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走れ!弥次喜多

走れ!弥次喜多

神奈川県演劇連盟

神奈川県立青少年センター・紅葉坂ホール(神奈川県)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 オープニング、おどろおどろしい音楽と共に舞台上には閻魔の審判御前の有様が表現される。裁かれているのはお七。有名な八百屋お七である。
 さて、八百屋お七と弥次喜多? どこでどのように繋がるの? それは観てのお楽しみ。
華4つ☆。

ネタバレBOX


 神奈川県演劇連盟合同公演である。HIKARIは2階にある小さな空間であるが、こちらは同じ建物1階にある大ホール。
 江戸時代後期に黄表紙作家、絵師として活躍した十返舎一九原作「東海道中膝栗毛」に登場するご存じ弥次・喜多の神奈川の宿場を巡るお噺。人口に膾炙している“旅の恥は掻き捨て”は元々一九の言とされる。
 物語は東海道の宿場町・横浜と小田原を中心に展開する。幾つかのジャンル(落語・小説など)の作品の肝を今作の中に巧みに織り込み幕末から維新へ至る歴史も踏まえて現代に暮らす我々庶民の日常をも映す展開になっている。発明家として鳴らした平賀源内が考案したとされる「キコエテル」なる機器は現代のスマホによく似た機能を持つ機器だがスマホ同様、SNSが齎したような現象と弊害を齎しそれまでの庶民生活を一変する。
 一方、弥次喜多生みの親・十辺舎一九は戯作者としての反骨精神を見せて瓦版に為政者批判を載せた。これが当の為政者の目に留まり死刑を課されることとなった。この無体に対して弥次喜多が抗弁する。そしてこの抗弁に対しての応えが3日の猶予の間に、どんな罪も許されて極楽往生が叶うという『お血脈の印』という宝物を現在在ると言われている小田原に行き盗んで横浜迄戻り暴虐を恣にする為政者の下へ届ければ弥次喜多に死刑執行する代わりに友人である一九の命を助けてやろうというものであった。為政者は人間不信に陥って現在のような施政を行うに至っている、果たして弥次喜多はこの暴君の魂をどうにかできるのか? はたまた一九の運命、弥次喜多の活躍、と仮に友を救えた暁に弥次喜多が死なねばならぬ運命や如何に! というのが今作の大きな流れであるが、庶民自体は「キコエテル」の大流行の央(さなか)SNS的応答を通して誹謗中傷の応酬、自らそれ迄在ったとされてきた社会的な他者への信頼関係そのものを破壊し、信頼関係が壊れたことによって起こり、益々陰湿であくどくなってゆく庶民レベルでの罵詈雑言は、暴君とされる為政者の凝り固まった信念をも補強してゆく。
 これら負の連鎖を断ち切る術は? 一揆を起し一時の憂さ晴らしの後、更に苛烈な支配体制を招くのか? 或いは? との問いにも繋がり得る。今作実際の大団円ではお祭り騒ぎで華やかに昇華されるが、現に我ら庶民が生きる現代日本での為政者の倫理的崩壊は今作以上に破滅的である。このような現況を変えて行く為に演劇が出来ることは、例えば日本の選挙で勝つ為の条件として挙げられる選挙の三バン(地盤・看板・鞄)のうちから英国のように自分の地盤(地元)からは立候補できないような縛りを付けるような制度を庶民自らが主権者として提起し現実化し得るような流れを提案することも必要で、表現する者としての役割だと考える。
走れ!弥次喜多

走れ!弥次喜多

神奈川県演劇連盟

神奈川県立青少年センター・紅葉坂ホール(神奈川県)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日拝見しました。内容的にはいろいろな聞いたことのあるお話がたくさん入っていて、登場人物も有名人たくさんで華やかでしたね。面白かったです。太鼓も素晴らしかった。何より演者の皆さんも楽しそうに演じられていて。2時間超の内容も気になりませんでした。楽しい時間ありがとうございました。

マクラメ

マクラメ

南山大学演劇部「HI-SECO」企画

G/Pit(愛知県)

2024/02/23 (金) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

迂闊なことを書くと
ちゃんと観てなかったんですか?
読みが甘いですねえなんて言われちゃいそうで
書けないんだけれど
私は、5年前の「HI-SECO」さん
2019年度卒業公演『443.75km』も観せてもらっていて
あれも最初『443.75km』の意味がわからなかったんだけれど
後から考えたらじわじわ怖さが伝わってきて
今回もそんな感じかなと思って公演終了後も
あれこれ考えてたんだけれど未だによくわからない。
下手に話をこねくり回して小難しくするのもいいけれど
共感を得られなかったのは残念。

