舞台版『舌切雀』
舞台「日本昔ばなし」製作実行委員会
ヒューリックホール東京(東京都)
2024/02/09 (金) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
心優しい御爺さんには金品が与えられ
欲深く底意地の悪い御婆さんには罰が当たる
残酷な表現はあっても、最終的に溜飲が下がったからまぁいいのか…というのが昔話「舌切り雀」
幼少期ではそれがおおよその印象じゃないかと思うのだけれど、全く違った側面を見せてくれる舞台版「舌切雀」
男と女の色合いが濃い夫婦愛の中に入り込んでしまった雀
夫に見える雀は愛らしい少女で(ミュージカル俳優じゃないかと思うくらい)声が綺麗
俄然、純愛不倫という言葉が浮かんでくる
遂には切りつけられる雀も可哀想だけれど、これでは妻があまりに・・・観ているうちに妻が持ち帰るであろうつづらのくだりが凄く気になってきて・・・一体どんな結末が待っているのか
「誰よりもおじいさんがおばあさんを愛した証拠」かぁ、大人の女性達が暴動を起こしそう(ウソです)
理不尽だけれど、それ故感慨深さの残る物語
観る側の立場によってざわつき方が違いそう
繊細でユニークな映像技術が御伽草子の世界観に一役も二役も買っていました
かわりのない
TAAC
新宿シアタートップス(東京都)
2024/02/07 (水) ~ 2024/02/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
TAACらしくないようなところもありつつ、でもしっかりとTAACの作品だなと感じる作品でした。
人間くささというか、触れたくないところというかそういうところをしっかり抉ってくるんだけど、でも観たあとにちょっとした希望だったり、活力が湧いてくるんです。
今回もそんな要素がしっかりありつつ、違うところもあって楽しめたのでネタバレの方に書きます
ユートピアたより
キノG-7
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2024/02/15 (木) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
満足度★★★
うーん😔大学のゼミの海外移住に伴う送別会の余興練習の一幕
女性三人が余興で楽器を使って演奏を試みるのだけど…一向に噛み合わず、しまいには喧嘩が…😞
大学生と社会人の違い、結婚と未婚の違い、夢と現実の違いを垣間見せながらも、なんとか生きていこー的にみえたが、時代背景がかなり古く、観客もかなり年の人ばかり
どーなんだろ〰️🎵
桜の園
桐朋学園芸術短期大学
俳優座劇場(東京都)
2024/02/14 (水) ~ 2024/02/15 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
[Cherry]
演劇ってやっぱり難しいのだなあとしみじみ考え込んでしまった。観る方でなく演じる方ね。これは指導教授が悪い。もっとストーリーに起伏があって分かりやすいものでないと大学二年生では無理だよ。
たてほこ
たすいち
シアター711(東京都)
2024/02/09 (金) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
【兜チーム】
面白かった!!
