の舞台化だろうか。映画は「ジャズ大名」を観(「時をかける少女」「ねらわれた学園」を挙げるべきか?)、ドラマで「七瀬ふたたび」「なぞの転校生」など大昔に観たな・・と思い出しつつ、舞台は初である事を確認。初のものは観に行く理由付けになる。そんな事に後押しされ、劇場だけは馴染みの赤坂REDTHEATERを訪れた。
シュールで「怖い」世界観を期待できる筒井作品の、勘所を掴んだ舞台で、男ばかりの面々でも十分美味しかった。

ネタバレBOX

芝居中、奇妙な音が終始鳴り続けた回で(恐らく観客のスマホのアラームだが出所は突き止められず)、休憩を挟んでなお小さな音で(しかし確実に耳に入り続けるBGMとして)鳴り続けるという、奇異な状況であったが、後部席の方は結構な邪魔物だったと思う。休憩中他にも主催側に報告する人がいたが、ガヤの中では聞こえず、流石に「今更切れない」とダンマリを決め込んだ当人も休憩中止めているだろうとの予想は外れ、後半になってもなっていたのは驚いた。休憩中客席の間からは「何かBGM的なものが鳴っていたね」と鷹揚な感想、また若者同士からは演出法の一つとして(違和感を持ったのを好意的に受け取ろうとして、、もしや誘った側が相手に?)言及するのが聴こえてきた。
芝居はリアルに(普通に)攻めている演技。BGMで誤魔化す必要は1ミリもない、どころか明白に邪魔をしていた。あまり芝居を見慣れない人には「こんなものか」と受け止められたかも知れないが、人物が立ち上がる架空の舞台の悦びをその人は手にし損ねただろう、と思うと残念。
Cafe キャッテリア

Cafe キャッテリア

Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」製作委員会

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2023/05/12 (金) ~ 2023/05/21 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

過去の出来事で嘘がつけなくなったクロと嘘まみれでホストナンバー1を目指すホストたちの物語。本当のことを言うだけでは人を傷つけてしまうとか、嘘で幸せになれる人もいるとか学んでいくクロの成長物語。会場は楽しそうで行きたかったなと思いますが、配信で何度も見られるのも楽しいです。

老いらくの恋

老いらくの恋

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/31 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

戯曲の批評性と俳優の人間味がうまく結びついたいい舞台だった。とくに青年劇場の誇るベテラン葛西和雄、藤木久美子、吉村直の自然なユーモアがすばらしい。葛西と吉村の「金色夜叉」ごっこは大いに笑える(お宮役で倒れた吉田が、隅っこで起きようとしてなかなか起きられない何気ない所作に、客席は爆笑した)。葛西が妻役の藤木に長年の感謝を云おうとして、本番では練習とは全く違う展開になってしまうおかしさも極めて上質だった。

山下惣一原作の、農業金言が要所要所で光る。「規模拡大する農家がいれば、狭い農村では土地を失う農家もいるということだ」「競争ではなく共生」「農業は工業とは違う。成長よりも安定、拡大よりも持続が大事」「いくつになっても楽しみが見つけられる。農業やっててよかった」等々。

若手も奮闘していた。特に将来の農業を支えるカップルを演じた藤代梓と安田遼平は初々しくて、応援したくなる。農業とともに、青年劇場の未来の希望を感じた。美術もよかったが、茶の間のセットと、シャインマスカットを植えた畑のセットの転換はどうだろうか。これをセット転換でなく、うまくシームレスに演じる手はなかったかと思う。

ネタバレBOX

最近、芝居というものはどこに着眼してみればいいのかということを考える。今更ではあるが、プロットやセリフに現れる思想、風俗、人間観社会観を見るのはまず初歩的な見方だろう。それは戯曲に書いてあるし、わざわざ舞台で演じなくてもわかるものだ。同じ戯曲でも再演、再再演、あるいは数十年時間をおいて、違う演出・キャストで演じるのは、同じ戯曲でもそのたびに違うものがその舞台にあるからだろう。その違いは何か?