この世界は、だれのもの

この世界は、だれのもの

ながめくらしつ

現代座会館(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「ピアノ超人」、ピアノを弾きまくるイーガル氏。膨大な楽譜を見ながら完璧に構築されたオリジナル曲を65分奏で続ける。不協和音を混ぜながら芯がしっかりとしたストーリー性のある楽曲。この人の存在は大きい。

「ジャグリング超人」、目黒陽介氏。ロジンバッグ(滑り止め)のような白いお手玉を使う。

「ダンス超人」、入手杏奈さんのファンは必見。凄まじかった。この人がパッと踊り出すと『フラッシュダンス』みたいに華がある。スポットライトが当たったかのようにステージの空気が変わり風が吹く。足の指先一本一本が踊っている。

「バランス超人」、目黒宏次郎氏。隙あらば椅子や机の角で倒立を始める。

「回転超人」、安岡あこさん。机の上など狭いスペースでくるくるくるくる回転し続ける。田村潔司か?ルチャ・リブレのコルバタのような動き。物販で手作りのピアスも販売中、大人気。

無機質に机と椅子が置かれ、太い綱やフープが転がっている。上手端にピアノ。
目黒宏次郎氏と安岡あこさんのペアは男が必死に女を口説いているようにも見える。徹底して跳ね除ける女。香港功夫映画のような遣り取り。酔い潰れた女を介抱するような場面も。チャップリンっぽい。
目黒陽介氏と入手杏奈さんのペアは謎のゲームを続けている。互いのやる事を否定して回るような。

死体(人形)を動かす為には必ず動力源がいる。動かす為のロジック。そもそも人間は無意識でそれを行なっているのだが、自覚的にそのことを突き詰めていくような試み。
音楽が良いので退屈せずに観ていられる。踊りというよりも闘いだ。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

これは何かずっと考えていたのだが、ラストの組んずほぐれつを観てプロレスだと思った。65分時間切れ引き分けが決まっている試合。男女混合ミックスドタッグマッチでもいいし、男女混合ミックスドバトルロイヤルでも構わない。この時間切れ引き分けの試合は一番大変で、腕がないとファミコン・プロレス(技の羅列)になってしまう。1988年8月8日横浜文体で行なわれた60分時間切れ引き分けの藤波辰巳VSアントニオ猪木が一つの到達点。最早文学だ。
「他者への関心」というテーマは伝わらなかったが、いい試合だった。

ここから余談、プロレスは決まり手とおおよその試合時間が予め決められている。長い間に進化を遂げてHigh Spot(日本ではハイスパートと呼ばれた)という観客を盛り上げる見せ場となる技の応酬を幾つか約束事に入れていった。それを多用し過ぎるとダンスの振り付けのようになってしまうので、猪木や佐山は悪し様に罵った。(踊りのように最初から最後まで技の順番まで決められているプロレスも多い)。最低限の約束事以外の基本はアドリブでこなすのがストロングスタイル。「八百長だと客に舐められたらおしまいだ!」が力道山の教え。(真剣勝負ではないが)舐められないプロレスが日本の流れだった。時代は変わり、その辺のグレーゾーンがウザくなった奴等が真剣勝負の総合格闘技とエンターテインメントを標榜するアメリカンプロレスにハッキリと分かれた。日本独自の文化、グレーゾーン・プロレスはほぼ絶えた。
死して尚、生きてナオ

死して尚、生きてナオ

劇団二進数

王子小劇場(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/03/01 (金) 19:00

初見のユニット。良くも悪くも若さが出てる。(3分押し)115分。
 杉田なお25歳はいい所もいっぱいあるのに、同年齢で同姓同名で超有名な俳優である杉田ナオ(1人2役で演じる)がいるため「残念な方の…」と言われているが…、の物語。杉田の物語かと思うし、確かに軸には置いているのだけれど、脇の4人の物語もあるため、焦点が絞れないし、ちょっとシリアスないい話として書かれているみたいだけど、それにしては現実味がない。何より登場人物の誰にも感情移入できないので、私のテイストではなかった。役者陣の勢いはいいのだが、動きがまた私のテイストではない役者がいたり、滑舌が上滑りする時もあって、ちょっと気になった。次作に期待してみたい。
 王子小劇場が用意したクリアファイルを、ノイジーな袋に入れたために、観劇中にガサゴソしてうるさいのが非常に気になる。

CIRCLEーすべては循環の中にー

CIRCLEーすべては循環の中にー

(社)現代舞踊協会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/02/29 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Bプログラム鑑賞
身体の美しさ,動きのバランスとしなやかさ,全体の統一感,綺麗なものを観せていただきました。

