亡国のワルツ【4月28日・29日公演中止】
東映・シャチュウワークス
あうるすぽっと(東京都)
2021/04/16 (金) ~ 2021/04/29 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
なんともスリリングな政治的サスペンスアクション。どんでん返しの連続で、グッときましたね。しかしながら正義は怖い。
鮭スペアレ版・リチャード三世
鮭スペアレ
銕仙会能楽研修所(東京都)
2021/04/17 (土) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
沙翁の名をもじったこの集団の舞台には中々縁がなかったがようやく目にした。シェイクスピアへの拘りの所以は不詳だが遊び心の発露の態様を見た。己を醜く生み落とした創造主へ叛逆するかのように血塗られた道を行くリチャード三世の物語は、以前鵜山仁演出/岡本健一主演の新国立舞台を観て印象にある。悲惨な末路に殆ど同情の余地がないにも関わらず、そこに人間を見る。
舞台は一時間強。黒ずんでシックな能舞台にまず語り手(パンフにはウタイとあり謡い方に当る模様)の男女二人が切戸口(能の始めに囃子方・謡い方が出て来る)から現れ、次いで橋掛かりを通って5名の女優が巫女をイメージさせる白と朱の衣裳で登場。語り手は場のタイトルと地文を語り、5人は持ち回りで役を演じるのだが、場ごとに表現形態が変わり、前半にあったラップ調だけはもっと符割りにヒップホップらしいセンスを欲しく思ったが、トボケた演出であるのに場を重ねるにつれ「劇的」が高まり、「リチャード三世」はオーラスを迎える。
この「遊び方」というのが不思議に真面目さ、誠実さを感じさせ、抄訳に近い作りでも戯曲が生きていた。
一目置かれた存在らしい理由が判った気が。
君の、空知らぬ雨
劇団HALLJACK
牧野生涯学習市民センター(大阪府)
2021/03/27 (土) ~ 2021/03/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ラジオドラマをベースに、あの日をテーマにした5つのオムニバス。
阪神大震災で被災し、東日本では帰宅困難に直面し…、とても人ごとでは…
②あの日の話
あの日、福島から退去させられた親子3人のお話。
仮住まい、転勤、突きつけられる選択…
(子は鎹ですね。とても可愛い、うるうる)
③嵐の最中
自主避難を決めた母娘と、残る事を決めた酪農一家。それぞれの苦悩と不安、とても分かります。
⑥18番
夫の転勤について行く事にした②の家族。
娘の転校先で18番を発表する事に…
親御さんはイジメられないか、とても心配ですよね(不寛容な大人や子供が増えてる気が…)。
①④⑤スイング・バイ
それぞれが想う震災は3人3様…
①はペンは剣よりも強しと言うが、実は…
②私は冷たい人間です…、でも皆そうかも、だから…
③狐の童話、私も守るべきを守れる人になりたい!
終始泣きっぱなし、神戸で皆に援助頂いた事、帰宅困難先で津波の衝撃映像を見た事、等々思い出し、涙が止まらない。
共感と感動を有難う。次も必ず観る!
怪人二十面相VS宮本武蔵
振り袖講談
ACT cafe(大阪府)
2021/03/26 (金) ~ 2021/03/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
振り袖講談は初回以来、久しぶりの観劇。
そして虚空旅団)瀬古なおきさんの講談はお初!
■瀬古なおきさん)宮本武蔵
"鍋ぶた試合"と"熱湯風呂"の2講談。宮本武蔵の講談は沢山あって面白いんですね。
早く続きが観たい!
■振り袖かを里さん)怪人二十面相·伝
超ロング講談。
2時間弱を一人でしゃべり立てるとは…
これだけ長尺の一人舞台は始めて観たかも!
そして内容も…丈吉と明智小五郎&小林少年のロマノフ·美術館対決が凄い。
今回は子供・平吉でしたが、その後も気になる!
そしてそして、作:北村想さん前で講談する名古屋公演決定との事、頑張って下さい。
振り袖かを里さんの奮闘に★5つでも良かったのですが、前後の公演が良すぎて…
今回は★4つでお許しを。
ワタシ
劇団 私と君とカキツバタ
アトリエS-pace(大阪府)
2021/03/26 (金) ~ 2021/03/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『どうやったら明日を生きられる?』
『あなたには何ができますか?』
作者から突き付けられた問いに答えられるだろうか?
