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獄窓の雪―帝銀事件―

獄窓の雪―帝銀事件―

ISAWO BOOKSTORE

サンモールスタジオ(東京都)

2020/12/15 (火) ~ 2020/12/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/12/15 (火)

価格4,000円

出演者のお一人、上田尋さんに「おととい来やがれ!(劇中のセリフ)」と言われる前にw 15日19時開演回(115分)を拝見。

その上田さんの他
『旅とあいつとお姫さま』『二輪草』の若松力(ちから)さん
殿様ランチの板垣雄亮さん
といった既知のお三方
そしてお初の皆さんが構築する115分の社会派ドラマは、とても歯応えがあった。

ただ、杞憂を承知で言うと、当日パンフや劇中の説明だけで、帝銀事件はさておき、七三一部隊とかの事情を、若い観客が理解出来たかなぁ?とも感じたことを付記しておく。

演技陣では、生き残った銀行員の一人を演じた石井玲歌さんが、髪型?衣装?佇まい?のためか、事件当時(1948)の新しい日本人像を体現しているかのように感じられ、とても好感が持てた。

ネタバレBOX

【配役】
平沢犯人説に懐疑的な新聞記者・竹内(本作における狂言回し)
…若松力さん
唯一、平沢は犯人とは違うと証言する生き残った銀行員・村田正子氏
…石井玲歌さん
正子氏の母親・トキ(本作唯一の架空設定の人物)…上田尋さん
弁護士・山田…児島功一さん
検事・高木…板垣雄亮さん(どこかで聞き覚えのある声…殿様ランチの方だぁ!)
吉田支店長代理…菊池敏弘さん
刑事・居木井…モリタモリオさん
生き残った銀行員・田中…松田真織さん
生き残った銀行員・芳子…優木千央(ゆうき・ちひろ)さん
平沢貞通氏…加藤忠可さん
裁判長(声)…高橋いさをさん
23階の笑い

23階の笑い

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2020/12/05 (土) ~ 2020/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

もう何度も上演されているニールサイモンの本だが、大きな劇場では初めてか。
自らが放送作家時代だった経験をもとに書かれた構成作家・コント作家部屋を舞台にしたコメディだ。時代に遅れそうになってきたコメディアンを軸にした90分のショーが次第に短縮され、打ち切りを迫られる。そこまでの作家たちの仕事場・事務所の人間模様である。参加したばかりの新人(瀬戸康史)作家の語りで進む。いつまでもロシア訛りが抜けないヴァル(山崎一)中堅作家の気取り屋のミルト(吉原光夫)、さっさと見切りをつけてハリウッドへ行って成功するブライアン(鈴木浩介)、天才少年と言われたコント作家のケニー(浅野和之)、ただ一人の女流作家のキャロル(松岡美優)、いつも遅刻しては大げさな言い訳をするアイラ(梶原善)と多彩なキャラの作家たちが、軸になるコメディアン・マックス(小手伸也)のブレーンとして働いている。マックスの得意芸がギリシャ・ローマの史劇ネタというシーンもあって、懐かしいバックステージものの空気が伝わってくる。舞台としては、集団劇を狙っているので、マックスも物語が進む軸のひとつにすぎず、人生誰もが味わう働く仲間の一時期の哀歓のドラマである。ワサビは赤狩りがネタになるところだろうが、映画はともかくこの時代のテレビはあまり眼中になかったんじゃないか。それはいいのだが、やはりショーは放送局との力関係も、俳優事務所も一種の権力の構造で出来ているから、そこでは人間模様の面白さとはぎくしゃくする。ドラマのつくりが喜劇だから、その齟齬はあまり目立たないし、三谷幸喜も手練れだから2時間足らず、それぞれの俳優のガラが生かされた芝居を楽しめる。浅野和之や梶原善が健闘。小手伸也は懸命に話の軸をつとめている。懐かしいクリスマス観劇にはいい芝居だが、まさかのの囲い付きの客席では弾まない。

ネタバレBOX

ラスト。一杯セットだった事務所全体が、舞台奥の闇に引っ込んでいき、現れた夜の街灯のもとに登場人物が揃ってカーテンコールになるが、ここは中劇場のクリスマスの舞台らしく、なかなかよかった。
AO

AO

立教大学演劇研究会

立教大学SPF公式YouTubeチャンネル(東京都)

