実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/23 (木) 14:00
【<Select C:閉>いたる】
Select A がファンタジー、Select B が SF系だったのに対してこちらは「人生を描いた」二編?
singing dog「9人の佐藤」、冒頭、生まれた年を言いながら大きさの異なるボールを手にして次々に登場した「佐藤さん」が語る来し方……という抽象的な作品。今までに観た singing dog 作品は具象的な装置で演じられる実録系のものだったのでそれらとは真逆と言える作風にビックリ。
Sky Theater PROJECT「名前のない空」、主人公が30年の時を隔てて20分間だけ過去と現在の「中身」だけ入れ替わるという良い意味での「スケールの小さい時間ものSF」で、こういうの大好き。
そして、まず現在を見せてそこで消息不明となっているかつての友人と過去で「再会」し……という展開が巧いんだなぁ。また、現在と過去の演者がまさに30年の時を経た同一人物に見えるのも作品にリアリティと言うか説得力と言うかを与えていて見事。いやぁ、面白かった♪
なお、ラストシーンに既視感的なものを抱いていたが10日ほど経ってようやく気付いた。惑星ピスタチオ「破壊ランナー(最終版?)」(1999年)の「ボーナストラックだ。「あの人の消息は……?」と案ずる観客を安堵させて終わるのがまたイイ。