とても重く慎重に扱わなけばならないテーマ…これは事実なの?
そうならば、忘れられぬ友への鎮魂、作者はこの過去を背負って高校生活を…
高校生の公演とは思えない完成度と、
作者の積年の想いを乗せた公演、作者の決意を、ご命日に拝見できた事、心が震えて止まらなかった。
そして私に何ができるのか今も自問自答している。
生で拝見させて頂き、作者の想いに少しでも触れることができて、良かった思う。
パークビューライフ【4月25日大阪公演中止】
エイベックス・エンタテインメント
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/04/07 (水) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/04/18 (日) 12:00
ところどころ気になる部分がありましたが、心温まる舞台でした。
登場人物のチームワークの良さが楽しかった。
宿命のブラッドバーン
空想嬉劇団イナヅマコネコ
上野ストアハウス(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
亡国のワルツ【4月28日・29日公演中止】
東映・シャチュウワークス
あうるすぽっと(東京都)
2021/04/16 (金) ~ 2021/04/29 (木)公演終了
ビルマの竪琴
劇団文化座
俳優座劇場(東京都)
2021/04/15 (木) ~ 2021/04/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/04/20 (火) 14:00
座席1階
竹山道雄の名作の舞台化。文化座創立80年記念の公演という。文化座は戦時中に創設され、満州にわたって演劇を続けた。引き揚げるときの苦労は、まさに他人事ではなく劇団のDNAとして刻まれている。この演目が創立80年として選んだのも、文化座の歴史を体現している。
それだけに、熱のこもった舞台であった。この演劇の肝ともいえる合唱シーンは卓越している。「埴生の宿」、ラストシーンの「仰げば尊し」。どの楽曲も見事な男性ハーモニーで心を打たれる。
主人公の水島上等兵を演じた藤原章寛の実直な演技が光る。隊長役の白幡大介もぶれることのない役どころで印象に残った。埴生の宿を敵味方が合唱するシーンは、物語の筋をわかっていても感動できる場面だ。
壮絶だった先の戦争でも、苛烈を極めたと言われるインパール作戦。無謀な作戦に犠牲を強いられるのはいつも末端の将兵である。無謀な外交の犠牲になるのも国民であろう。
当時の人たちはそういう考えに及ぶことはなかったと思うが、一体何のための戦争なのか、何のために死闘を尽くすのか。それは、教訓として残っている。戦争を避けるための道具が外交であるなら、今の日本の外交のファーストプライオリティーは「非戦」になっているのだろうか。戦いを避けるための努力が外交交渉の中で行われているのだろうか。首相訪米のニュースなどを見るにつけ、とても不安になる。
インパール作戦の教訓を未来のために学び続ける責任が、日本国民にはある。そうした中での「ビルマの竪琴」は、胸に刻むべき舞台だ。戦争に翻弄された歴史を持つ文化座だからこその力作に、拍手を送りたい。実際、私が見た回もスタンディングオベーションという空気の拍手が続いていた。
俳優座劇場の席は半減させての感染対策。客席の年齢層は高かった。本当にいい舞台だ。もっと若い世代に見てほしい。
6団体プロデュース『1つの部屋のいくつかの生活』#3
オフィス上の空
吉祥寺シアター(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
赤・青・黃の3チームを観劇しました。
同じ舞台セットで、異なる雰囲気の作品を見ることができ、とても面白かったです。
どの作品も良かったのですが、個人的には青チームのこわっぱちゃん家さんの「Picnicへのご案内」が特によかったです!脚本にホロリときたし、セット(空間)の使い方も「なるほど…!」という感じでした。
逢いにいくの、雨だけど【4月25日東京公演・大阪公演全ステージ中止】
iaku
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2021/04/17 (土) ~ 2021/04/25 (日)公演終了
6団体プロデュース『1つの部屋のいくつかの生活』#3
オフィス上の空
吉祥寺シアター(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「黄」「赤」「青」行ったのですが、いろんな劇団が観れて楽しかったので今後も続けてほしいです。今回は特に「劇団晴天」と「こわっぱちゃん家」が好きでした。
