オフビートな空気感はすき。
毒薬、パジャマ、ノートなどのアイテムを手掛かりにドラマが展開していくので、謎めいたミステリー風コメディかと思いきやナンセンスコメディにミステリー要素がちょろっと混ざった舞台だった。
ダサダサのパジャマや二次元の世界を愛して止まないだろう女子の衣装、
ファミコン画面を壁に投射したり、すこし斜めった造りの小部屋など舞台設計も非常に凝っており目を奪われた。
配役のバランスもよく良い空気感を醸し出していた。
ただひとつ気になったのは、あり得ないことが行われている不可解な状況下に対して注意深くディテールを重ねて核心に切り込んでいるにも関わらず、
物語が上手に運び過ぎているように思われてしまったこと。登場人物が場に立ち入るタイミングが良すぎてしまっていたり、場に人が集まり過ぎてリアクションやアクシデントによって展開せざるを得ない場面が続いていたように感じた。接触するタイミングがズレることによる情報齟齬や、もう少しランダムに含みをもたせて構成していく方が個人的には好ましかった。