とりあえずだけれども、やはり舞台上の俳優を見ることが第一だろう。その存在、声、所作に、笑ったり、反発したり、身につまされたりが入り口であり、批評の土台である。さらに芝居を「体験」すること、美術、照明、音楽、セリフ、ステージング…の総合。その時間、劇場に身を置いて得られる経験の質の豊かさ。ここで観客もまた、笑ったり、あるいは静まり返ったりして、劇場での互いの体験を一緒に作っていることも見逃せない。ミュージカルや東宝や松竹の商業演劇の観客満足度の高さがそこにはある。

戯曲のもつ思想を核としながら、俳優の存在をまじかに見ての劇場でえられる体験の質の評価、これがすぐれた劇評ということになるのではないだろうか。ただ抽象的にそういっても、始まらないので、結局は個別の芝居の経験を何とか言語化しようと四苦八苦することになるのだけれど。
黄昏ワルツ

黄昏ワルツ

くじら企画

ウイングフィールド(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ワクワクしました。表情が好きです。
当時は観ていませんが、変わらないと思うほど面白かったです。
お芝居観られてありがとう。

梅子の梅根性

梅子の梅根性

劇団未来

東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても上手く演じている
この劇場を最大限に生かした舞台美術
このチラシも良い
丁寧に作り上げていた芝居。

芝居ではないのですがその後に戦争へ入ってしまう時、支援の人たちとの関係も吹っ飛んでしまうだろう。今も戦争がある これからの社会は、男女から個を認め合う平和な社会に代わります様に。

ネタバレBOX

明治に6歳でアメリカへ、女性の生き方の考え
日本へ帰国 理想を追いかけて、学校を作る
ふたたびアメリカへ、多くの人に支えられ、約束を反故にしても、自分の想いを追いかける、
梅子は、女性の地位向上を目指しながら、考え唱えつつ 男と同じことになっている。
作った学校を守るため、メディアへの対応の為、思想を押し付けてしまう。
伊藤博文に意見した事と同じ行動に見える。
明治維新 西欧列強に挑んだ理想と現実
とても上手く演じている
この劇場を最大限に生かした舞台美術
このチラシも良い
丁寧に作り上げていた芝居。

芝居ではないのですが、
その後に戦争へ入ってしまう時、
アメリカから支援の人たちとの関係も吹っ飛んでしまうのだろう。
今も戦争がある
これからの社会は、男女から、個を認め合う平和な社会に代わりますように。
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/27 (土) 13:00

95分。休憩なし。

黄昏ワルツ

黄昏ワルツ

くじら企画

ウイングフィールド(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

段ボールに住む 男性3人
おかしい、のだけれど 観ていくうちに、自分と変わらないじゃないか、
普通に過ごす人たちと変わらない様に感じて来た。
細かいことにこだわって、言い訳をして、一生懸命に生きて、
面白い、悲しい、切ない。
男は阿保で、これが本質 どこに居ても、こうして生きているんです。

トンネルに咲く花

トンネルに咲く花

演劇集団イルカボーイズ

シアター711(東京都)

2023/05/25 (木) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

麻衣愛さん出演。雨チームの初回を観劇。

「オバハン」役の方が大きく描かれている、迫力のあるチラシを事前に手に入れてました。受付の方がその方でちょっとびっくりしました。近くで拝見すると、実はずいぶんとお若いのですね。副代表のワタナベルナさんでした。

即興舞台などを除いて、麻衣愛さんの舞台出演は今回で20本目かと。初舞台は6年前の「モデラート」。そのころは、こちらはハラハラしながら見守っている状態でした。そういったことも今は昔で、すっかり女優さんとして板についてきたというか、安心感があります。昨年の「レ・ミゼラブル」など、大役を見事に演じられていて、ファンとしては嬉しい限りです。

