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寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

配信にて観劇しました。
駒師のお話、というザックリとした事前情報だけ持って見始めましたが、「駒師」という職業に対して持ってた漠然としたイメージを良い意味で吹き飛ばしてくれる作品でした。
人生に無駄なことなんかいっこも無いんだなって、遠回りに見える道でもそこでしか出会えないものがあるんだなって、改めて人生を前向きに捉えられるようになるお話でした!

猛獣のくちづけ

猛獣のくちづけ

くちびるの会

OFF OFFシアター(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/02/27 (火) 14:00

座席1階

自分の周囲の人がワニになってしまう。どうしたら、ワニにならずにすむか。あるいはワニになった人を人間に戻せるのか。単純な肉体労働に就く派遣労働者たちの微妙な人間関係をベースに、人間として生きるということはどんなことなのかを客席に問う。今日は千秋楽。俳優たちの熱演が最高潮に盛り上がる場面を目撃する。文句なしに面白い舞台だ。

2018年に仙台でのフェスティバルで上演した短編をベースに作り直したという。
面白いのは、登場人物たちの人間関係。宅急便を安アパートにいつも配達してくれる女性に「世間話をする友だちになってほしい」と叫ぶほど、日々の人間関係が薄い主人公。ペヤングのソース焼きそばを本当に食べながらの演技は、とてもリアルだ。単純労働の作業や舞台転換をビールケースの移動、積み上げを通して描いていくのは演出の勝利と行っていい。
演出といえば、OFF-OFFシアターの上手にある柱をうまく利用して回転ドアのように登場人物の出入りさせているのは特筆すべき工夫。また、渡良瀬川に充満していくワニたちのうごめきを音響と照明で見せたのもおもしろかった。
何よりも、「ワニになる」という不条理を目の前にした人間関係の変化が秀逸だ。ワニになってしまった上司に「もう上司じゃないんで」とため口をきいたり、ワニになるのは寂しい人間だといううわさを信じて「友だちになって」と同僚に頼み込んだり。その同僚の対応も変化に富んでいて、あきることはない。ワニになりたくないのは当たり前のことだと思っていたら、実際にワニになった同僚が「これ、楽なんだなあ」とまったりする場面も。そうしたことから、人間として生きるということは人間関係の構築が大変で面倒だという示唆が浮かび上がるが、実はそれこそが人間として生きる意味なのではないかと思わせたり。100分のシュールな舞台はメリハリが利いていて、あっという間に過ぎてしまう。

余談だが、タイトルにある「くちづけ」はこの物語のキーワードだが、実際に役者の口から発せられた言葉はキスでなく「接吻」だったのには笑ってしまった。

開演前に作・演出の山本タカが激しい音や光が出るシーンに注意を促すため実際にやってみるという前説がいい。大音響や激しい光の点滅はいきなり出てきてびくっとさせられることが多いが、この人は客席に優しい配慮ができる人だ。また、来場者にもれなくその日限りの珈琲チケットが配られた。シモキタで舞台を振り返るいい機会になったと思われる。

猛獣のくちづけ

猛獣のくちづけ

くちびるの会

OFF OFFシアター(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、自分好み。
舞台は渡良瀬川近郊の街、派遣労働者として働く男の 不思議な出来事を通して、世の不条理を浮き彫りにするような物語。
男の周りの人がワニになっていく中、孤独にならないよう友達作りを始めたが…。ワニがどんな比喩をしているのかハッキリしないが、世の中の不安・不穏といった雰囲気が漂う。それがコロナ禍の閉塞感・不寛容といった状況に重なるような気がする。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、冒頭 色違いの収穫コンテナが半円を描くよう、不規則に積み上げられている。真ん中にも1つ置かれ、主人公 大貫の部屋のテーブルを表している。その上には 漫画本・TVリモコン、そしてカップ焼きそばを頬張る姿が、一人暮らしの中年男の侘しさを醸し出す。

