Root Beers-ルートビアーズ- 公演情報 劇団東京ヴォードヴィルショー「Root Beers-ルートビアーズ-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    大事なもの
    やっぱり桑原裕子(KAKUTA)の本がいい。そして今回の全てのキャストの演技がいい。どれもこれもいい。要するに観客を飽きさせない展開も絶妙だった。高山奈央子の巨乳があまりにもエロ!笑


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ロサンゼルスのコリアンモーテルでは暴力団の皆の衆が寝泊りしている。目的は松島を殺すためだ。しかし暴力団のアタマ・二堂欽次は妹の冬子が死んだことを聞かされショックでふらふらと道路に飛び出して事故に遭ってしまう。その車を運転していた戸川はコリアンモーテルに連れてこられ、同じくライターの尾灯は暴力団のこれまでを知りすぎたという理由で痛い目に遭い監禁されることになる。

    しかし、欽次は「Root Beer」を飲んで突如として記憶喪失になり、人が変わったように良い人になってしまう。飲む前のヤクザの親分と飲んだ後の良い人のギャップがあまりにも絶妙でむしろ楽しかった。

    一方でコリアンモーテルで起きる人身売買や、それに関わる輩、暴力団の悪、売春、恋愛を題材に時にはコミカルに時にはシリアスに描写していく。そうして一方では欽次が夢見る冬子との時間軸のずれも交差させながら、本当の欽次の心理をもえぐるように過去の冬子の言葉「意地張ってたら、いつか本当になくしちゃうから。大事なもの・・。」を思い出す。大事なもの。これがこの芝居のテーマとも言えそうだ。

    欽次の記憶は記憶喪失になった今が本当の自分なのだと連呼する。

    こうして、欽次は戸川と尾灯と共に現況から逃げて冬子が居ると思い込んでいる過去の記憶と共に冬子の元に行こうと提案するも、旅立ちに乾杯!と尾灯に進められた「Root Beer」を飲んで、元の凶悪な欽次に戻ってしまうのだった。

    記憶を取り戻した欽次はファミリーを連れて松島をヤルために命を張って出陣してしまう。そして「もし自分の記憶が戻って戸川と尾灯との約束を忘れてしまっていたら、これを尾灯に渡してくれ。」とチルに頼んであった書類によって尾灯と戸川の命は助かりこのモーテルから脱出出来た。という筋だった。

    舞台セットといい、本といい、キャストといい、全く欠点はなく素晴らしい舞台だった。キャラクターの立ち上がりもこの本にぴったりで役者らの秀逸な演技力に惜しみない拍手を送りたい。いつまでも・・。


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    2010/09/30 23:21

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