最新の観てきた!クチコミ一覧

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"Gouche"

"Gouche"

PANCETTA

小劇場B1(東京都)

2024/07/31 (水) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「皆で奏でる音楽劇」

 宮沢賢治の童話「セロ弾きのゴーシュ」をもとに身体表現と音楽を融合させた作品である。

ネタバレBOX

 ゴーシュ(一宮周平)はセロ(佐藤竜)をうまく弾くことができず、楽長(佐々木ゆき)から強く注意され落ちこんでしまう。ひとり練習を重ねるゴーシュのもとにかっこうや猫、狸や鼠がやってくる。動物たちと戯れているうちにゴーシュはじょじょに上達し、やがて自身の性格も明るく前向きなものへと変わっていく。

 本作の面白い点は、ミュージシャン(加藤亜祐美、志賀千恵子、鈴木広志)の演奏を背景にゴーシュやセロと動物たちのやりとりがコミカルかつ可愛げに描かれていた点である。それぞれの動物を想定して作られたのであろう音楽を奏でながら、出演者が会場に向けかっこうの鳴き声や狸が腹を叩く音を投げかけ、観客のレスポンスを受けて演奏チームが盛り上げるという円環ができあがっていた。動物役を兼ねた佐々木ゆきと轟もよ子が達者である。

 一宮周平が時折見せるゴーシュの根深いコンプレックスとそれを乗り越えようとする姿勢、それに呼応するかのように佐藤竜演じる擬人化されたセロもまた性格がじょじょに明るくなっていくところなど、この二人の芝居があることで作品が深くなった。事前に配られた造花を観客がゴーシュに渡す場面で見せたゴーシュの戸惑い、そこから自信をつけていくという芝居が印象的である。セロを奏でる場面では二人で歌い上げるという表現も会場を沸かせていた。
第80回「a・la・ALA・Live」

第80回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

座・高円寺2(東京都)

2024/08/06 (火) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

毎回趣向を凝らしたバラエティーショー。今回、主宰の荒山さんのユニット以外は初めて観る方々ばかり。江戸太神楽の仙若さんのパフォーマンスはシンプルながら、観ている方はハラハラドキドキ。いいですね。座・朧月は和テイストの音楽ライブ。この世界観好き。今回も楽しませてもらいました。

ナイトーシンジュク・トラップホール

ナイトーシンジュク・トラップホール

ムシラセ

新宿シアタートップス(東京都)

2024/07/16 (火) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/07/19 (金) 14:00

江戸の浮世絵師、戯作者たちとイマの融合。江戸にイマのあれこれが紛れ込んだのか江戸の人物がイマにタイムスリップしたのか?と思いながら観ていたがアレだ、江戸の人物のクローンが現代で漫画を描いている、的な?
そして、人物(及び風俗?)の活かし方/使い方の鮮やかで、改めて当時と今の共通性に気付かされる。
あと、ラストシーンも良かった。他の劇場で同趣向を観たことはあるがここでは初めてかも?

AKUTAGAWA

AKUTAGAWA

八王子車人形西川古柳座、Yara Arts Group

座・高円寺1(東京都)

2024/08/03 (土) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

人形浄瑠璃=文楽では頭(かしら)と右手を操る主(おも)遣い、左手を操る左遣い、足を操る足遣いの三人遣いで人形を動かす。160年前、山岸柳吉がろくろ車(前に二つ、後ろに一つの車輪が付いた箱)に腰掛けたまま、一人で操る車人形を考案。自分の足の甲の上に片足ずつ人形の足を乗せ、両手で人形を操作しつつ腰を使って自由自在に移動が可能な車人形。これの利点は一人で一体を動かせつつ舞台上を自由に動き回れる点。ずっとこの体勢は腰がきつそうだが実に面白いアイディア。現在これを受け継ぐのは五代目家元西川古柳氏。20年前、彼に師事した米国のパペット・アーティスト、トム・リー氏とのタッグで芥川龍之介に挑む。

