『だから、ゴミ穴で怪獣を』+短編リーディング
ロマングラス
王子スタジオ1(東京都)
2023/11/09 (木) ~ 2023/11/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
こちらの短編リーディング回観劇
四つの短編いずれも作・演は髙山拓海さん
なんと(なんと!)うち二つに髙山さんが出演
初めてプレイヤーの機会を見られて嬉しい
中でも『言の葉のハコ』『コイ色に目がない』がお気に入り
世にも奇妙な物語みたいな感覚。おもしろい。発想
ほか二つも含めて各々かなりテイストの違うもので良き。
げうせもの
THE☆JACABAL′S
シアターX(東京都)
2023/11/08 (水) ~ 2023/11/13 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
戦国時代は余り知識が無いのだけど
十二分に楽しかった!
義務教育を軽くドロップアウトしているのもあって
秀吉に弟が居たのを知りませんでした(゚д゚)
ゴリゴリの時代劇芝居は初めて観たのだけど
これはこれで普段観る芝居と違った味わいと分かりやすさ
楽しさがあって良いもんだ!
甲冑がズババ〜っと脇を駆けて豪勢なチャンバラ
かっこいい(童心に戻る)。
みんな、かっこいい(童心)。かっこいい。
史実をベースに独自に解釈改変を行ったのだろうお話も
今の時代の価値観が主張はしても一線は守ってる感じで良い感じ!
愛と哀ってとこで!
柴田勝家と豊臣秀長に惹かれつつ
美味しいとこ取ってくヒールのようでしかし...な徳川家康など魅力的なキャラクタが盛り沢山。なんだかんだで秀吉も...。
えのもとぐりむさんの家康、他の武将に比べてどこか熱量が不可解で
後の260年の泰平の時代を拓く新しい時代の人ぽさなのかなぁ
なんて観てました。
たぬきさんの先に
今があるんですねぇ
おもろかった!
江古田駅をミナミへ
劇団二畳
FOYER ekoda(ホワイエ江古田)(東京都)
2023/10/27 (金) ~ 2023/11/03 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
B「深夜のラジオ」
D「事の顛末」観劇
江古田にあるFOYER ekodaという
古民家カフェを舞台に
ABCD四つの短編演劇を...
良かったなぁ...場所の雰囲気と
劇の雰囲気が短編に丁度良く
誤解を恐れずに言うと
《これで良いんだよ》と言うか
物凄い大作であるとか
尖ってますとか斬新ですとか
貴方を侵襲しますとか
そういった感じでは無いのだけど
演技も脚本も上手丁寧真摯に感じて
場所の必然性もばっちりで
巧く短編集の『集』も活かしていて
サクっとだけどじんわり楽しかった
ニコニコ
悼むば尊し
かわいいコンビニ店員 飯田さん
駅前劇場(東京都)
2023/10/04 (水) ~ 2023/10/10 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
舞台美術凄く良かった。凄く。凄い。凄く。
沢山演劇作品を観てきた中でも屈指。
高校のヒエラルキーの中で中間管理職をこなす事で
自分を保っていた若者が卒業と共に立場/目的を失い身を持ち崩す様と
人間の多面性とその面ごとの振る舞いと影響
受け止めと処理消化の仕方は無数にあって結果は予測不能
という事とを描いた物語なのかなという理解。
作り手の意図は受け取っていないのかなって気がする。
先輩は(客席の笑い声も含めて)それでいいのか
自己防衛の成れの果てなのか。果たして。
よく作られていて演技演出共に明らかに良い演劇だと感じる一方で
ヒリヒリするような重さを期待していたので
観るに際しての臨み方を間違ってしまった気もする。
という事で非常に言い難かったもうひとつの側面としての感想としては
笑ったり泣いている観客達への違和感でずっと不快な気分だった
意図的にこうなるように仕向けたんだろう作・演の池内さんは
良い意味で意地悪いというか巧妙と言うか。
初めて「いやいや...」と客席に思った作品。
泣く事も笑う事も無く観察していた感じだった。
フムン。内容的にはカーテンコール無しが良かった。
時をこえて
アンティークス
シアター711(東京都)
2023/12/22 (金) ~ 2023/12/27 (水)公演終了
#34「闇の将軍」四部作
JACROW
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/12/14 (木) 14:00
第1話・夕闇、山を越える」
冒頭の狩野角栄の演説からもうワクワク。憑依したかのようななりきりぶりは劇団チョコレートケーキ「熱狂」冒頭の西尾ヒトラーと双璧を成す。またその演説内容も地域格差をなくすべく尽力したいというもので中盤で政治家たちが語り合う場面と合わせてあの頃は「国民のため・国(の将来)のための政治」を目指していたのだなぁと感銘を受ける。今の「自分(の利益)のため」しか考えない政治「屋」どもとの違いたるや!
