遠巻きに見てる 公演情報 劇団アンパサンド「遠巻きに見てる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白くて驚いた。松本人志とかのセンス系の笑い。昔、中崎タツヤの短編でサラリーマンのおっさんが帰宅途中、UFOの墜落に遭遇してしまうネタがあった。脱出してきた宇宙人が必死に助けを求める。おっさんは「いや、自分そういうんじゃないんで。」と手で制して去っていく。こういう笑いが大好きで発想の切り口に感心する。今作も着眼点と向かう場所が秀逸。これは売れる。

    舞台は急な坂の降り口、自販機が置いてある。話しながら歩いている会社帰りのOL二人。永遠の主人公、西出結さんと、誰にも内面は掴ませない永井若葉さん。そこにダッシュで降りて来たランナー、奥田洋平氏が邪魔だとばかりぶつかって来て逆ギレ。気の違ったような猛烈なキレ方。この冒頭部分だけでメチャクチャ面白い空気が充満。奥田洋平氏はリアル、町中に普通にいる男だ。キレ方や言葉の語尾が最高。

    重岡漠(ひろし)氏は生真面目にズレている男を。
    岩本えりさんは大久保佳代子系の無駄なエロティシズムを漂わせる。
    作・演出の安藤奎さんも重要な役で出演。

    ランニングに嵌った連中にとってこの坂は魅力的。だが通行人からすれば迷惑。
    段々皆何を考えているのか判らなくなる。もしかしたら自分の方がおかしいのか?

    超満員の客席だが客層に広がりがある。シュールなコントを求める若い連中だけでなく、いろんな視点から支持されている。西出結さんのキャラが中心に在る限り安泰。彼女の立つ視点は時代を越えたもの。数千年前も数千年後も揺るがない。
    是非観に行って頂きたい。

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    2025/04/20 18:04

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