上手にニューヨーク在住の音楽家、辻幸生(ゆきお)氏が鎮座。太鼓尺八キーボード、インド民謡のような歌まで披露。下手には執筆中の芥川龍之介人形を操作するトム・リー氏。講談師や活弁士を思わせるウィットに富んだ口上で英語のべらんめえ口調。(正面スクリーン上部に日本語字幕が入る)。登場する何人もの車人形の声を独りで演じ分けていく。
スクリーンに映し出される影絵アニメが秀逸で車人形の動作とシンクロ。センシティヴな心の奥底を繊細に分け入っていく光と影のあわいが観客の想像力を掻き立てる。
『羅生門』『地獄変』『竜』『杜子春』『河童』に『歯車』のフランベ。特に『河童』をキーにしており、何処からかやって来る河童に悩まされる芥川のスケッチが数度挿まれる。影絵調の河童が紙を飛び出してスクリーンの中を動き回り、瓶の中に封じられる様は見事。古典芸能と最先端技術が違和感なく融合。結局何の技術を使っていようが受け取る側にきちんと伝わっていれさえすれば、それが正解。
オチのない芥川龍之介節にきょとんとするが、やはり『杜子春』の美しさ。真面目に一日一日を大切に積み重ねる尊さを今更ながら感じた。架空の世界は何処までいってもやはり架空の世界。「日々のつまらない生活こそを愛せ」みたいな格言。
ジョナサン・スウィフトのようなラディカルな『河童』にも驚いた。自殺前の代表作。これ故芥川の命日を「河童忌」と呼ぶようになったと云う。自殺する為のアリバイ作りのような。
古典と最先端の取っ組み合いはすこぶる興味深い。車人形なんか全く知らなかっただけに衝撃。

MVPはアフタートークの通訳の女性。これだけ優れた通訳を久方振りに見た。マジで評価されるべき才能。言語感覚がずば抜けている。

ネタバレBOX

何かアメリカ人から見た日本文化みたいなぬるいコラボだと思っていたら大間違い。凄く勉強になった。アフタートークでトム・リー氏が語っていた「人形というモノを通しての感情表現こそが文化言語を越えた最良の意思疎通になり得る」と云う発言が腑に落ちる。一つ間を置くことによってうまれる想像力。互いを阻害するフィルターを通してこそ互いの嘘偽りない真意が本当に伝わるのかも。

筒井康隆の『残像に口紅を』を思い出す。時間と共に一語ずつ日本語の音(おん)が消えていく世界。五十音の内のかなりが消えてしまい、残った使える言語を手繰って何とか文章を綴ろうとする作家。その時、今までどうしても自分の手で書けなかったトラウマを綴り出す。誰にも言えなかった、どうしても書けなかったどうしようもない個人的苦しみ。もしかしたら、この不足した音の中でなら書けなかった心の傷をどうにか表現出来るのかも知れない。幼児のような辿々しい言葉の連なりで無理矢理吐き出す痛みの数々。読者は打ち震える。黒沢清にこれを映画化させたかった。
『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-

『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-

楽園王

新宿眼科画廊(東京都)

2024/08/02 (金) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

【Bプログラム】観劇。
この時期 仕事が忙しくなければ、Aプログラム・特別プログラムも観たかった と思えるほど面白かった。残念。

日常にある ちょっと奇妙で不思議な、それが今の時季にピッタリと思える演目選択の巧さ。第一の狂言「赤い靴」 第二の狂言「アオイハル」そして第三の狂言「紙風船」(作:岸田國士)であるが、「赤い靴」と「アオイハル」は何となく関連しているような感覚。受付時に3作品の紹介というか解説を貰ったが、これが名刺サイズ、その裏に小さい字でビッシリ書かれている。会場内の薄暗い中で読む気もせず、帰りの電車内で読んだが、なんと「アオイハル」は「赤い靴」の前日譚とある。物語に直接的な繋がりがないとあるが、何となくそんな気にさせるところが妙。

また「紙風船」は 何回も観ているが、今回は音響・音楽の効果によって、淡々とした日常に持ち込んだ虚実、それをメリハリの利いた物語に仕上げており実に巧い。3編とも二人芝居で、淡々とした会話が進むにつれ 滋味溢れるような心情が浮き彫りになる。しかし 物語を纏っているのは先にも記したが奇妙・不思議という世界観。この独特な味わい深さが 本公演の魅力だろう。3編に共通しているのは「赤」、そして舞台セットの小物に林檎を置くなどの拘りを見せる。