仕事は荷運びの単純労働、ロボットでも出来るようなもの、と自虐的な台詞。承認欲求と連帯意識といった自己と他者ー人間の根底にある<思い>を描く。演出は、コンテナの配置や積み上げ方を変え、場所や状況を巧みに現す。またワニは、ミニ縫いぐるみや全身 グリーンの衣裳を着ることによって、周り(世の中)の危機的な状況を暗示する。ただ、その滑稽な姿や仕草によって深刻さを緩和するよう。

親や近しい人も含め、多くの人がワニに変身していく。その様子がコロナ感染拡大、その危機的な状況を想起させる。頑張らねば、そんな励ます 又は 煽るような音楽が聞こえる、その幻聴・妄想が人を追い詰める。同時に 周りの状況の緊張・緊迫が社会(世間)の不寛容を増長させているかのよう。八方塞がりの中で人と人が繋がることによって、微かな希望が…。
人間が抱える感情や 社会の課題・問題を、サイエンス・フィクション風(間接説的)にして描き出す。その現実感と演劇の虚構性がうまく融合した好公演。
次回公演も楽しみにしております。
ふしぎな木の実の料理法~こそあどの森の物語~

ふしぎな木の実の料理法~こそあどの森の物語~

劇団銅鑼

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2024/02/21 (水) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/02/23 (金)

シアターグリーンにて劇団銅鑼『ふしぎな木の実の料理法』を観劇。
まるで絵本の中に入り込んだかのようなファンタジックな世界観。幼稚園児や小学生はもちろん、精神的にちょっと背伸びしたくなる中学生や高校生、さらには、働き盛りの20代30代40代50代、そして、60代70代80代のベテラン世代まで、まさにどの世代にも届き、誰もが純粋に楽しめる演劇というのはこういう作品を指すのだなと強く感じた時間となりました。いや、参りました。素晴らしい。童心に帰って夢中になって楽しませていただきました。
創立50周年を迎えられた老舗の劇団とのことでしたが、個人的には今回が初見でした。こんな素敵な劇団が存在していたとは。新たな良質な劇団と出会えた喜びと同時に、自分自身の視野の狭さを痛感しました。まだ発掘出来ていないだけで、今回のような優良劇団はまだまだ多くありそうです。
さて、今回のストーリーはふしぎな木の実を手にした主人公が、その料理法を教えてもらうべく、森の中に住む様々な人々と交流してコミュニティを築いていく物語。児童文芸賞などを受賞されたことがある児童文学が原作となっているだけあり、終始心が穏やかになるような好奇心にかられる内容でした。分かりやすく比較的シンプルなストーリーながらも、客席の大人たちが皆揃って舞台に引き込まれているように感じたのは、原作の秀逸さ、優れた舞台空間の創り方、キャストの皆様の技量の高さなどが相まって、各々がそれぞれ本の中に入り込んでいたからではないかと感じています。最後どのような展開が待っているのだろうかと、自然と前のめりになって楽しんでいる自分がいました。やはり原作が魅力的なのは間違いないです。また、台詞の一つ一つが非常に聞き取りやすいと感じたのも、評価を高めたポイントの一つです。声のボリューム、速さ、トーン、どれをとっても満点の出来。観劇した回ではちょうど手話によるサービスも実施されており、万人が楽しめる工夫が施されていた点も好印象でした。

菊の花・檜垣

菊の花・檜垣

日本芸術文化振興会

国立能楽堂(東京都)

2023/10/26 (木) ~ 2023/10/26 (木)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

