実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/22 (水) 14:00
【<Select A:接>たぐる】
6つの団体を二組ずつ組み合わせた3プログラム、Select A はファンタジー系といったところか?
尾米タケル之一座「魔女のうた」は魔女狩りを題材にしているが、まずは冒頭の3人の役者による風に揺れる樹木の表現に感心し続く(役者たちの全身表現と照明効果による)火炙りの炎で感嘆。その後の波頭も含めて「素舞台での表現」に舌を巻く。表現と言えば魔女の姉である蛇(!)の舞台表現も良かった。
そうして紡がれる物語は昨今の特定の対象を一斉に叩く風潮や敵を作って民衆をまとめようとする政策(?)を想起させ深い。
続くThe Stone Age「ニセモノだらけ」はタイトル通り主人公以外が「偽物」であり、劇中で登場人物が「(自分は)役を演じている」と口にするが、それがメタフィクションではないのが「メタ好き」として斬新。
そんな「役を演じいる人々」は主人公の「罪」を思い出させようとしており、な内容はダークあるいはビターながら真摯な感覚が伝わり共感。このテのテーマも好きなんだよなぁ。
なお、舞台床面への照明が「河川敷」を見事に表現していたし(本作は「観点」よりも「寒天」か?(笑))、今気づいたがあれは「賽の河原」を想起させるのでは?と思ったりも。