『劇団乱れ桜 × 芝居紳士』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/07/11 (火) ~ 2023/07/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
今宵は火ゲキに馴染み深い乱れ桜さんと、30GPへの参加も記憶に新しい芝居紳士さん。時を越えて相見える、長く続けてきた火ゲキの歴史を感じる組み合わせ。
『21世紀のキリン × あたらよ』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/06/06 (火) ~ 2023/06/06 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ここしばらく続く個人的な流れ。今宵も全く存じない団体さんの対バン。見た感じお若そう。そしてどちらもハイセンスでした。こういうの、いいね。わたしの思う火ゲキ的にとてもいい。
『餅好き × カラ/フル』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/04/11 (火) ~ 2023/04/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
どちらも実力派な対バンな夜。なんだろ、なんだかほっこりした気持ちで帰れる二組でした。いちにち仕事し終えた後に、そしてまた明日も仕事という夜に観るのにいい感じ。
『虹色りきゅーる × 劇団天文座』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/03/28 (火) ~ 2023/03/28 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
火曜日のゲキジョウ『虹色りきゅーる × 劇団天文座』 第二回30リーグの幕開け。これから毎月月末の火ゲキは30リーグ対象公演。今宵は物凄い作風が両極端な二団体でした。好みもハッキリ分かれて投票は比較的悩まれる方少なかったんじゃないかな?と。
『白いたんぽぽ × 劇団准教授』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/03/21 (火) ~ 2023/03/21 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
新シーズンの幕開け、トップバッター。新しいシーズンも無事に幕を開けましたね。例によってまたも今が第何シーズンなのか覚えてな…。覚えてなくとも毎週1stに通う日々の始まり。
あなたはわたしに死を与えたートリカブト殺人事件ー
ISAWO BOOKSTORE
小劇場B1(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
『トリカブト殺人事件』と聞いて連想するのは『本庄保険金殺人事件』。「だがこれ平成だしな。」と思っていたら全く知らない事件だった。
全く前知識のない事件だった為、非常に面白かった。1984年に三浦和義が妻に多額の保険を掛けて「疑惑の銃弾」で殺させたのではないか?と『ロス疑惑』報道が過熱。その余波で1986年のこの事件も大々的に注目されたのだろう。
新婚の妻との沖縄旅行、妻の友人3人も招待。石垣島に向かう那覇空港で、神谷力は「急用を思い出した」と別行動に。彼と別れて1時間40分後、妻は苦しみ出し救急車で病院に運ばれて死亡。行政解剖にあたった大野曜吉は死因を急性心筋梗塞と診断。しかし、神谷力の言動に何か不可解なものを感じる。
出会って4ヶ月で結婚、結婚して3ヶ月で死亡。四社で1億8500万円の生命保険に亡くなる二十日前に加入させていたこと。前妻二人も心筋梗塞、急性心不全で亡くなっていた。マスコミ(今作では週刊誌「WEEKLEY」)が騒ぎ出し、保険会社も支払いを保留する。
神谷力に是近敦之(あつし)氏。高知東生っぽくもあり、妙な魅力のある男をリアルに肉付け。
最大の敵となる大野曜吉医師に児島功一氏、見事に色気のある空間を作り出した。
主人公的ライターに佐野功氏、事件の真相を突き止める事ができるのか?
ライターの元カノで被害者の同僚に堤千穂さん。今作では工藤夕貴っぽかった。
記者他に虎玉大介氏。早変わり。
保険外交員他に上田尋さん。アンミカみたいな喋り。
被害者の弟だが、神谷力に恩義を感じている大学生に麻生竜司氏。彼の存在がただの犯罪再現ドラマにしないアクセントになった。喉仏が大きい。
神谷力と大野曜吉の対決、二人の研究者が法廷で向かい合うクライマックスは映画的。
是非観に行って頂きたい。
近代 ⇄ 現代作家コレクション 朗読劇「ラブ・レター」
J-Theater
シアター711(東京都)
2023/11/06 (月) ~ 2023/11/07 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
朗読劇ということだが、多少の動きを交え 会ったこともない妻の死を悲しむ中年男の心の変化を抒情的に描く。小説は読んだことがあり 内容は知っていたが、劇しかも朗読劇は初めてで新鮮であった。語りによって、客観的に男の心と行動を表し、その語り<物語>の中で男の心が少しずつ変化する。小説では想像する情景、それを生身の人間による演技と語りによって、中年男の乾いた心から激情し号泣するまでを描いている。が、感情移入するには今一つ。