桧垣を観劇

あらすじ
肥後国・岩戸に住む僧が、毎日水を運んで御供えする老女に名を尋ねます。罪を滅ぼしてほしいと僧に語る老女は、太宰府で檜垣をしつらえた家に住んでいた白拍子(わかりやすく言うと春を売る女の人っすね)が藤原興範(ふじわらのおきのり)に詠んだ『後撰和歌集』の歌が、自身の歌であると明かし、亡き跡を弔ってくれるように頼んで消えていきます。→舞台中央に黒幕で作った場があって入ることによって消えると
僧は女が老いて住んだという白河の跡まで弔いにやってきます。すると深い霧の中で仄かに灯がともる庵に先ほどの老女がおり、世の無常や地獄での苦しみを語り、老い衰えた自身の境遇を嘆きます。藤原興範とのやりとりを思い出して白拍子の舞を舞うと、老女は成仏を願って消えていくのでした。→老婆の面が何とも悲しげで老けてる感凄くて枯れてる感じが・・・・でした

ネタバレBOX

ひがき【檜垣】檜(ひのき)の薄板を網代(あじろ)に編んでつくった垣根の事ですね
これで囲った家に若き華やかなりし頃の今の老女が住んでたと
若き頃は美貌高く舞の評判も良く
家に檜垣を設えて優雅に暮らしていたが
華やかだった姿は今では見る影もなく
老い衰えた女の悲しみが老女の口から語られるのです
その美しさを鼻にかけた驕りで地獄に落ちたそうですが

全体に落ち着いたもの寂しい曲で
余計なものが削ぎ落され
世阿弥が幽玄の極致として説いており
重く扱われている作品なのだそうです

ほんと重苦しい感じが強かったわね

本作は「関寺小町」「姥捨」とともに『三老女』の一つで
(金剛流の『三老女』は「関寺小町」「鸚鵡小町」「卒都婆小町」)
最高の秘曲とされてるそうです

<この曲は老女物といっても,単に老醜をはかなむ能ではない。異性の心を引きつけたその美しさゆえに,みずから誇った舞歌の生活ゆえに,死後も業火の燃え立つ釣瓶(つるべ)を永遠に手繰り続けねばならないというのが,主題である。
執筆者:横道 万里雄さん>
わかりやすいデスわ
「5seconds」「Nf3Nf6」

「5seconds」「Nf3Nf6」

ウォーキング・スタッフ

シアター711(東京都)

2024/02/24 (土) ~ 2024/02/29 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「5seconds」を鑑賞
パラドックス定数で観た時と比べて数段落ちるように感じた。弁護士がバカっぽく、まるで法律事務所に来たインターンの学生のような描かれ方で(あのペンの持ち方はまさしく学生だろう)、そのため弁護士vs機長の対峙が安っぽいというか闇の深さに欠けるものになった気がして興ざめ感が否めない。しかし、こう思うのはオリジナルのパラドックス定数と比べてしまうからであって、この上演を最初に観ればそれなりに良いと思っただろう。機長役の演技が秀逸。

寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

駒師の半生の話だが、介護や就職難等の今の日本で問題になっていることが描かれており
真剣に見入ってしまうほど。やはり作り方が旨いなぁ。
今回の作品も見てよかったと思える舞台でした。

ネタバレBOX

駒の根付、欲しいです!
寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千穐楽観劇。今までの将棋物作品とは異なり、駒師にフォーカスをあてている物語。その分、勝負の緊張感は薄れてはいますが、不器用な家族愛がより鮮明で、周辺の人々含め優しさ溢れる舞台でした。時代を感じさせる話題や随所に笑いもあり、毎回思うのですが、観劇後に暖かい気持ちになれます。
亡父と打った将棋を思い出しました。

寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

主人公の半生を過去と現在を交えて演劇を進めていくのですが、
まあ演出が見事で、非常に分かり易い。
心温まる作品で最後は少し泣いてしまいました。
他のお気に入りの小劇団は、ほとんど年一の公演ですが、
ラビ番は年二回ほど公演があるのでありがたい。
次回も必ず観に行きます!

