最新の観てきた!クチコミ一覧

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進

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

どちらもしっかり作られているのが感じられました。
面白かったです!

海の木馬

海の木馬

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/05/30 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

号泣した。ほぼチケット完売らしいので、観客にとってこの劇団の評価はもう間違いないのだろう。それでも何とか観て欲しい。
主演の小野武彦氏(80歳!)の物凄さ。何かしらの賞を設けないと申し訳ない程の存在感。このキャスティングで今作の重厚感は保証済み。
戦後78年、気持ち悪くなる位現在の空気感とリンクしていく昔話。何度も何度も嫌になる程聞かされてきた太平洋戦争の話なのにそれでも涙した。岡本喜八に『肉弾』のように撮らせたいネタ。小野武彦氏が現在の姿そのまま、青年時代の回想に混じる演出は大林宣彦風味。これが効いている。吉田知生(ともき)氏、前澤亮氏、藤澤壮嗣(そうし)氏と共に一瞬の光芒をまたたかせてみせる。高知県の静かで美しい海辺の旅館にお世話になる特攻隊員達と住民の仄かな交流。

美術の塵芥(東憲司)氏の流石の舞台美術。会場に入れば水色の紐やビニールが中空に無数に張り巡らされている。幾何学模様の青いラインアート、海底から見上げた空のような鮮烈な美しさ。そして天井から砂時計のように一筋に降り積もる砂。

すぐ舞台上に出演する役者達がギリギリまで普通にチケットを受け付け、場内を案内している物凄さ。オンオフの切り替えがプロフェッショナル。衝撃のラスト、カーテンコールが終わるとすぐにスタッフに戻る姿に震えた。化け物か。

増田薫さんが印象的。いろんな年代の人達でバラエティに富んでいた方が共同体の厚みが出る。
ヒロインは大手忍さん。特高に拷問され、足をちんばにされてびっこを引く少女。
勤労奉仕隊隊長に任命された石村みかさんも映える。
何と言っても焼酎おばちゃんのもりちえさんは強キャラ。常に自家醸造した強烈な焼酎を飲ませたがる。

子供の頃、戦争についての教育を延々受けて、悪いのは指導者だ、軍部だ、無知な民衆だ、なんて思っていたがどうやら違うらしい。誰にもどうにも出来ない時代の流れ。訳が分からぬまま放り込まれて、訳が分からぬまま死んでいく。(周囲に合わせて必死に分かった振りはするが)。生き延びた今も、本当に訳が分からぬままの小野武彦氏。死んだ奴等が亡霊となって纏わりつく。只々訳が分からない、それこそが人生。

ネタバレBOX

玉音放送の翌日、1945年8月16日午後7時、高知県香南市夜須町で第128震洋隊は出撃準備に入る。震洋とは、ベニヤ製の小型ボートにトラックのエンジンを搭載、250kg爆弾を艇首部に積んで敵艦に体当たりをする一人乗りの特攻兵器。ラジエーターやファンがなく海水で冷却する仕様であった為、爆発事故が頻発。この時の事故で160人の隊員中、111名が亡くなった。

ヒロインと主人公の仄かな恋物語なんかをもっと描き込んでも良かったかも。こういう役は天野はなさんがよく似合う。

神坂次郎の『今日われ生きてあり』に収録されている「背中の静(しい)ちゃん」、大石清伍長のエピソードを思い出す。
いきてるみ

いきてるみ

安住の地

調布市せんがわ劇場(東京都)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

第29回OMS戯曲賞佳作受賞作にして 第12回せんがわ劇場演劇コンクール オーディエンス賞受賞の記念公演…見巧者向けのようだ。

物語は四章で構成されており、何となく関連していることは分かるが、意図しているところを読み解くの(自分に)は難しい。チラシに「あなたの痛みも苦しみも、他人だからわかりっこない」、そう 脚本家の脳内を覗いているわけではないので、何を描き伝えようとしているのか本当のところは解らない。それは どの公演についても言えること。しかし 本作は、独特な身体表現・台詞回し、曖昧な背景など、具体的な説明を削ぎ落し緊密・抽象的に描いており、その表現手法に手強さをおぼえる。