おやすみ、お母さん
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
GOOD BOYS
TAAC
新宿シアタートップス(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/01/24 (火)公演終了
狂人なおもて往生をとぐ
TAAC
小劇場B1(東京都)
2023/10/27 (金) ~ 2023/11/01 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
舞台美術、照明、音。総合的に計算されて洗練された作品に仕上がっていた。
真相が分かってくる後半の展開が素晴らしい。それをきちんと表現できる俳優さんたちの芝居も見事。
ハイ・ライフ
まつもと市民芸術館
吉祥寺シアター(東京都)
2023/12/01 (金) ~ 2023/12/06 (水)公演終了
スリル・ミー【9月20日昼公演中止】
ホリプロ
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2023/09/07 (木) ~ 2023/10/03 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初演から5回目くらい?の再演。
2021年公演で新納慎也さんが田代万里生さんの耳を舐めたのは衝撃だった…。毎回誰かが新しい芝居を仕掛けて新たな衝撃を生むシリーズ。
二人芝居の駆け引きに引き込まれ、観劇後抜け殻になる体験が出来る稀有な作品。
今年の驚きは前田公輝さん。中村倫也さんみたいなさり気ない色気を放って舞台上で輝いていた。
フールズジャーニー
ハグハグ共和国
萬劇場(東京都)
2023/12/14 (木) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「愚者たちの綺想曲」→「愚者たちの幻想曲」
の順に観劇。片方だけでも十分に満足出来ると思うんですが、両方観ると奥行き、広がりがグッと出てきます。
知らない人からすると、よくあるファンタジーでちょっと泣かす要素あるのかな?みたいに思えるかもしれないけど、
ハグハグ共和国さんは、羊の皮をかぶった狼とゆうか、芝居の質、深みともに、そこらの凡百のファンタジーとは一線を画します。
総合力が高い、もっと知られていい団体の一つだと思う。
R-20
Daisy times produce
萬劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
ワタシは神様にはなれない
劇団YAKAN
王子小劇場(東京都)
2023/04/19 (水) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
これ、快作で良かったです。
高橋留美子の作品や天地無用みたいな感じが好きな人なら、凄い楽しめると思う。
唯一惜しいと思ったのは、終盤のライブシーンでペンライトなんかの応援グッズ、手拍子をOKにしてくれたら、より楽しかったろうなって。
「シド・アンドウ・ナンシー」「ぬけ男、恥さらし」
MCR
OFF OFFシアター(東京都)
2023/12/06 (水) ~ 2023/12/12 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『ぬけ男、恥さらし』を観劇。
独特な言語感覚でゾクリとさせられるんだけど、実はほんとにピュアな愛の物語で。
良かったなあ。
この作品では踏み越えてない一線を越えて容赦を無くすと、『死んだら流石に愛しく思え』になるのかしら?と思いました。
が、今作は逆に越えてないところが魅力の愛すべき一作って感じでした。
閻魔の王宮
劇団俳優座
俳優座劇場(東京都)
2023/12/20 (水) ~ 2023/12/27 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
劇場に着いて上演時間を確認。三時間。おっと。次の予定は断念し、今日はこれ一本と腹を決めて観劇に臨んだ。
大作となるのも分かる大テーマ。1980年代に起きた中国での薬害問題(事件)を、血液製剤を作る科学者たちと、貧困脱却のため売血が隆盛となった河南省の農民の両側から描く(両者の接点はある)。
中国?と訝る向きもあろうし自分もその一人だったが、この戯曲を書いた女性作家は名前に中国系が入り、米国に生まれてから生育期に台北、沖縄、北京と居所を転々としている。中国で起きた血液製剤を介してのHIV感染(日本でもあったが同じ構図)と闘った実在の女性研究者を題材にこの作品は書かれ、英国で2019年初演、日本での今公演が二回目だという。
人間が描かれている。前方の列で間近に観たせいもあるか、人物のかすかな表情の揺れも見えた。「エイズは西欧の病気だ」と言い放ち、「血液収集のスピードをこれまでの三倍で」との外国製薬企業が提示した条件を飲んで契約をした「兄」。他に先を越されたくなかった彼は、同じ研究者でもある弟のその妻(清水直子)に、新設する血液センターの所長に就くよう懇願する。最終的ここでの無理が、安全後回し・効率優先の処置・管理を招き、やがて薬害への道をたどっていく。