寉峯~カクホウ~

寉峯~カクホウ~

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ガンガン進む前半の流れが好きでした。

『メコン流れ星』※2/25(日)15時公演開催します。※一部配役を変更しての上演となります。内容に変更はございません。当日券はキャンセル待ちとなります。

『メコン流れ星』※2/25(日)15時公演開催します。※一部配役を変更しての上演となります。内容に変更はございません。当日券はキャンセル待ちとなります。

ひげ太夫

テアトルBONBON(東京都)

2024/02/20 (火) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/02/20 (火) 19:00

大スペクタクル冒険活劇アナログ人力絵巻、換言すれば欽ちゃん慎吾の仮装大賞を装置/小道具を使わずに見せるような手法の大の大人の大真面目な「ごっこ遊び(笑)」健在。いや、基本は「毎度おなじみ」だが、体力も要する作品を四半世紀以上も創り続けているのは尊い。
そして、設定や物語はアジアの伝説っぽい(私見)ものながらホログラフィやらレーダー探知機やらネットやらハイテクが登場するのに何故か違和感がないフシギさ(オカしさ?)もイイ。(笑)
あと、今回はそれぞれの所属団体でよく拝見しているお二方が親子役というのもツボ。

サロメ

サロメ

獣の仕業

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2024/02/23 (金) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/02/25 (日) 18:00

オスカー・ワイルドの「サロメ」は昨年7月にすみだパークシアター倉で上演された無名塾の公演(演出:江間直子)も観ており、その舞台も素晴らしかったが、今回の獣の仕業による公演はそれを上回る濃密で、まさに一瞬も目を離せない、息を詰めて観入る舞台だった。

まず驚いたのが森鴎外の翻訳を使用していることだ。鴎外がこの作品を翻訳していたことなど全く知らなかったのだが、調べてみると鴎外のものが本邦初の翻訳なのだという。
そして劇場が〔シアターバビロンの流れのほとりにて〕だ。サロメの舞台となっている土地とも重なり、まさにうってつけだ。ただ、最寄駅からの距離が遠いのが難点だが、2,500円というチケット代を考えれば多少のことは…、と思いつつも冷たい雨が降っているとなればやはり辛い(笑)。

この公演の完成度の高さは、一にも二にもサロメを演じた雑賀玲衣の圧倒的な演技によることは誰も口を挟めないだろう。ただそれが素晴らしすぎるが故に作品全体としては多少の減点要素ともなるのだが…(それで★5つにできなかった。後述)

【後日、詳しく追記予定です】

「二十二階からあなたに。」「実況!サプライズ戦線」

「二十二階からあなたに。」「実況!サプライズ戦線」

劇団HALLJACK

枚方公園青少年センター(大阪府)

2024/02/24 (土) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★

笑えました❗私は泣かせる方が好きですが…
時間なく抽選会は参加できず…😞当たっただろう‼️
次回はメモリアル回ではあるが、GWなんだよね…😓

ファンタスティックベイビーズ

ファンタスティックベイビーズ

guizillen

王子小劇場(東京都)

2024/02/21 (水) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/02/25 (日) 18:00

かなり公演もやっているが実は初見のユニットの、4年ぶりの本公演。面白いのは確かだが。(3分押し)150分。
 いくつもの物語が交錯し、展開を呑み込みにくいが、展開される一つ一つは面白い。何らかの意味で虐待されていたり痛みを感じる人々(多くは子ども)が、どう救われていくのかを描いて、そこが「ファンタスティック」な「ベイビー」ということらしい。エンディングで、「役者」を演じる役者の「物語を捨てた」と言うセリフがあるのだが、それに近いものは感じた。長さは気にならないと言う人が多いが、長さが必要かと言うと、そうではない気もする。冒頭の、大人数で歌とダンスを見せる場面で、猛烈な勢いで手拍子をしていた客がいたのだが、かえって醒めてしまう気がした。