ちなみに客席は変形配置で、どこが正面でどこに座るか迷うが、そこはしっかり誘導してくれるので心配ない。
(上演時間1時間20分) 

ネタバレBOX

舞台美術は 中央斜めにベンチを配置し、その奥の壁際に机と椅子2脚。机の上にライト・花瓶そして林檎。
共通の「赤」…「赤い靴」はタイトル通り、「アオイハル」も台詞に赤い靴、「紙風船」は赤い毛糸を編む。

「赤い靴」は、ベンチに座りバスを待っている女(役名:バス停で待つ女)、そこへ赤い靴を履いた女(役名:後からやってきた女)が ゆっくり近づいてきて 「バス 来ませんね」と話しかける。それから他愛もない世間話から好かれる女性像へ話題は漂流していく。何処に辿り着くのかと思ったら、赤い靴の女はバスを待っている女の夫と浮気をしており、妻がどんな女なのか確かめに来たが…。実は不倫相手の男に殺され、霊(魂)となって現れた。「赤い靴」に因んで童話や童謡の話も。

「アオイハル」は、女子高生の部屋に男子高生が勝手に上がり込んでいる。学校では ほとんど話したこともなく、なぜ此処にいるのか。男子高生は彼女から「好きではありませんでした」という手紙(ラブレター)を貰ったと告げる。それにしては過去形で文面も相応しくない。彼は学校に侵入した男が教師を襲い それを助けようとし、逆に殺された。此処にいるのは霊で、淡い恋心を抱いていた彼女が棺に入れた別れの手紙。

「紙風船」は、何回も観ており 物語としては知っていた。日曜日の昼下がり、暇を持て余した新婚1年目の夫婦の とめどもない会話。何時しか二人は鎌倉へ空想の旅へ出る。その情景は 執筆当時のもので古い感じがするが、平々凡々とした暮らしに、ちょっとした刺激を求め楽しむ二人。鎌倉旅行はテンポよく展開し 軽快なクラシック音楽が流れる。そして音楽が変わり 日常の光景、隣家の子供と紙風船で遊ぼうと…。

3編は独立した物語であるが、何となく繋がりが感じられる。勿論この時季の「霊」を扱った話で、それは怖いという存在ではなく、この世への未練をコミカルに描いた といった印象だ。けっして暗く後ろ向きではなく、むしろ前向きでカラッとしている。どこか吹っ切れた感じで、霊でありながら、生き生きとした人物像が立ち上がるから不思議だ。最後に「紙風船」、新婚の生者2人がこれからの人生を歩んでいく、そこに日常の暮らしという地歩が描かれ前の二編との対比が鮮明になる。
次回公演も楽しみにしております。
ドウトク

ドウトク

!ll nut up fam

studio ZAP!(東京都)

2024/07/30 (火) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

朧チームを観劇。
最近よく拝見している真田林佳さんが「死刑囚489号」。出演6人全員死刑囚の「ワンシチュエーションの会話劇」ということで、シンプルながらも面白そうと思いつつ観劇しました。

3チームのトリプルキャスト構成。何度か再演されているとのこと、人気の演目なのですね。

52号、313号、159号、23号、043号、489号の6人です。劇中では番号が出てこないので意味は無いですが、台本では先頭の数字すなわち 0,1,2,3,4,5 だけで表現されています。この6個の数字が先にあったのでしょうね。043だけ3桁ゼロパディングなのは何故だろうと思ってました。

313の森田和正さんが、SNSで考察をされてるのを見つけました。とても深く考えて役作りされているんですね。役者さんからの発信のおかげで、観劇後もまた楽しめます。ありがとうございます。

ネタバレBOX

4月にキャスト募集が公開されてて、以下のような条件が書かれていました。
・死刑囚52:主人公(男性30代〜)
・死刑囚313:暴力的な殺人鬼(男性20代〜)
・死刑囚489:純粋な殺人鬼(性別問わず20代〜)
・死刑囚23:猟奇的な殺人鬼(性別問わず20代〜)
・死刑囚159:芸術的な殺人鬼(性別問わず20代〜)
・死刑囚043:望まない殺人鬼(性別問わず40代〜)

