満足度★★★★★
突き刺さる
高峰ドロシーという作家が書いた、「オズの魔法使い」を題材にしたダークファンタジーを中心にした。
高峰ドロシー自身と、その作品に出会ったことによりクリエイターとなった作家たちの、苦悩、成長のお話。
出てくる作家たちの苦しみがとても生々しく真に迫ったリアルなもので。
その懊悩を各クリエイターを演じる役者さんたちが、見事に表現していて。
それゆえに胸に深く深く入り込んできました。
高峰ドロシーの書いたダークファンタジー作品内のキャラクターと、現実世界の各クリエイターがリンクした表現方法、より苦悩を浮き上がらせていて、とてもよかった。
だまし絵のような舞台美術がまた世界により引き込ませられる鍵。
あのドアからオズが出てくる度に、今度は何が始まるの?という恐ろしい感じと、今度はどんなネタ仕込んでくるの?(笑)っていうのと、両方の意味でぞわぞわ。
出てくる度に期待を裏切らない中田さんが素敵でした♪
観たどのシーンにも、観たどの役者さんにも、深い思い入れが生まれてしまいます。
叶うものなら何回か観たかった。
クリエイターという創造者に限らず、今なにごとかを一生懸命になそうとしていて。
でも苦しんでもがいている、そんな人すべてにみせてあげたい。
そんな舞台でした。素晴らしかった!!
良い舞台を、ありがとうございました。