東京トワイライト

東京トワイライト

劇場創造アカデミー

座・高円寺1(東京都)

2024/02/22 (木) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

座・高円寺劇場創造アカデミー修了生が集っての作品が松田正隆氏演出の下、昨年夏より数次の稽古を経て発表に至ったとの事。
現代日本を独自に切り取った風景描写であるが、台詞量がかなり抑えられ、動作による表現が大部分を占め、その読み取りに苦労した(面白さもあるが、不明のまま放置せざるを得ない部分の割合が少々高い)。
タイトルにある「東京」をさほど気にしなかったのだが、白昼の銀座高級時計店の強盗事件を、地方の人はどう見ているのだろうとふと気になった。東京=日本の代名詞、とは限らない。
座・高円寺1は兎に角広い。このだだっ広さを活用し、何もない平面を数名の同世代(三十前後)の男女が動きまわる。照明も終盤の二、三の暗転以外は、同じ明りでステージを満遍なく照らし続ける。
言葉による説明を極力省いて作られた事は、役人物の同一性や、動作の意味等で不明瞭な点が幾つか生じた。不明部分が大きいと変数の多い方程式と同じく類推を諦めてしまう。
近年の松田正隆氏は、福島という土地かに因んだ継続的な仕事をしていたが、その手法の延長に今回の作品もありそうだ。難解というイメージが更に固定した感ありであるが、人間のちょっと笑える風情を体現した俳優たちの身体は緩みがなく、地味にポテンシャルを示していた。

ネタバレBOX

今年度春よりシライケイタ新芸術監督体制が始動した座・高円寺、氏の演劇人としての立ち位置を感触としてよく理解できていない自分だが、劇場の芸術的リーダーとしての仕事からその特質が見えてくるかも。。と少し期待している。
バンピーラダース

バンピーラダース

dopeAdope

サンモールスタジオ(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良質な会話劇です。

稽古初日と哲学対話

稽古初日と哲学対話

O企画

アレイホール(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしかったです。台本を初見でよくあそこまで演じられるなーと思いました。さすがですね。オープニングの中島らもさんの歌、しびれました。あと、ワークショップもとてもよかったです。最初は何も話すつもりがありませんでしたが、いろいろ自分語りしちゃいました^^; 素敵な時間をありがとうございました。今度は演出家や脚本家、そして俳優さんたちのディープな話を聞きたいです。

通る道

通る道

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

曾祖母の葬式もこんな感じになったなと思い出す舞台でした。

通る道

通る道

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/03/01 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

人生の一部を覗き見するという新感覚の演劇であった
よくも悪くも誰かの人生の切り抜きであり、そこにフィクションが存在するのか境界が曖昧になる作品
とても不思議な気持ちに包まれた

花と龍

花と龍

劇団文化座

俳優座劇場(東京都)

2024/02/23 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/03/01 (金) 14:00

文化座の創設者佐佐木隆と親交があったという作家火野葦平の作品。文化座がこの舞台を受け継いでいくのは自然な流れであろう。火野と同郷という東憲司が脚本を担当した。

筑豊炭田の石炭を船に積み込む沖仕「ごんぞう」たちの物語。「青春の門」など名作の舞台になった筑豊は荒くれ者の街というイメージだが、ごんぞうたちを仕切るのは「組」の組織。やくざ者の組もあり、「飲む・打つ・買う」にけんかという気質が全面的に描かれている。ごんぞうには女性も。戦争で配偶者を失った女性も生活のために厳しい肉体労働をしていたとこの舞台で初めて知った。
任俠の舞台のような感じかと思ったが、主人公は「けんかは絶対にしない」という一風変わったヒーローだ。その誠実さと人望で、ごんぞうの世界でのし上がっていく。この男を今や文化座の柱となっている藤原章寛が演じた。
中国大陸に出て一旗揚げるという野望があるが、「気が優しくて力持ち」的なヒーロー。ヒーローにしてはちょっと物足りないところが、藤原には少し合っていないような感じもした。その妻を演じた大山美咲は小柄だがどっしり構えていて、とてもよかった。けんかも強く、男の急所を握りつぶして撃退するという場面には笑いも起きた。
起伏はあるものの物語は淡々と進んでいく。荒々しさとは一線を画している感じで、食い足らなさを感じたのは自分だけだろうか。彫り師の美女とのロマンスっぽいところも出てくるが、何せ主人公がストイックなものだから、スリルに欠けると言っては言いすぎか。大きな起伏がない分、休憩を挟んでの3時間はとても長く感じた。

