舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11) 公演情報 TAKE IT EASY!「舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    駆け抜ける千年女優
    アニメをどうやって表現するのだろうと少々、不安だった。アニメや映画はワンカットワンカットを繋ぎ合わせて作られる分だけ、かなり有利だ。舞台は生だけにその表現方法も限られてしまう。

    しかし、舞台はこれは誰役という説明も交えながら見応えがあった。導入音楽も素敵だ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    千代子(女優)を慕っていた立花は「千年女優」の制作の為、今は女優を引退した千代子に逢いに行く。ここから、若き日の千代子が一途に恋焦がれていた絵描きで運動家だった男との回想シーンや、女優だった時の情景の場面が始る。典型的な劇中劇だ。


    たった数日の絵描きとの思い出だけを胸に秘めて何年も生きていた千代子の純愛はやはり胸を打たれる。千代子が大切にしていた鍵を見つけて絵描きを追い求める場面では、やはり泣ける。泣ける。かなり泣く。

    たった5人の女優だけで何十人もの役をこなすのはさぞかし大変だろうと察するが、そういった難も完璧にこなしスピード感溢れる展開は充分に楽しませてくれた。強いていうなら優美な衣装が邪魔して空想できないおっさん役もあったが、まあ、仕方のないことなのだろう。

    若き日の千代子役を前渕さなえが演じたのは功を奏したと思う。既に死んで、この世にはいない人の影を追いかけていた千代子の追いかける場面は「不思議の国のアリス」で疾走するアリスを想像した。

    終盤、千代子が吐くセリフ「天国に行ったらあの人に逢えるかしら?でもどっちでもいいの。だってあの人を追いかけてる私が好きなんですもの。」

    何でもいい。誰かを何かを追い求めるって素敵なことだ。

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    2011/02/19 18:05

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