最新の観てきた!クチコミ一覧

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つめたくて、ぎんぎら

つめたくて、ぎんぎら

サカナ注意報

聖天通劇場(大阪府)

2024/12/13 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

満足度★★★

三人(男女とバケツ男)で、70分
大阪芸大系で、アート感が高い作品
都市部の大学を退学し地元に戻ってきた女性と地元で食堂を経営?手伝い?している(高校が同期?)男性の話 バケツ男は灯台?の役目なのか最後に… 近くにあった水族館(🐧や👾が有名)がなくなったことを自分の人生に照らし合わせながら、生きて行くことの大変さの反面、人生という道程を照らし続けてくれるもの(希望かな?)も有るよ✨と言いたかったのかな…

今夜は彗星ロックに演劇を

今夜は彗星ロックに演劇を

自由バンド

MOVE FACTORY(大阪府)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

若さ爆発💥 タブーかと思った二つを融合 意外にも融合していて、生演奏の演劇も良かったし(別の劇団の)試してみるのもありですね❗楽しめましたが、歌をもう少し… 今後が楽しみです❕

S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

藤一色

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

『ちぐうはぐう』『Fujimattyu,』を観劇。
『ちぐうはぐう』は2人の掛け合いが面白かったが、後半はどの世界線なのか分かりづらかったかな。
『Fujimattyu,』猫かわいい、鎖鎌強い、そして「それはそれ」が印象に残る壮大な話でした。

海まで100年

海まで100年

スヌーヌー

象の鼻テラス(神奈川県)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

笠木泉さんのユニット「スヌーヌー」の新作公演。近年の笠木さんは演出家として作品に携わる機会も増え、スヌーヌーの活動にも一層注目が集まっています。会場が横浜の「象の鼻テラス」であることも注目ポイント。海の見える、劇場とは一風異なる開放的な空間で上演され、会場自体が作品世界の構築へ作用していました。

ネタバレBOX

三人の出演者たちが、それぞれ演じる登場人物たちの日常・近況をモノローグで語る。ある登場人物は独立的に、また、ある登場人物は同じ環境で、それぞれ物語は進行し、現代社会の不安定な日常や人々の心情を吐露する。モノローグが多いこともあり、台詞たちは詩的な響きを持ち、具象と抽象の混ざり具合が印象的だった。物語は、ある登場人物の生まれ故郷へ帰結し、作者である笠木さんのルーツとクロスオーバーする。スヌーヌー作品=笠木さんであることを再認識する観劇体験でした。
明日、宇宙人になります

明日、宇宙人になります

劇団銅鑼

銅鑼アトリエ(東京都)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前日に上演情報を知り、近くまで行く用事があったので、それに合わせて予約。今年入った新人5人での試演会ということだったが、うまくまとまっていた印象。

「避難」「七人の部長」

「避難」「七人の部長」

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

リーディング形式の2本立て公演。どちらも高校演劇のコンクール参加作品で、60分以内の作品として創作されている。ステージ上の椅子に座り、台本を持ち、時に動いたり歩いたりするスタイル。

ネタバレBOX

どちらも「高校」を舞台設定にした物語で、登場人物たちも高校生。『避難』は、自主映画創作を通じて仲良くなった高校生女子二人が、ひょんなことからすれ違う心の機微を描く。『七人の部長』は、部活動の予算会議に出席した各部長七名が、部費の金額差をめぐって舌戦を繰り広げ、結果的に互いの部活動への関心を深めるコメディベースの作品。両作ともコンクールで高い評価を受け、現在も上演機会の多い作品とのこと。
熱帯夜

熱帯夜

カラ/フル

ウイングフィールド(大阪府)

2024/12/13 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

この題目は他の劇団でも拝見しているが、一番難解だった
和歌山カレー事件をきっかけに団地の繋がりが希薄になって…それを改善する為に奮闘するのだが…
疑心暗鬼の中で、それもマンモス団地となると… 個人主義幕開けで今正に繋がりは希薄化しているし…難しい

病室

病室

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2024/12/06 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇団普通の代表作(と思う)『病室』の再演で、会場は前回上演と同じ三鷹市芸術文化センター。全編茨城弁で語られる会話劇は、全体的にとても静かで、登場人物たちの背景が少しずつ浮かび上がる。