ライブショー「ザ・アイドル-THE IDOL-」

ライブショー「ザ・アイドル-THE IDOL-」

WizArt

Cafe JINDO(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/02/25 (日) 18:00

 主婦のウチダアキ(45歳)、元男の子のクボタカエデ(22歳)、生後すぐに赤ちゃんポストに入れられたので、生みの親を知らない大学生のササキスミレ(20歳)、オネェのタチバナトオル(22歳)、親が元有名アイドル(ノムラナオ)で親への反発やアイドルに対するプロ意識が人一倍強いノムラナツキ(23歳)、キャバ嬢で、元グラビアアイドルをしていたホンダハル(24歳)たち個性溢れ、性格も背負っているものも全然違う、そして性別や年齢までも違うという異色の組み合わせの6人がアイドルオーディションの最終選考まで、何故か残り、最後にこの6人のなかから何人が受かるのかという最後のオーディションを目前にした待ち時間という、普通はあまり取り上げない部分に着目した会話劇ということで、そういう意味では画期的だったと思う。
 アイドルオーディションの最終選考まで残ったそれぞれ異色の経緯やお互いの全然違う性格の6人が、最初はライバル視や緊張から打ち解けられなかったところから、それぞれのコンプレックスやアイドルオーディションを受けようと思った経緯などを時に笑え、時にシリアスな感じで進めていく。そして、そういう話をしながら、ライバルでお互い敵意剥き出しだったり、不安や自身がなかったりといった心境から、ライバルであるのは同じだけれど、意見の相違などから途中激しくぶつかったりしながらも、最終的にお互いを心から信頼し合える仲間のような、それ以上のような硬い絆が生まれていく、6人一人ひとりの短時間で成長していくドラマが見れて、時にハラハラドキドキしながら劇を登場人物たちに感情移入して観れて、大いに楽しめた。
 さらに、オーディション後の彼女たち6人が、アイドルになれたか、それともどうなったかについても、しっかりと描いていて、意外とアイドルのオーディションに焦点を当てたドキュメント番組や映画でも、オーディションに受かった、落ちた後のことまで詳細には描かないと思う。ましてや、演劇でアイドルに焦点を当てた劇だとオーディションに受かった、落ちた後のことを詳しく描くなど皆無だと思うので、そういう意味では画期的だったと思う。
 オーディション場面でアイドル曲?を歌う場面は盛り上がったが、本格的な殺陣を魅せてくれた元グラビアアイドルで現キャバ嬢でアイドルを目指す役の女優さん殺陣さばきが凄過ぎた。
 オネェ役の俳優によるバトンを使ったマジック芸も上手過ぎて、びっくりした。
 
 演劇人がよく使う普通の小劇場を使うのではなく、一般的なライブハウスを使うのでもなく、シンガーソングライターのためのライブハウス『弾き語りCafeひこうき雲』という場所をこの劇のために使用し、更にはその会場がはっきり言って演劇などの文化芸術を理解する層がいるような地盤とは言い難い東久留米市というところを使っているところからしても、かなり思い切った冒険に出たなぁと感じた。
 結果的に、私が観に行った最終日の千秋楽は、人が結構埋まっていて、東久留米市にある弾き語りライブハウスで劇を上演しても、東久留米市民は演劇などに関心が、少なくとも多少はあるのかと驚き、感動した。
 
 ただし、劇の脚本家が一番前で観ていたり、ゲストのお笑い芸人の関係者の芸人の人が一番前の真ん中でアイドルが歌って踊る場面などで、普通のお客さんより目立っていたのには、公私混同?内輪受け?とも受け取れ、複雑な気持ちになった。
 
