ブラック・フラッグ・ブルーズ
ミサキカク・秋月はる華共同プロデュース
小劇場 楽園(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
グッときましたね。コンパクトな舞台を逆手に取った巧みな演出。シンプルなセットと照明で、気分は宇宙船の中。大いに楽しめました。
Free Flow Sensation!
One Bill Bandit
中野スタジオあくとれ(東京都)
2023/12/09 (土) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
このチケ代で観るのが申し訳ないくらい、本当に楽しませてもらった。アンケートと引き換えにもらえる裏パンフレットも必読。
ハナイトナデシコ Vol.14
ハナイトナデシコ
ギャラリーサイズ(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
巨匠
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/12/10 (日) 13:30
座席1階
民藝が木下順二の「巨匠」を上演するのは、今回が5回目という。このほかにも多くの木下作品をやり続けてきた老舗劇団にとって、思いが俳優たちにこもっている舞台に仕上がっている。
主役の老俳優役の西川明は、民藝のレジェンド的名優が担ってきた役ということで、相当なプレッシャーを感じたと、出演者鼎談で話している。レジェンドを受け継いでいくさまを、舞台を通して客席は見守ることができる。
この物語は、ドイツに占領された先の大戦時、普通の人たちが暮らす住宅にゲシュタポが突然踏みこんでくることで大きく展開する。ドイツ軍への妨害工作への報復として、その場に居合わせた5人のうち4人の知識人を選んで銃殺するとして尋問をはじめる。老俳優の身分証は簿記係となっていて「あなたはよろしい」とはじかれるが、老俳優は自分は俳優だと強く主張。知識人と認められれば命はないのに、「ならばシェークスピアのマクベスの短剣シーンの演技をやってみろ」と言われ、その場で迫真の演技を展開する。
この老俳優が銃殺されたかどうかは、もともとの作品とは異なるようだが、この場面が最大のクライマックスだ。なぜ、演劇をやるのか、なぜ演劇で生きてきたのか。老俳優の演技はこうした問いに答えを出そうかとするかのようである。
座付きのベテラン演出家の丹野郁弓がキレのいいコンパクトな演出をいている。若い俳優たちがベテランの役作りを目の当たりにして、次の世代に劇団が続いてほしいという思いもこもっているようだった。
ミュージカル パラレル
ミュージカル座
六行会ホール(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
パラレルワールドで同じ人が違う設定の人物を演じているが、同じようなキャラだったり、同じようなセリフを言っていて繋がっている点が面白かった。場面ごと衣装や雰囲気が目まぐるしく変わって飽きることない、夢中で見れる舞台でした。歌もダンスをレベルが高くて、今回初めてでしたが新たな発見でした。
ロマンス
劇団こふく劇場
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2023/12/09 (土) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昨年は地方ツアー二箇所のみで観る事ができなかった地方劇団こふく劇場の同演目。今年の拡大ツアーで辛うじてここに回ってきた。
数年ぶりのキラリ☆ふじみ。
上演は2時間超え。最初に観たこふく劇場の演技スタイルが、今回より板について洗練されている。終始鼻を啜る音が客席から聞こえていた。
空ヲ喰ラウ
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/11/28 (火) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
見どころ有り。筆頭はもりちえの役柄。凡そ役どころの決まった桟敷童子の役者面々だが時折振り幅が大きくなる。「できる」立ち姿を見てきたもりちえは今回、板垣桃子共々「女だてら」に高木に登って作業をする「空師」集団として衰退する中村組を担う女空師の役。思わず拳を握り「やるな」と心で呟く。歌舞伎にも似て桟敷童子の芝居はある種の「型」があり人物らは「粋さ」を競う部分がある。大向こう(歌舞伎で屋号の掛け声を掛けるアレをそう呼ぶらしい)を入れたくなる演技というヤツである。一方の板垣桃子も「女だてらに」の役が深まっている(もりちえが影響を与えたのかもと想像も逞しくなる)。
林業の衰退は特記するまでもない事実となっているが、ウ露戦争で木材輸入が滞る分一時的に需要が高まっている、という会話がある(他に現在を語る台詞は特にない)。時代に翻弄され衰微していく産業を桟敷童子は取り上げて来たが、時代の「必然」を受け止める人々の姿は、その先に未来を見せた。だが林業はどうか。「どうあるべきか」の問いと共に、簡単に衰退してほしくない気持ちがもたげる。農業しかりだ。高い木材でもそれは自国の「第一次産業」、生存の根幹にかかわる産業を守る選択をしない国のあり方は、これで良いと言えるのか・・。
#34「闇の将軍」四部作
JACROW
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
第2話『宵闇、街に登る』
2018年初演、2020年再演。
これは傑作。笠原和夫の実録ヤクザ映画と『ゴッドファーザー』を融合したような。Netflixでドラマ化した方がいい。『ゴッドファーザー PART II』のように過去と現在を同時進行でずらして作品化すべき。そんな妄想するぐらい面白い。
説明の為、入る字幕スーパーがツッコミと化してドッカンドッカン沸く。
「角福戦争」と呼ばれる佐藤栄作の後継者争い、田中角栄対福田赳夫が主軸。昭和46年(1971年)から昭和47年(1972年)まで。
田中角栄の後援会、越山会(えつざんかい)。「越山会の女王」と称され、角栄の秘書を33年務めた佐藤昭(あき)。認知されていないが角栄の娘を産んでいる。
人気ワイドショー番組、「3時のあなた」を上手に活用。山口淑子(李香蘭)!
