最新の観てきた!クチコミ一覧

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妖怪大参列

妖怪大参列

劇団 枕返し

OFF OFFシアター(東京都)

2024/08/23 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

夏はやはり、ホラー。妖怪もの2つ目でした。お話しはさておきキジムナーが印象的で人魚さんに一票でした!それぞれの癖の有る妖怪で面白ろかかったです。

あえて、小さなオペラ『魔笛』2024

あえて、小さなオペラ『魔笛』2024

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2024/08/16 (金) ~ 2024/08/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

長年続く企画のようで、毎年キャストを変えて簡略版の「魔的」が上演されるというもの。毎年これを楽しみに来ている客も多いらしい。私も興味深く嬉しい「発見」で、来年も観に行くだろう。との告白にて感想に替える。

AKUTAGAWA

AKUTAGAWA

八王子車人形西川古柳座、Yara Arts Group

座・高円寺1(東京都)

2024/08/03 (土) ~ 2024/08/06 (火)公演終了

実演鑑賞

人形劇の知らない劇団へ足を延ばしてみた。
睡魔に襲わる。芥川龍之介の演目「4つの内3つ目が飛んだ。順番に羅生門、地獄変、?、河童」と思っていたが(パンプの極小文字に目を凝らしたが不掲載)、公園ページを見たら5演目。「竜」と「杜子春」の間熟睡したようである。
結果物足りなさが残ってしまったが、「車」の意味が判明。演じ手が座る縦横に稼働する台(キャスター付き)により、人形の移動の滑らかさを可能にする独自の手法だ。
座高円寺の横に広い舞台。下手側に、今回のコラボの相手だろうか、地の文と台詞を英語で喋り、舞台上部にテロップが出る。これがハードルとなり(発語から意味ニュアンスが直接に届かない)睡魔に至ったのかも。
その演じ方も独自だ。西洋演劇をあまり知らないが、ステージには和が満ちているのに劇を主導する位置に異質があり、異文化の遭遇が狙われている、と頭で理解。

あの瞳に透かされる

あの瞳に透かされる

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/05 (木) 19:00

座席1階

「あの瞳に」というタイトルの意味を、劇場を後にして反すうすることになる。くるみざわしんらしい、見事な脚本だった。テーマは従軍慰安婦と写真展。右派の反対運動を恐れて行政や大企業が口をつぐんでしまうという事態が相次ぐ中で、意欲的な舞台だ。

世界に冠たる大手カメラメーカーが従軍慰安婦の写真展を開こうとしたが、SNSなどで脅迫めいた投稿が相次ぎ写真展の担当者男性は中止を決定する。表現の自由を制限したとしてこの男性は訴えられ敗訴するが、男性は株主総会の炎上や会社の上層部を守ったとして形ばかりの取締役に引き立てられ、南国の島に「左遷」させられる。
男性と妻が島で暮らしているのは、会社が所有しているリゾート物件。だが、実はこの建物にまつわる、避けては通れない歴史があった。それは舞台の進行で明らかになる。閑職に追いやられた男性はフリーマーケットで天使の人形を買い集める。この天使の人形の瞳が何を語るのか。舞台はこの島での従軍慰安婦の歴史や、歴史を記録する写真というメディアの価値など、さまざまなことを客席にぶつけていく。

Pカンパニーの「罪と罰」シリーズには定評がある。それに加え、今回はくるみざわしんの戯曲とのことで期待して出かけた。期待を裏切らない出来栄えだったが、途中に休憩をはさんだのはもったいなかった。せっかく盛り上がった緊張感が途切れてしまった。でも、それだけで☆を減らすのはどうかなと思って五つにした。登場する俳優たちも、それぞれ独特の個性や役割を与えられた配役を、きっちりこなしていた。

いきなり本読み! in  EX THEATER ROPPONGI

いきなり本読み! in EX THEATER ROPPONGI

株式会社WARE

EX THEATER ROPPONGI(東京都)