1階部分と2階部分を場面場面でうまく使い分けて進める演出はよかった。また、役者たちがはける階下のスペースにマリンバ(多分)などを含めた打楽器奏者を入れ、音楽や効果音をメリハリよく重ねていたのもいい。毎回書いているが、組の親分役を演じた佐々木愛の高らかな笑いや歯切れのいいせりふには、本当に驚かされる。

エアスイミング

エアスイミング

カリンカ

小劇場 楽園(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2024/03/01 (金) 14:30

110分。休憩なし。

スプーンフェイス・スタインバーグ

スプーンフェイス・スタインバーグ

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2024/02/16 (金) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

片桐はいりさんの一人芝居ならそりゃ観たい訳で、流石の腕前。一人芝居であることを感じさせない演出も良い。客席は超満員、開場前から大行列。凄い人気。チラシのイラストが丹野恵理子さん、ヴォイニッチ手稿風味で気になる。

3枚のシルクのシーツが天蓋カーテンのようにピアノ線で吊られている。これが話の進行に合わせ、無音で降りてスクリーンになったり、くるくると巻上げられたり、蝶々が飛び回ったりと大活躍。このアイディアは素晴らしいと思う。
2017年8月シアタートラムで演った『チック』でも活用した手法、役者にビデオカメラを持たせて撮影しているものをリアルタイムでシーツに投映。小物や床の小さい絵も読み取れる工夫。退屈させないサービスに充ちている。

多分、見た目のイメージ(スプーンフェイス)からダウン症(染色体異常による障害)なのだと思うが、サヴァン症候群(障害がありながら特定の分野で天才的な能力をみせる者)でもある主人公のユダヤ人少女。自閉スペクトラム症(ASD)とはコミュニケーション不全の発達障害のこと。ダウン症と自閉症は併発し易い。
両親は共に大学教授というインテリだが、教え子に手を出した父親は夫婦不仲となり、帰って来なくなる。ヒステリックな母親と優しい家政婦、大好きなオペラを歌うマリア・カラス。少女には出来ない事がいっぱいあるが、数字の計算と記憶力はコンピューター並みだった。
冒頭の少女の独白が素晴らしい。オペラ歌手が美しいのは、その歌が死を見据えているからだ。彼女達は歌いながら死に方をずっと探している。だって喜びよりも哀しみの方が胸をいっぱいにしてくれるでしょう。

7歳で末期癌に侵された少女。ダウン症の人は白血病(血液の癌)発症リスクが通常の人の10~20倍あるとされる。主治医、ユダヤ人のバーンスタイン先生の語る母親の話。強制収容所を生き延びる秘訣とは?大空に舞い上がる無数の蝶々。
周囲の女性客は皆ボロボロ泣いていた。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

本を読めない少女は、母親が朗読してくれたテープを聴いて色々なことを学ぶ。生と死について思いを巡らせる。元がラジオドラマだった為か、その描写が長過ぎてちょっとつまらなく感じた。ジッドゥ・クリシュナムルティの講演録みたいな。御礼のカードを渡された家政婦が嬉しくて涙を流す場面までで自分的には丁度いい。絵が見えないと勿体ない。言葉で全てを説明しようとすると、どうもスピリチュアル系の話になってしまい、人によってはのめり込めない。本を読めない少女が聖書を読む場面にも違和感。ラスト近くで少し醒めてしまった。相性なのか小山ゆうな作品は毎回こんな気持ちになる。ただ、片桐はいりさんは最高なのでチャンスがあれば観に行くべき。
ノーザンライツvsメキシカンギャング

ノーザンライツvsメキシカンギャング

大統領師匠

「劇」小劇場(東京都)

2024/02/17 (土) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/02/23 (金) 14:00

一言で表現すれば(((ハードSF+なんちゃってSF)÷2)+コメディ)÷2+微量の哲学?
「ん、これは?」な短いプロローグに導かれて始まるのはタイトル通りのスペース活劇風……だが、それはやがて「宇宙航行系SF」の定番の一つ(かつある意味ハードSF)に転じしかしコメディ要素も加えつつやがて「んなムチャな!(笑)」な「なんちゃってSF」まで加味してさらにそんな中に二通りの子を想う親の気持ちも練り込むという欲張りさん。が、それらが絶妙なバランスを保って成立しているのは見事。そうして迎えるラストは○○○/○○○で、これ、好きだなぁ。(たぶん贔屓目だ(爆))
また、序盤のタイムループかパラレルワールドか?はたまた「ドグラ・マグラ」的メタ構造か?な部分もツボ。
あと、ダブルコールでの遊佐さんの挨拶の〆が「これからも大統領師匠と小劇場をよろしくお願いします」だったの、カッコいいぞ。