ネタバレBOX

とある病室に4人の男性患者が入院している。病状、家族関係などはバラバラで、それぞれが悩みや葛藤などを抱え、静かに治療・療養している。会話は全編茨城弁で語られ、方言特有の語気の強さや心情の表出などが特徴的。

静かな設定とのギャップから生まれる笑いなどもあり、緊張をほぐしながら観劇できる。病気そのものを含む、各患者たちとその家族が織りなす、それぞれの人生模様に惹きつけられる。僕自身が茨城県出身ということもあり、興味の尽きない作品&劇団です。

数年前に再演を観た際は、感想として家父長制への嫌悪感を強く抱きましたが、今回の上演では、父親世代の悲哀も感じられ、より深い観劇体験となりました。
S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

藤一色

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

リア女王

リア女王

イノセントギアカンパニー

サンモールスタジオ(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。

原作の「リア王」はシェイクスピアの17世紀の作品。日本語訳にはいろんなパターンがあります。今回はクレジットに「訳:小田島雄志」と。いくつかの訳書で確認したところ、今回舞台の言い回しは確かに小田島版でした。「その愛は言葉を貧しくさせ、唇を閉じさせます」とか、いいですねえ。

もともと「リア王」は3~4時間かかるそうです。セリフの量がとても多いんですね。それを2時間に収めるためでしょう、セリフも動きも目まぐるしく。演者のみなさんの努力のたまものですね。

小田島氏はある本のあとがきで「父と子の問題は、永遠のテーマかも知れません」と結んでいます。王は娘たちの本心を見抜けず。グロスター伯も同様でした。その行き違いが悲劇を生んだというわけです。

「リア王」では王の3人の娘は女性ですが、ほかはほぼ男性です。今回の「リア女王」ではほとんどが女性という設定になっています。女性同士の婚姻や恋愛が話に登場しますが、それは物語にはあまり影響なかったと思います。脚色の狙いがあったとしたらすみません。くみ取れませんでした。

持田さんのエドマンド。女性として描かれましたが、悪党としての表現がすごかったからでしょうか、自分には原作と同じ男性のエドマンドに見えました。それが違和感を消してくれたのかも知れないですね。

ネタバレBOX

今回舞台は公式に「ネイハム・テイト風」とされています。シェイクスピアのオリジナルと「テイト版」は、実はかなり違います。

たとえば冒頭の順番が違います。今回はテイト版と同様、いきなりエドマンドのモノローグでただならぬ先行きを予感させます。悪党として描かれるエドマンド中心の話であることが強調されることになります。実はオリジナルのシェイクスピア版では冒頭は王宮で三女を追放するまでのシーンで、エドマンドはいません(訂正:いますが目立ちません)。エドマンドのモノローグは2番目のシーンなのです。強調したいところが違うのですね。

オリジナルでは、主要な人物で生き残るのはオールバニ公とエドガーのみです。エドマンドは兄エドガーとの決闘で。兄弟の父グロスター伯はその少し前に息絶え。王の次女リーガンは長女ゴネリルによる毒殺。ゴネリルは自死。フランス王妃になっていた三女コーディーリアはエドマンドの刺客により。リア王はその悲しみのなかで。ケント伯は王の後を追うことを宣言して終幕します。悲劇ではありますが、悪党はみな死ぬ、生き残ったのは一部の善人というわけです。

テイト版は「悲喜劇」とも言われるように、ある程度ハッピーエンドになっています。フランス王は登場せず、コーディーリアとエドガーが恋仲で、最終的に結婚します。リア王、ケント伯、グロスター伯も生きています。ただしエドマンド、ゴネリル、リーガンは死にます。やっぱり悪党はみな死ぬ、というわけです。

そして今回の「リア女王」は。上に書いた人物が全員生きているんですね。悪党も改心したことになっています。「喜劇」と銘打っていて、悲劇をできるだけなくしたんでしょうか。自分の感想としては、都合がよすぎるなあ、というのが正直なところです。

コーンウォール公と、刺し違えた名もなき衛士はどの版でも死んでしまいます。公爵の妻であるリーガンが未亡人になることがポイントのひとつなので、そこは変えにくかったでしょうね。