日米繊維交渉の名台詞「2000億円よろしく頼む」。
中曽根康弘に谷中恵輔氏。ペナルティのわっきーに見えた。
「元帥」木村武雄に菅野貴夫氏。塩見三省っぽい。
「俺の趣味は田中角栄」、二階堂進に山森信太郎氏。
キーマンとなる竹下登に今里真氏。本当にそう見えてくる。
山口淑子に木下祐子さん。客席を回って歌うシーンは盛り上がった。
佐藤昭に小林あやさん。凄く角栄の人格に厚みが出る助演。
秘書の早坂茂三に青木友哉氏。
これは一つの到達点。
是非観に行って頂きたい。
タイムトラベル大五郎
さんらん
王子小劇場(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
多彩な題材、作風でもさんらんらしさを短・中編の中に認めるこの頃であったが、今回は長編の回。リアリズムに立った「掘って100年」「ポンペイ」の次は、と構えて開演を待ったが、予想とは異なり?さんらんらしい「可愛らしい」作であった(この題名であるからして当然と言えば当然と言えるか)。
台上を屋内とした素に近い舞台で、現代に迷い込んだ侍とのエピソードだけでなく、時代を遡った維新の頃も描く。走り回っていた子供たちが正装の侍姿で現れるのは一興で笑えるが、切り取られているのは戊辰戦争で敗れる彰義隊(に合流するあるグループ)で最終的に皆が死ぬ。現代の母子家庭の息子の闘い(最終的にいじめっ子と勝負をする)に、タイムスリップして来た剣士(上記グループの師匠に当たる)が影響を及ぼすが、背中に担う物として上記史実の場面がある。戦の無慈悲さの風景が、現代では戦場カメラマンの夫を亡くした母親の「思い」にシンクロするが、母が反対する息子の闘いそのものは(観客皆がそう思うだろう)正当性を持つ。(戦というよりは「勝負」である。) 母親もまた、自分の職業であるプロ雀士としての「勝負」から息子を守るためを理由に降りる事をやめ、出る決意をする。
その意味では、背後にひっそり流れる戦争というテーマは必ずしも前面化しない。肯定されて良い「勝負」とは異なる、無為な戦いというものを、作者が具体的には何に見出し、それをなぜ否定したいのか、そして何故それらは起きてしまうのか・・(本作を通してという事ではないが)言及してほしい願望が残った。
その犀はひとり行く
ルドルフ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても良かったです。
役者さん達の迫力ある演技、切ないストーリーに、どんどん惹き込まれました。
抗えない運命に苦悩する主人公の姿に、胸が痛くなりました。
こんな時代があって今がある事や、自分の人生について考えさせられる気がしました。
良質な舞台で、素晴らしかったです!