重いテーマを掲げた芝居もいいけど、こうした楽しい時間を作ってくれる芝居も素敵な気分にしてもらえる。
本当にありがとうございます。
時代絵巻AsH 華ノ壱『葵姫〜あふひ〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2024/02/08 (木) ~ 2024/02/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/02/10 (土) 18:30
前夜に続いて2回目の観劇。今回は幕見席で後ろから2列目のセンター。
舞台装置は1週前に上演された「暁月〜あかつき〜」のものとほぼ同じながら、この作品ではあの28人に及ぶ登場人物と彼女らの着物の数…そんなに広い楽屋でもなさそうだし、大変だっただろうなあ。
この作品はシアターグリーン3劇場で実施されている演劇祭「グリーンフェスタ」の審査対象作品ではないが、もしかしたら「暁月〜あかつき〜」ではなく「葵姫〜あふひ〜」を審査対象として参加した方が良かったやもしれぬ。
ところでこの公演が華ノ壱となっているからには、今後も女性だけの舞台も続けていくということか…
時代絵巻AsH 華ノ壱『葵姫〜あふひ〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2024/02/08 (木) ~ 2024/02/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/02/09 (金) 18:30
大名席(2列目)のセンターブロック下手側通路脇で鑑賞。
3日に観た同団体の「暁月〜あかつき〜」と対をなす作品。「暁月〜あかつき〜」は幕末の日本で人斬り以蔵と恐れられた岡田以蔵を中心とした、従来のAsH作品同様に男だけが躍動する物語(時代劇で女性を登場させない作劇はかなりの困難がつきまとうと思われるのだが)。
そしてこの「葵姫〜あふひ〜」はAsHとしては初めての、女優だけで描かれる幕末の大奥の物語ゆえに期待が大きかった。
因みにAsHには男女混合作が2つだけある。それ以外に源平合戦の屋島の戦いの場で小舟に日輪の扇を立てて源氏に射てみよと誘う玉虫役で灰衣堂自身が後ろ姿のみで出たことはあるが…。
【以下ネタバレBOXにて】
インヘリタンス-継承- THE INHERITANCE
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2024/02/11 (日) ~ 2024/02/24 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
欧米では時に、こういう大長編劇が出てくる。英米で著名な賞も受賞した大作の翻訳上演である。日本でも、田中角栄伝・四部作なんて作もあるが英米の場合は、この作品も、前の例では、エンジェルス・イン・アメリカでも、長編大河ドラマを一つの架空の劇的世界に設定し切ってしまう構想力がすごい。この大作の素材はアメリカ・ゲイ社会の三年間(前編だけ)である。コロナ直前の2015年から17年まで。新しい作品である。
前世紀末に同性愛者の間にエイズの猖獗があって、欧米では病気という以上に、性関係をもとに築かれる家庭を基盤とした社会を揺るがす衝撃があった。アメリカ社会は同性愛についてかなり神経質になった。それはヨーロッパも同じだが、日本はその圏外にあった。理由はすでに様々な社会学者によって分析されているが、日本は欧米ほど深刻ではなかったことは事実だろう。この芝居を見ているとそういう日・欧米差が良くわかる。(念を押すと、そのことの良い、悪いを言っているのではない)。まだ若い日本の演出者(熊林弘高・2010年デビュー)に気合が入っていて、大劇場の舞台の3時間余を見せ切った、ここが第一点。
舞台は、ニューヨークの高級アパートメントに長年暮らすゲイカップル、エリック(福士誠治、徒食の人?)とトビー(田中俊介・孤児出身・作家)を軸に、エイズを生き抜いた不動産の資産家ヘンリー(山路和弘)と、作品助言者のウオルター(笹井英介・大学の先生?)の高中年の二人、若い世代で、田舎から出てきた美少年アダム(新原泰佑)。この五人を軸に集まったゲイたちの三世代のドラマを描いている。長年のゲイカップルが結婚式を挙げるかどうか思案するところとか、家を持つかどうするか、とか前の時代の家族が一族の柱とした家庭の事情に、今も悩まされるところなどリアリティがある。人間なかなか変わろうとしても変われない。いかにもニューヨークのゲイ同士のこじゃれたパーティシーンから始まり、アブナ絵的なゲイカップル・シーンもある。演出のテンポもシーンのつくりもいいので、つい見てしまうが、物語はやはり日本とはかけ離れた世界なので、今少し登場人物が何をして食っているか、ちょっとした説明があってもいいのではないかと思う。ウオルターなど、せっかく斧語りの説明役的な役回りになっているのに、この人物そのものが良くわからない。アダムを演じた新原の二役のように単純な役割なら、これで成功と言えるだろうが、ドラマの中でもこのゲイ社会はもっと複雑に入り組んでいる。
ドラマは2015年おぱーてーから始まって、16年、17年と同じような場面がメインて、
なかにはトビーの小説あたって、ブロードウエイで上演されるというアメリカンドリームの話も組み込まれ、一つの軸になっている。
この前編の最期はヘンリーが死後に残す家をウオルターとともに訪れるところで終わっている。最後に出てくる家が、いかにもアメリカン・ドリームの家でこういうところにタイトルの人間の継承の面白さを見せたのか、とまぁ、納得はする。しかし、アメリカ社会の現実はもっと荒々しく荒れているのではないか。もう二十年近くあの地に足を踏み入れていないのでよくわからないが、この作品のヒントになったというフォスターの「ハワーズ・エンド」も結局家(家屋)の争いになったことを考えてしまう。この典型的なアメリカのi家庭の家を、いったどう超えようとしているのか、は後編待ちということなのか?