2024/09/03 (火) ~ 2024/09/03 (火)公演終了

実演鑑賞

初EX THEATER。二階席からぐっと見下ろす格好だがよく見える。世田谷パブリックの3階席も近い距離感に思うが何故ああも遠く感じるのか。照明の具合(光度の問題)か。
感想を言うのも無粋な気がするが、書き留めておく。
使う台本で成否が決まると思われたが、今回使った台本は「ごっちん」のお話。以前「モロモロ」シリーズの端緒のような短編集成(確かKAATでの?)の一つにこれがあって、その大元は年始工場見学会(五反田)の出し物だった記憶。どうしたって後藤剛範の三つ編みカツラにスカート姿が浮かんで仕方なかったのはリーディングではイメージを助けた。名前に「たむけん」とあり、工場見学会では田村健太郎がやった役だったかも。基本子どもの残酷さ、純粋さの世界がうまく表現され、悪い大人(教師たち)と対決(ゲーム対決の様相で子どもの想像力による場面と説明するも可)、しんと心に沁みる場面もある。
今回の企画では「お前」枠というのがあったらしい。最前列中央の十数名が、該当場面に来ると順々に台詞を言う。台本上二か所「お前」登場場面がある。その枠を買った一般の観客に、岩井氏がリハを一回(ここでダメも出す)、そして本番という手順だが、本番でも途中で介入し「もっとこう」と言い直させたり鼓舞したり、指導のみならず感心したりコケたりのリアクション(「お前」たちは中々アピール度があってその生々しい、つまり生き生きした台詞にゲストも観客も楽しく反応できる)をまじえて盛り上がり面白がる時間となる。
もっとも本編も「面白がる」時間。いじられ役となる今回のゲスト、小泉今日子、小林聡美、そして伏せられていたゲスト(といっても既に公表済みであったよう)高橋文哉、板垣雄亮が、8人(以上)の役を性別年齢関係なく入れ替えてやる。のであるが、本来(自分的には、多分岩井氏的にも)ゲストのあたふた振りを面白がり、それを経ながらどうにかドラマが最後に到達、成立する事を寿ぐ趣向だったのが、ゲストらの手練れに感服する事となった。詳述したい衝動を抑えて(というかきりがない)、その事だけ記しておく。
周囲には(その会話や反応から)演劇通もいれば、滅多に劇場に来なそうな人もいたが、心から楽しむ(のが表に出まくってる)彼らの様子を見て嬉しくなる自分が居り。

MY ROOM IS MINE!!

MY ROOM IS MINE!!

MIXZONE

小劇場B1(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いや~これは実にユニークな設定ですね。コメディかと思いきや、ちょいとサイコでシリアスな近未来SFの世界、大いに楽しめました。

『大洗にも星はふるなり』

『大洗にも星はふるなり』

ゴツプロ!

「劇」小劇場(東京都)

2024/08/28 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

若さ溢れる勢いのなる舞台でした。最初台詞の間が少し気になりましたが、バカバカしくも登場人物と共に楽しめました!

あの瞳に透かされる

あの瞳に透かされる

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

第36回池袋演劇祭参加作品。重厚骨太といった作風で観応え十分。
説明では、「従軍慰安婦」写真展を通して表現の自由と責任を問うとある。しかし、もっと核心に迫るー従軍慰安婦は国家の強制なのか、諸々の条件も含め国のための自発的な行為だったのか を問うている。勿論 問われているのは観客1人ひとりにである。

舞台としての面白さはあるが、説明不足なのか自分の理解不足または台詞の聞き逃しがあったのかもしれないが、分かり難いところがいくつかある。そもそも説明にある過去を蒸し返す無遠慮な男の正体が謎めいている。
物語は大手カメラ会社に勤務する男は、6年前 元「従軍慰安婦」の写真展の企画責任者だった。しかし、インターネット上に従軍慰安婦はデマだと書き込まれ、会社への抗議行動を恐れ写真展を中止した。男は写真家の表現の自由を侵害したとして裁判を起こされ敗訴した。しかし会社を守ったと評価され、取締役に昇進し会社所有の施設に住んで悠々自適の暮らしをしている。そこへ無遠慮な団体職員(配役)がやってきて…。
登場人物は5人、役者はその立場を鮮明にし 緊迫した会話を繰り広げる。その情景を支えている舞台技術が実に効果的だ。重低音の音楽が流れ、モノクロ的な単色照明が緊張感を漂わせる。

この施設(自宅)に出入りしている建築業の女性の存在が妙。会社の人間でもなければ「従軍慰安婦」問題にも直接関わらない。かって医者であったが患者と向き合うことが出来なくなり、今は建築業を行っている。患者という「者」を看ることが出来ず、今では「モノ」を見ている。そこに本来直視しなければいけない問題、核心から目をそむけているといった典型的な人物を配したように思える。

劇中、チラシPhotoにある陶器の天使 と タイトルに係る台詞が繰り返し出てくる。今あるのは過去の残骸の上に成り立っている社会なのか?本作は実際にあった事件(2012年)を元に劇作家くるみざわ しん氏が劇作したもの。その根底にあるのは戦争の悲惨=反戦を語り継ぐことだろう。その断片を表現の自由に絡めて描いている。
(上演時間2時間20分 途中休憩10分含む) 