2020/11/03 (火) ~ 2020/11/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

 2度目である。1度目はディストピア作品の傑作、という印象を持ったが

ネタバレBOX

2度目は、女性の持つ恋する命としての特徴を見事に描いた傑作抒情作品ととった。様々な角度から観ることができるという点でも素晴らしい。
ガールズ・イン・クライシス

ガールズ・イン・クライシス

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2020/12/04 (金) ~ 2020/12/16 (水)公演終了

満足度★★★★

文学座らしくなくて面白いよ、という評判を聞いてあまり予備知識なく寒空のアトリエへ。
コロナ下のせいか当日ビラも配役表も、もちろんパンフもない。ドイツの作品(2017?)という事はわかったが、余っていたチラシをもらうと、ここにも文学座らしからぬキッチュなタッチで男女の裸が躍っている。東欧の作品らしいエゲツなさもあって文学座としては珍しい演目だ。アトリエ70周年記念公演、とか日独協会の後援とか、大いに力は入っているらしい。演出は新進の生田みゆき。
ドイツのキワモノというと、時代は違うが、猥雑さと切迫した環境で書かれたでドルーテンの「キャバレー」を連想する。
内容は、男はうざいばかりで満足できないベイビー(鹿野真央)が、友人のデブで男にうぶなドリー(吉野美紗)と、思い通りになる男の人形(亀田佳明、木場尤視)と共に、金沢映子と横田栄司の狂言回しで、現代地獄巡りをするという筋の中で、「人間の欲望、エゴ、差別意識、群集心理をファンタジックに描く」(チラシ)という80分だ。ストーリーも登場人物たちもすべて男女三人づつの俳優で演じるのであまり筋を追っても仕方がない。役の設定にも母娘の関係や犯罪友の会のメンバーなどまるでよくわからないグループの登場などもあって、どんどん進む割には、気分は渋滞する。
俳優も、鹿野真央も亀田佳明も熱演だが、弾まない。文学座としては色変わりだが、こういう一種の不条理劇は文学座も日本の演劇も経験がないわけではない。別役実やケラリーノ・サンドロヴィッチがすでに扱っている領域である。その経験がうまく生かせていないのが残念なところだが、こういう戯曲を発掘して、このところすぐれた演出家を次々デビューさせている文学座の若い女性演出家で、見られたのは来年に期待を持たせる年末のいい企画であった。


最後に歩く道。

最後に歩く道。

TOKYOハンバーグ

座・高円寺1(東京都)

2020/12/09 (水) ~ 2020/12/15 (火)公演終了

満足度★★

鑑賞日2020/12/11 (金) 19:00

110分。休憩なし。

妄ソー劇場・すぺしゃる

妄ソー劇場・すぺしゃる

イッセー尾形・ら株式会社

有楽町朝日ホール(東京都)

2020/12/10 (木) ~ 2020/12/12 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/12/12 (土) 15:00

座席L列13番

なんの因果か、この舞台のフライヤーが演劇関係のフライヤーの束に入っており、おお、
一度は観てみるか、と腰を上げたのが、今回。25歳の息子も引き連れて。
 息子には、一応イッセー尾形とは何者かの話をするのだけれど、うまく伝わらない。「お笑いスター誕生」から映画「トニー滝谷」「太陽」、そういえばドラマ「カルテット」観ていたなあと思い。「ベンジャンミン瀧谷」の話をしても思い出せないという。
 ただ、父親はこの俳優にちょっと特異な好意を寄せていることだけは、判ってもらえてようで付き合ってはくれた。
 いやあ、昔テレビで観ていたまんまというと失礼なのかな。テレビで観ていた時は、ときとして、いたたまれなくてチャンネルを替えた記憶もある。面白くないとかどうかではなく、何かお尻がモゾモゾするのだ。それでも何でも、役者として好きなのだから、出ていれば観る。
 初めから、クスクス、ずーとクスクス。ただ、意を得ていない話になると、少しZZZZ。
息子も少しZZZZZだったらしい。同じ作品かどうかわからないが。
 ふつ―の人を演じるのが好きなイッセーさんだから、それでよいのだと思う。ラストのフォークシンガー、私はクスクスだったのだが、息子はどうだったのだろうか、帰り道での秋田料理屋、日本酒などを呑んだりするが、気になるけど聞かなかった。
 また観るかなあ、フライヤーはタイミングよく手に入るかなあ。
でも、イッセー尾形という役者は、ずーと観ていなあ。