一般席3500円は安くてびっくりしました。舞台の価格はずいぶん高騰している昨今、きっと努力されているのだろうと、頭が下がります。

ヒメ役の田口さん、ジュリ役の倉河さん、お顔がよく似てるなあ、と思ってました。終演後に田口さんにお話ししました。とくにご関係はないようで。

そういえば、終演後に一般の面会ができる舞台は久しぶりでした。この調子で、舞台の世界がコロナ前のようになってくれることを祈ります。

ネタバレBOX

テーマソングの「心の雨」。SNSでも公開されているのであらためて拝聴しました。素敵な歌ですね。心にしみます。
麻衣愛さんの披露した歌は「抱いて...」(松田聖子)。歌詞が今の麻衣愛さんのイメージによく合ってますね。うっとりと引き込まれます。
劇中に適度に歌が入る演目は好きですね。心地よさがあります。適度な長さ、いい塩梅で。

以下は細かいかもしれませんが、気になった点です。

過去の2003年にタイムトリップしたのは分かりましたが、「現在」との差が分からず。今は2023年なので20年かな、それにしてはおかしいな、というモヤモヤが。台本を読んだところ、3年とのことでした。劇中にはその情報が無かったような。

現在すなわちタイムトリップ前の時点ではオバハンの息子アキラは自殺して死んでいる。なのに同じ時間帯でハコベはアキラと電話で会話している。これがよく分からなかったです。
よーく考えました。ハコベとオバハンのタイムトリップは同時ではなく、オバハンはその後アキラが自殺してからタイムトリップしたのかな、と。しかし「1回しか使えないのに力んだら出ちゃった」と矛盾します。やっぱり分からないです。
オバハンがハコベの住所の紙を持っていたのはなぜか。それは、アキラの手がかりがハコベだった、と解釈しました。いや、おかしいですね。自殺したと警察から連絡があった、それまで疎遠だったと。つまり、紙を持って探している時点でアキラは死んでいるはずです。
台本を読み返して見ましたが、疑問は解決しませんでした。。。
梅子の梅根性

梅子の梅根性

劇団未来

東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

満足度★★★★

発達障害と思われる子供を連れた親子が隣で、集中して観れず…あの親子恨むわ〰️
内容は今度お札になる津田塾大学創設の津田梅子の生い立ち
この時代にこんな斬新な考え方をもった女性は異端児扱いだったんだろうな〰️
名声は死んでからついてくると言われるが、津田塾大学は今でも残っているし、受験には必須の人物
知見を深めることができました‼️

『クロノス・ビギンズ』『あしたあなたあいたい』

『クロノス・ビギンズ』『あしたあなたあいたい』

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2023/05/20 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「クロノス・ビギンズ」を観劇

原田樹里様を久しぶりに拝みに出かけたのだが、かなり後ろの席だったのとどんどん悪くなる視力のために御本人かどうかもよく分からなくて涙目だった。

演目はこの劇団が舞台化を進めている梶尾真治の小説「クロノス・ジョウンターの伝説」の新作「クロノス・ジョウンターの黎明」の最初の上演なのだった。旧作では設計図を渡されその通りに作ったとしか書かれていないが新作ではその辺の事情が少し明らかになる。

シリーズものだがほとんどリセットに近く私のように初めてこのシリーズを観る者にも支障はない。タイムマシン+ラブ・ロマンスがこのシリーズのコンセプトで本作もそのど真ん中である。新しいものや尖ったものはないが普通に楽しめるエンタメ作品であった。

コスモポリタン

コスモポリタン

U-33project

王子小劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

若い頃の閉塞感やら焦燥感やらを思い出しちゃったよお。
苦しかったなあ。

星の果てまで7人で

星の果てまで7人で

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#星の果てまで7人で 初日(24日)と本日(27日)のマチネとソワレ計4公演拝見させて頂きました🙏 「帰りたい」気持ちと「このまま進みたい」気持ちが交錯しながら進むストーリーには【星の果てまで】というキーワードが強く響いて来る作品に感じました🙆

