進
演劇制作体V-NET
TACCS1179(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
海の木馬
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/05/30 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
号泣した。ほぼチケット完売らしいので、観客にとってこの劇団の評価はもう間違いないのだろう。それでも何とか観て欲しい。
主演の小野武彦氏(80歳!)の物凄さ。何かしらの賞を設けないと申し訳ない程の存在感。このキャスティングで今作の重厚感は保証済み。
戦後78年、気持ち悪くなる位現在の空気感とリンクしていく昔話。何度も何度も嫌になる程聞かされてきた太平洋戦争の話なのにそれでも涙した。岡本喜八に『肉弾』のように撮らせたいネタ。小野武彦氏が現在の姿そのまま、青年時代の回想に混じる演出は大林宣彦風味。これが効いている。吉田知生(ともき)氏、前澤亮氏、藤澤壮嗣(そうし)氏と共に一瞬の光芒をまたたかせてみせる。高知県の静かで美しい海辺の旅館にお世話になる特攻隊員達と住民の仄かな交流。
美術の塵芥(東憲司)氏の流石の舞台美術。会場に入れば水色の紐やビニールが中空に無数に張り巡らされている。幾何学模様の青いラインアート、海底から見上げた空のような鮮烈な美しさ。そして天井から砂時計のように一筋に降り積もる砂。
すぐ舞台上に出演する役者達がギリギリまで普通にチケットを受け付け、場内を案内している物凄さ。オンオフの切り替えがプロフェッショナル。衝撃のラスト、カーテンコールが終わるとすぐにスタッフに戻る姿に震えた。化け物か。
増田薫さんが印象的。いろんな年代の人達でバラエティに富んでいた方が共同体の厚みが出る。
ヒロインは大手忍さん。特高に拷問され、足をちんばにされてびっこを引く少女。
勤労奉仕隊隊長に任命された石村みかさんも映える。
何と言っても焼酎おばちゃんのもりちえさんは強キャラ。常に自家醸造した強烈な焼酎を飲ませたがる。
子供の頃、戦争についての教育を延々受けて、悪いのは指導者だ、軍部だ、無知な民衆だ、なんて思っていたがどうやら違うらしい。誰にもどうにも出来ない時代の流れ。訳が分からぬまま放り込まれて、訳が分からぬまま死んでいく。(周囲に合わせて必死に分かった振りはするが)。生き延びた今も、本当に訳が分からぬままの小野武彦氏。死んだ奴等が亡霊となって纏わりつく。只々訳が分からない、それこそが人生。
いきてるみ
安住の地
調布市せんがわ劇場(東京都)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
第29回OMS戯曲賞佳作受賞作にして 第12回せんがわ劇場演劇コンクール オーディエンス賞受賞の記念公演…見巧者向けのようだ。
物語は四章で構成されており、何となく関連していることは分かるが、意図しているところを読み解くの(自分に)は難しい。チラシに「あなたの痛みも苦しみも、他人だからわかりっこない」、そう 脚本家の脳内を覗いているわけではないので、何を描き伝えようとしているのか本当のところは解らない。それは どの公演についても言えること。しかし 本作は、独特な身体表現・台詞回し、曖昧な背景など、具体的な説明を削ぎ落し緊密・抽象的に描いており、その表現手法に手強さをおぼえる。
言えるのは、2021年に京都で初演した時、「身体感覚による身体感覚のための演劇」と銘打ったとあり、身体を巡る物語であることだけは分かる。当日パンフには、四章のサブタイトルもなく、一~四章という構成と登場するモノ(者)が記されているだけ。内容<世界観>の面白さは、観客の感性に委ねているため 評価が割れるだろう。
(上演時間2時間10分 途中休憩なし)
STAY“A T”Home
オフワンズ
高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)
2023/05/27 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
Bチーム観劇。激しく、切なく、コミカルで、リアルな会話劇。コンパクトにまとまって、実にいい。身につまされました。
『メメントの森』
ウテン結構
六本木ストライプスペース(東京都)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/30 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
価格3,500円
世界情勢を取り上げた作品の中でダントツで響いた。鈍器で殴られたような衝撃が襲いかかってきました。「何か」を恐れる登場人物たちの焦りや不安、それに慣れること、いつか恐怖心を忘れて日常化してしまうことがひしひしと伝わって気付いたらわけもわからずボロボロ泣いてました。良い意味でとても怖い作品でした。鬱くしい世界でした。