アルマゲドンの夢

アルマゲドンの夢

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2020/11/15 (日) ~ 2020/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/11/15 (日) 14:00

日本の訳書では「世界最終戦争の夢」、オペラでは「アルマゲドンの夢」うまい使い分けだと思う。(この機に及んで、「アルマゲドンの夢」に直して増刷しないところがよい)
前者のタイトルでないとウェルズ読者は納得しないであろうし、後者のようにしないとオペラファンは食指が伸びないであろう。

 世界初公演の初日、まさにまさにの世界初公開。どんな舞台も初日は緊張するのだろうけれど、オペラ新作の世界初演の日というのは、関係者にとってどんな日なのだろう。この日を迎えられたのは私個人にとっても天恵。そう表現するに見合う作品、というか、私のテイストにずばり嵌った。その快感。

演劇を頻繁に観ている者でも、オペラだ、バレエだ、歌舞伎だ、人形浄瑠璃だ、となると、その敷居がどうも気になるのだけれど、新作においてはその敷居自体を感じないことが多く、各表現の枠組みは守られているものの、格式に気圧されるようなことがなく、比較的ストレートに受け入れられるものだ。その典型がここにある。歌曲は人物表現であり、物語の道しるべであり、目に見えない舞台装置で、1時間半を突き抜けていった。
それはスピード感とは異なる、じわりじわりとした得体のない圧迫感の通底で、それを登場人物たちの舞台衣装と配置、動きで、私の神経を蝕むように刺激する。
 
恐怖のない恐怖(だって夢だから)、しかし確かに存在する恐怖がそこにあり、少しずつ少しずつその渦中に心を引きずり混んでいく。ベラが殺され、クーパーが死んだ時、物語は反転し、世界戦争は夢から現実になり、むしろほっとした解放感まで味わった。

さすがコロナ禍の今、ブラボーの掛け声もなく、熱狂とは言えない終幕に、むしろこの作品の価値を見た。ステロタイプの拍手喝采もなく、そうだよな大騒ぎしないよな、というような雰囲気にむしろほっとする、不気味なオペラだった。

ベラの半身のような役柄インスペクターを演じる加納悦子の存在感がよい。悪魔譚かと思わせるジョンソンや冷笑者の登場。一縷の清冽な子供の歌声の不気味さ。そして、白い仮面と甲鎧をまとった兵士たちの圧巻、迫りくる戦渦の喧騒。繊細さと絢爛さ両立の舞台は見事。

ネタバレBOX

この作品、もっともっと洗練されていくと、、、どうなる?
「女がつらいよ」「パンダが降る日」

「女がつらいよ」「パンダが降る日」

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2020/12/02 (水) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/12/13 (日) 18:00

『パンダが降る日』を観た。2017年に初演された作品を改作しての再演だが、初演は観てない。ただただシンプルに面白かった。
 劇団の主宰のトモが恋人を振り切って稽古に行くと、遅れて来たヒロから、外はカナブンがいっぱい飛んでると言われる。稽古と言うのでもなくグダグダして、外と連絡を取ると、魚が空から降って来たり、奇妙なパンダが人間を喰っていると言われ、そのうちに外と連絡が取れなくなる…、という物語。奇妙な話だが、妙な説得力がある一方で、グダグダ話が妙にリアルで笑いながら観ていて、やや切ないエンディングを迎える。MCRらしいと言えば、そんな作品だが、何かが残るというわけではない、感触系の芝居だった。今の時代には合ってるような気がした。

ブカブカジョーシブカジョーシ

ブカブカジョーシブカジョーシ

オフィスコットーネ

小劇場B1(東京都)

2020/11/12 (木) ~ 2020/12/10 (木)公演終了

満足度★★★★

コメントしていなかった。
配信期間が長かったので何週間か空けて二度目を視聴したが、中盤を随分忘れていた、というより一度目は途中半分程見ていなかった(「少し意識が飛んだ」自覚はあったがこれほど長かったとは)。
会社人間である課長(高田恵篤)と、扱いにくい神経質な部下(野坂弘)のコミュニケーション齟齬から破滅的な結末へ至る話。上司が幻影を見ているのか、実は部下の幻覚なのか、それとも現実なのか・・不分明だが、見終えた時課長にとって会社、人生とは何か、彼は何に納得して生きている(きた)のか、問いが残る。現代ではこういう「会社人間」的存在はシーラカンスであるかも知れないが、吹く風になびいて人が右往左往する風景は会社という建物を出て広がっているかも知れない。