(上演時間1時間20分)
海辺のメロ刑事
ライオン・パーマ
駅前劇場(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
途中10分の休憩を挟んで2時間半の長尺だが、物語に含まれる様々な要素が巧みに組み合わされた展開を見事に腑分けした上でキチンと再構成された脚本と、場転を瞬時に然も最も論理的に正しく効果的に次のシーンを構成する演出が素晴らしいので全く飽きさせないのは流石だ。無論LionPermらしい哀感と喜劇的であるが故の深みも漂う。
BILOXI BLUES
東宝
シアタークリエ(東京都)
2023/11/03 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ニールサイモンの1985年の作・芝居の中身は1943年の新兵暮らしの兵隊六人の青春もの。ビロキシーは新兵訓練所のある街。若者の主役は作家志望の若者で、生き残ること、作家になること、童貞を失うことが人生の希望である。1幕は新兵訓練の中で若者たちがお互いを知っていく兵営のなか、2幕は童貞喪失は、小島聖の夫がありながらのバイト売笑婦にあっさり夢は果たされ、失望するが、カトリック信者の少女に出会い恋をする、という回想録。
これだけ書けば十分のような筋立てとドラマの進行で、おなじみの挿話ばかりだ。古いなぁと苦笑しながらも見てしまう理由は二つ。新兵たちが一人ひとりきちんと類型的ながら書き込まれ、演じられている(演出・小山ゆうな。小細工していないところが良い)のと、不器用な少女役の岡本夏美が最近は見ることがなくなった恐る恐る女を試す年齢を上手く演じていたことだ。男優は一人一人を粒立てることを優先していて、こういうところにも時代が現われる。二つ目、やはり40年という年月は作品を彩る大きな役割を果たすと言うことだ。舞台とされた年から40年たって書かれた戯曲。それから40年たって東京で演じられた東宝公演。二つの時代を超えていて、演じる人たちも、見る人たちも、このささやかな青春劇には歴史を重ねて時代を見たと思う。芝居の出来よりも、その方が「演劇」の役割としては大きい。兵士役の男優たちも鬼軍曹役もジャニーズなくとも大丈夫。この中身で九割は大健闘。日本青年館のような役者たよりで愚にもつかない芝居をやって満席と言うよりずっと良い。
さすらう
劇団BLUESTAXI
ザ・ポケット(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初見の劇団
自分の中で消化しきれていない演出が二つほどあったが、それを差し引いてもストーリーが良い。
ジーンとしたい方におすすめ。
ビロクシー・ブルース
東宝
シアタークリエ(東京都)
2023/11/03 (金) ~ 2023/11/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ニールサイモンの1985年の作・芝居の中身は1943年の新兵暮らしの兵隊六人の青春もの。ビロキシーは新兵訓練所のある街。若者の主役は作家志望の若者で、生き残ること、作家になること、童貞を失うことが人生の希望である。1幕は新兵訓練の中で若者たちがお互いを知っていく兵営のなか、2幕は童貞喪失は、小島聖の夫がありながらのバイト売笑婦にあっさり夢は果たされ、失望するが、カトリック信者の少女に出会い恋をする、という回想録。
これだけ書けば十分のような筋立てとドラマの進行で、おなじみの挿話ばかりだ。古いなぁと苦笑しながらも見てしまう理由は二つ。新兵たちが一人ひとりきちんと類型的ながら書き込まれ、演じられている(演出・小山ゆうな。小細工していないところが良い)のと、不器用な少女役の岡本夏美が最近は見ることがなくなった恐る恐る女を試す年齢を上手く演じていたことだ。男優は一人一人を粒立てることを優先していて、こういうところにも時代が現われる。二つ目、やはり40年という年月は作品を彩る大きな役割を果たすと言うことだ。舞台とされた年から40年たって書かれた戯曲。それから40年たって東京で演じられた東宝公演。二つの時代を超えていて、演じる人たちも、見る人たちも、このささやかな青春劇には歴史を重ねて時代を見たと思う。芝居の出来よりも、その方が「演劇」の役割としては大きい。兵士役の男優たちも鬼軍曹役もジャニーズなくとも大丈夫。この中身で九割は大健闘。日本青年館のような役者たよりで愚にもつかない芝居をやって満席と言うよりずっと良い。
あなたはわたしに死を与えたートリカブト殺人事件ー
ISAWO BOOKSTORE
小劇場B1(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
史実を実際の裁判の様子と
それに纏わる周囲の方々の
たぶんこうだったんじゃないか芝居で魅せる
とっても引き込まれる舞台に仕上がっておりました
1時間50分 全席指定っす
あなたはわたしに死を与えたートリカブト殺人事件ー
ISAWO BOOKSTORE
小劇場B1(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
実際の事柄をとても分かりやすく迫力のあるお芝居に仕上げておりとても見ごたえがありました。秀逸のお芝居でした。役者の皆さんの演技も良かったです。あっという間の2時間弱でした。
七つ鐘がなる前に
SECOND HOUSE
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初日公演とても良かったです!!!