043が40代以上なのはある程度大きな子供がいる設定だからかな。でも朧チームの沼舘ミオさんはもっと若いように思いました。

489は一人称が「僕」。チームによっては男性だったようです。6人の中でもぶっ飛んだクレイジーな役どころで、女性の方がハードル高かったのかもと思いました。真田さん元々のキャラを感じさせつつの振り切った演技が素晴らしかったです。

52は実は死刑囚ではなく、自分の関係者を殺した5人の殺人鬼に復讐するために、権力でこの場を作った。
52曰く。個人的な復讐が認められるべきであり、将来の社会はそのようになる。これはそのための、国が認めた実験である、と。

52は159、043、23をナイフで刺し、清々しいと言い放つ。313と揉み合いになり、ナイフを失う。489が313を刺して52を助ける。489は52に自分を刺させる。52は489の純粋さに、複雑な心境となる。

舞台セットはまったく無しで、とてもシンプルでした。それでも観客を引き込む、会話劇の力を見ました。再演を繰り返すほどの人気なのも納得です。
ONE DAY〜Last Run! Run!! Run!!!〜

ONE DAY〜Last Run! Run!! Run!!!〜

THE CONVOY

恵比寿ガーデンホール(東京都)

2024/07/26 (金) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

8月4日、東京公演千秋楽。私は大阪も名古屋も行けないので、これが私の千秋楽。
先日行った時には撮影が入っていましたが「ちゃんとしたものを残したいので映像を確認してからでないとDVDにするかどうか決められない」と大社長がおっしゃってました。
しかし長年のファンにとってはたとえどんなシーンでも残して欲しいと思います。DVDになることを楽しみにしてパンフレットを読み込んで待っていようと思うのでした。
もうこのメンバーでの歌って踊って芝居してと言うショーは見られないかもしれませんが、また違う形でも舞台でお目にかかれますように。若者たちはしっかりCONVOY DNAを引き継いで活躍していってくださることを期待します。

笑の大学

笑の大学

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2023/02/08 (水) ~ 2023/03/05 (日)公演終了

実演鑑賞

広い舞台で瀬戸康史と内野聖陽のふたり芝居だが、広さを感じさせない巧みな演技だった。ストーリーもよく練られており、検閲をめぐる喜劇が最終盤で悲劇に大きく変わる。観客の感情の操り方を熟知している脚本家による上質な観劇体験だった。

紙屋町さくらホテル【7月17日~18日公演中止、山形公演中止】

紙屋町さくらホテル【7月17日~18日公演中止、山形公演中止】

こまつ座

高崎芸術劇場スタジオシアター(群馬県)

2022/07/30 (土) ~ 2022/07/30 (土)公演終了

実演鑑賞

1945年、新劇の団十郎の異名を持つ丸山定雄と元宝塚の園井恵子を主軸とする移動演劇隊「さくら隊」は、国の方針で広島へ根をおろすこととなる。空襲警報の鳴る中、演劇経験のない市民も巻き込んで「無法松の一生」上演に向けて練習を積む一行だったが、8月6日はやってくる。そして8月15日も……。史実を基にしたレベルの高いフィクション。笑いもあり、平和への切実な願いもある、濃密な演劇だった。

『RAA-進駐軍特殊慰安所-』

『RAA-進駐軍特殊慰安所-』

劇団青年座

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2024/08/03 (土) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/08/05 (月) 14:00

座席1階

終戦直後、日本政府が進駐軍のために設けた特殊慰安所(RAA)の背景や実態を語る朗読劇。上陸してきた兵士による暴行、強姦を防ぐために設けたとされる。「大和なでしこの貞淑を守るため」という、いかにも政府がか弱き婦女子を守ってやると言わんばかりのお題目がいかに空虚なものであったかが、さまざまな人たちの証言で浮き彫りとなる。

力の入った朗読劇だった。舞台中央に置かれた玉座は昭和天皇が座るものと思われるが、冒頭の玉音放送以外に昭和天皇の姿は出てこない。玉音放送の文言を字幕に映し出し、国民を苛烈な惨禍に巻き込んだ指導層の無責任ぶりをまず、指摘している。
その後は、RAAが設立された経緯、どのようにして女性を集めたか、女性たちがどんな目に遭ったかなどが詳細に語られる。政府の指示で公娼を運営した民間業者、設立を支持した政府要人や、請け負った警視庁の幹部、女性たち、パンパンに部屋を貸していた家の小学生の証言まで登場する。多くが語られることがない黒歴史。特に女性たちの証言には身震いするような迫力がある。これを聴くだけでもこの舞台を見る価値がある。