ネタバレBOX

舞台美術は、中央壁にスクリーン、半円を描くように階段があり上手に出入口2つ。1つは二階へ、もう1つが地下へ通じている。中央から下手側にテーブルとイス。その奥に衝立風の玄関がある。会社 施設(現在は坂中家)の居間。上演前から波の音が聞こえ、海の近くにある建物のよう。

物語は、夜中に大きな音がして、それが何か調べるところから始まる。夫 坂中正孝(内田龍麿サン)と妻 曜子(木村万里サン)とで聞こえた場所が違う。原因を建築業の小竹さなえ(木村愛子サン)に依頼する。そこへ施設管理人 池田千江(藤 夏子サン)が男 高田靖(磯貝誠サン)を伴ってやってくる。高田は6年前に正孝が企画した「従軍慰安婦」の写真展を中止したことを非難し追及してくる。カメラマンの表現の自由を侵害した裁判では決着(敗訴)しているにも関わらず…。

高田は会社の指示で動き回っているようだが、団体職員が なぜ会社幹部(社長)に知り合いがいるのか、何が目的なのか判然としない。「従軍慰安婦」は国家の強制ではなく、亡国を憂いた当時の女性たちが自発的に行った行為、それを写真展を通して公にするようだが…。大手カメラ会社や高田にどんなメリットがあるのか?会社として株主総会を乗り切り、判決から3年も経っている。

この会社施設はかって従軍慰安婦が居た場所、そして戦時(空襲)中 陶器の天使を街の彼方此方に埋めた。なぜそうしたのか千江にしても分からない。ただ風潮だったという曖昧な説明。にも関わらず、後ろを振り向いた天使像に絡めた台詞が繰り返し語られる。過去の残骸の上に成り立っている現在(社会)、それを教訓化するには、もう少し丁寧な説明(理由の回収)が必要ではないか。いくつかの疑問が残るが、現実にあった事を題材に社会的関心度が高いテーマに挑んでいる。Pカンパニーらしい公演<シリーズ罪と罰CASE12>だ。

舞台技術…先にも記したが 音楽は低重音で響かせ、照明はモノクロ的で色のない(死の)世界を連想させる。物語の雰囲気に合わせており実に効果的で印象に残る。
次回公演も楽しみにしております。
あの瞳に透かされる

あの瞳に透かされる

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

実在した表現の自由の事件を素材にした現代劇である。
戦時の従軍慰安婦の写真展を、世間に批判を畏れて大会社が中止した。会社は責任を担当取締役(内田龍磨)一人にかぶせて左遷、地方に住まわせて、ほとぼりが冷めるのを待つ。そのいきさつを嗅ぎつけた運動家グループが、むしろ謝って公開した方が大会社に取っては利益になると、二枚舌平気の弁護士(磯谷誠)を派遣してくる。会社も二重構造なら社会の倫理もダブルスタンダードなのだ。
現在の週刊誌的話題ではよくある構造で、どちら側にも現代ならではの問題構造に対して実にナサケナイとしか言いようのない正義がくっついている。
しかし、今は身近なゴミ問題から世界的なロシアの侵攻問題まで、どこにもありがちの、昔風の正邪では裁ききれない問題を舞台で観客に見せるのは難しい。問題はそれぞれ弱みも持っている。多くのことに表裏の諸条件が複雑に絡み合っている現代をどう生きるかと言うテーマはかなり面白く演劇的でもある。しかし、この舞台では残念ながら設定にぼろが出すぎた。最後に、突然、主人公が田舎のフリマで天使の人形を集める、と言うことへテーマの解決を持っていっても無理がありすぎる。主筋の写真展の中身の従軍慰安婦問題や、会社内の内部抗争、まで、さまざまな立場の人間に役割を拡げすぎて整理されていない。この作者は関西の医師出身の劇作家で、過去にも東京で見たことがあるが、このようなとっ散らかり方はしていなかった。劇団として、はじめての作家との取組み方にも混乱の原因があったように思える上演だった。客席は満席だった。


ネタバレBOX

現実性の強い素材で、ここで現代の本質を掴もうとすると難しい、現実素材なのに嘘っぽい。先例では、中津留のトラッシュマスターが随分長い間苦労した。今は、こういう素材だと中津留が一枚も二枚も上手である。経験がものを言う。古川健も歴史を扱って上手い。勝負のハンイをそれぞれがよく知っているからだ。さらに言えば、俳優たちが従来の良い役、悪い役でやろうとしすぎている。そこはpカンパニーのような古い劇団の解釈癖だろう。演出者の責任でもある。民藝もどきで古い古い。
来てけつかるべき新世界