言えるのは、2021年に京都で初演した時、「身体感覚による身体感覚のための演劇」と銘打ったとあり、身体を巡る物語であることだけは分かる。当日パンフには、四章のサブタイトルもなく、一~四章という構成と登場するモノ(者)が記されているだけ。内容<世界観>の面白さは、観客の感性に委ねているため 評価が割れるだろう。
(上演時間2時間10分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

初演時に「小説から戯曲化された濃厚な言葉たちと身体表現の融合」とあり、演劇の<骨格>だけを提供<観せ>、そこから派生する 若しくは想像することを観客に楽しんでもらう といった公演、ではなかろうか。
舞台美術は、章によって異なるが、基本は ほぼ素舞台。

【第一章】
上手 下手に衝立、下手に箱2つ。登場するのは「生」と「声」のみ。
ニオイから始まると前置き、照明で暗闇がだんだんと明るくなり、ムーヴメント<動作>が見えてくる。片足がなく という身体性が語られ、またフェードアウトするように暗闇へ。ラストは母親の胎内にいる赤ん坊のよう…仰向けになり 両腕・両足を天に向かって伸ばす姿。

【第二章】
上手 下手に衝立、椅子が2脚ある診察室内。登場するのは、医師・看護師・患者・子ども。
医師と患者、患者と看護師、患者と子ども、子どもと医師といった、何となく連環するように二人芝居が続く。夫々の心情は直接 台詞と舞台上にいるプロンプターのような存在によって情況・状況が語られる。内面を読み取る<読心術>の攻防、手術によって切断した片足をどうするか。生=身体は生<ナマ>もの、切断した足は焼骨し骨壺へ。生きている人間が 自分自身<足>を供養するような奇妙さ。

【第三章】
雑多な段ボール箱、その中にある薄布に包まれた楕円物体。登場するのは、7・24・205という3数字で呼ばれる人?
新たに205が配属され、先任に作業手順を聞くことで物語が進む。ここが何処で、ナイフで薄布を取り除き 剥いているモノは何なのか、そして居るのは 人かロボット(定型的な動作)なのか といった得体の知れない不気味さが漂う。そして時々リーダー<7>が別場所へ呼び出され、24が突然居なくなる。何となく臓器の保存・保管業務のような…。

【第四章】
素舞台。登場するのは発表者・胎児。
第一章へ、といった展開。そこには生命の誕生が連想できる。

作・演出の私道かぴ さんが当日パンフに「他者はもちろん、自分のことだって何もわかりません」と。人の内心は勿論、身体的な痛みー身体欠損をしたこともない未経験者が、身体表現を通して人間<生>を描いている。四章を通して、見えない<心>を見える<身体>で表現する。その奇妙というか奇抜な発想がこの芝居の特徴であろうか。
次回公演も楽しみにしております。
最後に、公演へのご招待ありがとうございました。
STAY“A T”Home

STAY“A T”Home

オフワンズ

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2023/05/27 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Bチーム観劇。激しく、切なく、コミカルで、リアルな会話劇。コンパクトにまとまって、実にいい。身につまされました。

『メメントの森』

『メメントの森』

ウテン結構

六本木ストライプスペース(東京都)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/30 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

価格3,500円

世界情勢を取り上げた作品の中でダントツで響いた。鈍器で殴られたような衝撃が襲いかかってきました。「何か」を恐れる登場人物たちの焦りや不安、それに慣れること、いつか恐怖心を忘れて日常化してしまうことがひしひしと伝わって気付いたらわけもわからずボロボロ泣いてました。良い意味でとても怖い作品でした。鬱くしい世界でした。
アンケートを書きたかったのですが、余韻に浸ってしまい、安っぽい言葉しか浮かんでこずお渡しできなくて持ち帰ってしまったのが個人的に残念でした。再チャレンジしたいのでまた配布してくださると嬉しいです。12月も楽しみにしております。