鬼畜米英が上陸して街にいる女性を暴行する可能性がある。だから、その欲望を「公の場所=公娼」で処理すべきというのが政府の説明であった。だが、その理屈の裏には、戦時中に中国大陸で皇軍が地元の婦女子に乱暴したということを政府自身が知っているという事情がある。どこの国だろうが兵隊は女に飢えている。だから国民を守るためには公娼が必要なのだと。中国で婦女子が辱められたのは公娼を設けなかった中国政府がいけないと言わんばかりの理屈に、ため息が出る。

舞台は1時間半あまり、コンパクトにまとめてある。ただ、自分としてはこの脚本をストレートプレイでやってほしい。演じる女性俳優は精神を擦り減らすような舞台になるかもしれないが、かつて日本が手を染めた戦争とはこういうものだったと、今だからこそ多くの人に思い出させてほしい。

魚雷モグラ’24

魚雷モグラ’24

ウラダイコク

みらい館大明ブックカフェ特設ステージ(東京都)

2024/08/02 (金) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大戦末期の長崎が舞台。勤労動員された長崎の女学生たちの集団群像劇。ファンタジーがかっているけど、リアルに響きますね。ぐっときました。

劇団帰燕旗揚げプレ公演第2弾朗読劇『ひまわり』

劇団帰燕旗揚げプレ公演第2弾朗読劇『ひまわり』

劇団帰燕

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/07/30 (火) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

Aキャスト観劇。アクションリーディングなんですね。違和感のある展開に?だったのですが、終盤で成程こういうことだったのかと納得。なかなかに楽しめました。

魚雷モグラ’24

魚雷モグラ’24

ウラダイコク

みらい館大明ブックカフェ特設ステージ(東京都)

2024/08/02 (金) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/08/04 (日) 17:00

みらい館大明という施設は初めてなので、地図やGoogleマップを頼りに向かったのだが、やはり最後のところで迷ってしまった。どうやら廃校となった小学校の校舎を利用した施設で、地域有志で構成された特定非営利活動法人が管理運営しているらしい。

舞台となるのは1945年(昭和20年)8月の長崎。地下トンネルに設けられた兵器製造工場に女子学徒たちが集められ前線で戦う兵隊さんに送るため魚雷製造を強いられていた。この女子学生たちの日常がグループ同士の対立を軸にして、原爆投下の直後まで描かれていく。上演時間80分。

物語としてはまあまあなのだが、開演と同時に気になったことがある。
女子学生は全員が下着が透けてみえるほど薄手の白いブラウス(それぞれがおしゃれなデザイン)に黒のスラックス、しかも全員がブラウスの裾をスラックスの上に出している(班長役の男もワイシャツをズボンの上に出している)。当時はこんなことはありえない。まずブラウスやワイシャツの裾はスラックスの中に入れなければならない。女子のブラウスだって厚手の木綿製で、胸には住所と氏名、血液型を書いた名札(当然ながら油性ペンはなかったので墨文字)が縫い付けられていたはずだ。
まあモンペまで用意しろとまでは言わないが、当時の悲惨さをリーディングではなく演劇としてみせようとするのなら、その程度は気をつけるべきだろう。あと、女子学生の髪などに赤いリボンもおかしい。昭和20年の8月という逼迫した状況下で、そんなことしていたら非国民扱いされるのがオチだ。

それほどお金がかかる訳でもないこの程度のことに手を抜いていたら、それが作品全体に響いてしまうのだ。
演じる若者たちに当時のことを伝えるのだって中途半端になりかねない。
「せからしか!」と言われるかもしれないが、敢えての苦言を。

『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-

『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-

楽園王

新宿眼科画廊(東京都)