ちなみにテイト版には道化はいませんが、今回は採用したのですね。小田島氏の訳書に子供向けの本があり「道化は実は賢くないとできない仕事」と解説されています。道化のセリフに含まれる多くの皮肉には、本を読んでやっと分かるものもありました。頭がよくないとできないのは間違いありません。
ミシンとこうもり傘が解剖台の上で偶然に出会ったように美しい

ミシンとこうもり傘が解剖台の上で偶然に出会ったように美しい

Alice Theatre Laboratory

あかいくつ劇場(神奈川県)

2024/12/13 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

広東語での上演(日本語字幕あり)。開演15分前からパフォーマンス開始。『マルドロールの歌』が着想の一つ。アングラ博覧会の様な作品ね。戦争礼賛のカルトは滅び、残るのはYと人形と首ちょんぱ。

明日、宇宙人になります

明日、宇宙人になります

劇団銅鑼

銅鑼アトリエ(東京都)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昨年の試演会「ガラスの動物園」が良かったので、今年も観にいったが とても面白かった。説明の「人間が地球外生物になる?世界中が大騒ぎ・・明日、宇宙人になるかもしれないこの時に…」からSFを連想したが、もっと最近の出来事を描いているように思えた。未知ゆえに その対処法が分からず右往左往、そして混乱・迷走した施策を思い出す。

とても劇団員補とは思えない演技、当日パンフを見ると他の劇団研究所出身者が多く、その実力は肯ける。登場人物は5人、それぞれのキャラや立場などをハッキリ立ち上げ、多様な人間性を描き出す。明日、宇宙人になるかもしれない不安・恐怖といった状況の中で、思い残したこと 気掛かりなことを味わい深く紡ぐ。究極的なことを言えば余命宣告されたような、しかし物語はそこまで追い込まず余韻を残している。試演会ということもあろう、最小限の舞台セットと照明・音楽で効果を出していた。

宇宙人になります…大きな観点で見れば地球人も宇宙人。しかし、敢えて その違いの中に排他的もしくは差別的な意味合いが込められているよう。勿論「世界中から原因不明の痒みが報告されている。検査をしたところ、体内から検出されたのは地球に存在しないDNA」という件に関連してくる。私ごとで恐縮であるが、この検査とその後に係る業務に就いていたことがあり、とても考えさせられた。
(上演時間1時間 休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台セットは、ビニールのようなカーテン幕で囲い、上手に折り畳みのテーブル1つ、ベンチ2つと いくつかの椅子。検査結果を待つ待機所といった所。地球に存在しないDNA、人間感染しないと言いつつ、ウイルス感染防止を思わせるような作り。

地球に存在しないDNAの症状、体のどこかが痒くなり我慢できなくなる。一時的に痒みを抑える薬を服用することで症状を抑えている。その小康状態を保っている時の一夜の物語。そんな中、名を伏せて手紙を出そうとしている男がいる。しかし封筒に手紙は入れず、差出人名も書かない、しかも書留郵便。そこに どんな理由や意味があるのかが謎として、物語の成り行きに並走する。

手紙を出し続けている男(親子)、会社のプロジェクトの成否が気になる男(社会人)、世界中を放浪している男(自由人)、宇宙人になった息子に会いたい女(母親)、そして待機所に詰めている男(組織人)…この典型的な5人が思い残したことなどを語り、どうなったか想像(orシミュレーション)する。特に手紙を出しているのは、仲の悪い父へ。書留郵便ならば必ず配達局員が受領印(サイン)を確認する。孤独死しても放置されることはない。一人ひとりが想像の話を繋げ紡いでいく。その時にスポットライト、そして優しいピアノの音が流れる。

自分は、新型コロナウイルス感染症に係る出来事を連想した。陽・陰性の判定、その結果による隔離・入院までの過程のよう。連日、感染者数や死亡者数が報道され、有名人が亡くなると衝撃的な そんな状態が続いた。そして感染=秘密にしなければといった風潮があった。宇宙人になることが幸なのか不幸なのか。宇宙人が多数を占めれば良いのに という台詞が印象的だ。
次回試演公演も楽しみにしております。
ヴェニスの商人

