『300年の絵画と鉄仮面の姫君』 公演情報 KENプロデュース「『300年の絵画と鉄仮面の姫君』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     若者、4人の活躍がグー。(追記2.28)

    ネタバレBOX

     ストレート班を拝見。オープニングから歌を歌ったり作品の案内役を務めたりする女性が登場するが、節回しが微妙にずれているのが気になった。原因は、アラビア風の音程や節、音階と西洋流のそれらとの違いを明確に表現できていない所から来ているのだろうが、研究の要あり。また案内役の女性が"アラーの神“と表現していた部分は、かつて「クルアーン(コーラン)」日本語訳でアラーの神と誤訳されてきた歴史があるから致し方無い面もあるが、これは論理的にはトートロジーであり間違いである。何となればアラーはアラビア語で神という意味だからだ。
     物語はファンタジーの常として、また「アラビアンナイト」中の一話として表現されて居る為「アラジンと魔法のランプ」に登場するようなジンが登場し極めて大きな働きをするし、物語の展開する場所は砂漠を幾つか超えた所にある王国であり、平和で富み300百年の間繁栄を誇ってきたという前提である。然しその繁栄は絵画のジンと呼ばれるこの地最強のジンとの契約を守って来たことによって達成されてきた。その契約とは、年1度の祭日にこの国で最も美しい生娘を生贄として捧げるという約束であった。300年目のその娘は王の一人娘即ち王国の姫であった。
     今作に登場するジンは3体、各々その従者を持つが最強の絵画のジンには火、水、土、風4体の従者(無論、ギリシャの哲学者・エンペドクレスの唱えた世界を構成する四元素を下敷きにしている)、対抗する2体のジンの内絵画のジンに対抗し得るかも知れぬ暴れ者のジンに2体、指輪のジンに1体の従者がいる。後者2体のジンが姫を救う側に立った盗賊団・砂漠の風の4名の味方である。また舞台となる王国の王は絵画のジンに愛娘を差し出せないように計画を立てていた。東西南北から王子を招集し絵画のジンの祭日前に姫と結婚させる算段を付けていたのである。
     世界観として現代の科学に通じる元素に分解して世界を解釈するギリシャの思想を基盤に置き、方位を表す東西南北を用い、盗賊団のメンバーを4名に絞っているのも面白い。以上挙げたような要素が絡み合って展開する物語に愛が絡むのは物語の基本形ということができる。


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    2025/02/22 11:13

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  • 皆さま
    遅くなりましたが追記しました。
    ご笑覧下さい。
              ハンダラ 拝

    2025/02/28 23:54

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