第46回関東高等学校演劇研究大会 公演情報 関東高等学校演劇協議会「第46回関東高等学校演劇研究大会」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    静岡市立商業高等学校「私の上に降る雪は」
    中原中也の生涯を描いた作品。中原は8歳の時に亡き弟を歌ったのが詩作の最初だった。書けない事を苦悩しながら2冊目の詩集「在りし日の歌」の刊行を待たずして、30年の人生を終えた。

    個人的に中原の詩で一番好きなのは「汚れちまった悲しみに」だ。だから中原の生涯の描き方はどんなか興味津々だった。

    以下はネタバレBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は中原の17歳の時から30歳までを描いたもの。主に二人の女を描く。

    中原は17歳の時から3歳年上の女優長谷川泰子と同棲、翌年上京し、本格的な詩作活動を始めた。その後、泰子は友人だった小林秀雄のもとへ去り、26歳で遠縁に当る上野孝子と結婚。結婚後も自らの家庭の経済を顧みず泰子を援助していた。

    27歳の時に、最初の詩集「山羊の歌」の出版を果たす。2歳の長男の死に痛手を受け、療養所に入院、2冊目の詩集「在りし日の歌」の刊行を待たずして、30年の人生を終えた。

    劇中、太宰治に中原が「僕は貴方が嫌いだ」といったエピソードも含まれ、良く調べたな、と思う。それにしても三島由紀夫が22歳の時に「僕は貴方が嫌いだ」と面と向かって言ってのけた相手が太宰だから、太宰は嫌われたものだ。

    中原を物語にするのは至難の業だと思う。30歳で死んでるのだから、泰子と家族と詩集以外にあまり取り上げる題材はないからだ。それでも約1時間の制限の中で幻想的に描写していたと思う。


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    2011/01/11 13:31

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