東京ローズ
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2023/12/07 (木) ~ 2023/12/24 (日)公演終了
#01 わが闇
イノセントギアカンパニー
上野ストアハウス(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ナイロン100℃が何度か再演しているこの作品を今回初めて観たが、不必要でウザいだけのキャラが何人も出てきて無駄な動きでストーリー進行を滞留させるのでイライラさせられる。二人の作家が全然作家らしく見えない時点で致命的。トラウマになっていいはずの毒母親のエピソードもその後の展開には何の関係もないし、某妹の出現はまったく不要、レイプシーンも意味がなく不快。ダラダラ3時間続いてあのオチはなんだ・・・。今回の演出がたまたま酷いだけなのか、もともと原作が凡庸すぎるのか。後者であろうから同カンパニーの第二弾に期待したい。
DANGAN
ターリーズ
早稲田大学学生会館B203(東京都)
2023/11/09 (木) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
最初から最後まで笑えるお芝居だった。タイムリープもので構成はやや複雑なところもあったが分かりやすく仕上げられていて幅広い層に楽しみやすい内容だったと思う。
モモンバのくくり罠
iaku
ABCホール (大阪府)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/12/09 (土) 18:00
人里離れた山中で育ち、親の仕事(くくり罠で鹿や猪を捕獲し解体し食する)を手伝い山で暮らしきた。親の価値観、育った環境に悩まされる子供。一般の社会にどう適応するか、苦しむ子供。芝居ではこの生活を受け入れる中で解決しようとしているが、一歩間違えれば宗教二世のような深い問題が潜んでいる気がした。
噂噺 怪奇超常探偵叢書
OG-3works
萬劇場(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2023/12/09 (土) 18:00
座席b列11番
#OG3怪奇 新シリーズの冒頭4話一挙放送かと思ったら番外編のエピソードゼロの特番でした(伝わらない)
#34「闇の将軍」四部作
JACROW
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
第1話『夕闇、山を越える』
2016年初演、2018年再演、2020年再々演。
昭和22年(1947年)から昭和32年(1957年)まで。
冒頭、田中角栄の選挙演説から始まる。とにかく新潟県民の暮らしを良くすること、その熱意。現世利益の追求、あやふやな言葉は決して使わない。具体的に何を為すべきか。『全身小説家』のように『田中角栄』という一つのジャンルの体現。誰にも真似などできない。一人の“天才”が『太閤記』宜しく『国盗り物語』を現代でやってのける痛快さ。敗戦後のどん底の日本をどうしたら繁栄に導くことができるのか?
東京、神楽坂の芸妓置屋「金満津」で出会った円弥(辻和子)が重要な位置を占める。昭和21年(1946年)に初対面、翌年二十歳にして角栄が旦那(パトロン)になる。認知された息子2名(娘は早世)、47年間妾として尽くした。
憲法改正をして、アメリカの属国から早く逃れたい岸信介。
対する池田勇人は国の威信よりまず国民の生活、軍事費のかからない分、経済成長に力を入れて通商国家として身を立てるべきとの主張。
どちら側からも陣営に誘われる角栄。
田中角栄は狩野和馬氏。代えは効かない。有田哲平っぽくもある。
盟友、大平正芳に内田健介氏。二瓶正也っぽい。池田勇人派。
池田勇人に佐藤貴也氏。
岸信介(のぶすけ)に林竜三氏。
岸信介の実弟、佐藤栄作に土橋建太氏。「“エイちゃん”と呼べ」。宮台真司っぽい。
福田赳夫(たけお)に小平伸一郎氏。パンクブーブーの佐藤哲夫っぽい。
円弥に井口睦惠(むつえ)さん。
腹心の秘書、本間幸一に青木友哉氏。
存在だけでかなり重要な母親、田中フメに宮越麻里杏さん。今作も完全に成り切ってみせる。完全憑依女優。この方はもっと評価されて然るべき。
そろそろ中盤かと思ったら終わってたぐらい時間の経つのが早い。田中角栄はキツイ発言をした後、必ずハーッハッハッと豪快に笑う。これのあるなしで随分イメージが変わったろう。
是非観に行って頂きたい。
ブラック・フラッグ・ブルーズ
ミサキカク・秋月はる華共同プロデュース
小劇場 楽園(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
素晴らしかったです。ある意味、地の利を生かした舞台だったかと。あの劇場だからこそできたストーリーと演出だったかなと。劇場が二面客席だったけど、違う側の席だとどう見えたか気になるところでした。すばらしい舞台をありがとう!
惨醜歌の響く夜
学園座
関西大学千里山キャンパス凛風館4階小ホール(大阪府)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
満足度★★★
学生演劇らしさ爆発💥
制作は案内もせずに座って話し込んでいるだけだし、公演も役者がめちゃこけたり、小道具が散乱したり、ピストルの弾倉を落としたままドンパチが始まったり、照明に違和感あったりと学生演劇でした
一昔前は関西一の学生劇団だと思っていたけど…
内容は良かったが、総合的には…
クリスマス・キャロル
劇団昴
座・高円寺1(東京都)
2023/12/02 (土) ~ 2023/12/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
作りこまれたセット、台詞の多さ、綺麗な歌声どれをとっても一流という舞台。
ストーリーは本や映画で見て知っているのにぐっと引き込まれてしまった。
一足早いクリスマスプレゼントに大満足です。
噂噺 怪奇超常探偵叢書
OG-3works
萬劇場(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/10 (日)公演終了