彼女の夫は平穏な家庭生活を望み、彼女は科学者としての正義を望む。冒頭の場面は仲の良い弟夫婦の宅に、兄が若い新人研究員(女性)を連れてくる楽しい場面。明るい前途を信じる彼らの間では、ユーモアの滲む会話が弾む。そこからボタンが一つ一つ、掛け違って行く過程が描かれていく。
彼らが住む都会の場面が舞台の平場で描かれると、今度は舞台上を横断する大きな台の上で、二役を担う俳優が、農民たちの生活場面を演じる。鉱山労働の期間を終えて兄弟が戻ってきた故郷では、貧困にあっても明るさを忘れない彼らの暮らしがあるが(その明るさの大きな要素として次世代への期待がある)、その暮らしにも少しずつ、影が落ちる。
抽象的な舞台(美術)と具体性の高い台詞劇の対照が緊張をもたらし、異化され通しなのだが、人物たちの真情が芝居を膨らませていく。
「告発」に向かう妻に「君が居なくなったら何にもならない」とあくまで引き留めようとする夫が、彼女の思いを理解し送り出す場面。だが結果的に彼女は当局に捕えられ、夫も捕まりスンでの所で命を残される。数ヶ月の実刑を被るのは兄。その妻となったかの若い研究者は、夫と共に地獄への道をひたすら進んで行く。
この件があって「もう自分にやれる事はない(やれる事は全てやった)」と観念した妻は、かつて献血(売血)の現場での事故に立ち会った農民の家族と出会い、エイズを発症した彼らの置かれた現実を知る。そして再び「告発」へと踏み出す。そして決定的な決別の時が来る。家族を愛しながらももっと大きなもののために踏み出す彼女の穏やかな表情、夫に対する失望を悔しさと共に吐き出され、何も言葉が出ない夫。パンフによれば、作者の父がこの題材を彼女に提供したと言う。父はかつてこの女性と同じ職場にいた事があり、彼女は救国の徒=ジャンヌダルクのように言われていたという。
貧困から抜け出すため(それは家族の誰か=子どもたちのためでもある)売血を選んだ家族(河南省では多くの人間がこれで収入を得る事となった)は、妻を亡くした長兄の一人娘を除き、皆売血をした。長兄も最初拒んでいたが、娘のために信念を曲げた。次兄夫婦とその息子、遠方の姉とその息子、祖父たちは、場面が変わるたびに体の各所に少しずつ、斑点を持ち始める。息子にもそれが出た。娘は大学に合格する。深い事情を知らない娘に、父親は絶望の中の希望に語り掛ける。お前はこれから沢山を学ばなければならん、だから帰って来るな、いいか前だけを見ろ、どこまでも自分の道を行け。
報われない死と対峙する者、一縷の望みを託す者、そして託された者、人の命が辿るシンプルな形が、真情が、胸を打つ。
有害なおばけらしさ
実弾生活
スタジオ空洞(東京都)
2023/12/09 (土) ~ 2023/12/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/12/13 (水) 15:00
笑いでコーティングされているが中身は世相を皮肉ったシニカルかつビター、ブラックなもの。
それでいてラストではちゃんと主人公の成長を描いてきれいに着地させる絶妙のバランス。
また、チラシ画像で予期したアレはやはり……ニヤリ
SQUARE AREA
壱劇屋
近鉄アート館(大阪府)
2023/11/04 (土) ~ 2023/11/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
シンプルが過ぎるセット大好き!オープニングのパフォーマンスから、ストーリーに引き込まれてハラハラしっぱなし。登場人物が近くて自分も叫び出したくなるぐらい感情移入できる。これは実際に体感しないと絶対にわからない。痺れました。
海をゆくもの
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2023/12/07 (木) ~ 2023/12/27 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
一流のベテラン名男優が揃うぜいたくな配役で面白くないはずがない。良くて当たり前。ダメ兄だが不良弟を思いやる高橋克実氏の演技が印象に残る。ゴミ溜めみたいな部屋の感じも良い。所々無理に声を出している感があるのは少し気になったが、広い劇場ゆえ致し方ない。
それにしても、イブの夜に家族ほっぽり出してよそで遊んでいるのは、そりゃ奥さん怒る。
持続可能彼女
シベリア少女鉄道
シアターサンモール(東京都)
2023/12/15 (金) ~ 2023/12/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
演劇の概念を散々覆してきたシベリア少女鉄道の真骨頂であり、究極のメタシアターとしての到達点。
どう捉えるかは客席側に委ねられる部分もあるが、これまでに体験することはあり得なかったあたおか的笑いと衝撃を存分に体験できた。