エンジェルス・イン・アメリカ【兵庫公演中止】

エンジェルス・イン・アメリカ【兵庫公演中止】

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/04/18 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

第一部を観て、その数日後に第二部を観る予定が急用のために行けなくなって、そのチケットは知人に譲り、あまり時間が開かないうちに第二部をと思いつつも色々用事が入って、結局2週間以上経ってから当日Z席を購入して観てきた。

休憩2回込みで3時間半だった第一部だが、第二部は90分+65分+55分に休憩15分が2回の4時間。第一部は二幕がちょっと物足りなく感じたが、今日の第二部はずっと見入ってしまった。Z席は手摺りが目に入るのは仕方ないとはいえ、当初不安だった見切れとかもなく、新橋辺りにある劇場の三階左右席に比べれば充分な良席で、この値段でこんな凄い舞台を観ちゃっていいのかと少々申し訳ない気分にも。

人魂を届けに

人魂を届けに

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2023/05/16 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

正直、自分はこの作家を過小評価していた。今作でやっと思い知る。こんな脚本、他に一体誰が書ける?とんでもない才能に興奮。ラストの着地点なんかに不満は湧くが、それにしても参った。この令和のふざけた時代、安居酒屋で膝詰めでドストエフスキー本人から語り掛けられるような夜。ベロンベロンに酔わされた帰り道。とにかく上手く言い表せないが、こんな作品を世界は欲している。

今作に一番近い作品は黒沢清の『カリスマ』だろう。“カリスマ”と呼ばれる一本の樹を巡る顛末で天皇制と日本社会を戯画化してみせた。もし今作を黒沢清が撮ることがあるならばモノクロでやって欲しい。役所広司の一人芝居でも良い。出来ればタルコフスキーに巨額な資金を提供して、『ストーカー』のように撮って貰いたい。一切の説明を排して。全く訳が分からないが皆平伏すような映画になる筈。

この世界のルールは人の数だけそれぞれに存在する。他人の解決法を幾ら熱心に学んでも、実は何にもならない。自分の世界の解決法を見付けることができるのは自分自身だけなのだから。

皆の“お母さん”である森のキャッチャー〈捕える人〉、山鳥さんこと篠井(ささい)英介氏が満場一致のMVP。美輪明宏のヴォイス、草笛光子のような表情、加藤登紀子のような強さ。彼を観る為だけに足を運ぶ価値はある。必見。

開演してすぐ地震があったのが残念、そこは集中できなかった。

「寒い、寂しい、お母さん・・・。」

ネタバレBOX

冒頭、浜田信也氏が山小屋の中で話を始める。床で毛布を被り寝そべった男達がそれを聞く。「ビルとビルの狭い路地裏で男が一方的に暴力を振るっている。酷い暴力だ。それを目撃した者、例えば君が警察に通報しようとする。気付いた男がやって来て、『友人同士の喧嘩なんだがちょっとやり過ぎちゃったようだ』と一万円札を無理矢理握らせて去っていく。目撃した君は金を返すことも出来ず、通報することも出来ない。ぼんやりとした嫌な感覚、胸の奥の収まりのつかない空白。」「その金の分、君は魂を売り渡してしまったって事だ。」
この会話から今作における“魂”についての定義がおおよそ伝わってくる。自分が自分のものだと認識している領域。

死刑執行された政治犯、絞首台の床が抜けて吊られる。その瞬間、汚物のようなナマコのような黒い物体が落下する。ゴミとして捨てられたそれを拾った刑務官・安井順平氏。何となく箱に入れて保存する。夜が更けるとその物体は人の頭にテレパシーで訴え掛ける。
「寒い、寂しい、お母さん・・・。」
この死刑囚の謎の遺留品を届けに行くことになった安井順平氏。生前、死刑囚が“お母さん”と慕っていた山鳥さんの住む山奥の深い森へと。

