実演鑑賞
満足度★★★★
劇団初見。
気負ったところが全然ない。自然体の不条理劇。
笑おうと身構えている人たちから見たら退屈そのものであるかもしれない。
しかしどうだろう、細部は圧倒的に豊かだ。しかも、狙いは別にある(たぶん)。
スノッブに寄らず、普通世界の日常をベースに構築。レトロな舞台美術が最高。
ミニマムで、箱庭の庭園のような世界。
色々、力が入りすぎていた部分を削ぎおとしたのだろう。
ガツンと美味い関東風醤油味は食べ飽きたので、今回は繊細な出汁で楽しむ京料理。
ドラマとははっきり決別した上でのこの路線、作り方を間違うと下手したら何も残らなくなる。
そんなエッジを攻めた佳作。エッジの向こう側に落ちずに、しっかりと出汁の味が効いている。