満席な理由がわかりました。
ストーリーもわかりやすくきれいに纏まって馴染みやすかったです。
演者さんの真剣さが伝わり明日の糧になりました。
観られて良かったです。
逃げろ!芥川
文学座
八尾市文化会館プリズムホール 小ホール(大阪府)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/08 (水)公演終了
満足度★★★★
文学好きにはたまらない内容かも
受験で暗記した名前が沢山
暗記ではなくて、その頃に文学に興味あれば、もっと楽しめたかも…😞
近代 ⇄ 現代作家コレクション 朗読劇「ラブ・レター」
J-Theater
シアター711(東京都)
2023/11/06 (月) ~ 2023/11/07 (火)公演終了
Happy New Your
声の劇団イマージュ
野方区民ホール(東京都)
2022/03/17 (木) ~ 2022/03/19 (土)公演終了
近代 ⇄ 現代作家コレクション 朗読劇「ラブ・レター」
J-Theater
シアター711(東京都)
2023/11/06 (月) ~ 2023/11/07 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
有名作ですけど自分は知りませんでしたんでー
新鮮に作品=話を味わえました=
70分の作品で朗読劇としながらも
さりげなく いろいろと小道具や衣装を配しての
見応えのある舞台に仕上がっていましたがー
高齢の観客が多めで咳き込む方々が多く
静かな良いシーンで大きなクシャミ等をされたのには閉口しました
ハンカチでもタオルでも口にあてる配慮をして欲しかったなぁと
開演時間を5分押してまで来客待ってたりと
いろいろと運営側も配慮されていたが
開演後にガタガタと客席配置しての入場~着席は
あましいただけないなぁ~とも強く感じましたわ
『KAN・KON・SOU・SAI』
劇団イン・ノート
下北沢 スターダスト(東京都)
2023/11/05 (日) ~ 2023/11/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
「冠婚葬祭」それぞれをテーマにした4つの短編が織りなす四重奏。
穴を掘り、ブーケを投げ、大人の動画を見て、きゅうりを待つ…
うつむきかげんの誰かさんが、それでも一歩踏み出す4つの話。
説明通りの展開でしたがー
素舞台で4人の演者がダンス等のシーンを挟んで上演する形式でした
50分の作品
暑かったなーと
君は即ち春を吸ひこんだのだ
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2023/11/07 (火) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
文句の付けようのない傑作。2016年初演。
国民的児童文学『ごんぎつね』は愛知県の作家、新美南吉(にいみなんきち)が1930年(昭和5年)、17歳の時に書いたもの。本名は新美正八。時代はずれるが宮沢賢治との共通点から「北の賢治、南の南吉」と並び称された。
悪戯好きの孤独なごんぎつねが村人の兵十に罪悪感を抱く。病気の母親の為に獲っていた鰻を逃がしてしまったのだ。母の葬儀の様子を見たごんぎつねは、贖罪の為に栗や松茸を兵十の家に隠れて届け続ける。ある日、忍び込んだごんぎつねに気付いた兵十は火縄銃で撃ち殺す。そこに積まれた栗。「お前だったのか」。
『泣いた赤鬼』もそうだが、自己犠牲的な純粋な優しさに人はひれ伏す。報われない優しさ。いつだって人間の魂が打ちのめされるのは暴力ではない。優しさだ。
時代は1938年(昭和13年)から。
東京外国語学校を卒業するも職はなく、病弱な身体に苦しみながらようやく女学校の教師に職を得る主人公、新見正八に立川義幸氏。霜降り明星・粗品にしか見えない。その痩せこけた裸体。
父親に樋口圭佑氏、クリスチャン・スレーター似。ぎこちなく体が踊り出す癖なんか見事。
継母に小林未来さん、手堅い。根岸さんとの遣り取りが見せ場。
MVPは幼馴染みの没落した士族の娘、根岸美利さん。女医として活躍しつつ、正八との間に二人にしか感じ取れないものが在ることを垣間見せる。胸や腰のラインを強調した役作りもいい。押し花の栞のエピソードが印象的。
その弟に佐々木優樹氏。女学生との遣り取りなど、彼を投入するポイントが上手い。
昔からの友人、田崎奏太氏。時代の流れの中で今では全く無意味な文学を語り合った日々。『アンナ・カレーニナ』のキノコのエピソードが良い。
女学生は17期生の一色紗英こと飯田桃子さん。お笑い要素満点で会場を沸かす。キャラ設定が『青い山脈』みたいで清々しい。ガチョウの鳴き真似。
死と生(恋)を凝視した新見正八の青春。流石の新国立劇場、舞台美術は最早芸術。縁側の先にある小さな庭、一本の大きな木がでんと立っている。ステージを挟むように配置された観客席。雑然と積まれた大量の書物。いろんな花を効果的に使う。あの時、本当は何を伝えたかったのか?結核の治療薬となるストレプトマイシンが発見されたのは1943年、彼の死んだ年だった。
タイトルの気持ちに観客をいざなっていく巧さ。
是非観に行って頂きたい。