ネタバレBOX

ミニスカポリスのお姉さんが最後に言っていた「クール」についての解釈は最終的にネガティブに行き着いたのかポジティブに行き着いたのか、はたまた新しい解釈を生み出したのか。個人的に心に残るシーンでした。
夢見る無職透明

夢見る無職透明

演劇プロデュース『螺旋階段』

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 日本、この狂いに狂った社会の齎した破綻は、日々益々我らを苛むがその有様はことほど左様に単純ではない。

ネタバレBOX

いつもそうであるように、それらはやんわりと而も極めて陰険に真綿で首を絞めるような圧力や村八分的排除、執拗で陰険極まる虐め等々及び、他者性を自己認識の必須な根拠とし生存本能そのものに対する人間的批評性を取り入れることでアイデンティファイした自己の判断を前提とし人間の本質として人権を基礎に据えることを当たり前とする正常な民主主義社会を蝕んだ。結果、社会的責任も全うすべきであるとの理念をベースに思考されねばならない、社会的存在としての個人を内部崩壊させた。日本人を観察してみると、残念なことに本来自己省察が行われて当然の自己内に於ける他者性の不在乃至は無視・無効化が既に回復不可能な地点を通り越し自己増殖を始めて久しい、と主張してでもいるような馬鹿げた行為の横行の示唆するもの・ことは、枚挙に暇がないことに気付く。当たり前過ぎて指摘することすら恥ずかしさを覚えるような行為を為し而もSNSで自慢げに拡散する人間が、己の何たるかを知る為には本質的に他者を自らのアイデンティティー創成の直中に取り込み且つヴィヴィッドにその他者性と己の本能が命ずる自己保存性即ち自己肯定との間を行き来し格闘することが必須である。然しながら事大主義者が圧倒的多数を占める日本人社会に於いて現用最多の「民主的手法」として日々人々が採用する多数決という方法が、主流を占め続けている。多数決が常に正解を得る訳ではないことは、少し考えれば誰にでも分る話だ。にも拘らず事大主義者は不正解が明らかな場合に於いてさえマジョリティーの側に流れ易い。原因は、先に述べてきたようなことが原因で己の頭の中でキチンと思考するというだけのことが最早機能していないからである。結果マジョリティー側に依拠することになる。自己保存本能を肥大させ過ぎず、正常な社会参加が行えるように社会的動物としての理性を働かすことができるような条件を作り出す己の内なる他者を無視・排除してしまった必然的結果である。個々人のこのような傾向が、事大主義者の集団に根拠を与えているかの如く錯覚させ、人間という社会的存在から烏合の衆へと自ら進んで逸脱してしまう。今やそれを再び正常化する術も失った。その結果現在のような人倫の基盤そのものの崩壊を招いていると考えられる。
おまけに極めて能力が低く、そのコンプレックスからか、矢鱈「道徳」などと宣い、己の頭脳を用いて考え行動するということのできなかった元首相は、民衆から自主性を奪い、発想の自由を簒奪し教育を改悪し続け現在の崩壊日本を創出するに功あった。A元首相である。罪は彼だけにあるのではない。彼を支えたJ党、人事権を握られていたとはいえ、唯々諾々と国民を裏切り続けた(続けている)公僕の群れ(殊にキャリア官僚)の罪は重い。当然、御用学者も同様の罪を負う。Aノミクス推進のH・K氏は散々トリクルダウンの効用を説いたが、百歩引いてあの時点での日本産業構造を概観してみればトリクルダウンを起こすことができるような、産業構造そのものを変革し先端技術を更に伸ばし発展し得る企業が日本の何処にあったのか? を観てみれば明らかであった。(在ったにしてもその可能性を潰すような施策ばかりを実行して結果的に潰した)それが起こせるような優秀な人材の多くが当の昔に日本を見限って海外で活躍する道を開いていたからという事情もある。頭のネジがどうにかしているのではないか? との疑義を抱かざるを得ぬ御仁が唱道したのがAべのみくすであった訳だが多くの日本人はこの馬鹿げた路線を信じた(少なくともその振りをした)。失敗して当然である。
 こんな具合に本来なら社会の中核を担わねばならぬ「日本型エリート」集団そのものが完全に瓦解に手を貸し見本となって世の中をミスリードしてきたのみならず、その責任は一切負わず、相変わらず偉そうにふんぞり返り、真摯に考え訴えて認められなかった無辜の庶民の真摯な意見は無視するのが当たり前。選挙の時だけ、恰も何事かを真剣に考えているかの如き茶番を繰り返す。現首相が首相になる前の選挙ポスターには本人の大きな顔写真にキャッチコピーが書かれていたが、その文言は何と“決断と実行”であった。アメリカに地位協定で植民地化されているのみならず、秋に出される要望書(日米規制改革および競争政策イニシアティブ)に隷従するのが基本という国政に、決断などという大それた決意が在ろう筈も無い。国民を舐めるにもほどがあると思っていたが、案の定である。アリバイ作りしかできないことが日々益々あからさまになっていることに内心忸怩たる思いの方々も存在する筈だ。が、日々の生活に追われ、疲れ切った多くの日本人は自分が今作を拝見して分析するようなこともすまい否疲れ切ってできまい。
 今作が描いているのは、このような日本の現実によって絶望に追い込まれ、居直ることしかできなくなった庶民のアカラサマな姿であろう。役者陣の熱演は評価するが、登場人物の内、1人か2人は、小生の指摘したような健全な人間の形成される条件そのものが破壊されているという地平から、ここで描かれているような表層の社会現象を見、内部で葛藤していることが滲み出るような演技をしてくれていたら、とは思った。
綿子はもつれる