ヴェニスの商人

TBS/CULEN

日本青年館ホール(東京都)

2024/12/06 (金) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

本年随一のシェイクスピア作品の上演だが、ファンクラブのお好み上演と判断され、一席の余地もない草薙ファンの客席である。これは映像で見ても仕方がない、演劇ならばこそのナマの現代最高レベルの舞台である。だが、きっと演劇ファンにはチケットが手に入らなかっただろう。演劇ファンには残念、チョー大いに残念である。
青年館ホールのノーセットの舞台に十七人の俳優たちが登場して舞台奥の横一列に並ぶ、薄暗かった舞台に明かりが入って、ここから一幕二幕とも70分、休憩20分の「ヴェニスの商人」が裸舞台でほとんど原テキスト(松岡訳)通りに展開する。
花嫁の三つの箱選びまでが一幕。ここまでは、ユダヤ人や金融商人の仕組みを含め、あまりなじみのないヴェニスの社会事情を基にした葛藤があっていささかダレるが、それを救ったのは、ポーシャ役の佐久間由衣の大健闘。バサーニョの富裕層ぶり。も面白い。ここをそれぞれの登場人物の生き生きとした自己主張でつないでいったところが上手い。ここを既存の位置づけで了解してしまうと、この後が、勧善懲悪の話になってしまう。二幕はバサーニョの箱選びから、舞台はヴェニスへ。後は一瀉千里で大詰めの裁判になる。
なんと言っても草薙剛のシャイロックで、今までにない被差別の地位から主張する見たことのないシャイロックである。世間に負けず力強い。今までに娘にヨワイ、男の友情なぞという作りのこの作品は見たことがあるが、社会と戦う(しかも負けない)シャイロックで社会劇、人間劇としても成功している。演出者(森新太郎)の芝居のもくろみが首尾一貫して気持ちが良い。
制作会社がCulenとなじみのない会社で、これはジャニーズ脱退組のSMAPの三人の会社である。一見芝居の座組慣れしていないキャステキングで、これで演劇ファンは逃げたのではないかとも思うが、先の佐久間、野村をはじめ、全員上手くはまっている。森新太郎の演出力は大いに買って良い。名ばかりは有名な箱選びと裁判の場以外は説明が多く盛り上がらない戯曲をノーセットの舞台でここまで持ってきたのにはびっくり!であった。

S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

S(さりげなく)F(fiction)~知る由もない彼らの人生~

藤一色

中野スタジオあくとれ(東京都)

2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 「藤衛門」を拝見、圧倒的な科白量を1人でこなす。他の登場人物たちは総て何種類かの椅子で代用。18世紀に作られた江戸絡繰りが主人公だが余りに先進的な技術が用いられて居た為、往時全く理解されす、休眠していた。発見されたのは1997年、発見者はタビノちゃんという小学4年生。華4つ☆(追記後送)

ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/12 (木)公演終了

実演鑑賞

新国立の研修所生公演で「ロミジュリ」は新鮮に見た。岡本健一の演出は民藝アトリエ「破壊」公演で一度目にし、自身による劇伴(ギターによる)を今回も使っていたが、効果的。対面客席(バルコニー席を入れると四面)の中央に正方形のリングのような台、周囲を客入れ時間から台詞を言いながら騒がしく歩き回る。両家の「争い」の側面が強調され、戦争が続く現在の世相を目の当たりにするような視覚的な演出が際立っていた(上演台本も岡本氏による)。

『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』

『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』

あやめ十八番

澤田写真館(東京都文京区本郷4-39-9)(東京都)

2024/12/12 (木) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

実に色んな「楽屋」を観て来たが、さらに新たなバージョンを目にした。生音楽入り。写真館というので興味津々で訪れたが洋館の内装、白い階段のある高い天井の屋内で、緩急、BGM(生ピアノやボンゴ、キーボード)も効果的で元気の良い「楽屋」であった。

「Fearless People―フィアレス ピープル/恐れない人々―」

「Fearless People―フィアレス ピープル/恐れない人々―」

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)