逢いにいくの、雨だけど【4月25日東京公演・大阪公演全ステージ中止】
iaku
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2021/04/17 (土) ~ 2021/04/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても素晴らしい舞台でした。
異儀田さん、尾形さんが好きで、iakuの作品は初めて観に行きましたが、戯曲も演出も役者も素敵でした。
考えさせられる内容の中に、クスリとさせる笑いのエッセンスが絶妙。
まだ上演期間があるので、芝居好き仲間にオススメしました。
リーディング公演「ポルノグラフィ」
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)
2021/04/16 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
リーディング公演と朗読会は違い、多少は動きがあると友人から聞いていたが、
2時間ほぼ椅子に座り朗読、朗読している人以外、
ちょっとした視線の移動や手を挙げるような動作はありました。
他はネタバレ参照。
客席に座ると全7章で読む順番は自由のようなことがスクリーンに
映し出されていて焦った。
え?見たことない舞台で順番がバラバラだと理解できないのでは?と思っていたが、
なんとなくそれぞれの章が独立していて、
少しつながっている部分ある程度で順番はあまり関係なかったな。
あと、パンフレットを読んだが、実際のリーディングの章と
パンフレットの中の章が一致しているのかどうかよくわからなかった。
第2章の女性とあるがリーディングでは一番最初だったような
左から2番目くらいの女性はリーディングしてた?
公演ごとに読む人が変わるのだろうか?
想像力豊かなお客さんが見たらきっと面白いと思う、
私は言葉を聞き取るのとそれを理解するのが忙しく、
想像している余裕がなかったw
これをリーディング公演というのなら、
声優さんがやってた朗読会もリーディング公演なのかな。
スタートアップ
倉山創作活動隊
下北沢 スターダスト(東京都)
2021/04/16 (金) ~ 2021/04/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
土曜日マチネ行ってきました。山口ちはるプロデュース作品で再再演までやった僕のお気に入り作品「単純明快なラブストーリー」の主人公女性バージョンと言ったところでしょうか。 少しずつ自分の道を切り開いていく主人公の女性に共感していった観客が多かったのではないでしょうか。 あの狭い空間でまるで連続ドラマかシネマを見ているようです。春、色んな事が始まるこの季節ににぴったりの作品でした。
「SEVEN・セブン」「岸田國士恋愛短編集」
文学座
文学座アトリエ(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/16 (金)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
岸田國士が目当て。日が取れず配信を鑑賞したが環境よし、岸田戯曲の繊細な空気感を堪能した。「恋愛」と括られた戯曲3つの内「恋愛恐怖症」「チロルの秋」は正に男女の現在進行形の恋愛が描写され、言葉の密度が高い。いずれも二度と訪れない瞬間のヒリヒリと痛く心地よく悲しく滑稽な駆け引きを役者は演じ、恋愛の純度を高みに押し上げた作りであった。最後の「命を弄ぶ男」は飛び込みやすい線路に訪れた二人の男が登場人物で、自死へ駆り立てた動機に女との関係がある。両名ともがメロドラマ一本作れそうな苦い悲恋物語を語るが男らの滑稽さが芝居としては救いとなり、余韻の中に人生の情感が籠る。
「命」「チロル」の生舞台は初めて。繊細な機微に寄り添う音楽も効果的でキーボードの生演奏と最後に明かされた。
『crash~M銀行人質事件~』
singing dog
小劇場B1(東京都)
2021/04/08 (木) ~ 2021/04/12 (月)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
配信で鑑賞。
1979年に大阪で実際にあった銀行人質立て籠り事件の実況再現的な劇。同作者の作品は昨年「Crime 2」での短編を(やはり配信で)観て2度目。犯罪事件をリアルタイムに進行する形で描く点で共通する。