アンケートを書きたかったのですが、余韻に浸ってしまい、安っぽい言葉しか浮かんでこずお渡しできなくて持ち帰ってしまったのが個人的に残念でした。再チャレンジしたいのでまた配布してくださると嬉しいです。12月も楽しみにしております。
夢見る無職透明
演劇プロデュース『螺旋階段』
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
綿子はもつれる
劇団た組
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
加藤拓也さん脚本の芝居は見た事がありましたが、た組は初めて。
その若さでこんな内容が書けるのか?!と驚きの内容。
人間関係と感情の描き方がとにかく凄い。
安達祐実さんはやはり怪物でした。
元ハイバイの平原テツさん、ピッタリの役。
また観に行く劇団が増えてしまいました(笑)
人魂を届けに
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2023/05/16 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
イキウメ独特の世界観、なんとなくゾワッと薄気味の悪い雰囲気が全体に漂う。(そこが大好き)
篠井英介さんの中性的不思議感がしっくり。
比較的希望的な内容で後味はスッキリ。
Weekly4【PAIN(ペイン)】
アヴァンセ プロデュース
シアター711(東京都)
2011/12/22 (木) ~ 2011/12/28 (水)公演終了
星の果てまで7人で
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
素舞台に素舞台に近いシンプルなセットで
演者も白いつなぎに白いシューズと
宇宙飛行士らしいイデダチでの会話劇ですかな
イメージとしては
藤子先生の少し不思議話が近いかなぁと感じる
1時間45分の作品
龍と虎狼-新撰組 Beginning-
FREE(S)
ウッディシアター中目黒(東京都)
2023/05/23 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
進
演劇制作体V-NET
TACCS1179(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
カストリ・エレジー
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2023/05/26 (金) ~ 2023/06/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/29 (月) 13:30
座席1階
この作品を書いた鐘下辰男は、小劇場ブームだった1987年に「ガジラ」という劇団を立ち上げた。本作は94年の初演。演出のシライケイタは一世代後だが、鐘下の「門下生」だったという。アングラ劇にフィットする物語を、新劇の民藝がどう演じるのかが興味の一つだったが、脚本の面白さを損なうことなく演出しきったこの舞台、派手さはないがとてもよくまとまっていた。
だが、この作品が下北沢の小劇場、例えばスズナリとかで上演されていたらどうだったかな、と妄想する。あるいは、野外のテント劇場だったらどうだろうか。どぶ川の橋の下にあるバラックが舞台で、それこそ台風の豪雨の場面もクライマックスへと続く重要なファクターだから、唐組や新宿梁山泊がやったらすごかっただろうな、とさらに妄想する。民藝もテント劇をやってみたらどうか。
物語は終戦直後、焦土の東京で食うや食わずの底辺を必死で生きる復員兵や老人、そこを取り仕切るヤクザの夫婦ら。その中で主人公の二人はフィリピン戦線から帰ってきた戦友で、一人はやや知的に遅れがあるが優しい心の持ち主のゴローと、その相棒のケン。二人の秘密の夢は、小さな家を買って畑を耕し、動物好きのゴローがウサギを飼うこと。そんな果てなき夢がひょっとしたらかなうかもしれないというところで、物語は思わぬ方向に展開していく。
ケンとゴローのささやかな絆が夢破れていく中で裂かれていく姿に、胸が締め付けられる。欲望むき出しの底辺の世界。そんな人間関係の中でのささやかな絆なのに、と。その破局的な結末を食い入るように見つめるしかない。
やはり、これがテント劇場だったらという妄想に帰ってしまう。紀伊國屋サザンシアターという大きな舞台での演出は難しかっただろうと想像する。シライケイタのいつもの舞台から見ると少しマイルドな感じがしたのはそれも一因だったか。
民藝のお客さんだから、高齢者は多かった。しかし、シライケイタの舞台でもあり、いつもはあまり見られない若い人も目立った。民藝の俳優たちもしっかり対応していたし、新劇も変わろうとしているのを肌で感じる。民藝には、劇団の歴史を大切にしながらもこのような作品をどんどんやってほしい。
おもしろかった。ぜひ見てほしい!