2024/08/02 (金) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

日曜の夕刻一回切りの特別プログラム。二演目、すこぶる贅沢な時間であった。
プログラムA、Bの方は短編3編、20~30分程度の「短編」演劇と呼ぶに相応しい中身だがこちらはそれぞれ幾分長めの演目というだけで、相当の深みへと誘う内容となる。
実は「お国と五平」は、是非とも観たかった。ala collectionでもう7,8年前になるか・・毎回秀作を提供する可児市の劇場の企画で小山内薫「息子」との抱き合わせであった(演出:マキノノゾミ)。
この上演は自分と作品との距離(舞台との距離感も)が遠く感じられた舞台だったが、楽園王で改めて観て、完璧に「今」魅せる作品として立ち上げられ、「朗読」要素の強い楽園王流の手練れた演出によりこの作品の勘所・・とりわけ谷崎潤一郎作品としての真骨頂を味わい直す事にもなった。
もう一遍は一人芝居。激烈な告白(結婚式場での)で大いに会場も笑わせていたが、キャスティング込みで優れた出し物となっている。
(これがただ一度切りの上演とは・・)
さらに詳述したい欲求を残しつつ。

息子

息子

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2024/08/03 (土) ~ 2024/08/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

幻想的な舞台でした。途中から「息子」だと解る仕掛けになっており、そのタイムラグが深い親子の情を表現していました。演奏舞台さんは、古典ものの方が演技力に鋭さが出るような気がします。

ハリー・ポッターと呪いの子

ハリー・ポッターと呪いの子

TBS/ホリプロ

赤坂ACTシアター(東京都)

2022/07/08 (金) ~ 2025/06/26 (木)上演中

実演鑑賞

ハリー・ポッターらの子ども世代がホグワーツに入学するところから物語ははじまる。原作か、せめて映画にひととおり目を通しておかないと楽しみにくいと思う。さすが赤坂ACTシアターを事実上の専用劇場にしているだけあって、舞台装置も大がかりで豪華。演劇でもあり、ショーでもあるといったところか。ストーリーも面白く、娯楽体験としてレベルが高かった。

最高の家出

最高の家出

パルコ・プロデュース

紀伊國屋ホール(東京都)

2024/02/04 (日) ~ 2024/02/24 (土)公演終了

実演鑑賞

高城れにが主演。家出した主婦が迷い込んだ先の劇場では、ひとりの客のためにいつまでも演劇が行われていて……という不思議な話。SFともいえるような愉快な設定で、展開も楽しかった。単に面白いストーリーというだけでなく、脚本の三浦直之なりの真摯で丁寧な思考をセリフから聞くこともできたのだけど、物語の核心に触れそうなのでネタバレ欄へ……。

ネタバレBOX

SF的なふわふわした世界なので登場人物ははっきりとは誰も言わないけれど、後半は東日本大震災、とりわけ「生き残った人」を意識させる展開だった。娯楽的要素と現代的な批評意識はこういう風にミックスさせると良いのだな、と分かった。これが三浦の素敵な誠実さなんだろうと思う。
ヒロッパ

ヒロッパ

浪花グランドロマン

ウイングフィールド(大阪府)

2024/07/26 (金) ~ 2024/07/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽日観劇。
マクベスから仮面ライダーアマゾンまで、様々な作品をごった煮…
もとい、オマージュした、ヘンテコ奇天烈、ユメ😌💤の様な物語💕
のモヤの先のモヤの先には🤔?
魔女🧙‍♀️が3人?いや4人?

やっぱり良く分からなかったけど、面白かった🤩
なんじゃこりゃー😆なのに楽しい🥰

流れんな

流れんな

iaku

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2024/07/25 (木) ~ 2024/07/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

貝毒で名物貝漁が停止中の港町の食堂、貝を使った町起こし企画、
選択肢のない姉、自己中&攻撃的な妹と意味不明な夫、幼馴染みと企業人…
行き場のないエゴと、八方塞がりの閉塞感に、胸を締め付けられる😢

異儀田夏葉さんの表現力、感情の揺さぶり、凄かった🤯
良かった。

暁光の魔女と明日の軌跡

暁光の魔女と明日の軌跡

少年ピカレスクロマン

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2024/07/19 (金) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇

寒村離島の病院、奇天烈な看護師、元気一杯の患者、でもそこは魔女の巣窟だった?

少年Pが贈る、何ともブッ飛んだ病院七不思議&混沌溢れる世紀末物語🧙‍♀️
思い込みで🤯世界を救おう⚔️
ハチャメチャだけど、メッチヤ楽しい🥳
面白かった🤩

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