ネタバレBOX

基本となる「地球に宇宙規模の大災害が訪れるので選ばれた人物を他の惑星に移住させる」というノアの方舟的な設定はアレックス・プロヤス監督「ノウイング」(2009年) を挙げるまでもなくSFの王道だし、航行中のコールドスリープも定番で「SF感」たっぷり。
そんな中で「そうまでして我が子のそばにいたい」親(正当)と「そうまでして我が子を生き延びさせたい」親(邪道/身勝手)を対比させるだけでなく前者はコメディ風、後者はシリアスに描くのも巧い。
伏せ字にしたのは「ラストはビター/ダーク」。あ、今思いついたが「ペシミスティック」?
しかしそこまでのいくつかと併せて考えるとある意味「哲学的」と言えるかも?(命題:生きる希望とは何か?)
「5seconds」「Nf3Nf6」

「5seconds」「Nf3Nf6」

ウォーキング・スタッフ

シアター711(東京都)

2024/02/24 (土) ~ 2024/02/29 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/02/29 (木) 19:00

座席1階

日航機の逆噴射墜落事件をテーマにした短編。片桐機長と刑事弁護をする若い女性弁護士による2人芝居で、弁護士が裁判に備えて機長から聞き取りを行う場面を中心に構成されている。

パラドックス定数らしいテーマだ。機長は精神鑑定などのため警察病院の分院に入院させられているが、まずは機長にはめられた手錠を弁護士が人権侵害だと怒る場面から始まる。だが、機長はそんなことに関心はない。日航が超一流企業であること、自分はそこで機長を務めて世界を飛び回ってきたことなどをとうとうと語る。話はかみ合わないが、自分は選ばれた存在であるという強烈な自尊心があふれる。だから、心神耗弱で減刑を狙う弁護士に食ってかかる。「私は機長であり、乗客や乗組員の安全に全責任を持っている」。一方で、着陸寸前に逆噴射レバーを引いたことを堂々と認める。結果の重大性を感じている様子はなく、むしろ自分の操縦を副操縦士がじゃまをしたという自身のプライドばかりを強調する。

統合失調症によるものなのかどうかは、この芝居だけでは分からない。だが、野木萌葱が描こうとしたのは機長の深層心理だろう。どこまで深く迫れるかどうかがカギとなるが、見終わった時に思ったのは、機長が持つ独特の自尊心ワールドだった、という結論である。
エンタテイメントとしてはとてもおもしろい。だが、野木さんならどう描くのか、という事前の期待が大きすぎて今ひとつ肩透かし感もある。
ディレクターズチョイスの2本立てであり、もう1本を見ないと、と思うのだが残念なことに今日が千秋楽だ。もう一本にもおそらく、過度の期待を持って劇場に足を運んだであろう。見られなくてとても残念だ。

せのび

せのび

せのび

北千住BUoY(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/02/29 (木)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

MY NAME IS I LOVE YOU

MY NAME IS I LOVE YOU

ザジ・ズー

王子スタジオ1(東京都)

2024/02/21 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2024/02/29 (木) 20:00

初見のユニット。Bチームを観劇。(5分押し)50分。
 快快(小指値)の同名作を自分達なりに解釈して上演ということだが、快快バージョンは観てない。前衛的な手法でアングラっぽいものを見せられたのだが…。

side-by-side

side-by-side

One on One

赤坂RED/THEATER(東京都)

2024/02/08 (木) ~ 2024/02/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/02/18 (日) 14:00

コムロ探偵事務所シリーズ?の3部作目にあたる作品
キャストの引退や怪我などリアルピンチだった状況から、よくぞこのクオリティーの作品をみせてくれました!と
ピンチはピンチとして、ピンチをチャンスに変えられるかただそれだけ!の歌詞に納得!

スタッフ、キャスト、皆さんの頑張りと愛がそこかしこから溢れでて、キャストが6人だけとは思えないくらいパワーのある作品でした

キャッチーな歌詞や音楽も楽しく、見終わった後、HAPPYな気持ちになれる素敵な作品です
これからも定期的にシリーズ化してほしいと願っています

エアスイミング

エアスイミング

カリンカ

小劇場 楽園(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初日、観劇して来ました。『息を呑む』『引き込まれる』などという言葉では言い表せないくらい、ふたりの俳優の演技が素晴らしかったです。あっという間の110分でした。何としてでも、もう一度観たいです。

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