綿子はもつれる

劇団た組

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2023/05/17 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

加藤拓也さん脚本の芝居は見た事がありましたが、た組は初めて。
その若さでこんな内容が書けるのか?!と驚きの内容。
人間関係と感情の描き方がとにかく凄い。
安達祐実さんはやはり怪物でした。
元ハイバイの平原テツさん、ピッタリの役。
また観に行く劇団が増えてしまいました(笑)

人魂を届けに

人魂を届けに

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2023/05/16 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

イキウメ独特の世界観、なんとなくゾワッと薄気味の悪い雰囲気が全体に漂う。(そこが大好き)
篠井英介さんの中性的不思議感がしっくり。
比較的希望的な内容で後味はスッキリ。

Weekly4【PAIN(ペイン)】

Weekly4【PAIN(ペイン)】

アヴァンセ プロデュース

シアター711(東京都)

2011/12/22 (木) ~ 2011/12/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

坂上忍の才能にすっかり魅了された。

星の果てまで7人で

星の果てまで7人で

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

素舞台に素舞台に近いシンプルなセットで
演者も白いつなぎに白いシューズと
宇宙飛行士らしいイデダチでの会話劇ですかな
イメージとしては
藤子先生の少し不思議話が近いかなぁと感じる
1時間45分の作品

ネタバレBOX

登場人物7人がいつも抱えていいる
正方形の箱・・・まぁ再演ですし
即ネタバレといきますが

小型の探査衛星が正方形の箱の正体であり
登場人物7名は皆その探査衛星に搭載されたAIでした
ただのAIではなく
現在の地球の国=東西南北からの代表者の人格転写AIという設定です
作中での実際は
小型の箱衛星が7つ土星の付近を外宇宙探査に向けて進んでいる
という設定ですね