桜の園
桐朋学園芸術短期大学
俳優座劇場(東京都)
2024/02/14 (水) ~ 2024/02/15 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
[Cherry]
面白かった。チェーホフはこういうのでいいんじゃないか。44歳にして結核で亡くなる為、遺作となってしまった今作。前説を演るのがまさかのチェーホフ本人(加藤ひか里さん)、観客は襟を正した。
MVPはロバーヒン役の宇崎花怜(かれん)さん。素晴らしい台詞回しで混沌の世界の一条の光となった。
そして主人公である女主人ラネーフスカヤ役のバトアムガラン・エンフトゥールさん。イントネーションから韓国人と勝手に思っていたのだが、モンゴル人の女優。凄え才能。世間知らずの浮世離れした貴婦人ということでこの口調もありにしよう。
万年大学生トロフィーモフ役の菊地芽衣さんも巧かった。
養女ワーリャ役の関口愛維クリスティーンさんも記憶に残る。
唯一の男性はピーシチク役の田中雄大氏。
美術なんか凝っているし、桜吹雪も悪くない。
チェーホフは面白いんだかつまらないんだか未だに分からない。(笑えない喜劇みたいな)。でも学生が「そのよく分からないもの」を懸命にやることで発生する磁場はある。日本ではそういう位置付けでいいんじゃないか。
是非観に行って頂きたい。
たてほこ
たすいち
シアター711(東京都)
2024/02/09 (金) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/02/10 (土) 13:00
【弓チーム】
コメディ要素は1編目にほぼ集約し、以降はハートウォーミング系の二人芝居3編という前日に観た鎧チームと趣を異にする構成がまたアッパレ。そういえば目崎作品ってこういう側面もあったよなぁ、と改めて気付く。
いやホントこの企画、構成も巧いや♪
たてほこ
たすいち
シアター711(東京都)
2024/02/09 (金) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
剣チームを観劇しました。
4編の短編でしたが、どれも面白かったです。
役者さん達の台詞の間やリアクションも絶妙でした。
個人的には「しのびよるせかい」と「幸不幸ミスマッチ」の2編が可笑しくて、ずっと口元が緩んでいました。
笑いの中にも、何だか深いなと感じる所もある舞台でした。
楽しい時間を過ごせ、満足でした!
COLOR CROW -黄靱之翼-
COLOR CROW製作委員会
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2024/02/10 (土) ~ 2024/02/18 (日)公演終了
兵卒タナカ
オフィスコットーネ
吉祥寺シアター(東京都)
2024/02/03 (土) ~ 2024/02/14 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
三幕構成、たぶん昭和の初期の頃の日本の農村の実情、日本人の思想を目線の違うところから描かれていて興味深かったです!