 このアイドルオーディションに焦点を当てた劇が63分というのは、あまりにも短過ぎると感じた。
 まぁ、今回脚本を書いた女性が初の劇作だというので、仕方がないかと思わなくもない。
 もっと加筆できる点としては、今回出てきた登場人物たちを今回以上に深堀する、新たにインパクトのある、例えば、SM CLUBに勤務していた女性や現役プロボクサーの硬派なボーイッシュ女子、チャラいボーイッシュ女子、10代の頃に世間を震撼させる凶悪事件を起こし、後に少年院を出たような極端な二重人格の女性、ギャル、世間知らずですぐ騙されやすく、貢ぎ癖のあるお嬢様、天真爛漫でハイテンションなザ·アイドルな女性などを登場人物に新たに加えてみる。
 さらに今回の劇では、6人のうち一人を除いて、ほぼ最初からほとんど打ち解け合っちゃってる感があるのが残念。劇を起承転結でより大きく盛り上げる為には、お互いが最初のうちは、もっとライバル心を登場人物全員が持ち不安や疑心暗鬼な感じを露骨に、大げさに打ち出し、後半の仲間意識というか、ある種の絆が芽生えていくまでの過程が、飛躍的な迄にドラマチックになると感じた。
 もちろん、今回の劇が駄作だとは思わないが、改良の余地は、沢山あると思う。
 アイドルオーディションに受かった、落ちた後の描きかたにしても、アイドルの新たに入ってくるメンバーやセンター、そして誰がリーダーになるかを巡っての確執や足の引っ張り合い、陰湿な虐め、裏切り行為、アイドル事務所からの搾取、アイドルのSNSを巡ってのファンによる炎上やストーカー行為、過剰に接触してこようとするファンや出待ち、恋愛禁止などのアイドルの闇の部分も丁寧に描くとより面白くなると思う。

川にはとうぜんはしがある

川にはとうぜんはしがある

ばぶれるりぐる

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2024/02/15 (木) ~ 2024/02/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

土間で隔てられた母屋と離れ。
東京帰りの伯母、達観する父、母と生ちゃん、19歳の私は…

才能を活かす?
親戚頼って田舎暮し?
生ちゃんどうしたら?

田舎の閉塞感、都会の世知辛さ、土間の橋、今時の若者、全て良い案配で見事、メッチャ良かった😍

ユートピアたより

ユートピアたより

キノG-7

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2024/02/15 (木) ~ 2024/02/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大学の先輩の送別会、余興の練習に集まる社会人…
モデルルーム説明員、アパレル店員、職業訓練中、大学教員、部屋間違えた劇団員!

卒研同様、三人三様纏まらぬ面々!
でもそこに其々歩んできた人生が重なり、観劇後、懐かしさと人の温もり感じる公演。
良かった☺️

お通夜イレブン

お通夜イレブン

なにわニコルソンズ

高槻城公園芸術文化劇場 南館・大スタジオ(大阪府)

2024/02/08 (木) ~ 2024/02/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前回初演は濃密な密室劇!
今回主演·山本浩之アナのキャラもあって、濃密さにコメディ色がマシマシで、とても愉しい舞台に💕

強烈女性陣が追い詰める1幕!
からの”ヘナチョコ男性陣“の2幕!
対比の構図に色んな意味でしてやられた!
2度目の演目だが面白っ😁

傘村裕丈を探している人を探しています

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王様企画

表現者工房(大阪府)

2024/02/10 (土) ~ 2024/02/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

楽日観劇。
SF·不条理劇以外の王様企画さんを初めて拝見。

亡くなった筈の幼馴染み
「一緒に乗った船が難破して」
「新しい依頼です」

傘村探し!しっかり推理ミステリーでした!
結末…?
私なりには2つの解釈が?!
的葉果音さんの思惑通りゾワゾワしてる!?

ps.鶴見橋演劇祭割で格安に拝見させていただいた。感謝。
コスパ最高なので、奮発して★5つです。

「ここじゃない何処かへ」

「ここじゃない何処かへ」

劇団ペトリコール社

布施PEベース(大阪府)

2024/02/10 (土) ~ 2024/02/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日観劇。
訳有な2人が、訳有な施設で、訳有な被験者2人の世話を…

幸せとは?
様々な哀しい過去や境遇を背負った人達が、それぞれ自分と向き合う!?
私の幸せって?

重いテーマを自然な流れで投げ掛けてくる?!
面白かった👍

で、相模って何者?

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