満足度★★★★★
朗らかなスタイリッシュさ
人物の入れ替わりやシーンの反復、小道具の受け渡しなど、様々な手法を通して、夢の中のような脈絡のない不思議で楽しい世界を描いた80分でした。
中心になるのは男が女を殺すという単純な物語ですが、様々なイメージに繋がっていき、時間や空間のスケールを軽々と飛び越えて展開していく様子が愉快でした。舞台の周り全部が客席という環境を上手く使っていて、劇場の外の通路まで効果的に用いていたのが面白かったです。
パフォーマー達が素晴らしいのもちろんのこと、3次元の立体からから2次元の板に変化する家具や、大きな飛び出す絵本など、小道具もパフォーマー並に存在感を発揮していて素晴らしかったです。
暴力的・性的な表現がないスマートでユーモラスな作品なので、老若男女が楽しめると思います。実際、客席にはお年寄りから小さな子供までいて、子供が笑っていたのが、劇場を和やかな雰囲気にしていました。