う蝕
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2024/02/10 (土) ~ 2024/03/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
年始の地震を踏まえて構成が変更されたらしいけど、近くには監獄島である「カノ島」しかない
交通の便もさほど良くなさそうな漁業と観光業で生計を立てている人が主と思われる島で起こった
“う蝕”とされる自然災害によって、数多くの人が一瞬のうちに溶解した地中に飲み込まれた……と
いう設定、かなりの影響を受けている、というかまんまだなと。
”不条理劇”と銘打たれているけど、見る人によっては鎮魂の一作にもなるし、別の側面から見れば
軽くサスペンスにもなるし、単純に俳優目当てであればいい演技とともにハートフルで少しクスッと
できる作品を観ることができた、ってお得な気分になれる。
とっつきにくそうなタイトルとポスタービジュアル、あらすじに反して実は結構間口が広いと思う。
小栗判官と照手姫
Project Nyx
ザ・スズナリ(東京都)
2024/02/08 (木) ~ 2024/02/14 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
美女揃いの艶やかな舞台。受付から綺麗所ばかり。
思い出すのは2018年2月、metroで演った月船さららさん主演『衣衣 KINUGINU』。泉鏡花の短篇と古浄瑠璃の『一心二河白道(いっしんにがびゃくどう)』をアレンジした傑作。余りに素晴らしくて2回観に行った。自分は仏教説話が好きなんだな、とつくづく思い知った。
今作も説経節『小栗判官』を底本に因業渦巻く伝奇浪漫。
津軽三味線をエレキギターのように搔き鳴らす駒田早代(さよ)さんの登場から最高だ。見事な説経節を唸り語り唄うのは河西茉祐(まゆ)さん。この二人こそが今作の主人公に思えた。
更に百鬼ゆめひなさんは等身大の照手姫人形を一人出遣いで舞わしてみせる。
幕が開けば打って変わって絢爛豪華できらびやかな女優達が舞うオープニングに。片岡自動車工業の『お局ちゃん御用心!!!』にも似たエンタメ振り。
下手の黒い壁に歌詞や口上が字幕で投映されることが素晴らしい。これはこの手の作品には絶対あったほうが良い。作品への没入度が変わってくる。これが無かったらぼんやり観ていた気がする。
ヒロインの森岡朋奈さんは宝生舞系の美人。美声で歌が映える。
手塚日菜子さんはハマカワフミエさんっぽかった。
月岡ゆめさんはちゅりっぽい。
浜田えり子さんは松原千明似の美人。
山田のぞみさんと本間美彩(みさ)さん兄弟が印象に残る。
妖怪人間ベロの正体に似た餓鬼阿弥の造形が最高。演じる者は一体誰なんだ?
『ロード・オブ・ザ・リング』のハワード・ショアっぽい劇伴。
想像以上に面白かった。
兵卒タナカ
オフィスコットーネ
吉祥寺シアター(東京都)
2024/02/03 (土) ~ 2024/02/14 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
それは実在の国か、幻か。いや、虚構とか現実をハナから規定しないのだ。
主人公タナカの純粋な故の、その傾けが反転したとき、裁かれるべき者は誰という「タブー」が表出する。
Musical Collection 1 陽だまりに青
Muse:Am
シアターシャイン(東京都)
2024/02/09 (金) ~ 2024/02/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
コンパクトでシンプルなミュージカルでしたが、大いに楽しめました。結構シリアスな話なのに、楽曲のせいなのか、爽やかな雰囲気。主演の渡辺七海さん、印象的でした。
時代絵巻AsH 華ノ壱『葵姫〜あふひ〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2024/02/08 (木) ~ 2024/02/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
幕末の大奥を舞台にした群像劇、見事ですね。結構長尺でしたが、時間は気になりませんでした。女性キャストのみで、これだけの多くの出演者が集うと、実に壮観。
はなすすき
相州雅屋
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2024/02/10 (土) ~ 2024/02/13 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
人情時代劇、大いに楽しめました。ちょっと無理めの展開かもしれませんが、大岡裁きは実にいい。風祭ゆきさん、懐かしい。
夕暮れの旅人たち
表現集団蘭舞
シアター2+1(東京都)
2024/02/10 (土) ~ 2024/02/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
恋愛群像劇、ちょっとベタな展開ですが、なかなかに楽しめました。登場人物が多くて、詰め込み過ぎな感がありましたが、当日パンフを事前に読んでいたので、ついていけました。