ただし今作の舞台は修羅場である銀行窓口のあるフロア(1階)ではなくその上、2階に潜入した警察が臨時で設置した対策本部。ここで現場指揮に当る警視正(村上航)や、その部下、米国帰りの若い警視(犯罪心理に強い)、本部から来たというベテラン刑事、交通課から異動したばかりの女性警官が、時折階下で響く銃声と不気味な静寂の中で次の策を考える。外部からは犯人から遣わされた男性行員、犯人の元愛人、一階から命からがら逃れて来た元警官という民間人(老人)が訪れ、現場を見る事のできない対策本部を揺さぶる。
結局のところ、最終手段=突入をするか否かが焦点になる。だがその対立点はベテラン刑事の登場からあり、現場指揮を本部から任されたと言う彼に対し、警視正の方も自分も本部の指示で指揮を執っていると主張するのだが、一階では既に警官二名、行員二名が死亡との報告が上がっており、これで突入しない選択肢はないとベテランが主張するのに対し、警視正はこれに強く反対する。
銀行一階の見取り図が届けられ、突入方法が練られるが、そこへ一階から使者が来る。犯人の言伝を告げに来た男性銀行員は何もするなと訴える。米国帰りは彼は犯人を絶対視する心理規制に嵌まっていると分析、因みにこの行員はこの後犯人から借りていた金を返済して来い(無論銀行から奪った金)との命を受け「外」へ出るが、彼は逃げずに銀行へ戻って来る。台詞による説明は無いが彼は間近で犯人に接し、犯人なりのいきさつがあり、それ故今は犯人に従うのが正しいと判断していると判る。このあたりから犯人の「人間像」が関心の領域に入って来る。元恋人の証言、そして漸く応じた犯人との会話(一階との電話)で垣間見せたかつて人と情を交わした生活の感触。だが無言の対応のあと又銃声が響く。「突入」への強硬論は最初、米国帰りが開陳した犯罪者心理「出口を失った者は自棄になる」で慎重論に落ち着く。次は一人目の訪問者の報告を受けてであったが、彼に聞いた犯人の位置を見取り図上で確認し実行された所、犯人が作った人の盾で頓挫する。
警視正は犯人の来歴を記した資料を繙いているが、老人は必死の形相で犯人の非人間性を訴え、警視正の態度に疑問を投げ掛ける。万策尽きたと断念した警視正は突入、と指示するが「ただし生きたまま確保!」と付け加える。結果は推して知るべし、人質解放。特設本部が片付けられ、ガランとした空間で警視正は「彼」が生きていた時間の感触をなぞるように(冒頭そうしていたように)床に耳を当て、再度「生きたまま確保」と繰り返す。
銃社会アメリカでは何かには当然、等と、やがて日本が「個人主義社会として正常に発展する」事を前提に語られる事があるが、アメリカは異常であると、思い切る時ではないか、との問題意識と共に引き出しにしまった。
6団体プロデュース『1つの部屋のいくつかの生活』#3
オフィス上の空
吉祥寺シアター(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
赤チームを観劇しました。
劇団晴天は、会社内・男女間のゴタゴタを描いたパワーあふれる舞台でした。登場人物の、それぞれの主張は「?」と感じる部分もありましたが、とても面白かったです。
ハダカハレンチは、正直私には分かりませんでした・・。
6団体プロデュース『1つの部屋のいくつかの生活』#3
オフィス上の空
吉祥寺シアター(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
青チームを観劇しました。
Pitymanは、色々な場面が交錯していましたが、それぞれに日常の「あるある」を感じました。その中に不思議な感覚の面白さがありました。
こわっぱちゃん家は、優しさと切なさを感じるストーリーが良かったです。
違うタイプの舞台を観る事が出来て、楽しい時間を過ごしました。
ゆかりカタログ
劇団papercraft
新宿眼科画廊(東京都)
2021/04/16 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ひっさびさに新宿三丁目&眼科画廊でリアルStage観劇でしたが、行って良かった!
やっぱり演者さん+他のお客さんと空間を共有するのは心地よいっす。
予習が“臓器移植が題材”っていうだけだったんですが、まさかそこに「ゆかりカタログ」だったとは…
ナツキさんをはじめ、それぞれのキャラクターの、これまでの人生が語らずとも垣間見え、これからの「生き方」が想像出来る…深〜い物語でした。
コロナ禍を経験して、生活も大切だけど、どう生きていくかが突きつけられているのかなあと。
そう、これまで別々の演劇ロードだった有賀さん
とボビさんが同じ空間で夫婦役とは!長年観るもんだね笑笑