どうやら8人目がいるらしく
それは箱を持たずに
いろいろと要所要所で7つのAIにちょっかいをかけてる感じです
AIは人間であると自覚しているのですが
封印されている記憶のようで
8人目がそれの開封権限をもってる?
宇宙人でちょっかいを出してる?
そこのところは不明で作中で曖昧にしていますね
冒頭で緊急連絡が途切れたところで
地球に戻るかそのまま探査を続けるかを決めるんですけど
全員一揆での意思決定が必要であり
悩む間にいろいろと過去の記憶を8人目に見せられたりしてるらしいと・・・
年に2回の地球との連絡は
人格保持用のメンテナンスみたいなものでしょうかねぇ
緊急連絡は北が他国に攻め込んだというもので
まぁ伝えなくても良い気がしますが
精神メンテナンスには必要な感じも納得はできました
一人のAIだけ本人と連絡を取れてる隠し要素があったり
炭素ベースの本体は病気で亡くなってるらしいが
AIに未来を託した感じで薄々気がついていたり
UFOにアブダクションされてた記憶がある人もいて
8人目がAIメンテナンス等のプログラムAIなのか
(まーAIが人格コピーを自覚したら
気に病んでいた離婚した方は復縁したとのメールが届いたし・・・
なんかタイムリーに ね
たぶん8人目は統括とか調整用のAIと考えるのが自然かしら と)
はたまた本当に宇宙人関係なのかは不明なまま
AIである事を自覚した7名は深宇宙までの道のりを納得し
進む事を決めて
ラストは暗かった舞台セットに照明で星星を綺麗に投影して
希望を持たせた終演としていました

ヴィジャーが実はボイジャーだったとかいう
スタートレックの昔の映画みたく
7名が戻ってくる続編とか出来そうね(^-^;)

少し不思議と思うと
なんか納得できて
楽しめた舞台といえました
(丁度地上波でも実写SFドラマがやるしねぇ)
龍と虎狼-新撰組 Beginning-

龍と虎狼-新撰組 Beginning-

FREE(S)

ウッディシアター中目黒(東京都)

2023/05/23 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

びっくりするくらい良かった!ストーリーも演者もいい。おじさん達がカッコ良すぎる!

進

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

卒業をテーマで2作品。どちらも良かった。得した気分!

カストリ・エレジー

カストリ・エレジー

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2023/05/26 (金) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/05/29 (月) 13:30

座席1階

この作品を書いた鐘下辰男は、小劇場ブームだった1987年に「ガジラ」という劇団を立ち上げた。本作は94年の初演。演出のシライケイタは一世代後だが、鐘下の「門下生」だったという。アングラ劇にフィットする物語を、新劇の民藝がどう演じるのかが興味の一つだったが、脚本の面白さを損なうことなく演出しきったこの舞台、派手さはないがとてもよくまとまっていた。

だが、この作品が下北沢の小劇場、例えばスズナリとかで上演されていたらどうだったかな、と妄想する。あるいは、野外のテント劇場だったらどうだろうか。どぶ川の橋の下にあるバラックが舞台で、それこそ台風の豪雨の場面もクライマックスへと続く重要なファクターだから、唐組や新宿梁山泊がやったらすごかっただろうな、とさらに妄想する。民藝もテント劇をやってみたらどうか。

物語は終戦直後、焦土の東京で食うや食わずの底辺を必死で生きる復員兵や老人、そこを取り仕切るヤクザの夫婦ら。その中で主人公の二人はフィリピン戦線から帰ってきた戦友で、一人はやや知的に遅れがあるが優しい心の持ち主のゴローと、その相棒のケン。二人の秘密の夢は、小さな家を買って畑を耕し、動物好きのゴローがウサギを飼うこと。そんな果てなき夢がひょっとしたらかなうかもしれないというところで、物語は思わぬ方向に展開していく。
ケンとゴローのささやかな絆が夢破れていく中で裂かれていく姿に、胸が締め付けられる。欲望むき出しの底辺の世界。そんな人間関係の中でのささやかな絆なのに、と。その破局的な結末を食い入るように見つめるしかない。

やはり、これがテント劇場だったらという妄想に帰ってしまう。紀伊國屋サザンシアターという大きな舞台での演出は難しかっただろうと想像する。シライケイタのいつもの舞台から見ると少しマイルドな感じがしたのはそれも一因だったか。

民藝のお客さんだから、高齢者は多かった。しかし、シライケイタの舞台でもあり、いつもはあまり見られない若い人も目立った。民藝の俳優たちもしっかり対応していたし、新劇も変わろうとしているのを肌で感じる。民藝には、劇団の歴史を大切にしながらもこのような作品をどんどんやってほしい。

おもしろかった。ぜひ見てほしい!