来てけつかるべき新世界

ヨーロッパ企画

京都府立文化芸術会館(京都府)

2024/09/05 (木) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★

再演とのことですが、かなり現代版にアレンジされていると思います❗誰でも楽しめる内容で、会場は平日にも関わらず満席 追加でパイプ椅子席も増設 板尾さんが、とても良い味を出していて、テンポがとても良い感じです❕最後はトリプルコールで、関西を代表する劇団だな〰️と満足感と帰路につきました

「金のりんご」

「金のりんご」

poco

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2024/08/31 (土) ~ 2024/09/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いい意味で裏切られました。童話の後日談的なお話で、こう来たか❗と思いながら拝見していました。それぞれに内容も充実していて面白かったです。

『大洗にも星はふるなり』

『大洗にも星はふるなり』

ゴツプロ!

「劇」小劇場(東京都)

2024/08/28 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

肩の力を抜いて心から楽しく拝見できました。熱のこもったお芝居良かったですね。本当に各人の個性全開で明るい気分になって劇場をあとにできました。楽しい時間ありがとうございました。

スープラに乗って

スープラに乗って

東京マハロ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かった!!
笑わせられながら、いつの間にかそれぞれの人物の内面に深く入り込んでいった。
ネタバレになるので、これ以上言えないが、みんながすべて愛おしくてたまらない。
それにしても、野球が好きなんですね!

琥珀色に酔い夢を見る

琥珀色に酔い夢を見る

劇団えのぐ

萬劇場(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

第36回池袋演劇祭参加作品、面白い。
こんなにも優しい人々ばかりがいる街ならば、住んでみたい。そんな街を背景にして、心が傷つき病んだ人に寄り添った三編オムニバス風の物語で、敢えて収斂させていないようだ。かと言って三編がそれぞれ独立して描かれているわけではなく、しっかりストレートプレイとして展開する。心が傷ついた原因・理由を「仕事」「恋愛」「生死」といった 題材を取り上げ一般化させているところが妙。

終演後、作 演出の佐伯さやか女史と話した時、少し ばらけた と言ったが、帰りがけに考えを改めた。説明を読んで、「つばさの 何でも屋さん」をキーワードに物語が収斂していくとの先入観を持っていた。しかし、人の悩みは人それぞれで、一律に取り扱うことが難しい。舞台という虚構の中でドラマを紡ぐことは出来るだろう。しかし多様な悩みに どう寄り添い見守るのか その点を重視したような描き。物語を印象的に観せる舞台技術ー照明はあくまで自然光、音楽は優しい音色の曲が流れる。敢えて技巧を駆使しない、逆に自然な感じが情景を引き立てており巧い。

劇団えのぐ は2人の劇作家(もう1人は松下勇サン)を擁し、違う特色(味わい)の公演をしている。今回は佐伯女史が担当しているが、彼女らしい優しく繊細なタッチで描いている。池袋演劇祭は、本公演で5回目の参加だという。参加作品はすべて…そんな実力劇団が放つ珠玉作。コロナ禍で不寛容・無関心といった風潮が感じられるが、公演は滋味に溢れており 心温まる。ぜひ劇場で。
(上演時間1時間50分 休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は、全面が棚で駄菓子屋のような小物、お菓子類が並んでいる。上手にテーブル・椅子があり家族(家庭)または仲間を暗喩しているよう。中央に「つばさの なんでも屋」という立て看板が置かれている。その駄菓子屋の店主ユキ(松下勇)さんが、チラシにある女装した人物。

先に「仕事」「恋愛」「生死」の三編オムニバス風と記したが、その主たる人物は それぞれ「虫が苦手な青年 誠一郎」「トウマの彼女 あむちゃむ」そして「なんでも屋さんの翼、その母 明日香」である。共通しているのは、心に痛みを受け病んでいること。
誠一郎は、会社員として誠実に勤務していたが、先輩に自分の成果を横取りされ、職場で無視(=虫)されるなどの苛め。あむちゃむは、推しのホストのため借金してまで店に通うが、さらなる無理を要求される。なんでも屋の翼は、中学生の時に事故に遭い既に亡い。母 明日香の心の中では まだ”翼”が生きていると妄想。翼の父がユキ(=ユキオ)さん。事故以降 妻の明日香に受け入れられないため女装し別人物を装っている。