舞台は開帳場のような四角の台の奥に背中合わせのデスクが置かれているのみ。周囲は暗く、居て落ち着く場はない。他の登場人物は、課長演じる高田が部下の母を(部下の自宅)、部下を演じる野坂が課長の上司(部長・社長・専務3人セット)と、課長の妻(課長の自宅)を、コピー紙にマーカーで目鼻を描き殴ったような面を付けて演じる。常に狂気を帯びた部下は上司を翻弄する。部下の狂気がエスカレートするのか上司の精神が揺らいで風景が歪んで行くのか・・作者大竹野がどう書いたかは分からないが、最後に命果てた課長は「会社人生」の残骸に見える。
人が不安に見舞われる時、確かに「見たくない」光景が脳裏を掠めている。想像に過ぎないそれは得てして生々しく、ただしそれは殆ど意識されずただ怖気だけを残す。この芝居はその光景を描き出したようにも見える。だが作者的狙いは恐らく(庭劇団ペニノが以前作っていたという)深層心理の映像化、とは異なる感じ。部下は、標準的会社人間である上司を効果的に追い込む攻撃を繰り出すものの、それが確信犯であるのか逆なのかは、どちらとも読めるというサスペンスな作りになっている。そして二人のやり取りの中に社会批評が読み取れる、という構図になっていると思う。
部下が自宅で母とかわす会話には、彼が神経病みである線が強く滲むが(彼は今29歳で以前やっていた登山の仲間から電話で誘いがあったと伝え、健やかでスポーティだった息子に戻って欲しい願いを込めて誘いに応じる事を勧める)、他の場面=会社では上司側から見た部下が、確実に上司に打撃を加えようとして来ているように見える、
境界線上を行くような不条理劇が領分とも言える佃氏の演出は、激しく緩急がありかつ不気味に不安の漂う舞台を作っていた。

「女がつらいよ」「パンダが降る日」

「女がつらいよ」「パンダが降る日」

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2020/12/02 (水) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

「女がつらいよ」を観劇。

MCRだな。冒頭からMCRの世界に引きずり込まれる。
そこから展開するおかしな話は、面白くて目が離せない。
切なさと笑いのミックスは、今年最後の観劇にぴったりでした。

エーリヒ・ケストナー〜消された名前〜

エーリヒ・ケストナー〜消された名前〜

劇団印象-indian elephant-

駅前劇場(東京都)

2020/12/09 (水) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/12/09 (水)

面白かった。それぞれの考え方主義が未来を変えている。変えていく。
それが正しいかどうかはさておき、ケストナーの想いを貫く気持ちとか、流れに乗り夢をかなえる友人たちとか…。
色々考える隙を残してくれてあり久々に演劇を観た!!って感じがしました。

エーリヒ・ケストナー〜消された名前〜

エーリヒ・ケストナー〜消された名前〜

劇団印象-indian elephant-

駅前劇場(東京都)

2020/12/09 (水) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇団印象は初めて観劇しました。
また次回も観劇したいと思わせる内容でした。
劇団チョコレートケーキの古川さんとのアフタートークも興味深かったです。
事実の奴隷になるな、事実に対する尊敬は忘れるな的な名言も良かった。
(記憶力が悪いので違ったらすいません)

レニの「雪山を登った後に、雪が解けてから正しい道を示されても」
という台詞も好きでした。記憶力が良くなりたい。

プライベート・ジョーク

プライベート・ジョーク

パラドックス定数

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2020/12/04 (金) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/12/07 (月)

宇宙がみえた。まったく前知識なしに観劇。なるほど
なんかいやぁ、スゴイ。
5人であれだけの世界観が表現されているって思うと本当に。

プライベート・ジョーク

プライベート・ジョーク

パラドックス定数

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2020/12/04 (金) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

なかなか素晴らしい作品だと思うが
後半で急に時間軸が変わる部分は何故そこでやってるのかが理解できなかった。。

てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。 そのなかに、つまっている、いくつもの。 ことなった、世界。および、ひかりについて。

てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。 そのなかに、つまっている、いくつもの。 ことなった、世界。および、ひかりについて。

マームとジプシー

小金井宮地楽器ホール 大ホール(東京都)

2020/10/02 (金) ~ 2020/10/04 (日)公演終了

満足度★★★

劇団の賞味期限が来ている・・?