「人の世の旅路の半ば、ふと気がつくと、俺は真っ直ぐな道を見失い、暗い森に迷い込んでいた。」
ダンテ『神曲−地獄篇−』

物語が進むにつれ、この山奥の森とは精神的な比喩であることが分かってくる。社会不適合者、脱落者、落伍者、犯罪者予備軍、自殺志願者・・・、精神の森で行き詰まった遭難者を温かく受け入れてくれる山小屋、“お母さん”。そこに至った者達は現実社会に復帰するも、社会を不安に陥れる“事件”を多発。到頭、公安が介入する事態に。“お母さん”の目的は何なのか?

公安の盛隆二氏は松重豊の有田哲平風味。物語の進行を担う。ゴッホゴホ咳き込む。
大窪人衛(ひとえ)氏の発する違和感は唯一無二。
藤原季節氏を「た組。」以外の舞台で初めて観た。普通に良い俳優。
主人公、刑務官の安井順平氏の歩き方が気になった。右膝を痛めている筈が、右から歩き出したり左から歩き出したり。記憶のシーンでは普通にスタスタ歩く。思い出すのは青山真治のデビュー作、『Helpless』。1989年の日本を数々の隠喩で表現。右腕を失ったヤクザは昭和天皇の崩御を示していたり、蓮實重彦一派のメタファー大会。(当時はこういう作品が大嫌いだった)。変に勘繰ると右脚、左脚、意味があるのかも知れない。若しくは全くないのかも。

森友学園問題で自殺に追い込まれた財務局職員・赤木俊夫氏を連想させるエピソードがある。今作では、彼の恋人は男性だった為に社会的には無視された。その怨念。

安井順平氏の息子は旅行先で行方不明に。妻は精神を病み手帳に詩を書き殴る。その詩に興味を持った安井順平氏、盗み読むとその悲しみの旋律に震える程の感動を覚える。地域のコンクールに勝手に応募。優秀賞と商品券3万円分が送られてくる。喜ぶかと思った妻は荷物をまとめて出て行った。「返して、私の魂を返して。」

奇跡とは何なのか?偶然と必然の境目は何処にあるのか?因果律を果たして素直に受け取っていいものか?他人が押し付けてくるものは全て根拠のない嘘だ。自分の世界のルールは自分にしか解読出来ない。きっと良い答えが導き出せるように願っている。そんな話。
梅子の梅根性

梅子の梅根性

劇団未来

東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/26 (金) 19:00

津田梅子(肉戸恵美さんの演技がいい)の生き生き感、生き様が伝わるいい作品で楽しく観劇しました。書き下ろし作品ですが、しまよしみちさん演出はテンポがよく2時間20分(休憩含む)あっという間でした。周囲の人々を振り回す人間らしさ、津田梅子と下田歌子(華族女学校学監・池田佳菜子さん)のやり取り(日米文化の落差)は思わず笑ってしまいました。お世話になり亡くなつた人々が梅子の横を通りすぎる演出は周りの人々の支援に支えられた梅子の存在が浮か上がります。
また、文化庁芸術祭優秀賞「パレードを待ちながら」再演決定は嬉しく思います。

ネタバレBOX

留学生仲間で話していた日常英会話を舞台上理解しやすくする日本語会話への切り替えの工夫もいい。後半、女子英語塾が設立されてからの出来事(塾生神近市子、山川菊栄、後の2代塾長になる星野あいの登場、スペイン風邪流行、関東大震災そして梅の死)、両親の理解、伊藤博文・黒田清隆・大山巌の歴史上の人物との関わり、アメリカの様々な協力者、梅の波乱万丈の生涯、津田梅子を少しだけでも理解することができた。

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