2024/12/10 (火) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今年は同作者による「玄界灘」(こちらもリーディング)が圧巻であったが、本作も作者の魂のこもった作。青年劇場俳優の語りを通して前景化して来る後半はその思いに同期して涙する。
ミニュシュパリズム=地域主権(等の翻訳がある)を体現した杉並区長選(これを追ったペヤンヌ・マキ監督のドキュメンタリーはリアルな日本の光景とは思えぬ眩しい絵を映している)がふと想起される架空の街(上水市)を舞台にしたドラマだが、独自な作劇を成し遂げている。劇の始め、道路建設反対を唱えていたはずの候補(保守の現職に対抗した候補)の当選後に手の平返しはカジノ問題での林横浜市長の記憶もよぎるが、印象としては小池都知事もダブる。要は利権優先で動く政治と社会への「諦め」を象徴する出来事だ。
これを冒頭に据え、地域主権を模索する人々の姿を群像として描く。これに絡む「他者」が、架空の地方(桃山県)選出の長老国会議員の死により急きょ後継となり上京した長女。彼女と、上水市の活動市民が集うカフェを繋ぐ「他者」が同市で図書館司書をする同級生の女性。
議員を辞した長女の後を担った弟、その母の場面も、固陋な政治家の家系の象徴として描かれる。またひょんな事から昔実家にいた家政婦が長女の元に現われる等もある。上水市の活動市民らの間にも「敗北」からの離別があり、存在感を増すに従い吹く逆風も経験する。だがこのドラマでの最も大きな「変化」は、自分の疑問に真正面にぶつかって行く姉の姿と、家の伝統との狭間で葛藤し始める弟である。新しい議員生活を忙しい忙しいと悦に入っていた自分が、ただ(己と自分の家族の)地位を守るためだけに立ち居振る舞う、つまらない存在に見えて来る。それに対し、理に従って行動して行く姉がまぶしく、本物に見えて来る。
仲間との活動の中で市長選出馬への決意を固めた長女に対し、現職と遺恨の間柄となってしまった選挙参謀的人物の支援を手回ししようとした母に対し、弟は恐らく初めて声を荒げる。それは古い自分の「敗北」の叫びでもある。
演出は作者有吉朝子と同じ劇団劇作家所属の坂本鈴。可能な範囲で無対象の動きや交流を挟み込み、新鮮であった。メッセージ性、というものとすこぶる距離を取った作劇の印象であっただるめしあんとは一線を画した明快なメッセージソングを指揮した事自体も新鮮。

終わり無ければすべて無し

終わり無ければすべて無し

明治大学演劇研究部

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2024/12/12 (木) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

Bチームを観劇しました。
面白かったですが、決断方法や最終的な決断に、モヤモヤが残りました。
案内人役を演じた役者さんの表情や仕草が、とても良かったのが印相的でした。

熱帯夜

熱帯夜

カラ/フル

ウイングフィールド(大阪府)

2024/12/13 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

色々な問題が含まれている話で、不思議なキャラクターがいたり、最後は謎を残して終わるので好みがわかれるとは思います。ただ、全編重い話というわけではなく日常会話で軽く笑いが起こるなど観やすく作られていました。
何故スイッチキャストにしたのかなと思いながら観てました。理由はわかりませんが男女共に個性強めのキャラクターは演じるのが難しそうな気がしましたので両チーム観れて良かったです。(スイッチする人物が正反対ってくらい違うキャラなのでそれを見せたかったのかな??)

ネタバレBOX

藤原さん(谷屋さん)の豹変ぶりは迫力ありました。その後の会話で何かやったであろう想像が膨らむ感じ
その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

vol.2 ドラゴン孤独の鉄拳を観劇
今回はブルース・リーのコメディですね
説明通りに分かりやすくて
勧善懲悪話に色々なパロディを
取り入れての2時時間超えの作品ですわ
開演時間10分前から
普通にホーネットカトー氏が
前説するので早めの入場を
オススメします〜♫

還暦公演ファイナルということで
星数はおまけ付けました
厄年ですから
お気を付けて下さいね
の意味も込めてございます

ネタバレBOX

キャラクターは
まんまグリーンホーネットからですね
そこにブルース・リーの映画を基本として
Xmenとかジョーカーとかの
キャラを足してコメディにした話です
見事に涙腺対応したテイストも入れて
綺麗に纏まった話になっていました

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