窓より外には移動式遊園地

窓より外には移動式遊園地

マームとジプシー

LUMINE 0(東京都)

2020/12/08 (火) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

何といえば良いのか、、
コンテンツが弱い?
一貫したメッセージ性がない?
何とも消化不良です。

23階の笑い

23階の笑い

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2020/12/05 (土) ~ 2020/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

第2場の最初、最若手で語り手のルーカス(瀬戸康史)が、間違って机でボヤを出し壁を黒焦げにしたら「こいつもイカれてる」と認定されて採用された、と語る。言われてみると、壁には黒々と、天井までの焦げ跡。1場ではなかったのに。私はここで笑いのスイッチが入って、それまでのストッパーが外れた。あとは舞台のコントに素直に笑い続けられて、最高だった。

なにより、みな芸達者。なかでも病気ノイローゼで遅刻常習犯のアイラ役(梶原善)が、本当に、ねじが外れてた。声量も他を圧するボリューム。ブライアン(鈴木浩介)との、コント合戦も笑えた。コメディアンのマックス(小手伸也)も、いかれぶりがハンパなかった。ジュリアス・シーザーのコントの練習が最高潮の一つ。ルーカスがブルータス役なのに、足が震えて、シーザー(マックス)に剣を向けることができず、マックスが「ブルータス、お前もか!」の決め台詞が言えないために、じれまくる場面は爆笑だった。唯一作家ではない秘書のヘレン(青木さやか)の一回だけの幕間のコントも良かったし、またいかれた放送作家たちにはかなわないずっこけぶりも良かった。

テレビの人気バラエティ番組を支えた構想作家たちのドタバタ、おかしな毎日を描く業界裏話なのだが、赤狩りが物語のなかで意外に強調されている。最初にマッカーシーによる英雄将軍も共産党員呼ばわりから始まり、スターリン死去もはさんで、マッカーシーへのけん責決議で終わる。彼らの作る番組がどんどん時代から取り残されていくところに、ただのドタバタではないペーソスが生れる。予算カットで7人の作家のうち、1人を首にするためのくじで「マックス」という名前が出てくるところは、大笑いしながらも、ぞの優しさがジンときた。ただ、マックスの凋落と赤狩りとは直接関係ない。
サイモンにのっとりながらも、今の日本の観客向けに脚色しているところが、成功のもう一つの要因だろう。翻訳臭さがなかった。三谷幸喜にとって「ヒトの本」だけど、三谷カラー全開で、楽しくやれたのではないか。

ネタバレBOX

最後は、部屋を飛び出し、街灯セットのような下での小手伸也のふけないサックスで終わる。カーテンコールのようだ。サイモンの戯曲ではなく、三谷の台本ではないか。
シバの町から

シバの町から

EVENT-STATION.

EVANS CASTLE HALL(奈良県)

2020/11/25 (水) ~ 2020/11/25 (水)公演終了

満足度★★★★

荘厳で歴史観溢れる公演を得意とされるEVENT-STATION.さんですが、今回の公演はゆる~い感じ。
えすらじでもコメントされてましたが、良い意味でくだらない(褒めてます)公演でした。

3人の女優さんが本気で精一杯全力でPowerUpおふざけで、わちゃわちゃ!愉しかった。

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2020/11/19 (木) ~ 2020/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

11/23 16:30ブロック観劇

h:巣山賢太郎
身体表現が凄い。ただ30分は少し長く感じた?

j:鳩川七海
女性の一生の英語劇。歌にダンスに鳩川さん凄すぎ!ただ全編英語って必要?

b:石畑達哉
コロナで狂った人生。焼そばに込めた想いが切ない。超~感動ものです。

f:佐々木ヤス子,大熊隆太郎
共存不可な2人の1(2)人劇、面白かった!

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2020/11/19 (木) ~ 2020/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

11/23 14:00ブロック観劇

c:犬養憲子
くいくがりは人に、ウチナンチューはナイチャーに…
沖縄の隠れた思いがズーンときた。

a:浅雛拓
記憶をなくした男の過去。役者はこれで幸せ?複雑な気持ち。

d:小川敦子
女優(他称)に成りたい。強い思いと悩みが伝わった

このブロック3作でしたが見応え有り

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