町の人々が 病んでいる人々のために役を演じている。誠一郎のために農家の夫婦として受け入れ、農作業をする。人との関りが少なく実りが得られるという配慮と虫(無視)の克服へ。推しのホストの代わりにトウマがホスト役になり、あみちゃむの我が儘を何でも聞いてあげる。二人を応援をする疑似カップルの兄妹。明日香を見守るユキさん、そして依頼人、全ての事情を知っている郵便屋さんなど、登場人物は皆優しく温かい。

なりきり人物を演じることによって、本当に病んだ人の心に寄り添っていると言えるか?現実には、物語の北暁町に住んでいるような優しい人々ばかりではない。むしろ コロナ禍を経て社会(世間)の不寛容と無関心が深刻になったように思う。この町の人のように無条件に受け容れることはなく、逆に問題(訳アリ)な人々なら排他的になるだろう。公演では表層的な優しさを描きつつ、真の優しさとは?共助・共生だけではなく自主・自立をも問うような強かさを感じる。
次回公演も楽しみにしております。
ライオンは眠らない

ライオンは眠らない

かーんず企画

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

一人一人役者さんのキャラクターがとても最高で楽しませてもらいました。最後は役者さんの演技や脚本に感動して涙出ました。人の暖かさやこの社会問題についてとてもグッときました。

スープラに乗って

スープラに乗って

東京マハロ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

チラシの感じで楽しい舞台なのかと思いましたが、芯を抉られ見応えある舞台でした。

トーキョー

トーキョー

sleepwalk [スリープウォーク]

イズモギャラリー(東京都)

2024/08/08 (木) ~ 2024/08/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/08/12 (月) 13:00

かつて家庭教師とその教え子だった男女ともう1人(1体?)による会話劇。
その部屋の地縛霊(自称座敷わらし(笑))は「負け組」の人にしか見えないという設定が巧みではじめは見えていたのに見えにくくなるとかその逆とか、人物の立場(というより心情?)を上手く表現していたと思う。
また、その地縛霊/座敷わらしは怨念とか未練のカタマリの筈なのにそれよりも哀しみとそれに基づく優しさを感じられたのは河西さんの持つ優しさの顕れか?

スープラに乗って

スープラに乗って

東京マハロ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/08/30 (金) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初観劇の劇団さんでしたが、脚本、役者、音響などどれも素晴らしく見応え十分の舞台でした。登場人物も多いのですが、各キャラが確立しており、また感情の抑制や放出が繊細で惹きこまれました。各人物の明日が良い日になればと願います。

『大洗にも星はふるなり』

『大洗にも星はふるなり』

ゴツプロ!

「劇」小劇場(東京都)

2024/08/28 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

舞台は茨城県の大洗サンビーチ海水浴場。何故かそこの海の家はサザンオールスターズの聖地、「江の島」を名乗っている。設定は2009年、海の家でのひと夏のバイト仲間達がマドンナ的存在だった江里子からクリスマス・イヴに各々手紙で呼び出される。真冬の海の家にノコノコ現れた男達が繰り広げる妄想恋愛バトル。

マスターは井上賢嗣氏。
ストーカー癖のあるナルシスト・バンドマンに葉山昴氏。
キックボード片手の浮気癖のある杉田大祐氏。黒澤明ネタは中途半端。
これまたストーカー癖のある牛窪航平氏。
鮫の研究をしている和田慶史朗氏。さかなクン帽子が似合う。女を口説くようなアクションでマスターにお願いをするシーンがどっと受けた。ちょっと窪塚洋介っぽい?
立ち退きを執行しに来た弁護士に佐藤正和氏。名探偵的に場を仕切る。
裏主人公、笹田伶氏。キャラ設定もあり、頭一つ抜きん出ていた。聞き間違いが多いことが物語のキーとなる。

ネタバレBOX

まあ若手男性俳優を育成するイベント。自分なんかには場違いなスペース。演出・松本哲也に期待したのだがどうやらホンからいじらないとどうしようもなかったようだ。福田雄一の遣り口はその場での笑いの最優先。笑いが起きなかったら全ては意味のない遣り取り。ここは徹底して目の前の観客を笑わせることに集中すべきだった。そもそも設定なんかに意味はない。どうしたら笑えるか、そこだけがポイント。それを履き違えてしまっている。笑いが起きなければただただ無意味な謎の空間。これじゃ役者も可哀想。

お目当ての若手俳優を一生懸命応援に来ている女子達にブスネタじゃあ笑えない。もう少し捻れないか。それこそテキレジじゃ?

※しながわ水族館は大森駅。
ガラ・ガラ

ガラ・ガラ

トイメン

駅前劇場(東京都)

2024/09/04 (水) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/04 (水) 19:00

110分。休憩なし。
観劇前に劇団からの注意を確認の事。

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