ネタバレBOX

途中休憩15分込みの3時間だが、これはやはり、民藝バージョンだ。もっとコンパクトにして、一気にクライマックスへ行ってほしい。
Q&Q

Q&Q

y/n

アトリエ春風舎(東京都)

2023/05/26 (金) ~ 2023/05/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/05/29 (月) 13:00

初見のユニット。レクチャー型パフォーマンスとQ&Aという興味深い上演形だった。(4分押し)50分(6分休み)19分。
 橋本清が1人で登場し、日本国憲法や教育基本法、学習指導要領等の資料に関して話したり、自分の体験を(そう思わせる語り口で)話したりする50分。その後少しの休憩の後、観客からのインターネットアンケートに寄せられた質問に答えるという、非常に興味深い型式。教育に関する話題は、あるある、な話から、ちょっと型にはまっているな、と思えるところまで玉石混交な所はあるけど、面白くはあった。何を語るかを選ぶというのは、何を語らないかを選ぶことでもある、という当たり前を改めて感じたが、歯止め規定を語って背景を語らないのは意図的か無意識か、気になる。

マミーブルー

マミーブルー

劇団Q+

萬劇場(東京都)

2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても見応えがある舞台だった。

フクシュウの時!

フクシュウの時!

演劇研究会はちの巣座

シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)

2023/04/29 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽観劇。
押し引き抑揚のある演技、熱量のある二人芝居。
そして、可笑しいのに悲しい、なんとも"はちっ子"さんらしい演目のチョイス!
大好きです😍
私の大好きな「はちの巣座」さんは健在でした!
久しぶりのD300でのはちの巣座さんの公演、嬉しい🎵
でも以前より人数少なそうで心配です。
新入生の皆さん沢山入部してあげて下さい🙇🏻

大人さ

大人さ

劇団飛煌機

フジハラビル(アートギャラリーフジハラ)(大阪府)

2023/04/29 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽日観劇。
津波にさらわれた子供達、
復興半ばの被災地に戻らぬ子供達、
震災で全てを失い自信も失くした大人達を横目に、
友を失った子供達を、
笛吹男がいざなう…

不気味さを打ち消す、笛吹男の濃いキャラが良い。
学生らしいノリとテンポで押しきる潔さも好感。
面白かった!

あたしら葉桜 大阪公演

あたしら葉桜 大阪公演

iaku

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/04/28 (金) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前回中止となった大阪公演観劇。

■『葉桜』朗読。以前、岸田國士一幕劇で拝見した演目。大正昭和の受け身な女性の気持ちの揺らぎが良い。

■現代版『あたしら葉桜』では、今風の親子関係からの彼氏転勤問題かと思わせつつ、「こんな面倒臭い娘で」な話で涙にじんだ。
娘の幸せを第一番に願いつつも…
孫が見られるという(当たり前と思われていた)幸せに感謝しないといけないですね。

VVoice(ヴォイス)

VVoice(ヴォイス)

第2劇場

大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)

2023/04/28 (金) ~ 2023/04/29 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇。
■バイトを辞めた時に聞いた声、その時いた蜘蛛は…
■電話代行サービスでは、謝罪代行からフィッシング詐欺や掛け子の代行まで?!

様々な声にまつわる物語、新歓公演、楽しかった。
新人さんが沢山入られる事を祈念してます。

『雨が降るとは思わなかった』

『雨が降るとは思わなかった』

劇団ペトリコール社

STAGE+PLUS(大阪府)

2023/04/28 (金) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

相手の気持ちが解る女と、女に集う様々な人達が現れ、悩み、語り…
「ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ…」
斎藤ゆうさんの60分一人芝居。
オリゴ党さんらしい、SFチックな展開もありつつ、目まぐるしい役替わり?心の代弁?1人語り?な一人芝居、面白かった!

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