無邪気で邪気なみんなのうた【総製作期間2週間終了しました!】 公演情報 ぬいぐるみハンター「無邪気で邪気なみんなのうた【総製作期間2週間終了しました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ベタを踏み越える緻密さ
    パワーで押し切るかと思いきや
    ぞくっとくるような緻密さをもった
    秀逸なシーンがいくつもありました。

    「やられた!」という感じ。
    理屈抜きでおもしろかったです。

    ネタバレBOX

    幼稚園を舞台にしたお芝居、
    そこに大人の世界が投影されていくのですが
    大人の世界に染まりきらず
    あくまでも前提を貫いたことが勝因かもしれません。

    ひとりの男の子を取りあう
    女の子たちの想いの身勝手な説得力と
    それに突っ込み続ける男の子の
    当惑加減の秀逸さ。

    ガールズトークにしても
    男の子たちの悪ガキぶりにしても
    お遊戯会の配役決定にしても
    ワンショットではない
    物語全体を貫くキャラクター設定や
    キャラクター間の関係性に裏打ちされていて
    観る側が思いっきり巻き込まれていく。

    だから、その中に込められた笑いの仕掛けが
    上滑りすることなく
    しっかりと腰を据えて可笑しいのです。
    しかも、それらの笑いがその場で蒸発するだけではない。
    さらに膨らむ世界観へのパワーとして、
    時には伏線として蓄積されていく。

    ベースがあるから
    宇宙人の話であろうと、桃→尻ネタであろうと
    観る側が違和感を感じたり引いたりしない。
    虚実の相乗効果が生まれて
    それがグルーブ感に繋がっていきます。

    よしんば、多少の滑舌の悪さがあったとしても、
    それをカバーするだけの身体の切れに加えて
    キャラクターを作り上げる
    したたかさが役者たちにあって。
    だから、
    群衆処理というか
    幼稚園の統制のとれたカオスが
    成り立ってしまう。
    エピソードをつなぐ時間の
    乱雑な舞台の雰囲気であっても
    舞台上のどの場所にも
    その場所にキャラクターたちの世界が
    醸し出されていて・・・。

    これ、かなり凄い。

    先生役の3人も、園児たちに負けない
    それぞれの色を醸し出して秀逸。
    終わるころには
    舞台いっぱいにならんだ出演者たちの
    それぞれのキャラクターに愛着すら生まれて。

    べたですが、ほんと、滅茶苦茶おもしろかったです。

    ☆☆◎★★△◎◎










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    2010/10/12 06:40

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