Q&Q
y/n
アトリエ春風舎(東京都)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/29 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/05/29 (月) 13:00
初見のユニット。レクチャー型パフォーマンスとQ&Aという興味深い上演形だった。(4分押し)50分(6分休み)19分。
橋本清が1人で登場し、日本国憲法や教育基本法、学習指導要領等の資料に関して話したり、自分の体験を(そう思わせる語り口で)話したりする50分。その後少しの休憩の後、観客からのインターネットアンケートに寄せられた質問に答えるという、非常に興味深い型式。教育に関する話題は、あるある、な話から、ちょっと型にはまっているな、と思えるところまで玉石混交な所はあるけど、面白くはあった。何を語るかを選ぶというのは、何を語らないかを選ぶことでもある、という当たり前を改めて感じたが、歯止め規定を語って背景を語らないのは意図的か無意識か、気になる。
マミーブルー
劇団Q+
萬劇場(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
フクシュウの時!
演劇研究会はちの巣座
シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)
2023/04/29 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
千秋楽観劇。
押し引き抑揚のある演技、熱量のある二人芝居。
そして、可笑しいのに悲しい、なんとも"はちっ子"さんらしい演目のチョイス!
大好きです😍
私の大好きな「はちの巣座」さんは健在でした!
久しぶりのD300でのはちの巣座さんの公演、嬉しい🎵
でも以前より人数少なそうで心配です。
新入生の皆さん沢山入部してあげて下さい🙇🏻
大人さ
劇団飛煌機
フジハラビル(アートギャラリーフジハラ)(大阪府)
2023/04/29 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
楽日観劇。
津波にさらわれた子供達、
復興半ばの被災地に戻らぬ子供達、
震災で全てを失い自信も失くした大人達を横目に、
友を失った子供達を、
笛吹男がいざなう…
不気味さを打ち消す、笛吹男の濃いキャラが良い。
学生らしいノリとテンポで押しきる潔さも好感。
面白かった!
あたしら葉桜 大阪公演
iaku
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2023/04/28 (金) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
前回中止となった大阪公演観劇。
■『葉桜』朗読。以前、岸田國士一幕劇で拝見した演目。大正昭和の受け身な女性の気持ちの揺らぎが良い。
■現代版『あたしら葉桜』では、今風の親子関係からの彼氏転勤問題かと思わせつつ、「こんな面倒臭い娘で」な話で涙にじんだ。
娘の幸せを第一番に願いつつも…
孫が見られるという(当たり前と思われていた)幸せに感謝しないといけないですね。
VVoice(ヴォイス)
第2劇場
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2023/04/28 (金) ~ 2023/04/29 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
千秋楽観劇。
■バイトを辞めた時に聞いた声、その時いた蜘蛛は…
■電話代行サービスでは、謝罪代行からフィッシング詐欺や掛け子の代行まで?!
様々な声にまつわる物語、新歓公演、楽しかった。
新人さんが沢山入られる事を祈念してます。
『雨が降るとは思わなかった』
劇団ペトリコール社
STAGE+PLUS(大阪府)
2023/04/28 (金) ~ 2023/04/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
相手の気持ちが解る女と、女に集う様々な人達が現れ、悩み、語り…
「ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ…」
斎藤ゆうさんの60分一人芝居。
オリゴ党さんらしい、SFチックな展開もありつつ、目まぐるしい役替わり?心の代弁?1人語り?な一人芝居、面白かった!